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公開番号
2024175817
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-19
出願番号
2023093849
出願日
2023-06-07
発明の名称
超半球形状の加工方法
出願人
共立精機株式会社
代理人
清流国際弁理士法人
,
個人
,
個人
主分類
B24B
11/10 20060101AFI20241212BHJP(研削;研磨)
要約
【課題】ワークの加工工程を工夫することにより、標準的なカーブジェネレータを使用して超半球形状を加工することを可能にしたカップ砥石を用いた超半球形状の加工方法を提供する。
【解決手段】スピンドル2と昇降装置3とスライドテーブル4と旋回装置5と回転装置6とカップ砥石7とを備えたカーブジェネレータを使用し、カップ砥石7の傾斜角度αを45°超に設定し、カップ砥石7におけるワークWとの接触点であってZ軸方向で最も高い位置にある研削ポイントをスピンドル2の回転軸EからX軸方向に外れた位置に配置し、スピンドル2及びカップ砥石7が回転した状態で、ワークWをZ軸方向に上昇させる工程と、ワークWの上端がカップ砥石7の研削ポイントに到達した後、カップ砥石7の研削ポイントをスピンドル2の回転軸Eに一致するようにX軸方向に移動させる工程とを有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
ワークを着脱可能に保持する一方でZ軸方向の回転軸を有するスピンドルと、このスピンドルをZ軸方向に昇降させる昇降装置と、前記スピンドルの回転軸に対して直交するX軸方向に沿って進退可能に構成されたスライドテーブルと、このスライドテーブル上で前記Z軸方向及び前記X軸方向に対して直交するB軸の廻りに旋回可能に構成された旋回装置と、この旋回装置に搭載されていて前記B軸と直交する回転軸を有する回転装置と、この回転装置に着脱可能に取り付けられたカップ砥石とを備えたカーブジェネレータを使用し、
前記カップ砥石の前記スピンドルの回転軸に対する傾斜角度αを45°超に設定し、前記カップ砥石における前記ワークとの接触点であって前記Z軸方向で最も高い位置にある研削ポイントを前記スピンドルの回転軸から前記X軸方向に外れた位置に配置し、前記スピンドル及び前記カップ砥石が回転した状態で、前記ワークを前記Z軸方向に上昇させる工程と、
前記ワークの上端が前記カップ砥石の研削ポイントに到達した後、前記カップ砥石の研削ポイントを前記スピンドルの回転軸に一致するように前記X軸方向に移動させる工程とを有することを特徴とする超半球形状の加工方法。
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【請求項2】
前記ワークの目標加工形状及び前記カップ砥石の形状を含む形状データに基づいて前記カップ砥石の前記スピンドルの回転軸に対する傾斜角度αと前記カップ砥石の前記X軸方向の移動量Δdとを演算する演算部と、この演算部により演算された算出値に基づいて前記昇降装置と前記スライドテーブルと前記旋回装置の移動を制御する制御部とを備え、
前記カップ砥石の前記傾斜角度αと前記X軸方向の移動量Δdとを演算し、この演算された算出値に基づいて前記カップ砥石が前記スピンドルの回転軸に対して前記傾斜角度αを有するように前記B軸の廻りに旋回すると共に前記カップ砥石が前記スピンドルの回転軸から前記X軸方向の移動量Δdだけ移動し、
前記ワークが前記Z軸方向に上昇して前記ワークと前記カップ砥石が接触し、前記カップ砥石が前記ワークの所定の量を研削した後、前記カップ砥石の研削ポイントが前記スピンドルの回転軸に一致するように前記X軸方向の移動量Δdだけ移動することにより前記カップ砥石が前記ワークを前記目標加工形状になるように研削することを特徴とする請求項1に記載の超半球形状の加工方法。
【請求項3】
前記カップ砥石の前記X軸方向の移動量Δd[mm]と、前記カップ砥石を前記傾斜角度αに設定した状態で前記ワークの中心軸と前記カップ砥石が接触するように前記ワークを上昇させたときの前記ワークと前記カップ砥石が干渉する前記X軸方向の仮想干渉量Xd[mm]とがXd≦Δd≦Xd+3mmの関係を満たすことを特徴とする請求項2に記載の超半球形状の加工方法。
【請求項4】
前記ワークを加工する前に、前記カップ砥石の前記傾斜角度αを0°に設定した状態で前記ワークの中心軸と前記カップ砥石が接触するように前記ワークを上昇させ、前記ワークと前記カップ砥石が接触したときの前記ワークの前記Z軸方向の位置を基準位置として予め登録しておき、
前記カップ砥石の前記傾斜角度αが0°の状態から45°超に設定したときに変位する前記カップ砥石の前記Z軸方向の変位量Zdを演算し、予め登録した前記ワークの基準位置と演算された前記カップ砥石の前記Z軸方向の変位量Zdとを含む位置データに基づいて前記ワークのZ軸方向の移動量Wzを演算し、
この演算された算出値に基づいて前記ワークを前記Z軸方向に移動させて研削することを特徴とする請求項2又は3に記載の超半球形状の加工方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、カップ砥石を用いた超半球形状の加工方法に関し、更に詳しくは、ワークの加工工程を工夫することにより、標準的なカーブジェネレータを使用して超半球形状を加工することを可能にしたカップ砥石を用いた超半球形状の加工方法に関する。
続きを表示(約 3,100 文字)
【背景技術】
【0002】
従来のレンズ加工機において、レンズを保持し、回転する軸(Z軸)とそれに直交するX軸とレンズを研削する工具側の軸(B軸)の3軸を同時に制御することにより、レンズを任意の形状に加工することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、このような3軸同時制御では、各軸を高い精度で制御することは難しく、また、加工後のレンズが所望の目標加工形状になるように十分な精度を維持することが難しいという問題がある。
【0003】
また、従来のカーブジェネレータを用いた加工方法では、カップ砥石を傾斜させた状態でZ軸方向に上昇させて加工するため、加工対象のワークは物理的に正確な球面になり、前段落に記載した3軸同時制御による加工方法よりも精度的に優位性がある。しかしながら、従来のカーブジェネレータを用いて超半球形状を加工する場合、工具(例えばカップ砥石)をZ軸に対して45°超に傾斜させた状態でレンズをZ軸方向に上昇させながら加工しようとすると、カップ砥石とレンズが干渉し、超半球形状を加工することができないという問題がある。具体的には、図6(a)~(c)に示すように、カップ砥石7をZ軸に対して例えば55°程度に傾斜させた状態で、従来の加工方法に基づいて超半球形状を加工しようとすると、未加工のワークWをZ軸方向に上昇させた際、カップ砥石の一部とワークWの側面とが干渉し、ワークWの側面が研削されてしまうため、超半球形状を得ることができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2008-068337号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、ワークの加工工程を工夫することにより、標準的なカーブジェネレータを使用して超半球形状を加工することを可能にしたカップ砥石を用いた超半球形状の加工方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するための本発明の超半球形状の加工方法は、ワークを着脱可能に保持する一方でZ軸方向の回転軸を有するスピンドルと、このスピンドルをZ軸方向に昇降させる昇降装置と、前記スピンドルの回転軸に対して直交するX軸方向に沿って進退可能に構成されたスライドテーブルと、このスライドテーブル上で前記Z軸方向及び前記X軸方向に対して直交するB軸の廻りに旋回可能に構成された旋回装置と、この旋回装置に搭載されていて前記B軸と直交する回転軸を有する回転装置と、この回転装置に着脱可能に取り付けられたカップ砥石とを備えたカーブジェネレータを使用し、前記カップ砥石の前記スピンドルの回転軸に対する傾斜角度αを45°超に設定し、前記カップ砥石における前記ワークとの接触点であって前記Z軸方向で最も高い位置にある研削ポイントを前記スピンドルの回転軸から前記X軸方向に外れた位置に配置し、前記スピンドル及び前記カップ砥石が回転した状態で、前記ワークを前記Z軸方向に上昇させる工程と、前記ワークの上端が前記カップ砥石の研削ポイントに到達した後、前記カップ砥石の研削ポイントを前記スピンドルの回転軸に一致するように前記X軸方向に移動させる工程とを有することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明の超半球形状の加工方法では、ワークを着脱可能に保持する一方でZ軸方向の回転軸を有するスピンドルと、このスピンドルをZ軸方向に昇降させる昇降装置と、スピンドルの回転軸に対して直交するX軸方向に沿って進退可能に構成されたスライドテーブルと、このスライドテーブル上でZ軸方向及びX軸方向に対して直交するB軸の廻りに旋回可能に構成された旋回装置と、この旋回装置に搭載されていてB軸と直交する回転軸を有する回転装置と、この回転装置に着脱可能に取り付けられたカップ砥石とを備えているので、標準的なカーブジェネレータの構成を備えながらも、カップ砥石のスピンドルの回転軸に対する傾斜角度αを45°超に設定し、カップ砥石の研削ポイントをスピンドルの回転軸からX軸方向に外れた位置に配置してワークをZ軸方向に上昇させる工程と、ワークの上端がカップ砥石の研削ポイントに到達した後、カップ砥石の研削ポイントをスピンドルの回転軸に一致するようにX軸方向に移動させる工程の2段階の加工工程を経ることにより、従来加工することができなかった超半球形状に加工することが可能になる。特に、標準的なカーブジェネレータの構成を備えていることで、カップ砥石の傾斜角度αを固定したまま連続的にワークを加工することができるという有利な点を維持することができるので、十分な精度を確保し易くなり、目標加工形状に対して高い精度を得ることができる。更に、ワークの形状を補正する場合にも従来のリングスフェロメータによる測定結果に基づいて補正することができるので、補正作業が簡便であり、非常に有利である。
【0008】
本発明の超半球形状の加工方法において、ワークの目標加工形状及びカップ砥石の形状を含む形状データに基づいてカップ砥石のスピンドルの回転軸に対する傾斜角度αとカップ砥石のX軸方向の移動量Δdとを演算する演算部と、この演算部により演算された算出値に基づいて昇降装置とスライドテーブルと旋回装置の移動を制御する制御部とを備え、カップ砥石の傾斜角度αとX軸方向の移動量Δdとを演算し、この演算された算出値に基づいてカップ砥石がスピンドルの回転軸に対して傾斜角度αを有するようにB軸の廻りに旋回すると共にカップ砥石がスピンドルの回転軸からX軸方向の移動量Δdだけ移動し、ワークがZ軸方向に上昇してワークとカップ砥石が接触し、カップ砥石がワークの所定の量を研削した後、カップ砥石の研削ポイントがスピンドルの回転軸に一致するようにX軸方向の移動量Δdだけ移動することによりカップ砥石がワークを目標加工形状になるように研削することが好ましい。これにより、ワークの目標加工形状に対して高い精度を得ることに寄与する。
【0009】
カップ砥石のX軸方向の移動量Δd[mm]と、カップ砥石を傾斜角度αに設定した状態でワークの中心軸とカップ砥石の先端が接触するようにワークを上昇させたときのワークとカップ砥石とが互いに干渉するX軸方向の仮想干渉量Xd[mm]とはXd≦Δd≦Xd+3mmの関係を満たすことが好ましい。このようにカップ砥石のX軸方向の移動量Δdを可及的に小さくすることにより、ワークの目標加工形状に対して高い精度を得ることに寄与する。
【0010】
ワークを加工する前に、カップ砥石の傾斜角度αを0°に設定した状態でワークの中心軸とカップ砥石が接触するようにワークを上昇させ、ワークとカップ砥石が接触したときのワークのZ軸方向の位置を基準位置として予め登録しておき、カップ砥石の傾斜角度αが0°の状態から45°超に設定したときに変位するカップ砥石のZ軸方向の変位量Zdを演算し、予め登録したワークの基準位置と演算されたカップ砥石のZ軸方向の変位量Zdとを含む位置データに基づいてワークのZ軸方向の移動量Wzを演算し、この演算された算出値に基づいてワークをZ軸方向に移動させて研削することが好ましい。これにより、ワークの目標加工形状に対して高い精度を得ることに寄与する。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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