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公開番号
2024175961
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-19
出願番号
2023094108
出願日
2023-06-07
発明の名称
ガスタービンの燃料供給装置、及び、ガスタービンの燃料供給装置の制御方法
出願人
三菱重工業株式会社
代理人
SSIP弁理士法人
主分類
F23R
3/36 20060101AFI20241212BHJP(燃焼装置;燃焼方法)
要約
【課題】ガスタービンの始動時における混合率の誤認識を防止することにより、安定的な運転を行う。
【解決手段】本願は、ガスタービンの燃焼器に対して、第1燃料と、燃焼速度が高い第2燃料とを供給可能なガスタービンの燃料供給装置に関する。本装置は、第1燃料供給ラインと第2燃料供給ラインとが合流部で合流して、混合ラインを介して燃焼器に接続される。第2燃料供給ラインには、専焼状態から混焼状態に切り替えられる際に制御対象となる第1遮断弁と、第1遮断弁より上流側に設けられる流量計が設けられる。流量計は、ガスタービンの運転状態を監視するための第1燃料及び第2燃料の混合率を算出するために、第2燃料の流量について検出値を出力可能である。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
ガスタービンの燃焼器に対して、第1燃料と、前記第1燃料よりも燃焼速度が高い第2燃料とを供給可能なガスタービンの燃料供給装置であって、
前記第1燃料を供給するための第1燃料供給ラインと、
前記第2燃料を供給するための第2燃料供給ラインと、
前記第1燃料供給ライン及び前記第2燃料供給ラインの合流部と前記燃焼器とを接続する混合ラインと、
前記第2燃料供給ラインに設けられ、前記ガスタービンの運転状態が前記燃焼器に対して第1燃料のみが供給される専焼状態から前記燃焼器に対して前記第1燃料及び前記第2燃料の混合燃料が供給される混焼状態に切り替えられる際に制御対象となる第1遮断弁と、
前記第2燃料供給ラインのうち前記第1遮断弁より上流側に設けられ、前記ガスタービンの運転状態を監視するための前記第1燃料及び前記第2燃料の混合率を算出するために、前記第2燃料の流量について検出値を出力可能な流量計と、
を備える、ガスタービンの燃料供給装置。
続きを表示(約 800 文字)
【請求項2】
前記第2燃料供給ラインのうち前記第1遮断弁と前記合流部との間に設けられた隔離弁を備える、請求項1に記載のガスタービンの燃料供給装置。
【請求項3】
前記隔離弁は、前記第2燃料供給ラインのうち前記第1遮断弁との距離よりも前記合流部との距離が近くなる位置に設けられる、請求項2に記載のガスタービンの燃料供給装置。
【請求項4】
前記第2燃料供給ラインのうち前記第1遮断弁と前記隔離弁との間から分岐するベントラインと、
前記ベントラインに設けられたベント弁を更に備える、請求項2に記載のガスタービンの燃料供給装置。
【請求項5】
前記ベントラインの前記第2燃料供給ラインからの分岐点は、前記第1遮断弁との距離より前記合流部との距離が近くなる位置に設けられる、請求項4に記載のガスタービンの燃料供給装置。
【請求項6】
前記第2燃料供給ラインのうち前記流量計より上流側に設けられた第2遮断弁を更に備える、請求項1又は2に記載のガスタービンの燃料供給装置。
【請求項7】
前記混合ラインに設けられた第3遮断弁を更に備える、請求項1又は2に記載のガスタービンの燃料供給装置。
【請求項8】
前記第1遮断弁は、前記第2燃料供給ラインのうち前記流量計との距離より前記合流部との距離が近くなる位置に設けられる、請求項1に記載のガスタービンの燃料供給装置。
【請求項9】
前記第1遮断弁及び前記流量計は追設ユニットとして一体的に構成される、請求項1又は2に記載のガスタービンの燃料供給装置。
【請求項10】
前記第1燃料は天然ガスを含み、
前記第2燃料は水素ガスを含む、請求項1又は2に記載のガスタービンの燃料供給装置。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、ガスタービンの燃料供給装置、及び、ガスタービンの燃料供給装置の制御方法に関する。
続きを表示(約 3,900 文字)
【背景技術】
【0002】
例えば火力発電プラントでは、発電機を駆動するためのタービンとして、燃料の燃焼によって生成された燃焼ガスで駆動可能なガスタービンが用いられている。近年の火力発電プラントでは、地球温暖化の原因となる二酸化炭素(CO2)の排出量を削減する手段として、燃焼ガスを生成するために燃焼される燃料として、天然ガスのような第1燃料に対して、燃焼速度が比較的高い第2燃料(水素)を混合して燃焼(混焼)することで、二酸化炭素の排出量を削減可能な水素混焼方式のガスタービンの開発が進められている(例えば特許文献1)。
【0003】
第1燃料及び第2燃料を混焼可能なガスタービンの燃料供給装置は、典型的には、第1燃料を供給するための第1燃料供給ラインと、第2燃料を供給するための第2燃料供給ラインとが合流して、燃料の燃焼が行われる燃焼器に接続される構成を有する。この種の燃料供給装置では、第2燃料供給ガスラインには燃焼性の高い第2燃料が少なからず存在するため、ガスタービンの停止時には、第2燃料供給ガスラインに残存する第2燃料を外部に排除することが望ましい。例えば特許文献2は、ガスタービンではなく、水素を燃料として燃焼可能な水素燃焼ボイラであるが、窒素、ヘリウム或いはネオン等の不活性ガスを用いて、水素を供給するための水素供給ラインに残存する水素をパージ可能な構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開2022/149540号
特開2018-200166号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
第1燃料及び第2燃料を混焼可能なガスタービンの燃料供給装置では、停止時には第2燃料供給ラインに残存する第2燃料を排除するために、上記特許文献1のように不活性ガスによって置換する運用がなされている。この場合、ガスタービンの始動時には、第2燃料供給ラインに置換された不活性ガスが燃焼器に供給されないように、第2燃料供給ラインにある不活性ガスが、第1燃料供給ラインからの第1燃料で置換した後、第2燃料の供給を開始することでガスタービンの混焼運転が開始されるシーケンスが採用される。
【0006】
ところで、第1燃料及び第2燃料を混焼可能なガスタービンでは、第2燃料供給ラインに配置された流量計によって測定された第2燃料の流量を用いて、混焼率のような監視パラメータを算出することで、ガスタービンの混焼運転状態の監視が行われる。第2燃料供給ラインに配置される流量計は、典型的には、通過する燃料の体積に基づいて流量を算出可能なコリオリ流量計が用いられる。しかしながら、前述のシーケンスを採用した場合、ガスタービンの始動時には第2燃料供給ラインは第1燃料によって置換されているため、第2燃料供給ラインに配置された流量を第1燃料が少なからず通過する。天然ガスのような第1燃料は、水素ガスのような第2燃料に比べて密度が大きいため、コリオリ流量計である流量計を第1燃料が通過すると、測定値の誤差が大きくなってしまう。その結果、このような流量計測値に基づいて、ガスタービンの混焼率のような監視パラメータを求めると、ガスタービンの運転状態を誤認識してしまうおそれがある。例えば監視パラメータの一種である混焼率は、第2燃料の供給停止に関するインターロック制御に用いられるため、その誤差が大きくなると、ガスタービンの運転状態が正常であるにも関わらず、インターロック制御が発動してしまい、ガスタービンの運用に支障をもたらしてしまう。
【0007】
本開示の少なくとも一実施形態は上述の事情に鑑みなされたものであり、ガスタービンの始動時における混合率の誤認識を防止することにより、安定的な運転が可能なガスタービンの燃料供給装置、及び、ガスタービンの燃料供給装置の制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の少なくとも一実施形態に係るガスタービンの燃料供給装置は、上記課題を解決するために、
ガスタービンの燃焼器に対して、第1燃料と、前記第1燃料よりも燃焼速度が高い第2燃料とを供給可能なガスタービンの燃料供給装置であって、
前記第1燃料を供給するための第1燃料供給ラインと、
前記第2燃料を供給するための第2燃料供給ラインと、
前記第1燃料供給ライン及び前記第2燃料供給ラインの合流部と前記燃焼器とを接続する混合ラインと、
前記第2燃料供給ラインに設けられ、前記ガスタービンの運転状態が前記燃焼器に対して第1燃料のみが供給される専焼状態から前記燃焼器に対して前記第1燃料及び前記第2燃料の混合燃料が供給される混焼状態に切り替えられる際に制御対象となる第1遮断弁と、
前記第2燃料供給ラインのうち前記第1遮断弁より上流側に設けられ、前記ガスタービンの運転状態を監視するための前記第1燃料及び前記第2燃料の混合率を算出するために、前記第2燃料の流量について検出値を出力可能な流量計と、
を備える。
【0009】
本開示の少なくとも一実施形態に係るガスタービンの燃料供給装置の制御方法は、上記課題を解決するために、
ガスタービンの燃焼器に対して、第1燃料と、前記第1燃料よりも燃焼速度が高い第2燃料とを供給可能なガスタービンの燃料供給装置であって、
前記第1燃料を供給するための第1燃料供給ラインと、
前記第2燃料を供給するための第2燃料供給ラインと、
前記第1燃料供給ライン及び前記第2燃料供給ラインの合流部と前記燃焼器とを接続する混合ラインと、
前記第2燃料供給ラインに設けられ、前記ガスタービンの運転状態が前記燃焼器に対して第1燃料のみが供給される専焼状態から前記燃焼器に対して前記第1燃料及び前記第2燃料の混合燃料が供給される混焼状態に切り替えられる際に制御対象となる第1遮断弁と、
前記第2燃料供給ラインのうち前記第1遮断弁より上流側に設けられ、前記ガスタービンの運転状態を監視するための前記第1燃料及び前記第2燃料の混合率を算出するために、前記第2燃料の流量について検出値を出力可能な流量計と、
前記第2燃料供給ラインのうち前記第1遮断弁と前記合流部との間に設けられた隔離弁と、
前記第2燃料供給ラインのうち前記第1遮断弁と前記隔離弁との間から分岐するベントラインと、
前記ベントラインに設けられたベント弁と、
を備える、ガスタービンの燃料供給系統の制御方法であって、
前記ガスタービンを停止した状態で、前記隔離弁を閉じた状態で、前記第2燃料供給ラインのうち前記隔離弁の上流側に第2燃料を供給する工程と、
前記第1遮断弁を閉じるとともに、前記隔離弁を開けることにより、前記第2燃料供給ラインのうち前記第1遮断弁の下流側に前記第1燃料を供給する工程と、
前記ガスタービンを起動した状態で、前記第2燃料供給ラインにおいて前記第1遮断弁の上流側圧力が下流側圧力より大きくなった場合に、前記第1遮断弁を開く工程と、
を備える。
【0010】
本開示の少なくとも一実施形態に係るガスタービンの燃料供給装置の制御方法は、上記課題を解決するために、
ガスタービンの燃焼器に対して、第1燃料と、前記第1燃料よりも燃焼速度が高い第2燃料とを供給可能なガスタービンの燃料供給装置であって、
前記第1燃料を供給するための第1燃料供給ラインと、
前記第2燃料を供給するための第2燃料供給ラインと、
前記第1燃料供給ライン及び前記第2燃料供給ラインの合流部と前記燃焼器とを接続する混合ラインと、
前記第2燃料供給ラインに設けられ、前記ガスタービンの運転状態が前記燃焼器に対して第1燃料のみが供給される専焼状態から前記燃焼器に対して前記第1燃料及び前記第2燃料の混合燃料が供給される混焼状態に切り替えられる際に制御対象となる第1遮断弁と、
前記第2燃料供給ラインのうち前記第1遮断弁より上流側に設けられ、前記ガスタービンの運転状態を監視するための前記第1燃料及び前記第2燃料の混合率を算出するために、前記第2燃料の流量について検出値を出力可能な流量計と、
前記第2燃料供給ラインのうち前記第1遮断弁と前記流量計との間から分岐するベントラインと、
前記ベントラインに設けられたベント弁と、
を備える、ガスタービンの燃料供給系統の制御方法であって、
前記ガスタービンを停止した状態で、前記第1遮断弁を閉じた状態で、前記第2燃料供給ラインのうち前記第1遮断弁の上流側に第2燃料を供給する工程と、
前記第2燃料供給ラインのうち前記第1遮断弁の下流側に前記第1燃料を供給する工程と、
前記ガスタービンを起動した状態で、前記第2燃料供給ラインにおいて前記第1遮断弁の上流側圧力が下流側圧力より大きくなった場合に、前記第1遮断弁を開く工程と、
を備える。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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