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公開番号2024178598
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-25
出願番号2023096856
出願日2023-06-13
発明の名称陽イオン交換膜、イオン交換膜セル及び電気透析装置
出願人国立大学法人山口大学,学校法人早稲田大学
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類B01D 61/46 20060101AFI20241218BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】本発明の課題は、特定の陽イオン、特にアンモニウムイオンに対する選択性が高く、さらには透析時のエネルギー効率も高い陽イオン交換膜を提供することにある。
【解決手段】ゼオライトとバインダー樹脂とを含む陽イオン交換層と、前記陽イオン交換層の片面又は両面に設けられた他の陽イオン交換層とを有する陽イオン交換膜。前記陽イオン交換膜を備える電気透析装置。
【選択図】図7
特許請求の範囲【請求項1】
ゼオライトとバインダー樹脂とを含む陽イオン交換層と、前記陽イオン交換層の片面又は両面に設けられた他の陽イオン交換層とを有する陽イオン交換膜。
続きを表示(約 220 文字)【請求項2】
バインダー樹脂がイオン交換能を有さない樹脂及び/又は低イオン交換能を有する樹脂である請求項1記載の陽イオン交換膜。
【請求項3】
陰イオン交換膜と請求項1又は2記載の陽イオン交換膜とが対向して配置されたイオン交換膜セル。
【請求項4】
陽極、陰極、陽イオン交換膜及び陰イオン交換膜を備える電気透析装置であって、前記陽イオン交換膜が請求項1又は2記載の陽イオン交換膜である電気透析装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、陽イオン交換膜並びにこれを用いたイオン交換膜セル及び電気透析装置に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
廃水中のイオンを濃縮分離する技術には、蒸留法、イオン交換法や吸着法、逆浸透(RO)膜法、正浸透(FO)膜法、ブラインコンセントレーション(BC)法、電気透析(ED)法、ドナン透析法等がある。これらにおいて、蒸留法は幅広い範囲の塩濃度や水質の処理水に対応可能で、耐汚染性に優れているが、多大なエネルギー消費を必要とし、特に希薄溶液の処理には不適である。イオン交換法や吸着法では、様々なイオン交換体や吸着剤が開発されているが(例えば、特許文献1)、イオン交換材や吸着剤の再生プロセスが必要であるため、連続的運転は難しく、イオン交換材や吸着剤を再生する設備や薬品が必要となるため、連続的処理は不向きである。RO膜法では浸透圧以上の圧力を廃水に加えて脱水することでイオンを濃縮するため、希薄溶液からの濃縮では電力コストが高くなる。かつ膜汚染物質が含まれる廃水では膜の洗浄や交換の頻度が多くなる。また膜の耐圧限界から高い塩濃度の濃縮は困難である。FO膜法ではRO膜法と同様に脱水をすることでイオン濃縮を行う。駆動力溶質(DS)を使用することで、圧力を加えることなく、電力を必要としない利点はあるが、それ以外はRO膜と同様な問題点を有する。ブラインコンセントレーション(BC)法はFO膜モジュールを多段に直列接続することでRO膜よりも高塩濃度の濃縮が可能であるが、一方で濃縮液の一部を還流するため、RO膜法と比較して多くの膜面積を必要とする。ドナン透析法はFO膜法と同様にDSを使用してイオン濃縮分離するため、電力を必要としないが、DSと対象イオンを分離する必要がある。上記のとおりそれぞれ長所短所があるが、実際の処理水には不純物だけではなく、種々のイオンが存在するため、イオン交換法を除いて、これらのイオンによるスケール生成、及び目的とするイオン濃縮のエネルギー効率が低下するという問題点を有していた。
【0003】
ED法は、イオン交換膜を用いたイオンの濃縮や脱塩の技術であり、濃縮プロセスの場合、イオンを移動して濃縮するため、特に膜汚染物質や目的以外のイオンが存在する中で特定の微量イオンを分離濃縮する場合には有効である。高濃度の塩処理には電力を必要とするが、BC法と同様に高濃度処理が可能な技術である。しかし、ED法では目的とするイオン以外のイオンも同時に濃縮される。この場合、カルシウムイオンなどの2価カチオンが濃縮されると膜中や膜表面または溶液流路中にスケールが生成して、膜破壊やシステム効率の低下を招く(非特許文献1参照)。また目的とするイオンと同じ価数のカチオン、例えば、アンモニウムイオンを目的とする場合、Naイオン、Kイオン等の目的外の1価イオンが存在すると、目的外のイオンの濃縮に電力が消費されるため、目的とするイオンの分離濃縮のエネルギー効率が低下するという問題点があった。そのため、アンモニウムイオン等の目的とする特定のイオンを選択的に透過するイオン交換膜の開発が望まれていた。
【0004】
カチオンのうち特にアンモニウムイオンの分離濃縮が注目されているが、その理由は次の通りである。現在、廃ガスや廃水中の窒素化合物は多大なエネルギーをかけ無害化処理がなされている。しかしながら、処理されずに窒素化合物が放出されているケース、処理が不十分であるケースもあり、環境への影響が大きい。そこで、これらの人為活動に由来する有害な窒素化合物の無害化・資源化(Clean Earth)を実現する、廃水中窒素化合物の資源アンモニア化技術の構築が求められている。そのため、廃水中窒素化合物に着目し、それらをアンモニア(アンモニウムイオンを含む)に変換、濃縮することで有価物として利用できる形態(資源アンモニア)にする技術の開発が行われている。この技術の中では、排水中に存在するアンモニウムイオンを省エネルギーで分離濃縮することが注目されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2011-92822号公報
【非特許文献】
【0006】
「イオン交換膜におけるイオンの選択透過性」、旭硝子研究報告64(2014)、第21~25頁
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の課題は、特定の陽イオン、特にアンモニウムイオンに対する選択性が高く、さらには透析時のエネルギー効率も高い陽イオン交換膜を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、特定のイオンに対する選択性が高く、エネルギー効率の高いイオン交換膜の検討を開始し、目的とする特定のイオンとしてアンモニウムイオンに対する選択透過性の高いイオン交換膜の検討を進めた。検討を進める中で、ゼオライト粒子とバインダー樹脂とを混合して陽イオン交換層を形成し、その片面又は両面に他の陽イオン交換層を設けることにより、アンモニウムイオンの選択透過性の高い陽イオン交換膜を得られることを見いだした。ゼオライトは、アンモニウムイオンの吸着材として知られているが、陽イオン交換膜として使用することは一般的でなかった。しかし、本発明者らが見出した上記構成とすることにより、ゼオライトを使用した特定の陽イオンに対する、特にアンモニウムイオンに対する選択透過性の高い陽イオン交換膜を得ることができ、さらにエネルギー効率の高い陽イオン交換膜を得ることができた。本発明は、こうして完成されたものである。
【0009】
すなわち、本発明は以下に示す事項により特定されるものである。
(1)ゼオライトとバインダー樹脂とを含む陽イオン交換層と、前記陽イオン交換層の片面又は両面に設けられた他の陽イオン交換層とを有する陽イオン交換膜。
(2)バインダー樹脂がイオン交換能を有さない樹脂及び/又は低イオン交換能を有する樹脂である上記(1)の陽イオン交換膜。
(3)陰イオン交換膜と上記(1)又は(2)の陽イオン交換膜とが対向して配置されたイオン交換膜セル。
(4)陽極、陰極、陽イオン交換膜及び陰イオン交換膜を備える電気透析装置であって、前記陽イオン交換膜が上記(1)又は(2)の陽イオン交換膜である電気透析装置。
【発明の効果】
【0010】
本発明の陽イオン交換膜は、特定の陽イオン、特にアンモニウムイオンに対する選択透過性に優れる。本発明のイオン交換膜セルは、電気透析等の装置に使用して、特定の陽イオン、特にアンモニウムイオンを選択的に濃縮することができる。本発明の電気透析装置は、特定の陽イオン、特にアンモニウムイオンを選択的に濃縮することができる。本発明の陽イオン交換膜、イオン交換膜セル及び電気透析装置は、透析時のエネルギー効率を高くできる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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