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公開番号2024170767
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-11
出願番号2023087474
出願日2023-05-29
発明の名称爆薬の装填位置の検出方法、爆薬の装填位置の検出装置、爆薬装填方法、及び、爆薬装填装置
出願人株式会社熊谷組
代理人個人
主分類F42D 1/08 20060101AFI20241204BHJP(弾薬;爆破)
要約【課題】爆薬を装填する装薬孔の位置を検出して、装填機から予め設定された装薬本数の爆薬を確実に送る。
【解決手段】
装填パイプを前記装薬孔に挿入するステップと、撮影手段により切羽を撮影するステップと、撮影された画像から、装填パイプを保持する作業者の姿勢を推定するとともに、作業者の周囲から装填パイプの装薬孔の開口部に交差する位置を検出するステップと、を備え、装填パイプの開口部の位置が検出された場合には、この検出された位置を装填位置とし、装填パイプの開口部の位置が検出されなかった場合には、姿勢推定で推定された作業者の肩及び腰の骨格の中間点を装填位置とするとともに、装薬孔の位置である装填位置と装填位置にある装薬孔に装填する装填本数との関係を示すテーブルを予め作成しておき、前記検出された装填位置と前記テーブルとを用いて、装薬孔に装填する装填本数を設定するようにした。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
切羽に形成された装薬孔に挿入された装填パイプの位置を検出して、爆薬を装填する装薬孔の位置である装填位置を検出する方法であって、
装填パイプを前記装薬孔に挿入するステップと、
撮影手段により前記切羽を撮影するステップと、
前記撮影された画像から、前記装填パイプを保持する作業者の姿勢を推定するとともに、前記作業者の周囲から前記装填パイプの前記装薬孔の開口部に交差する位置を検出するステップと、を備え、
前記交差する位置が検出された場合には、前記検出された位置を前記装填位置とし、
前記交差する位置が検出されなかった場合には、前記姿勢推定で推定された前記作業者の肩及び腰の骨格の中間点を前記装填位置とすることを特徴とする爆薬の装填位置の検出方法。
続きを表示(約 1,900 文字)【請求項2】
前記装填パイプの前記装薬孔の開口部に交差する位置に、画像上で、切羽との識別が可能な識別部材を取付けたことを特徴とする請求項1に記載の爆薬の装填位置の検出方法。
【請求項3】
爆薬供給手段と、前記爆薬供給手段により供給された爆薬を切羽に形成された装薬孔に圧送する圧送手段と、前記爆薬供給手段と前記圧送手段とを制御する制御手段と、前記爆薬を装填する指令信号を前記制御手段に送る装填指示手段と、を備えた爆薬装填装置を用いて、前記装薬孔に爆薬を装填する方法であって、
前記装薬孔の位置である装填位置と前記装填位置にある装薬孔に装填する装填本数との関係を示すテーブルを作成するステップと、
装填パイプを前記装薬孔に挿入するステップと、
撮影手段により前記切羽を撮影するステップと、
前記撮影された画像から、前記爆薬を装填する装薬孔の位置である装填位置を検出するステップと、
前記検出された装填位置と前記テーブルとを用いて、前記装薬孔に装填する装填本数を設定するステップと、
前記装填指示手段により、前記設定された装填本数の爆薬を前記装薬孔に装填する指令信号を前記制御手段に送るステップと、
を備え、
前記装填位置を検出するステップでは、
撮影された画像から、前記装填パイプを保持する作業者の姿勢を推定するとともに、前記作業者の周囲から前記装填パイプの前記装薬孔の開口部に交差する位置を検出し、
前記交差する位置が検出された場合には、前記検出された位置を前記装填位置とし、
前記交差する位置が検出されなかった場合には、前記姿勢推定で推定された前記作業者の肩及び腰の骨格の中間点を前記装填位置とすることを特徴とする爆薬装填方法。
【請求項4】
前記装填パイプの前記装薬孔の開口部に交差する位置に、画像上で、切羽との識別が可能な識別部材を取付けたことを特徴とする請求項3に記載の爆薬装填方法。
【請求項5】
切羽に形成された装薬孔に挿入されている装填パイプの位置を検出して、爆薬を装填する装薬孔の位置である装填位置を検出する装置であって、
前記爆薬を前記装薬孔に挿入するための装填パイプの前記装薬孔の開口部に交差する位置に取付けられた、画像上で、前記切羽との識別が可能な識別部材と、
前記切羽を撮影する撮影手段と、
前記撮影された画像から、前記装填位置を検出する装填位置検出手段と、を備え、
前記装填位置検出手段は、
前記装填パイプを保持する作業者の姿勢を推定するとともに、前記作業者の周囲から前記識別部材の位置を検出し、
前記識別部材の位置が検出された場合には、前記検出された位置を前記装填位置とし、
前記識別部材の位置が検出されなかった場合には、前記姿勢推定で推定された前記作業者の肩及び腰の骨格の中間点を前記装填位置とすることを特徴とする爆薬の装填位置の検出装置。
【請求項6】
爆薬供給手段と、前記爆薬供給手段により供給された爆薬を切羽に形成された装薬孔に圧送する圧送手段と、前記爆薬供給手段と前記圧送手段とを制御する制御手段と、前記爆薬を装填する指令信号を前記制御手段に送る装填指示手段と、を備えた爆薬装填装置を用いて、前記装薬孔に爆薬を装填する装置であって、
前記爆薬を前記装薬孔に挿入するための装填パイプの前記装薬孔の開口部に交差する位置に取付けられた、画像上で、前記切羽との識別が可能な識別部材と、
予め作成された、前記装薬孔の位置である装填位置と前記装填位置にある装薬孔に装填する装填本数との関係を示すテーブルを記憶する記憶手段と、
前記切羽を撮影する撮影手段と、
前記撮影された画像から、前記爆薬を装填する装薬孔の位置である装填位置を検出する装填位置検出手段と、
前記推定された装填位置と前記テーブルとを用いて、前記装薬孔に装填する装填本数を設定するとともに、前記設定された装填本数の爆薬を前記装薬孔に装填する指令信号を前記制御手段に送る装薬本数設定手段と、
を備え、
前記装填位置検出手段は、
撮影された画像から、前記装填パイプを保持する作業者の姿勢を推定するとともに、前記作業者の周囲から前記識別部材の位置を検出し、
前記識別部材の位置が検出された場合には、前記検出された位置を前記装填位置とし、
前記識別部材開口部の位置が検出されなかった場合には、前記姿勢推定で推定された前記作業者の肩及び腰の骨格の中間点を前記装填位置とすることを特徴とする爆薬装填装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、爆薬の装填位置の検出方法とその装置、及び、切羽に形成された装薬孔に爆薬を装填する方法とその装置に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
従来、切羽に形成された装薬孔に爆薬を装填する作業を行う爆薬装填装置が知られている(特許文献1等参照)。
この爆薬装填装置は、爆薬供給装置と、込め物供給装置と、爆薬供給装置により供給された爆薬又は込め物供給装置により供給された込め物を切羽に削孔された装薬孔に圧送する圧送装置とを備えている。
圧送装置は、爆薬供給装置及び込め物供給装置の排出側に設けられた装填機と、装填機の終端に接続された装填ホースと、装填ホースの終端に接続された装填パイプとを備え、作業者の操作するリモートコントローラー等の装填指示装置からの指示に基づいて、装薬孔に爆薬及び込め物を装填する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2019-113194号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、装薬孔に装填する爆薬の個数が装薬孔により異なるだけでなく、装薬孔の数も多いため、作業者が装薬孔に装填する爆薬の本数を間違えてしまう場合があった。
そこで、爆薬を装填する装薬孔の位置を予め検出できれば、装薬孔に予め設定した本数の爆薬を確実に装填することが可能となる。
【0005】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたもので、爆薬を装填する装薬孔の位置を検出する方法とその装置、及び、装填機から予め設定された装薬本数の爆薬を確実に送ることのできる爆薬装填とその装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、切羽に形成された装薬孔に挿入された装填パイプの位置を検出して、爆薬を装填する装薬孔の位置である装填位置を検出する方法であって、装填パイプを前記装薬孔に挿入するステップと、撮影手段により前記切羽を撮影するステップと、前記撮影された画像から、前記装填パイプを保持する作業者の姿勢を推定するとともに、前記作業者の周囲から前記装填パイプの前記装薬孔の開口部に交差する位置(切羽面に対して、装薬孔に挿入したパイプの軸線が交差している位置)を検出するステップと、を備え、前記交差する位置が検出された場合には、前記検出された位置を前記装填位置とし、前記交差する位置が検出されなかった場合には、前記姿勢推定で推定された前記作業者の肩及び腰の骨格の中間点を前記装填位置とすることを特徴とする。
これにより、装填位置を精度よく検出できるので、装填機から予め設定された装薬本数の爆薬を確実に送ることが可能となる。
また、前記装填パイプの前記装薬孔の開口部に交差する位置に、画像上で、切羽との識別が可能な識別部材を取付けたので、装填位置をより正確に検出できる。
【0007】
また、本発明は、爆薬供給手段と、前記爆薬供給手段により供給された爆薬を切羽に形成された装薬孔に圧送する圧送手段と、前記爆薬供給手段と前記圧送手段とを制御する制御手段と、前記爆薬を装填する指令信号を前記制御手段に送る装填指示手段と、を備えた爆薬装填装置を用いて、前記装薬孔に爆薬を装填する方法であって、前記装薬孔の位置である装填位置と前記装填位置にある装薬孔に装填する装填本数との関係を示すテーブルを作成するステップと、装填パイプを前記装薬孔に挿入するステップと、撮影手段により前記切羽を撮影するステップと、前記撮影された画像から、前記爆薬を装填する装薬孔の位置である装填位置を検出するステップと、前記検出された装填位置と前記テーブルとを用いて、前記装薬孔に装填する装填本数を設定するステップと、前記装填指示手段により、前記設定された装填本数の爆薬を前記装薬孔に装填する指令信号を前記制御手段に送るステップと、を備え、前記装填位置を検出するステップでは、撮影された画像から、前記装填パイプを保持する作業者の姿勢を推定するとともに、前記作業者の周囲から前記装填パイプの前記装薬孔の開口部に交差する位置を検出し、前記交差する位置が検出された場合には、前記検出された位置を前記装填位置とし、前記交差する位置が検出されなかった場合には、前記姿勢推定で推定された前記作業者の肩及び腰の骨格の中間点を前記装填位置とすることを特徴とする。
これにより、装薬孔に予め設定された装薬本数の爆薬を確実に送ることができる。
【0008】
なお、前記発明の概要は、本発明の必要な全ての特徴を列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本実施の形態に係る爆薬装填装置を示す図である。
切羽の分割例を示す図である。
装填指示装置の一例を示す図である。
カメラの設置位置と撮影された画像の一例を示す図である。
装填位置の推定方法を示すフローチャートである。
爆薬と込め物の装填方法を示すフローチャートである。
装填位置の推定方法の他の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1は本実施の形態に係る爆薬装填装置10を示す図である。
爆薬装填装置10は、装填指示装置11と、撮影手段としてのカメラ12aを有する装填位置検出装置12と、装薬本数設定装置13と、爆薬供給装置14と、込め物供給装置15と、圧送装置16と、制御装置17とを備え、トンネル掘削現場1において、切羽2に穿孔された装薬孔3に爆薬及び込め物を装填する。
装填指示装置11は切羽2の手前側にて作業を行う作業者4に装着され、カメラ12aと装填位置検出装置12は、削岩機21、バケットアーム22、バケット23等を備えた建設機械であるドリルジャンボ20に搭載される。また、装薬本数設定装置13~制御装置17までの各装置は、トラック等の車両18の荷台上に搭載される。
作業者4はバケット23に搭乗して作業を行う。
爆薬としては、例えば、エマルジョンタイプの含水爆薬と当該含水爆薬に点火する雷管とを備えた薬包状爆薬(以下、親ダイ5という)と、親ダイ5の爆轟によりする雷管の付いていない含水爆薬から成る複数個の薬包爆薬(以下、増ダイ6という)とがある。
込め物(以下、アンコ7という)は、装薬孔3の孔口を塞ぐためのもので、粘土等で形成される。
親ダイ5は、作業者4が保持する装填パイプ16cの先端に取付けられ、圧送装置16から送られてくる圧送空気により押圧されて、装薬孔3の孔尻に装填される。
増ダイ6は爆薬供給装置14と圧送装置16とによって装薬孔3に圧送されて、装薬孔3に装填されている親ダイ5の後側に装填される。
また、アンコ7は、込め物供給装置15と圧送装置16とによって装薬孔3に圧送されて、増ダイ6の後側である装薬孔3の孔口側に装填される。
(【0011】以降は省略されています)

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