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公開番号2024170097
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-06
出願番号2023087065
出願日2023-05-26
発明の名称車両用コンプレッサ制御方法
出願人スズキ株式会社
代理人個人,個人
主分類B60H 1/32 20060101AFI20241129BHJP(車両一般)
要約【課題】コンプレッサの不具合の発生を効率よく回避することが可能な車両用コンプレッサ制御方法を提供する。
【解決手段】当該制御方法は、ステップ142、144にてエアコンシステム100が低負荷運転か否か判定する。そして、コンデンサ110から膨張弁114に向かう高圧冷媒の圧力値を取得し、低負荷運転ではないときは、圧力値と第1高圧カット値P1とを比較し、圧力値が第1高圧カット値P1以上であれば第1高圧カット値P1未満になるまでコンプレッサ106を停止する。低負荷運転のときは、圧力値とより低い第2高圧カット値P2とを比較し、圧力値が第2高圧カット値P2以上であれば第2高圧カット値P2未満になるまでコンプレッサ106を停止することを特徴とする。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
車両用エアコンシステムのコンプレッサを制御する車両用コンプレッサ制御方法において、
前記車両用エアコンシステムが低負荷運転か否か判定し、
前記車両用エアコンシステムのコンデンサから膨張弁に向かう高圧冷媒の圧力値を取得し、
前記低負荷運転ではないときは、前記圧力値が所定の第1高圧カット値以上であれば該第1高圧カット値未満になるまで前記コンプレッサを停止し、
前記低負荷運転のときは、前記圧力値が前記第1高圧カット値よりも低い所定の第2高圧カット値以上であれば該第2高圧カット値未満になるまで前記コンプレッサを停止することを特徴とする車両用コンプレッサ制御方法。
続きを表示(約 370 文字)【請求項2】
前記コンプレッサの動作はエンジンの動作に連動していて、
前記低負荷運転か否か判定する際には、
前記エンジンのエンジン回転数を取得し、
前記車両用エアコンシステムのエバポレータの温度を取得し、
前記エンジン回転数と前記エバポレータの温度から前記低負荷運転か否か判定することを特徴とする請求項1に記載の車両用コンプレッサ制御方法。
【請求項3】
前記低負荷運転か否か判定する際には、
前記エンジン回転数が所定値未満かつ前記エバポレータの温度が所定値未満のときに前記低負荷運転と判定し、
前記エンジン回転数が所定値以上または前記エバポレータの温度が所定値以上のときに前記低負荷運転ではないと判定することを特徴とする請求項2に記載の車両用コンプレッサ制御方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用コンプレッサ制御方法に関するものである。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、車両用エアコンシステムでは、コンプレッサから膨張弁に向かう高圧配管の冷媒の圧力を取得し、冷媒の圧力が想定以上に上昇したとき、当該システムの保護のためにコンプレッサの運転を強制的に停止する、いわゆる高圧カットと呼ばれる制御が行われている。例えば、特許文献1に記載の車両用空気調和装置では、段落0048および図2に記載されているように、吐出圧力センサ42によって、圧縮機2から吐出された高温高圧のガス冷媒の吐出冷媒圧力Pdを検出することが可能になっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2018-63099号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般に、エアコンシステム内は冷媒と共に潤滑オイルが循環する仕組みになっていて、コンプレッサの内部には潤滑オイルが貯まる貯油室が設けられている。潤滑オイルは、冷媒の圧力が高いほど、コンプレッサから持ち出される量が多くなる。一方で、潤滑オイルは、冷媒の流量が少ないほど、コンプレッサに戻り難くなる。
【0005】
例えば、山道などの悪路を走行する四輪駆動車などにおいて、泥や異物によるコンデンサファンの故障や目詰まり、さらには車両カバーの変形によってフロンドバンパグリルが塞がれるなどの事象が起こると、コンデンサでの正常な熱交換が妨げられ、冷媒の圧力が上昇することがある。このような場面において、車両がアイドリング状態になってエアコンシステムの低速運転が続けられると、エアコンシステムの冷媒が高圧かつ低流量の状態になり、コンプレッサ内から潤滑オイルが多く持ち出される一方、コンプレッサ内に潤滑オイルが戻り難くなり、コンプレッサ内で潤滑オイルが枯渇することがある。コンプレッサ内が貧潤滑の状態になると、摺動部が摩耗して異音やロックを招いたり、高温高圧状態のガスが貯油室から圧縮室に入り込んでエアコンホースを破損させたりするおそれがある。
【0006】
しかしながら、従来の車両用エアコンシステムでは、高圧配管の圧力値を基準にしてコンプレッサを制御していて、その制御に冷媒の流量などは反映されていない。そのため、エアコンシステムの負荷が低いときに低速運転が続いて冷媒が低流量の状態になった場合など、状況に合わせた制御が行えていなかった。
【0007】
本発明は、このような課題に鑑み、コンプレッサの不具合の発生を効率よく回避することが可能な車両用コンプレッサ制御方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明にかかる車両用コンプレッサ制御方法の代表的な構成は、車両用エアコンシステムのコンプレッサを制御する車両用コンプレッサ制御方法において、車両用エアコンシステムが低負荷運転か否か判定し、車両用エアコンシステムのコンデンサから膨張弁に向かう高圧冷媒の圧力値を取得し、低負荷運転ではないときは、圧力値が所定の第1高圧カット値以上であれば第1高圧カット値未満になるまでコンプレッサを停止し、低負荷運転のときは、圧力値が第1高圧カット値よりも低い所定の第2高圧カット値以上であれば第2高圧カット値未満になるまでコンプレッサを停止することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、コンプレッサの不具合の発生を効率よく回避することが可能な車両用コンプレッサ制御方法を提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の実施例に係る車両用エアコンシステムの概略的な構成を示す図である。
図1のエアコンシステムが実施する車両用コンプレッサ制御方法の処理の流れを示したフローチャートである。
図2に示した処理の変形例である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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