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公開番号
2024167039
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-29
出願番号
2023212037,2023082715
出願日
2023-12-15,2023-05-19
発明の名称
低反射層形成用インキ、積層体及び低反射層形成方法
出願人
artience株式会社
代理人
主分類
C09D
11/037 20140101AFI20241122BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約
【課題】
本発明の課題は、遮光性、低反射性、基材密着性、耐傷性及び耐湿熱性に優れた低反射層を形成するためのインキ、及びそれを用いた低反射性積層体を提供することである。
【解決手段】
バインダー樹脂、着色剤、微粒子及び有機溶剤を含有する低反射層形成用インキであって、
前記バインダー樹脂が、前記インキ固形分全質量中30質量%超55質量%以下であり、前記着色剤の平均粒子径が、50~250nmであり、前記微粒子が、体質顔料及び/又は樹脂微粒子を含む、低反射層形成用インキ。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
バインダー樹脂、着色剤、微粒子(前記着色剤である場合を除く)及び有機溶剤を含有する低反射層形成用インキであって、
前記バインダー樹脂の含有量が、前記インキ固形分全質量中30質量%超55質量%以下であり、
前記着色剤の平均粒子径が、50~250nmであり、
前記微粒子が、体質顔料及び/又は樹脂微粒子を含む、低反射層形成用インキ。
続きを表示(約 750 文字)
【請求項2】
バインダー樹脂が、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、及び、ウレタン樹脂からなる群より選ばれる少なくとも一種を含む、請求項1に記載の低反射層形成用インキ。
【請求項3】
着色剤が、少なくともカーボンブラックを含む、請求項1又は2に記載の低反射層形成用インキ。
【請求項4】
バインダー樹脂の水酸基価が、10~50mgKOH/gである、請求項1又は2に記載の低反射層形成用インキ。
【請求項5】
着色剤と微粒子との合計質量が、インキ固形分全質量中40~55質量%である、請求項1又は2に記載の低反射層形成用インキ。
【請求項6】
微粒子の平均粒子径が、0.5~15μmである、請求項1又は2に記載の低反射層形成用インキ。
【請求項7】
微粒子が、樹脂微粒子であり、前記樹脂微粒子がポリエステル樹脂微粒子及びアクリル樹脂微粒子からなる群より選ばれる少なくとも一種を含む、請求項1又は2に記載の低反射層形成用インキ。
【請求項8】
着色剤と微粒子との質量比率(微粒子/着色剤)が、3~5の範囲である、請求項1又は2に記載の低反射層形成用インキ。
【請求項9】
有機溶剤が、ケトン系有機溶剤からなる有機溶剤(A)、並びに、グリコールエーテル系有機溶剤、エステル系有機溶剤、脂肪族系有機溶剤及び芳香族系有機溶剤から選ばれる少なくとも一種の有機溶剤(B)を含む、請求項1又は2に記載の低反射層形成用インキ。
【請求項10】
有機溶剤(A)と有機溶剤(B)との沸点の差が、35~80℃である、請求項9に記載の低反射層形成用低反射インキ。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、低反射層形成用インキ、及び低反射性積層体に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)
【0002】
より具体的には、低反射層形成用インキ、及び、基材上に低反射層を有し、前記低反射層表面の低反射性、及び遮光性に優れた低反射性積層体に関する。
【背景技術】
【0003】
イメージングの分野では、一眼レフカメラ、スマートフォン等のカメラモジュールで、不要な入射光や反射光を除去し、画質低下の要因となるフレアやゴースト等の発生を抑制する等の観点から、レンズの側面やレンズの縁に低反射性を有する黒色インキが塗布されている。一方でセンシングの分野では、物体認識や3次元計測を目的として、レーザー光を用いて距離を計測してセンシングするToF(Time of Flight)方式センサーの需要が増している。このToFセンサーについても、光源レーザーの内部反射を抑制する目的で、光源周囲に低反射性塗料が塗布されている。
【0004】
イメージング及びセンシングの分野以外では、消費財向け包装パッケージ分野において、低反射性を有する着色インキによる意匠性付与が期待されている。
また、コロナ禍におけるWEB動画撮影の需要増に伴い、被写体の背景に用いるグリーンバックなどにも画質向上のため低反射性が求められている。
【0005】
上記のイメージングやセンシングという光学用途では、バインダー樹脂、カーボンブラック、疎水化処理された乾式シリカ、粗し粒子、染料および溶剤を含有する霧化塗布用表面反射防止塗料を使用する表面反射防止塗膜の例がある(特許文献1)。しかし、この方法は、カーボンブラックと染料との併用により黒色性を付与しているが、染料は耐光性が低いため、経時により低反射性が劣化する懸念がある。また、この組成物は霧化塗布用であり、印刷インキではなく、例えば、スクリーン印刷インキに適用しても、凹凸を形成する効果小さくが低反射性が得られにくいと考えられる。また艶消し剤としてのシリカの量が過剰であり耐擦傷性、逆艶において劣る可能性がある。
【0006】
特許文献2及び3には、カーボンブラックを用いた低反射フィルム、及びこれを用いた光学センシングキット、並びに低反射成形体について記載されている。しかし、着色剤であるカーボンブラックの平均粒子径(D50)が25nmと小さく、可視光領域での透過性が高いため、遮光性が不十分となる懸念がある。また、バインダー樹脂であるアクリル樹脂の含有量が少ないため基材密着性等に問題がある。従って低反射性積層体の特性を満足する技術は未だ得られていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2020-97730号公報
WO2020/195693号公報
特開2021-140072号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、遮光性及び低反射性、更には、基材密着性、耐傷性及び耐湿熱性に優れた低反射層を形成するためのインキ、低反射性積層体、及び低反射層形成方法を提供すること
を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、鋭意研究した結果、以下の発明によって上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
本発明は、バインダー樹脂、着色剤、微粒子(前記着色剤である場合を除く)及び有機溶剤を含有する低反射層形成用インキであって、
前記バインダー樹脂の含有量が、前記インキ固形分全質量中30質量%超55質量%以下であり、
前記着色剤の平均粒子径が、50~250nmであり、
前記微粒子が、体質顔料及び/又は樹脂微粒子を含む、低反射層形成用インキに関する。
(【0011】以降は省略されています)
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