TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024176830
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-19
出願番号2023095651
出願日2023-06-09
発明の名称亜鉛除去方法および低亜鉛製鉄ダストの製造方法
出願人株式会社神戸製鋼所
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C22B 19/20 20060101AFI20241212BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約【課題】製鉄ダストに含まれる亜鉛の除去方法および低亜鉛製鉄ダストの製造方法を提供する。
【解決手段】亜鉛を含む製鉄ダストが分散している懸濁液への酸の添加により、上記懸濁液の液相中に亜鉛を浸出させる浸出工程と、上記浸出工程で得られた第1処理液への酸化剤およびアルカリの添加により、上記第1処理液中に鉄を沈殿させる沈殿工程と、上記沈殿工程で得られた第2処理液を固液分離する第1固液分離工程と、上記第1固液分離工程で分離された固形分を水洗する水洗工程と、上記水洗工程で得られた第3処理液を固液分離する第2固液分離工程とを備え、上記水洗工程で、下記式1で表される水洗指数hが54以上となるように上記固形分を水洗する。
h=4.26×L/S-13.4×N-0.782×t+53.3・・・1
(L/Sは、質量基準での水洗水と固形分との液固比;Nは、水洗水の使用回数;tは、攪拌時間[分]を意味する。)
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
亜鉛を含む製鉄ダストが分散している懸濁液への酸の添加により、上記懸濁液の液相中に亜鉛を浸出させる浸出工程と、
上記浸出工程で得られた第1処理液への酸化剤およびアルカリの添加により、上記第1処理液中に鉄を沈殿させる沈殿工程と、
上記沈殿工程で得られた第2処理液を固液分離する第1固液分離工程と、
上記第1固液分離工程で分離された固形分を水洗する水洗工程と、
上記水洗工程で得られた第3処理液を固液分離する第2固液分離工程と
を備え、
上記水洗工程で、下記式1で表される水洗指数hが54以上となるように上記固形分を水洗する亜鉛除去方法。
h=4.26×L/S-13.4×N-0.782×t+53.3 ・・・1
ただし、上記式1において、L/Sは、質量基準での水洗水と固形分との液固比(水洗水/固形分)を意味し、Nは、水洗水の使用回数(ただし、新たな水洗水を使用するときの使用回数をN=1とし、水洗工程における使用後の水洗水を繰り返し使用する場合の使用回数をN≧2とする)を意味し、tは、攪拌時間[分]を意味する。
続きを表示(約 660 文字)【請求項2】
上記酸が、塩酸である請求項1に記載の亜鉛除去方法。
【請求項3】
上記水洗工程で、
上記固形分が浸漬されている上記水洗水を撹拌し、
上記第2固液分離工程で分離された分離液を上記水洗水として繰り返し使用する請求項1または請求項2に記載の亜鉛除去方法。
【請求項4】
亜鉛を含む製鉄ダストが分散している懸濁液への酸の添加により、上記懸濁液の液相中に亜鉛を浸出させる浸出工程と、
上記浸出工程で得られた第1処理液への酸化剤およびアルカリの添加により、上記第1処理液中に鉄を沈殿させる沈殿工程と、
上記沈殿工程で得られた第2処理液を固液分離する第1固液分離工程と、
上記第1固液分離工程で分離された固形分を水洗する水洗工程と、
上記水洗工程で得られた第3処理液を固液分離する第2固液分離工程と
を備え、
上記水洗工程で、下記式1で表される水洗指数hが54以上となるように上記固形分を水洗する低亜鉛製鉄ダストの製造方法。
h=4.26×L/S-13.4×N-0.782×t+53.3 ・・・1
ただし、上記式1において、L/Sは、質量基準での水洗水と固形分との液固比(水洗水/固形分)を意味し、Nは、水洗水の使用回数(ただし、新たな水洗水を使用するときの使用回数をN=1とし、水洗工程における使用後の水洗水を繰り返し使用する場合の使用回数をN≧2とする)を意味し、tは、攪拌時間[分]を意味する。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、亜鉛除去方法および低亜鉛製鉄ダストの製造方法に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
製鉄ダストは、鉄分を含んでいるため、製鉄プロセスにおいて鉄源として利用できる。例えば製鉄プロセスにおける最初の工程である焼結工程では、製鉄ダストの使用が望まれることがある。一方で、製鉄ダストには亜鉛が含まれていることが多い。しかしながら、高炉に装入できる亜鉛の量には上限があるため、許容量を超えて亜鉛を含む製鉄ダストは原料として使用できない。そのため、このような製鉄ダストは、外部処理することとなり、鉄源として利用できないだけでなく、さらに処理費用が必要となる。
【0003】
今日では、製鉄ダストを再利用すべく、製鉄ダストに含まれる亜鉛を除去する技術が提案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特表2017-506700号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1には、出発原料に含まれる亜鉛(Zn)を浸出させ、さらに液相中に固体(Fe)を沈殿させて混合物を得たうえで、この混合物をろ過し、ろ過フィルタ上に残った固体に水をかけることで、固体粒子の間隙に残留したZnを含む金属類および塩化物の可溶化した塩を含むろ液を、洗い流して除去することが記載されている。
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載されている方法によっては、固体粒子中に混在しているZnの塩類を十分に溶解し、洗い流して除去できるとはいえない。
【0007】
本開示は、このような事情に基づいてなされたもので、製鉄ダストに含まれる亜鉛を確実に除去することができる亜鉛除去方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の一態様に係る亜鉛除去方法は、亜鉛を含む製鉄ダストが分散している懸濁液への酸の添加により、上記懸濁液の液相中に亜鉛を浸出させる浸出工程と、上記浸出工程で得られた第1処理液への酸化剤およびアルカリの添加により、上記第1処理液中に鉄を沈殿させる沈殿工程と、上記沈殿工程で得られた第2処理液を固液分離する第1固液分離工程と、上記第1固液分離工程で分離された固形分を水洗する水洗工程と、上記水洗工程で得られた第3処理液を固液分離する第2固液分離工程とを備え、上記水洗工程で、下記式1で表される水洗指数hが54以上となるように上記固形分を水洗する亜鉛除去方法。
h=4.26×L/S-13.4×N-0.782×t+53.3 ・・・1
ただし、上記式1において、L/Sは、質量基準での水洗水と固形分との液固比(水洗水/固形分)を意味し、Nは、水洗水の使用回数(ただし、新たな水洗水を使用するときの使用回数をN=1とし、水洗工程における使用後の水洗水を繰り返し使用する場合の使用回数をN≧2とする)を意味し、tは、攪拌時間[分]を意味する。
【発明の効果】
【0009】
本開示の一態様に係る亜鉛除去方法は、製鉄ダストに含まれる亜鉛を確実に除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、本開示の一実施形態に係る亜鉛除去方法を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

株式会社神戸製鋼所
被覆金型
5日前
株式会社神戸製鋼所
二酸化炭素排出量演算システム、該方法および該プログラム
1日前
株式会社神戸製鋼所
二酸化炭素排出量演算システム、該方法および該プログラム
1日前
JFEスチール株式会社
サブマージアーク溶接継手及びその製造方法
今日
株式会社神戸製鋼所
放射性ヨウ素含有廃棄物の固化方法及び放射性ヨウ素含有固化体の製造方法
1日前
JFEスチール株式会社
高張力鋼のサブマージアーク溶接用焼成型フラックス及びサブマージアーク溶接方法
今日
株式会社プロテリアル
焼結体
1か月前
個人
高強度せん断補強筋用の鋼材
今日
ハイモ株式会社
水中金属の回収除去方法
2か月前
株式会社クボタ
比重分離装置
6日前
JX金属株式会社
銅製錬の操業方法
2か月前
JX金属株式会社
銅製錬の操業方法
3か月前
株式会社クボタ
比重分離装置
6日前
株式会社クボタ
比重分離装置
6日前
国立大学法人東北大学
高耐食銅合金
2か月前
日本製鉄株式会社
鋼材
13日前
日本製鉄株式会社
鋼材
今日
日本製鉄株式会社
鋼線
2か月前
日本製鉄株式会社
鋼材
1か月前
国立大学法人東北大学
腐食環境用銅合金
2か月前
JFEスチール株式会社
浸炭鋼部品
8日前
日本製鉄株式会社
めっき鋼線
3か月前
日本精線株式会社
銅合金
16日前
NTN株式会社
転動部材
1か月前
NTN株式会社
転動部材
1か月前
個人
複合材料および複合材料の製造方法
3か月前
住友金属鉱山株式会社
有価金属の回収方法
2か月前
住友金属鉱山株式会社
有価金属の製造方法
3か月前
住友金属鉱山株式会社
有価金属の回収方法
2か月前
住友金属鉱山株式会社
有価金属の回収方法
2か月前
住友金属鉱山株式会社
有価金属の製造方法
3か月前
日本製鉄株式会社
熱間圧延鋼材
12日前
株式会社神戸製鋼所
鋼板およびその製造方法
2か月前
日本冶金工業株式会社
表面性状に優れたNi基合金
1か月前
中部リサイクル株式会社
銅含有物の製造方法
21日前
個人
セラックを用いた成型体及び構造体の製造方法
28日前
続きを見る