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公開番号2024174883
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-17
出願番号2024137825,2023031004
出願日2024-08-19,2017-02-01
発明の名称結核菌(Mycobacterium Tuberculosis)感染の診断および治療のための新規な抗-LAMおよび抗-PIM6/LAMモノクローナル抗体
出願人ラトガース ザ ステイト ユニバーシティー オブ ニュージャージー
代理人弁理士法人北青山インターナショナル
主分類C07K 16/12 20060101AFI20241210BHJP(有機化学)
要約【課題】結核菌(Mycobacterium Tuberculosis)感染の診断及び治療のための、リポアラビノマンナン(LAM)及びホスファチジル-ミオ-イノシトールマンノシド6(PIM6)の中に見出されるエピトープに特異的なモノクローナル抗体を提供する。
【解決手段】LAMおよびPIM6中に存在するエピトープに特異的に結合する、モノクローナル抗-PIM6/LAM抗体またはその抗原結合部分であって、前記エピトープが、少なくとも1つのポリマンノース構造を含み、前記抗-PIM6/LAM抗体が、それぞれ特定のアミノ酸配列を有する、CDR1軽鎖可変領域、CDR2軽鎖可変領域、CDR3軽鎖可変領域、CDR1重鎖可変領域、CDR2重鎖可変領域、およびCDR3重鎖可変領域を含むことを特徴とするモノクローナル抗-PIM6/LAM抗体またはその抗原結合部分が提供される。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
Ara4構造、Ara6構造、またはそれらの組み合わせを含むLAMエピトープに特異的に結合する、ヒトモノクローナル抗-リポアラビノマンナン(抗-LAM)抗体、またはその抗原結合部分において、前記抗-LAM抗体が、配列番号1またはその抗原断片との少なくとも80%の同一性を有するCDR1可変軽領域、配列番号2またはその抗原断片との少なくとも80%の同一性を有するCDR2可変軽領域、配列番号3もしくは配列番号26またはその抗原断片との少なくとも80%の同一性を有するCDR3可変軽領域、配列番号4またはその抗原断片との少なくとも80%の同一性を有するCDR1可変重領域、配列番号5またはその抗原断片との少なくとも80%の同一性を有するCDR2可変重領域、および配列番号6もしくは配列番号23またはその抗原断片との少なくとも80%の同一性を有するCDR3可変重領域を含むことを特徴とするヒトモノクローナル抗-リポアラビノマンナン抗体、またはその抗原結合部分。
続きを表示(約 1,700 文字)【請求項2】
請求項1に記載のヒトモノクローナル抗-LAM抗体またはその抗原結合部分において、前記抗体が、配列番号21および配列番号23のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、ならびに配列番号24および配列番号26のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含むことを特徴とするヒトモノクローナル抗-LAM抗体またはその抗原結合部分。
【請求項3】
請求項1に記載のヒトモノクローナル抗-LAM抗体またはその抗原結合部分において、前記抗-LAM抗体が、scFv-IgG、およびIgGaまたはIgM抗体であることを特徴とするヒトモノクローナル抗-LAM抗体またはその抗原結合部分。
【請求項4】
マンノースでキャッピングされたAra4構造およびマンノースでキャッピングされたAra6構造の少なくとも1つを含むLAMエピトープに特異的に結合することを特徴とするヒトモノクローナル抗-LAM抗体またはその抗原結合部分。
【請求項5】
請求項4に記載のヒトモノクローナル抗-LAM抗体またはその抗原結合部分において、前記抗-LAM抗体が、配列番号7またはその抗原断片との少なくとも80%の同一性を有するCDR1可変軽領域、配列番号8またはその抗原断片との少なくとも80%の同一性を有するCDR2可変軽領域、配列番号9もしくは配列番号32またはその抗原断片との少なくとも80%の同一性を有するCDR3可変軽領域、配列番号10またはその抗原断片との少なくとも80%の同一性を有するCDR1可変重領域、配列番号11またはその抗原断片との少なくとも80%の同一性を有するCDR2可変重領域、および配列番号12もしくは配列番号29またはその抗原断片との少なくとも80%の同一性を有するCDR3可変重領域を含むことを特徴とするヒトモノクローナル抗-LAM抗体またはその抗原結合部分。
【請求項6】
請求項5に記載のヒトモノクローナル抗-LAM抗体またはその抗原結合部分において、前記抗体が、配列番号43のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域および配列番号44のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含むことを特徴とするヒトモノクローナル抗-LAM抗体またはその抗原結合部分。
【請求項7】
請求項5に記載のヒトモノクローナル抗-LAM抗体またはその抗原結合部分において、前記抗-LAM抗体がIgMまたはIgA抗体であることを特徴とするヒトモノクローナル抗-LAM抗体またはその抗原結合部分。
【請求項8】
Ara4またはAra6の非還元末端で付着されたα-Manp(1→2)連結構造を含むLAMエピトープに特異的に結合する、ヒトモノクローナル抗-LAM抗体、またはその抗原結合部分において、前記抗-LAM抗体が、配列番号7またはその抗原断片との少なくとも80%の同一性を有するCDR1可変軽領域、配列番号8またはその抗原断片との少なくとも80%の同一性を有するCDR2可変軽領域、配列番号9またはその抗原断片との少なくとも80%の同一性を有するCDR3可変軽領域、配列番号10またはその抗原断片との少なくとも80%の同一性を有するCDR1可変重領域、配列番号11またはその抗原断片との少なくとも80%の同一性を有するCDR2可変重領域、および配列番号12またはその抗原断片との少なくとも80%の同一性を有するCDR3可変重領域を含むことを特徴とするヒトモノクローナル抗-LAM抗体、またはその抗原結合部分。
【請求項9】
請求項8に記載のヒトモノクローナル抗-LAM抗体またはその抗原結合部分において、前記抗-LAM抗体がIgMまたはIgA抗体であることを特徴とするヒトモノクローナル抗-LAM抗体またはその抗原結合部分。
【請求項10】
少なくとも1つのポリマンノース構造を含む、LAMおよびPIM6中に存在するエピトープに特異的に結合することを特徴とするヒトモノクローナル抗-PIM6/LAM抗体、またはその抗原結合部分。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、2016年2月10日に出願された米国仮特許出願第62/293,406号明細書(その全体が参照により本明細書中に援用される)に対する優先権を主張する。
続きを表示(約 3,200 文字)【0002】
結核菌(Mycobacterium tuberculosis)感染の診断、予防および治療のための、リポアラビノマンナン(LAM)リポマンナン(LM)およびホスファチジル-ミオ-イノシトールマンノシド6(PIM6)にて見出されるエピトープに特異的な抗体を含む組成物、キット、ベクター、および方法が本明細書に記載される。
【0003】
配列表
本願は、EFS-WEBを介してASCIIフォーマットで提出されている配列表を含み、ここでその全体が参照により援用される。2017年2月1日に作成された前記ASCIIコピーは、096747.00337_ST25.txtと称され、サイズは29,097バイトである。
【背景技術】
【0004】
A.結核菌(Mycobacterium Tuberculosis)
結核(TB)は、現在世界人口の約3分の1に感染する、世界的な史上最悪の感染性疾患の1つであり続けている。WHO Global Tuberculosis Report,2014:Tuberculosisによると、2013年、推定上900万人がTBを発症し、1,500万人がその疾患で死亡した。現在、TBに対する有効な薬物が利用可能であるが、これらは複数の抗生物質を用いた長期間の治療を必要とし、最近の感染の約3.5%に現在関与している多剤耐性(MDR-TB)株の発生により易感染性が高まっている。これらの株は、治療がはるかに困難化し、有意に低下した治癒率を有している。また広範囲薬剤耐性TB(XDR-TB)株が伝播しており、それは治療がMDR-TB株よりもさらに高価になりかつ困難化し、今や世界中100か国で報告されている。結果的に、TB感染のより早期の診断および治療のための新しい手法が必要とされている。
【0005】
B.リポアラビノマンナン(LAM)
糖脂質リポアラビノマンナン(LAM)は、結核菌(Mycobacterium tuberculosis)複合体のメンバーの細胞壁の主要な構成および抗原成分であり、それは増殖性感染および疾患の発生を促進する幾つかの重要な機能を媒介する。LAMはまた、特にHIV-1に同時感染した患者において、TBによる活動性感染を検出するための重要な免疫診断標的、および有望なワクチン標的である。LAMの免疫診断標的としての重要性および結核菌(M.tb)感染の生理および病原性におけるその有意義な役割にもかかわらず、意外にもこの抗原に向けてのヒト体液性応答の性質についてはほとんど知られていない。以前に利用可能なLAMに特異的なモノクローナル抗体は、ライ菌(Mycobacterium leprae)または結核菌(Mycobacterium tuberculosis)のいずれかから精製されたLAMで免疫されたマウスから得られており、免疫または結核菌(Mycobacterium tuberculosis)による感染のいずれかに応答して誘導されているLAMに対するヒトモノクローナル抗体については全く記載がなされていない。
【0006】
リポマンナン(LM)は、LAMに対する即時型前駆物質であり、アラビノース側鎖でなく、短いα(1→2)-マンノピラノシル側鎖と置換されたα(1→6)連結Manp骨格からなるマンナンドメインにより修飾されたホスファチジル-ミオ-イノシトールドメインを有する。
【0007】
C.ホスファチジル-ミオ-イノシトールマンノシド6(PIM6)
PIM6は、LMおよびLAMに共通の前駆物質であるPIM2の産物である。これらの分子のコアは、2および6位でManp単位でグリコシル化されたミオ-イノシトール構造である。PIM6では、6位でのManp単位は、ManLAM上のマンノースキャップに一致する2つの末端α-Manp(1→2)連結糖によりさらに置換される。これらの分子は、4もの脂肪酸鎖によりアシル化され、イノシトール頭部基およびコアMan残基に付着され、これらの分子は細胞エンベロープの内膜および外膜に非共有結合的に固定される。PIM6は、C型レクチンおよびDC-SIGN(樹状細胞上の主要な受容体)に結合し、かつ強力な抗炎症活性を有するHIV複製の強力なTLR2作動薬およびエンハンサーであることが報告された。
【発明の概要】
【0008】
本明細書に記載されるのは、結核菌(Mycobacterium tuberculosis)感染の診断および治療のための新規な抗-LAMおよび抗-PIM6/LAMモノクローナル抗体(mAb)である。結核菌(Mycobacterium tuberculosis)の糖脂質に特異的なこれらの新規なヒト抗体、例えばLAMエピトープに特異的なヒトmAb、およびLAMおよびPIM6によって共有されるエピトープに特異的なヒトmAbなどの単離および特徴づけが下記に記載される。
【0009】
したがって、本明細書に記載されるのは、Ara4構造、Ara6構造、またはそれらの組み合わせを含むLAMエピトープに特異的に結合するヒトモノクローナル抗-リポアラビノマンナン(抗-LAM)抗体、またはその抗原結合部分であり、ここで抗-LAM抗体は、配列番号1またはその抗原断片との少なくとも80%の同一性を有するCDR1可変軽領域、配列番号2またはその抗原断片との少なくとも80%の同一性を有するCDR2可変軽領域、配列番号3もしくは配列番号26またはその抗原断片との少なくとも80%の同一性を有するCDR3可変軽領域、配列番号4またはその抗原断片との少なくとも80%の同一性を有するCDR1可変重領域、配列番号5またはその抗原断片との少なくとも80%の同一性を有するCDR2可変重領域、および配列番号6もしくは配列番号23またはその抗原断片との少なくとも80%の同一性を有するCDR3可変重領域を含む。ヒトモノクローナル抗-LAM抗体またはその抗原結合部分は、配列番号21および配列番号23のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域、ならびに配列番号24および配列番号26のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含み得る。抗-LAM抗体は、scFv-IgG、およびIgGaまたはIgM抗体であり得る。抗-LAM抗体の例として、A194が挙げられる。
【0010】
さらに本明細書に記載されるのは、マンノースでキャッピングされたAra4構造およびマンノースでキャッピングされたAra6構造の少なくとも1つを含むLAMエピトープに特異的に結合するヒトモノクローナル抗-LAM抗体またはその抗原結合部分である。抗-LAM抗体は、配列番号7またはその抗原断片との少なくとも80%の同一性を有するCDR1可変軽領域、配列番号8またはその抗原断片との少なくとも80%の同一性を有するCDR2可変軽領域、配列番号9もしくは配列番号32またはその抗原断片との少なくとも80%の同一性を有するCDR3可変軽領域、配列番号10またはその抗原断片との少なくとも80%の同一性を有するCDR1可変重領域、配列番号11またはその抗原断片との少なくとも80%の同一性を有するCDR2可変重領域、および配列番号12もしくは配列番号29またはその抗原断片との少なくとも80%の同一性を有するCDR3可変重領域を含み得る。該抗体は、配列番号43のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域および配列番号44のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域を含み得る。抗-LAM抗体は、例えばIgMまたはIgA抗体であり得る。抗-LAM抗体の例として、P3B09が挙げられる。
(【0011】以降は省略されています)

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