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公開番号2025000346
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-07
出願番号2023100152
出願日2023-06-19
発明の名称半導体装置および電力変換装置
出願人三菱電機株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類H01L 25/07 20060101AFI20241224BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】半導体装置の動作時の温度変動に伴う応力起因のクラックを制御し、絶縁層の劣化を抑制することができる半導体装置を得る。
【解決手段】半導体装置110は、導体層1と、導体層1上に積層された絶縁層2と、絶縁層2上に配置された導電性部材であるパワーリード3と、パワーリード3上に配置されたパワー半導体素子4と、パワー半導体素子4、パワーリード3の一部、絶縁層2、導体層1の一部を封止する樹脂封止体10と、を備える。導体層1は、非積層部11と、積層部12とから構成され、非積層部11は導体層1の上面および側面が樹脂封止体10と接し、積層部12は導体層1の上面が絶縁層2と接することを特徴とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
導体層と、
前記導体層上に積層された絶縁層と、
前記絶縁層上に配置された導電性部材と、
前記導電性部材上に配置された半導体素子と、
前記半導体素子、前記導電性部材の一部、前記絶縁層、および前記導体層の一部を封止する樹脂封止体とを備え、
前記導体層は、前記導体層の上面および側面が前記樹脂封止体に接する非積層部と、前記導体層の前記上面が前記絶縁層に接する積層部とから構成される、
半導体装置。
続きを表示(約 520 文字)【請求項2】
前記絶縁層は、前記絶縁層の上面と側面とで形成される角部、または前記絶縁層の側面と側面とで形成される角部に面取り部が設けられる、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記面取り部に曲面が設けられる、請求項2に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記面取り部に所定の角度の平面が設けられる、請求項2に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記導体層の前記非積層部に突起部が設けられる、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項6】
前記導体層の前記非積層部に折り曲げ部が設けられる、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項7】
前記導体層の前記非積層部に窪み部が設けられる、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項8】
前記導体層の前記非積層部の全域の厚みが前記積層部の厚みよりも厚い、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項9】
請求項1記載の半導体装置を有し、入力される電力を変換して出力する主変換回路と、
前記主変換回路を制御する制御信号を前記主変換回路に出力する制御回路と、
を備えた電力変換装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、半導体装置および電力変換装置に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来、安価で放熱性に優れる樹脂モールド型半導体装置が知られている。樹脂モールド型半導体装置では、絶縁と放熱の役割を、金属板などの導体層と導体層上に積層された樹脂絶縁層とが担うものがある(例えば、特許文献1参照)。導体層と絶縁層は、導体層の積層方向に対して垂直な面の面積と絶縁層の積層方向に対して垂直な面の面積とが同一となるよう形成され、導体層の一部が露出するよう樹脂封止体により封止されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2001-196495号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の半導体装置は、複数の異なる材料から構成される多層構造体であるため、半導体装置の動作時の温度変動に伴い、材料間の熱膨張率の差による応力が発生する。半導体装置の動作時の温度変動に伴う応力は、高温環境下における熱膨張率が大きく異なる樹脂と金属との界面、および応力集中係数の高い形状変化部である角部において特に集中し、クラックを発生させる。また、半導体装置の動作時の温度変動に伴う応力起因のクラックは、半導体装置の製造工程で付与された残留応力が高い、半導体装置の外部に露出している樹脂封止体の外周部においても発生しやすい。発生したクラックは、樹脂と金属との界面、または金属と比較して柔らかく脆い樹脂の内部を進展する。
特許文献1の半導体装置において、樹脂封止体と導体層の側面との界面の端部、つまり、樹脂封止体と導体層の側面との界面のうち、半導体装置の外部に露出している部分を始点としてクラックが発生した場合、クラックは樹脂封止体と導体層との界面から導体層と樹脂絶縁層との界面に沿って進展し、やがて樹脂絶縁層内部に進展する。樹脂絶縁層内部にクラックが進展すると、沿面距離が減少し、絶縁不良となるという課題があった。
【0005】
本開示は、上記のような問題点を解決するためになされたもので、半導体装置の動作時の温度変動に伴う応力起因のクラックを制御し、絶縁層近傍へのクラックの進展を抑制することができる半導体装置および電力変換装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る半導体装置は、導体層と、導体層上に積層された絶縁層と、絶縁層上に配置された導電性部材と、導電性部材上に配置された半導体素子と、半導体素子、導電性部材の一部、絶縁層、導体層の一部を封止する樹脂封止体と、を備える。導体層は、非積層部と、積層部とから構成され、非積層部は導体層の上面および側面が樹脂封止体と接し、積層部は導体層の上面が絶縁層と接することを特徴とする。
【0007】
本開示に係る電力変換装置は、本開示に係る半導体装置を有し、入力される電力を変換して出力する主変換回路と、主変換回路を制御する制御信号を主変換回路に出力する制御回路と、を備える。
【発明の効果】
【0008】
本開示に係る半導体装置および電力変換装置によれば、導体層の上面および側面が樹脂封止体と接する非積層部と、導体層の上面が絶縁層と接する積層部とから構成される導体層を設けることにより、半導体装置の動作時の温度変動に伴う応力起因のクラックを制御し、絶縁層近傍へのクラックの進展を抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本開示の実施の形態1に係る半導体装置を示す断面概略図である。
本開示の実施の形態1に係る半導体装置の導体層と絶縁層との関係を示す概略図である。
本開示の実施の形態1に係る半導体装置を示す平面概略図である。
従来の半導体装置の動作時に発生するクラックを示す要部拡大図である。
本開示の実施の形態1に係る半導体装置の動作時に発生するクラックを示す要部拡大図である。
本開示の実施の形態1に係る半導体装置の絶縁層の一例を示す概略図である。
本開示の実施の形態1に係る半導体装置の絶縁層の他の例を示す概略図である。
本開示の実施の形態1の変形例1に係る半導体装置の導体層と絶縁層との関係を示す概略図である。
本開示の実施の形態1の変形例1に係る半導体装置の導体層と絶縁層との関係の他の例を示す概略図である。
本開示の実施の形態2に係る半導体装置を示す要部拡大図である。
本開示の実施の形態2に係る半導体装置の動作時に発生するクラックの進展経路を示す要部拡大図である。
本開示の実施の形態2に係る半導体装置の他の例を示す要部拡大図である。
本開示の実施の形態2に係る半導体装置の他の例の動作時に発生するクラックの進展経路を示す要部拡大図である。
本開示の実施の形態3に係る半導体装置を示す要部拡大図である。
本開示の実施の形態3に係る半導体装置の動作時に発生するクラックの進展経路を示す要部拡大図である。
本開示の実施の形態4に係る半導体装置を示す要部拡大図である。
本開示の実施の形態4に係る半導体装置の動作時に発生するクラックの進展経路を示す要部拡大図である。
本開示の実施の形態5に係る半導体装置を示す要部拡大図である。
本開示の実施の形態5に係る半導体装置の動作時に発生するクラックの進展経路を示す要部拡大図である。
本開示の実施の形態6に係る電力変換装置を適用した電力変換システムの構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下では、本開示に係る半導体装置の一例として、図面を用いて説明する。以下の図面において、同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明は繰り返さない。また、Z方向が鉛直方向、XY面が水平面となるように、XYZ直交座標を規定する。方向に正負の符号を付ける場合は、+X、+Yおよび+Z方向が各図に示した直交座標の矢印方向を指すものとし、+Z方向を上方向として以下で説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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