特許ウォッチ

公開番号2025000267
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-07
出願番号2023100029
出願日2023-06-19
発明の名称洗濯機
出願人青島海爾洗衣机有限公司,QINGDAO HAIER WASHING MACHINE CO.,LTD.,アクア株式会社
代理人個人,個人
主分類D06F 33/40 20200101AFI20241224BHJP(繊維または類似のものの処理;洗濯;他に分類されない可とう性材料)
要約【課題】洗濯物を、その布質の状態によらず、好適な脱水状態に仕上げることが可能な洗濯機を提供する。
【解決手段】全自動洗濯機1は、筐体内に配置され、水が溜められる外槽と、外槽内に回転可能に配置され、洗濯物が収容される洗濯脱水槽と、洗濯脱水槽を駆動する駆動モータ31と、駆動モータ31を制御して、所定の脱水時間と所定の脱水回転数とにより洗濯脱水槽を回転させる脱水工程を実行する制御部101と、外槽内の水位を検出する水位検出部60と、を備える。制御部101は、最終脱水工程における洗濯脱水槽の回転が立ち上がる期間に、洗濯物からの単位時間当たりの脱液量に応じて変化する外槽内の水位に基づいて洗濯脱水槽内の洗濯物の布質を判定し、脱水時間および/または脱水回転数を、判定した布質に応じた値に設定する。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項１】
筐体内に配置され、水が溜められる外槽と、
前記外槽内に回転可能に配置され、洗濯物が収容される内槽と、
前記内槽を駆動する駆動モータと、
前記駆動モータを制御して、所定の脱水時間と所定の脱水回転数とにより前記内槽を回転させる脱水工程を実行する制御部と、
前記外槽内の水位を検出する水位検出部と、を備え、
前記制御部は、
最終脱水工程における前記内槽の回転が立ち上がる期間に、洗濯物からの単位時間当たりの脱液量に応じて変化する前記外槽内の水位に基づいて前記内槽内の洗濯物の布質を判定し、
前記脱水時間および／または前記脱水回転数を、判定した布質に応じた値に設定する、
ことを特徴とする洗濯機。
続きを表示（約 1,300 文字）【請求項２】
請求項１に記載の洗濯機において、
前記水位検出部は、前記外槽の底面部に配置された一対の電極を有し、前記外槽内の水位に応じて変化する前記電極間の導電率を検出し、
前記制御部は、前記水位検出部により検出された導電率に基づいて布質を判定する、
ことを特徴とする洗濯機。
【請求項３】
請求項２に記載の洗濯機において、
前記外槽の底面部に設けられた排水口部と、
前記排水口部を開閉する排水バルブと、をさらに備え、
前記制御部は、
前記排水バルブを閉鎖して洗濯物からの脱液を前記外槽内に溜めることにより前記一対の電極を完全に水没させ、前記一対の電極が完全に水没した後に前記水位検出部により検出された導電率を基準導電率とし、
前記一対の電極を完全に水没させた後に前記排水バルブを開放し、前記排水バルブが開放された後に前記水位検出部により検出された、前記単位時間当たりの脱液量に応じた水位に対応する導電率を判定導電率とし、
布質の判定として、前記判定導電率を前記基準導電率で除算した判定水位値を所定の閾値と比較し、
前記判定水位値が前記閾値よりも大きい場合に、前記判定水位値が前記閾値以下である場合よりも前記脱水時間を長くし、および／または、前記脱水回転数を高くする、
ことを特徴とする洗濯機。
【請求項４】
請求項３に記載の洗濯機において、
前記制御部は、前記最終脱水工程の前の前記外槽内からの排水時に排水能力を測定し、当該排水能力が低いほど前記閾値を大きい値に設定する、
ことを特徴とする洗濯機。
【請求項５】
請求項２に記載の洗濯機において、
前記外槽の底面部に設けられた排水口部と、
前記排水口部を開閉する排水バルブと、をさらに備え、
前記制御部は、
前記最終脱水工程の前に実行されるすすぎ工程での排水直前または排水中において、
前記一対の電極が前記外槽内の水に完全に没する状態で前記水位検出部により導電率を検出して基準導電率とし、
前記最終脱水工程において、
前記排水バルブを閉鎖するとともに前記内槽の回転を開始し、前記排水バルブの閉鎖後に前記水位検出部により検出された、前記単位時間当たりの脱液量に応じた水位に対応する導電率を判定導電率とし、
布質の判定として、前記判定導電率を前記基準導電率で除算した判定水位値を所定の閾値と比較し、
前記判定水位値が前記閾値よりも大きい場合に、前記判定水位値が前記閾値以下である場合よりも前記脱水時間を長くし、および／または、前記脱水回転数を高くする、
ことを特徴とする洗濯機。
【請求項６】
請求項３ないし５の何れか一項に記載の洗濯機において、
前記内槽内に収容された洗濯物の負荷量を検出する負荷量検出部を、さらに備え、
前記制御部は、前記負荷量が大きいほど前記閾値を大きい値に設定する、
ことを特徴とする洗濯機。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、洗濯機に関する。
続きを表示（約 1,400 文字）【背景技術】
【０００２】
脱水工程において、洗濯物の布質を判定し、水を含みやすいもの（綿など）と、水を含みにくいもの（化学繊維など）とで脱水時間を変更するドラム式洗濯機が、特許文献１に記載されている。
【０００３】
上記のドラム式洗濯機では、脱水工程が、ドラムが高速回転する本脱水の前に、複数回のドラムが低速回転する予備脱水の工程を含む。そして、各予備脱水の間のブレーキ時間の差分に基づいて布質が判定される。ブレーキ時間の差分が小さいほど、洗濯物中に水を含みにくいものが多いと判定され、本脱水の脱水時間が短くされる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
特開２０１３－１２８６３５号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
上記のドラム式洗濯機では、予備脱水の工程を含まない脱水工程において布質の判定を行うことが難しい。そこで、脱水工程において、ブレーキ時間の差分による布質の判定とは異なる方法により洗濯物の布質を判定できるような構成を採ることが考えられる。
【０００６】
本発明は、洗濯物を、その布質の状態によらず、好適な脱水状態に仕上げることが可能な洗濯機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
本発明の主たる態様に係る洗濯機は、筐体内に配置され、水が溜められる外槽と、前記外槽内に回転可能に配置され、洗濯物が収容される内槽と、前記内槽を駆動する駆動モータと、前記駆動モータを制御して、所定の脱水時間と所定の脱水回転数とにより前記内槽を回転させる脱水工程を実行する制御部と、前記外槽内の水位を検出する水位検出部と、を備える。ここで、前記制御部は、最終脱水工程における前記内槽の回転が立ち上がる期間に、洗濯物からの単位時間当たりの脱液量に応じて変化する前記外槽内の水位に基づいて前記内槽内の洗濯物の布質を判定し、前記脱水時間および／または前記脱水回転数を、判定した布質に応じた値に設定する。
【０００８】
脱水時間は、たとえば、内槽の回転数が脱水回転数に達して位から内槽が停止するまでの時間であってもよいし、内槽が起動してから停止するまでの時間であってもよい。
【０００９】
本態様に係る洗濯機によれば、内槽内の洗濯物が水を含みやすい布質の衣類を多く含む場合に、脱水時間を相対的に長くしたり、脱水回転数を相対的に高くしたりできるので、洗濯物が脱水不足の状態になりにくい。さらに、内槽内の洗濯物が水を含みにくい布質の衣類を多く含む場合に、脱水時間を相対的に短くしたり、脱水回転数を相対的に低くしたりできるので、洗濯物が過剰脱水の状態になりにくい。よって、洗濯物を、その布質の状態によらず、好適な脱水状態に仕上げることが可能となる。
【００１０】
本態様に係る洗濯機において、前記水位検出部は、前記外槽の底面部に配置された一対の電極を有し、前記外槽内の水位に応じて変化する前記電極間の導電率を検出するような構成とされ得る。この場合、前記制御部は、前記水位検出部により検出された導電率に基づいて布質を判定するような構成とされ得る。
（【００１１】以降は省略されています）

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