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公開番号
2024174287
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-17
出願番号
2023092029
出願日
2023-06-05
発明の名称
半導体装置、及び車両
出願人
富士電機株式会社
代理人
インフォート弁理士法人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
H01L
25/07 20060101AFI20241210BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】沿面距離に依存する絶縁性を確保しつつ半導体装置をより小型化する。
【解決手段】半導体装置(1)のケース部材(300)における第1の主端子(370)の外方端子部(371)と第2の主端子(350)の外方端子部(351)とが第1の面(301)に所定の間隙で配置される端子配置部(306A)は、第1の主端子の外方端子部と第2の主端子の外方端子部との間の、第1の面の平面視において第1の方向(X方向)とは異なる第2の方向(Y方向)に延伸する凹部(310)であって、第2の方向における凹部の一方の端が、第1の主端子の外方端子部及び第2の主端子の外方端子部における回路板(2)が収容される収容部(320)に近い端部よりも収容部側に位置する凹部と、収容部に面した壁面(302)のうちの凹部の一方の端を第2の方向に延長した位置において収容部側に突出し、凹部と収容部とを隔てる突出部(312)と、を有する。
【選択図】図6
特許請求の範囲
【請求項1】
配線板上に半導体素子が配置された回路板と、
前記回路板が収容された収容部を有するケース部材と、
各々が前記ケース部材の端子配置部に露出した外方端子部と前記ケース部材の前記収容部内で前記回路板の導体と電気的に接続された内方端子部とを有する複数の主端子と、を備え、
前記ケース部材は、前記端子配置部の前記外方端子部が配置された第1の面の平面視において前記端子配置部と前記収容部とが隣接する形状であり、
前記複数の主端子は、前記ケース部材の前記第1の面の平面視における前記端子配置部と前記収容部との境界に沿った第1の方向に所定の間隙で前記外方端子部が配置された第1の主端子と第2の主端子とを含み、
前記ケース部材の前記端子配置部は、
前記第1の面における前記第1の主端子の前記外方端子部と前記第2の主端子の前記外方端子部との間に、前記第1の面から前記第1の面とは反対側の第2の面の方向に変位し、前記第1の面の平面視において前記第1の方向とは異なる第2の方向に延伸する凹部であって、
前記第2の方向における前記凹部の一方の端が、前記第1の主端子の前記外方端子部及び前記第2の主端子の前記外方端子部の前記収容部に近い端部よりも前記収容部側に位置し、
前記第2の方向における前記凹部の他方の端が、前記第1の主端子の前記外方端子部及び前記第2の主端子の前記外方端子部の前記収容部から遠い端部よりも前記収容部から遠方に位置する、前記凹部と、
前記収容部に面した壁面のうちの前記凹部の前記一方の端を前記第2の方向に延長した位置において前記収容部側に突出し、前記凹部と前記収容部とを隔てる突出部と、を有する、
半導体装置。
続きを表示(約 1,300 文字)
【請求項2】
前記ケース部材の前記端子配置部は、前記第1の面と前記収容部との間に、前記端子配置部と前記収容部との境界に沿って前記第1の面から前記第2の面とは反対の方向に突出する段差部を有し、
前記段差部は、前記外方端子部側を向いた面のうちの前記凹部の前記一方の端を前記第2の方向に延長した位置が前記収容部側に変位している、
請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記凹部は、前記第1の面の平面視における前記一方の端が前記段差部の前記外方端子部側を向いた面の位置に到達している、請求項2に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記凹部は、前記第1の主端子の前記外方端子部及び前記第2の主端子の前記外方端子部の前記収容部に近い端部よりも前記収容部側に、前記第1の主端子の前記外方端子部及び前記第2の主端子の前記外方端子部の前記収容部に近い端部よりも前記収容部から遠方となる第1の区間よりも前記第1の方向の距離が長くなる区間を有する、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記端子配置部の前記第1の面は、前記第1の主端子の前記外方端子部が配置された領域と、前記第2の主端子の前記外方端子部が配置された領域とが、前記凹部により分離している、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項6】
前記端子配置部の前記第1の面は、前記第1の主端子の前記外方端子部が配置された領域と、前記第2の主端子の前記外方端子部が配置された領域とが、前記凹部の前記一方の端よりも前記収容部側に位置する領域を介して連続している、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項7】
前記凹部は、前記第1の主端子の前記外方端子部及び前記第2の主端子の前記外方端子部の前記収容部に近い端部よりも前記収容部側に、前記第1の主端子の前記外方端子部及び前記第2の主端子の前記外方端子部の前記収容部に近い端部よりも前記収容部から遠方となる第1の区間よりも、前記第1の面からの深さが浅い区間を有する、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項8】
前記回路板は、前記半導体素子が前記配線板よりも前記端子配置部の前記第1の面に近い向きで前記収容部内に収容され、
前記ケース部材は、前記収容部に面した壁面のうちの前記突出部により前記収容部側に突出した部分の前記第2の面に近い端が、前記配線板の前記半導体素子が配置された面よりも前記第1の面側に位置する、
請求項1に記載の半導体装置。
【請求項9】
前記ケース部材は、前記収容部に面した壁面のうちの前記突出部により前記収容部側に突出した部分の突出量が、前記第1の面から前記第2の面に向かうにつれて小さくなる、請求項8に記載の半導体装置。
【請求項10】
前記回路板は、第1の入力端と、第2の入力端と、出力端とを有するインバータ回路が形成されており、
前記第1の主端子が前記インバータ回路の前記第1の入力端と電気的に接続され、前記第2の主端子が前記インバータ回路の前記第2の入力端と電気的に接続される、
請求項1に記載の半導体装置。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置、及び車両に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)
【背景技術】
【0002】
インバータ装置等の電力変換装置に用いられる半導体装置は、半導体素子が搭載された配線板を収容するケースを備える。ケースは、絶縁性のケース部材と、半導体素子の電極と電気的に接続される複数の端子とを備える(例えば、特許文献1~4)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平01-144662号公報
特開2002-164503号公報
特開2014-183196号公報
特開平09-232512号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した半導体装置のケースでは、印加される電位が異なる2つの主端子の間の沿面距離に依存する絶縁性を確保しつつ半導体装置をより小型化させることが難しい。
【0005】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、沿面距離に依存する絶縁性を確保しつつ半導体装置のより小型化を可能にすることを一つの目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る半導体装置は、配線板上に半導体素子が配置された回路板と、前記回路板が収容された収容部を有するケース部材と、各々が前記ケース部材の端子配置部に露出した外方端子部と前記ケース部材の前記収容部内で前記回路板の導体と電気的に接続された内方端子部とを有する複数の主端子と、を備え、前記ケース部材は、前記端子配置部の前記外方端子部が配置された第1の面の平面視において前記端子配置部と前記収容部とが隣接する形状であり、前記複数の主端子は、前記ケース部材の前記第1の面の平面視における前記端子配置部と前記収容部との境界に沿った第1の方向に所定の間隙で前記外方端子部が配置された第1の主端子と第2の主端子とを含み、前記ケース部材の前記端子配置部は、前記第1の面における前記第1の主端子の前記外方端子部と前記第2の主端子の前記外方端子部との間に、前記第1の面から前記第1の面とは反対側の第2の面の方向に変位し、前記第1の面の平面視において前記第1の方向とは異なる第2の方向に延伸する凹部であって、前記第2の方向における前記凹部の一方の端が、前記第1の主端子の前記外方端子部及び前記第2の主端子の前記外方端子部の前記収容部に近い端部よりも前記収容部側に位置し、前記第2の方向における前記凹部の他方の端が、前記第1の主端子の前記外方端子部及び前記第2の主端子の前記外方端子部の前記収容部から遠い端部よりも前記収容部から遠方に位置する、前記凹部と、前記収容部に面した壁面のうちの前記凹部の前記一方の端を前記第2の方向に延長した位置において前記収容部側に突出し、前記凹部と前記収容部とを隔てる突出部と、を有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、沿面距離に依存する絶縁性を確保しつつ半導体装置をより小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
一実施の形態に係る半導体装置の構成例を示す上面図である。
図1の半導体装置における1つの回路形成部の構成を拡大した上面図である。
図2のA-A’線で切断した半導体装置の構成例を示す断面側面図である。
図1の半導体装置を適用したインバータ装置の回路構成例を示す図である。
一実施の形態に係るケースにおける外方端子部間の絶縁性を確保する方法の例を説明する斜視図である。
外方端子部間の凹部の形状の第1の例を示す上面図である。
外方端子部間の凹部の形状の第1の例を示す正面図である。
図6のB-B’線で切断したケースにおける凹部の形状の第1の例を示す断面側面図である。
沿面距離を長くしたケースの従来例を示す斜視図である。
図9に例示したケースの部分の正面図である。
凹部の第1の変形例を説明する上面図である。
凹部の第2の変形例を説明する上面図である。
凹部の第3の変形例を説明する上面図である。
凹部の第4の変形例を説明する上面図である。
凹部の別の変形例を説明する側面断面図である。
凹部のさらに別の変形例を説明する正面図である。
本発明に係る半導体装置を適用した車両の一例を示す平面模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、参照する各図におけるX軸、Y軸、及びZ軸は、例示する半導体装置等における平面や方向を定義する目的で示されている。X軸、Y軸、及びZ軸は互いに直交し、右手系を成している。以下の説明では、X軸に平行な方向をX方向と呼び、Y軸に平行な方向をY方向と呼び、Z軸に平行な方向をZ方向と呼ぶ。また、X方向、Y方向、及びZ方向の各方向は、図示されるX軸、Y軸、及びZ軸の矢印(正負)の方向と関連付ける場合には、「正側」又は「負側」が付される。
【0010】
本明細書では、Z方向を上下方向と呼ぶことがある。本明細書において、「上」や「上方」は、基準となる面、部材、位置等よりもZ方向正側であることを意図し、「下」や「下方」は、基準となる面、部材、位置等よりもZ方向負側であることを意図する。例えば、「部材Aの上に部材Bが配置される」と記載されるとき、部材Bは、部材AからみてZ方向正側に配置される。また、「部材Aの上面」と記載されるとき、その面は、部材AにおけるZ方向正側の端に位置し、Z方向正側を向いた面である。本明細書において、「上面視」は、対象となる物品(例えば、半導体装置等)をZ方向正側からみたときの平面視を意図する。本明細書において、「正面視」は、対象となる物品をY方向負側からみたときの平面視を意図する。本明細書において、「側面視」は、対象となる物品をX方向負側又はX方向正側からみたときの平面視を意図し、X方向負側からみたときの平面視を「左側面視」と呼び、X方向正側からみたときの平面視を「右側面視」と呼ぶこともある。これらの方向や面は、説明の便宜上用いる文言であり、半導体装置の取付姿勢等によっては、X軸、Y軸、及びZ軸の方向のそれぞれとの対応関係が変わることがある。例えば、ケース部材における主端子の外方端子部が配置される面は、本明細書ではケース部材の上面と呼ぶが、これに限らず、ケース部材の下面、側面等と呼ばれてもよい。また、各図における縦横比や各部材同士の大小関係は、あくまで模式的に表されており、実際に製造される半導体装置等における関係とは必ずしも一致しない。説明の便宜上、各部材同士の大小関係を誇張して表現している場合も想定される。
(【0011】以降は省略されています)
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