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公開番号
2024171434
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-12
出願番号
2023088437
出願日
2023-05-30
発明の名称
オキシヨウ化ユウロピウム粉末、およびオキシヨウ化ユウロピウム粉末の製造方法
出願人
株式会社合同資源
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
C01B
11/22 20060101AFI20241205BHJP(無機化学)
要約
【課題】安定的な蛍光特性が得られるに優れたオキシヨウ化ユウロピウム粉末を提供する。
【解決手段】本発明のオキシヨウ化ユウロピウム粉末は、Eu、OおよびIを有する結晶母材を含むオキシヨウ化ユウロピウム粉末であって、Cu-Kα線を用いて測定したX線回折パターンにおいて、回折角2θが29.4°以上29.8°以下の範囲内にあるピークのピーク最大強度をI
1
とし、回折角2θが28.2°以上28.6°以下の範囲内にあるピークのピーク最大強度をI
2
としたとき、[I
1
/(I
1
+I
2
)]×100で表されるピーク強度比率が20%以上を満たすように構成される。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
Eu、OおよびIを有する結晶母材を含むオキシヨウ化ユウロピウム粉末であって、
Cu-Kα線を用いて測定した当該オキシヨウ化ユウロピウム粉末のX線回折パターンにおいて、回折角2θが29.4°以上29.8°以下の範囲内にあるピークのピーク最大強度をI
1
とし、回折角2θが28.2°以上28.6°以下の範囲内にあるピークのピーク最大強度をI
2
としたとき、
[I
1
/(I
1
+I
2
)]×100で表されるピーク強度比率が20%以上である、オキシヨウ化ユウロピウム粉末。
続きを表示(約 1,500 文字)
【請求項2】
請求項1に記載のオキシヨウ化ユウロピウム粉末であって、
定量分析法により算出されるEuOIの純度が、20%以上である、オキシヨウ化ユウロピウム粉末。
【請求項3】
請求項1または2に記載のオキシヨウ化ユウロピウム粉末であって、
Eu
2
O
3
および/またはEuI
2
を含む、オキシヨウ化ユウロピウム粉末。
【請求項4】
HI水溶液に、固体状のEu
2
O
3
を添加して混合する混合工程と、
得られた混合物を300℃以上で加熱する焼成工程と、
を含む、
オキシヨウ化ユウロピウム粉末の製造方法。
【請求項5】
請求項4に記載のオキシヨウ化ユウロピウム粉末の製造方法であって、
Euのモル比をM
E
およびIのモル比をM
I
としたとき、前記混合工程は、
M
E
/M
I
が、0.5以下となる条件で、固体状のEu
2
O
3
とHI水溶液とを混合して加熱する混合工程A1と、
合計のM
E
/M
I
が、0.7以上1.3以下となる条件で、前記混合工程A1で得られたEuI
3
水溶液に、さらに固体状のEu
2
O
3
を添加して混合する混合工程A2と、を含む、オキシヨウ化ユウロピウム粉末の製造方法。
【請求項6】
請求項4に記載のオキシヨウ化ユウロピウム粉末の製造方法であって、
Euのモル比をM
E
およびIのモル比をM
I
としたとき、前記混合工程は、
M
E
/M
I
が、0.5以下となる条件で、固体状のEu
2
O
3
とHI水溶液とを混合して加熱する混合工程A1と、
前記混合工程A1で得られた混合物を乾燥させ、EuI
3
の水和物を得て、前記EuI
3
の水和物と固体状のEu
2
O
3
とを混合する混合工程A3と、を含む、オキシヨウ化ユウロピウム粉末の製造方法。
【請求項7】
請求項4に記載のオキシヨウ化ユウロピウム粉末の製造方法であって、
Euのモル比をM
E
およびIのモル比をM
I
としたとき、前記混合工程は、
M
E
/M
I
が、0.7以上1.3以下となる条件で、固体状のEu
2
O
3
とHI水溶液とを混合して加熱する混合工程Bを含む、オキシヨウ化ユウロピウム粉末の製造方法。
【請求項8】
請求項5または6に記載のオキシヨウ化ユウロピウム粉末の製造方法であって、
前記焼成工程において、加熱温度が600℃以上である、オキシヨウ化ユウロピウム粉末の製造方法。
【請求項9】
請求項5または6に記載のオキシヨウ化ユウロピウム粉末の製造方法であって、
前記焼成工程において、不活性ガス雰囲気中で加熱を行う、オキシヨウ化ユウロピウム粉末の製造方法。
【請求項10】
請求項5または6に記載のオキシヨウ化ユウロピウム粉末の製造方法であって、
前記HI水溶液におけるHI濃度は、30質量%以上70質量%以下である、オキシヨウ化ユウロピウム粉末の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、オキシヨウ化ユウロピウム粉末、およびオキシヨウ化ユウロピウム粉末の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
これまで蛍光体の賦活剤について様々な開発がなされてきた。この種の技術として、例えば、特許文献1に記載の技術が知られている。特許文献1には、賦活物質であるユウロピウムの原料として、ヨウ化ユウロピウムが記載されている(特許文献1の請求項19等)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特表2008-501818号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1において、蛍光体の賦活剤にオキシヨウ化ユウロピウムを使用することについて十分に検討がなされていない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者はさらに検討したところ、Eu、OおよびIの3元系結晶母材を含むオキシヨウ化ユウロピウム粉末において、3元系結晶母材に相当するX線回折パターンのピーク強度を用いた指標を利用することにより、蛍光体の賦活剤に使用したとき、安定的な蛍光特性が得られるオキシヨウ化ユウロピウム粉末を実現できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
本発明の一態様によれば、以下のオキシヨウ化ユウロピウム粉末、およびオキシヨウ化ユウロピウム粉末の製造方法が提供される。
【0007】
1. Eu、OおよびIを有する結晶母材を含むオキシヨウ化ユウロピウム粉末であって、
Cu-Kα線を用いて測定した当該オキシヨウ化ユウロピウム粉末のX線回折パターンにおいて、回折角2θが29.4°以上29.8°以下の範囲内にあるピークのピーク最大強度をI
1
とし、回折角2θが28.2°以上28.6°以下の範囲内にあるピークのピーク最大強度をI
2
としたとき、
[I
1
/(I
1
+I
2
)]×100で表されるピーク強度比率が20%以上である、オキシヨウ化ユウロピウム粉末。
2. 1.に記載のオキシヨウ化ユウロピウム粉末であって、
定量分析法により算出されるEuOIの純度が、20%以上である、オキシヨウ化ユウロピウム粉末。
3. 1.または2.に記載のオキシヨウ化ユウロピウム粉末であって、
Eu
2
O
3
および/またはEuI
2
を含む、オキシヨウ化ユウロピウム粉末。
4. HI水溶液に、固体状のEu
2
O
3
を添加して混合する混合工程と、
得られた混合物を300℃以上で加熱する焼成工程と、
を含む、
オキシヨウ化ユウロピウム粉末の製造方法。
5. 4.に記載のオキシヨウ化ユウロピウム粉末の製造方法であって、
Euのモル比をM
E
およびIのモル比をM
I
としたとき、前記混合工程は、
M
E
/M
I
が、0.5以下となる条件で、固体状のEu
2
O
3
とHI水溶液とを混合して加熱する混合工程A1と、
合計のM
E
/M
I
が、0.7以上1.3以下となる条件で、前記混合工程A1で得られたEuI
3
水溶液に、さらに固体状のEu
2
O
3
を添加して混合する混合工程A2と、を含む、オキシヨウ化ユウロピウム粉末の製造方法。
6. 4.に記載のオキシヨウ化ユウロピウム粉末の製造方法であって、
Euのモル比をM
E
およびIのモル比をM
I
としたとき、前記混合工程は、
M
E
/M
I
が、0.5以下となる条件で、固体状のEu
2
O
3
とHI水溶液とを混合して加熱する混合工程A1と、
前記混合工程A1で得られた混合物を乾燥させ、EuI
3
の水和物を得て、前記EuI
3
の水和物と固体状のEu
2
O
3
とを混合する混合工程A3と、を含む、オキシヨウ化ユウロピウム粉末の製造方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、安定的な蛍光特性が得られるオキシヨウ化ユウロピウム粉末、およびその製造方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
各実施例におけるX線回折パターンを示す図である。
EuOIおよびEu
2
O
3
のX線回折パターンを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本実施形態のオキシヨウ化ユウロピウム粉末について説明する。
(【0011】以降は省略されています)
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