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公開番号
2025063967
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-17
出願番号
2023173289
出願日
2023-10-05
発明の名称
人工衛星、衛星コンステレーション、衛星コンステレーション制御方法、コンピュータ、コンピュータシステムおよびコンピュータシステム制御方法
出願人
三菱電機株式会社
代理人
弁理士法人クロスボーダー特許事務所
主分類
B64G
1/10 20060101AFI20250410BHJP(航空機;飛行;宇宙工学)
要約
【課題】衛星コンステレーションの全体が機能不全に陥らないようにすることを目的とする。
【解決手段】人工衛星110は、サーバ時間帯に衛星コンステレーション100の総資源量と前記人工衛星110の性能情報と他の各人工衛星110の性能情報に基づいて、次の時間帯に資源消費が許可される1機以上の人工衛星110を選択する。前記人工衛星110は、前記サーバ時間帯に、選択された1機以上の人工衛星110を示す次回情報を前記他の各人工衛星110へ送信する。前記人工衛星110は、前記人工衛星110が前記選択された1機以上の人工衛星110に含まれる場合、前記次の時間帯に前記資源消費を実施する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
衛星コンステレーションに使用される人工衛星であり、
前記衛星コンステレーションでの前記人工衛星の役割がサーバであるサーバ時間帯に、前記衛星コンステレーションの全体で使用することが可能な総資源量と、前記人工衛星の性能情報と、前記衛星コンステレーションの他の各人工衛星の性能情報と、に基づいて、前記衛星コンステレーションで次の時間帯に資源消費が許可される1機以上の人工衛星を選択する資源分配部と、
前記サーバ時間帯に、選択された1機以上の人工衛星を示す次回情報を前記他の各人工衛星へ送信する情報送信部と、
前記人工衛星が前記選択された1機以上の人工衛星に含まれる場合、前記次の時間帯に前記資源消費を実施する資源消費部と、
を備える人工衛星。
続きを表示(約 2,100 文字)
【請求項2】
前記性能情報は、性能値と性能下限値の差分である性能下限差分と、前記性能値と性能上限値の差分である性能上限差分と、前記資源消費での消費資源量と、前記資源消費での効率値と、を示し、
前記資源分配部は、
前記人工衛星の前記性能下限差分と前記性能上限差分と前記他の各人工衛星の前記性能下限差分と前記性能上限差分に基づいて、前記人工衛星と前記他の各人工衛星を分類し、
前記人工衛星の分類と前記性能下限差分と前記効率値と前記他の各人工衛星の分類と前記性能下限差分と前記効率値に基づいて、前記衛星コンステレーションでの前記人工衛星の優先度と前記他の各人工衛星の優先度を決定し、
決定された優先度の順に、前記消費資源量の合計が前記総資源量を超えないように、前記1機以上の人工衛星を選択する
請求項1に記載の人工衛星。
【請求項3】
前記資源分配部は、前記人工衛星の前記優先度と前記他の各人工衛星の前記優先度に基づいて、前記次の時間帯の役割が前記サーバとなる人工衛星を次回のサーバとして決定し、
前記情報送信部は、前記次回のサーバをさらに示す前記次回情報を前記他の各人工衛星へ送信する
請求項2に記載の人工衛星。
【請求項4】
前記資源分配部は、前記サーバ時間帯に、前記人工衛星の前記優先度と前記他の各人工衛星の前記優先度に基づいて、前記次の時間帯の役割が前記サーバのバックアップとなる人工衛星を次回のバックアップとして決定し、
前記情報送信部は、前記サーバ時間帯に、前記次回のバックアップをさらに示す前記次回情報を前記他の各人工衛星へ送信する
請求項2に記載の人工衛星。
【請求項5】
前記資源分配部は、前記衛星コンステレーションでの前記人工衛星の役割がバックアップであるバックアップ時間帯に前記次回情報が受信されない場合、前記サーバに代わって前記1機以上の人工衛星を選択し、
前記情報送信部は、前記バックアップ時間帯に前記次回情報が受信されない場合、前記サーバに代わって前記次回情報を前記他の各人工衛星へ送信する
請求項1に記載の人工衛星。
【請求項6】
前記人工衛星は、情報受信部を備え、
前記情報送信部は、前記サーバ時間帯に前記性能情報を要求する情報要求を前記他の各人工衛星へ送信し、
前記情報受信部は、前記サーバ時間帯に前記他の各人工衛星から前記性能情報を受信し、
前記情報送信部は、前記衛星コンステレーションでの前記人工衛星の役割がバックアップであるバックアップ時間帯に前記情報要求が受信されない場合、前記サーバに代わって前記情報要求を前記他の各人工衛星へ送信し、
前記資源分配部は、前記バックアップ時間帯に前記情報要求が受信されない場合、前記サーバに代わって前記1機以上の人工衛星を選択し、
前記情報送信部は、前記バックアップ時間帯に前記情報要求が受信されない場合、前記サーバに代わって前記次回情報を前記他の各人工衛星へ送信する
請求項1に記載の人工衛星。
【請求項7】
前記人工衛星は、情報受信部を備え、
前記情報送信部は、前記衛星コンステレーションでの前記人工衛星の役割がクライアントであるクライアント時間帯に、前記衛星コンステレーションでの役割が前記サーバである人工衛星へ前記性能情報を送信し、
前記情報受信部は、前記次回情報を受信し、
前記資源消費部は、前記人工衛星が前記次回情報に示される前記選択された1機以上の人工衛星に含まれる場合、前記次の時間帯に前記資源消費を実施する
請求項1に記載の人工衛星。
【請求項8】
請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の人工衛星を複数備える
衛星コンステレーション。
【請求項9】
それぞれの前記人工衛星へコマンドを送信し、それぞれの前記人工衛星からテレメトリを受信する地上システムを備える
請求項8に記載の衛星コンステレーション。
【請求項10】
衛星コンステレーションに使用される人工衛星による衛星コンステレーション制御方法であり、
前記衛星コンステレーションでの前記人工衛星の役割がサーバであるサーバ時間帯に、前記衛星コンステレーションの全体で使用することが可能な総資源量と、前記人工衛星の性能情報と、前記衛星コンステレーションの他の各人工衛星の性能情報と、に基づいて、前記衛星コンステレーションで次の時間帯に資源消費が許可される1機以上の人工衛星を選択し、
前記サーバ時間帯に、選択された1機以上の人工衛星を示す次回情報を前記他の各人工衛星へ送信し、
前記人工衛星が前記選択された1機以上の人工衛星に含まれる場合、前記次の時間帯に前記資源消費を実施する
衛星コンステレーション制御方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、システムの自律分散制御に関するものである。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
従来の人工衛星の運用においては、人工衛星1機ごとの運用計画が地上で検討され、運用計画に基づいてコマンドと呼ばれる指令内容が作成される。コマンドは、地上システムと呼ばれる運用設備から人工衛星へ電波で送信される。コマンドを受けた人工衛星は、指令内容に従って、地上の観測または宇宙空間での実験などのミッションを実施する。各人工衛星は、ミッションの結果などをもとにテレメトリと呼ばれる情報を作成し、定められたタイミングでテレメトリを地上システムへ電波で送信する。
ミッションは、このような処理が繰り返されて実現される。ミッション運用では、使用される人工衛星の数が増えるほど、地上システムの負荷が高くなる。
【0003】
衛星コンステレーションという考え方がある。衛星コンステレーションでは、多数の人工衛星を協調動作させて1つのシステムとして運用する。1つの衛星コンステレーションが数十機から数百機の人工衛星を用いることもある。そのため、衛星コンステレーションの従来の運用では地上システムの負荷が高く、衛星コンステレーションの運用が不能に陥る可能性がある。
こうした課題は、衛星コンステレーションに限らず、IoTを推進する様々なケースでも発生しうる。IoTはInternet of Thingsの略称である。
【0004】
複数の個体を備えるシステムを制御する手法に、1つの個体をサーバにし、残りの各個体をクライアントにして、サーバでシステムを集中的に管理する手法がある。この手法では、サーバが故障した場合にシステム全体が機能不全に陥るリスクがある。
特許文献1は、このリスクを低減する手法を開示している。その手法は、複数の個体のそれぞれが資源を消費して性能を発揮するシステムにおいて、システム全体としての資源消費量の制約を満たしながら、各個体の性能を制御するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2008-90607号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
複数の個体を備えるシステムを制御する上記手法を衛星コンステレーションに適用すると、サーバとなる人工衛星が故障した際にシステム全体が機能不全に陥る、という問題が生じる。
【0007】
特許文献1の手法を衛星コンステレーションに適用すると、時間帯ごとに資源を消費できる個体がサーバ1つのみという制約のためにシステムの処理が制限される、という問題が生じる。また、資源を消費する個体が利用緊急度のみに基づいて決定されるためにシステム全体として資源利用の効率が悪くなる場合がある、という問題が生じる。さらに、ある時間帯のサーバがその時間帯に故障するとシステム全体が機能不全に陥る、という問題が生じる。
【0008】
本開示は、衛星コンステレーションの全体が機能不全に陥らないようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の人工衛星は、衛星コンステレーションに使用される人工衛星であり、
前記衛星コンステレーションでの前記人工衛星の役割がサーバであるサーバ時間帯に、前記衛星コンステレーションの全体で使用することが可能な総資源量と、前記人工衛星の性能情報と、前記衛星コンステレーションの他の各人工衛星の性能情報と、に基づいて、前記衛星コンステレーションで次の時間帯に資源消費が許可される1機以上の人工衛星を選択する資源分配部と、
前記サーバ時間帯に、選択された1機以上の人工衛星を示す次回情報を前記他の各人工衛星へ送信する情報送信部と、
前記人工衛星が前記選択された1機以上の人工衛星に含まれる場合、前記次の時間帯に前記資源消費を実施する資源消費部と、
を備える。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、衛星コンステレーションの全体が機能不全に陥らないようにすることを目的とする。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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