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公開番号
2024163516
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-22
出願番号
2023079208
出願日
2023-05-12
発明の名称
ボールペン、及びボールペンレフィル
出願人
株式会社サクラクレパス
代理人
個人
主分類
B43K
7/02 20060101AFI20241115BHJP(筆記用または製図用の器具;机上付属具)
要約
【課題】インキ内の気泡発生が抑制されるとともに、操作性にも優れる出没式ボールペン及びボールペンレフィルを提供する。
【解決手段】ボールペンレフィル1(レフィル1)は、円筒状のインキ収容筒2とチップ3とインキ5を備えている。インキ収容筒2はポリオレフィン製である。インキ収容筒2の外周面には円筒状の被覆層6が設けられている。被覆層6は、ヒドロキシ基含有樹脂と無機層状化合物を含むガス不透過性の塗膜である。圧縮ばねによって付勢及び保持されたレフィル1と、レフィル1を軸方向に動かす操作部とを備え、前記操作部を操作することによりレフィル1を出没させるボールペンにおいて、被覆層6の厚みをAマイクロメートル、ボールペンレフィル1を突出させた状態における前記圧縮ばねの圧縮時荷重をBニュートンとしたとき、A/Bの値が1.0以上である構成とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
圧縮ばねによって付勢及び保持されたボールペンレフィルと、前記ボールペンレフィルを軸方向に動かす操作部とを備え、前記操作部を操作することにより前記ボールペンレフィルを出没させるボールペンであって、
前記ボールペンレフィルは、円筒状のインキ収容筒と、前記インキ収容筒の先端部に装着されたチップと、前記インキ収容筒内に収容されたインキとを備え、
前記インキ収容筒はポリオレフィン製であり、
前記インキ収容筒の外周面には円筒状の被覆層が設けられており、
前記被覆層は、ヒドロキシ基含有樹脂と無機層状化合物を含むガス不透過性の塗膜であり、
前記被覆層の厚みをAマイクロメートル、前記ボールペンレフィルを突出させた状態における前記圧縮ばねの圧縮時荷重をBニュートンとしたとき、A/Bの値が1.0以上であることを特徴とするボールペン。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
前記ヒドロキシ基含有樹脂がポリビニルアルコール又はエチレン-ビニルアルコール共重合体であり、前記無機層状化合物が粘土鉱物であることを特徴とする請求項1に記載のボールペン。
【請求項3】
前記圧縮時荷重が0.29ニュートン以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載のボールペン。
【請求項4】
前記被覆層の厚みが0.5マイクロメートル以上7.5マイクロメートル以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載のボールペン。
【請求項5】
前記インキは、20℃で、せん断速度1s
-1
として測定した粘度が0.05Pa・s~8Pa・sの水性インキであることを特徴とする請求項1又は2に記載のボールペン。
【請求項6】
前記ボールペンレフィルを複数備え、前記ボールペンレフィルを選択的に出没させる複式筆記具であることを特徴とする請求項1又は2に記載のボールペン。
【請求項7】
前記圧縮時荷重が0.29ニュートン以上であり、
前記被覆層の厚みが0.5マイクロメートル以上7.5マイクロメートル以下であり、
前記インキは、20℃で、せん断速度1s
-1
として測定した粘度が0.05Pa・s~8Pa・sの水性インキであり、
前記ボールペンレフィルを複数備え、前記ボールペンレフィルを選択的に出没させる複式筆記具であることを特徴とする請求項2に記載のボールペン。
【請求項8】
ボールペンに装着して用いられるボールペンレフィルであって、
前記ボールペンは、圧縮ばねによって付勢及び保持された前記ボールペンレフィルと、前記ボールペンレフィルを軸方向に動かす操作部とを備え、前記操作部を操作することにより前記ボールペンレフィルを出没させるものであり、
円筒状のインキ収容筒と、前記インキ収容筒の先端部に装着されたチップと、前記インキ収容筒内に収容されたインキとを備え、
前記インキ収容筒はポリオレフィン製であり、
前記インキ収容筒の外周面には円筒状の被覆層が設けられており、
前記被覆層は、ヒドロキシ基含有樹脂と無機層状化合物を含むガス不透過性の塗膜であり、
前記被覆層の厚みが0.5マイクロメートル以上7.5マイクロメートル以下であることを特徴とするボールペンレフィル。
【請求項9】
前記ヒドロキシ基含有樹脂がポリビニルアルコール又はエチレン-ビニルアルコール共重合体であり、前記無機層状化合物が粘土鉱物であることを特徴とする請求項8に記載のボールペンレフィル。
【請求項10】
前記インキは、20℃で、せん断速度1s
-1
として測定した粘度が0.05Pa・s~8Pa・sの水性インキであることを特徴とする請求項8又は9に記載のボールペンレフィル。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ボールペン及びボールペンレフィルに関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
圧縮ばねで付勢したレフィルをボールペンの軸筒内に配し、軸筒から外部に突出する操作部を操作してレフィルの出退動作を行う出没式ボールペンが知られている(例えば特許文献1、2)。レフィルを出没させる機構としては、軸筒から外部に突出する操作部材(ノック棒等)を押下(ノック)することでレフィルの出退動作を行うノック式や、前後方向に摺動可能な部材を軸筒の側面に設け、当該部材をスライド操作することでレフィルの出退動作を行うスライド式などがある。
【0003】
ボールペンに装着されるレフィル(ボールペンレフィル)として、例えば、ポリオレフィン製のインキ収容筒の内部にインキが収容され、先端部にチップが装着されたものが知られている。ポリオレフィン製のインキ収容筒は、金属製とは異なって、収容されたインキの色を外部から容易に判別できる利点がある。
【0004】
ボールペンレフィルにおいては、収容されているインキの溶媒の蒸発防止や、インキの劣化防止等を目的として、インキ収容筒のガスバリア性を高める方策が検討されている。特許文献3には、筆記具用インク(インキ)を収容するためのインク収容管において、インク収容管の全面に、ガス透過性の低い樹脂からなるバリア樹脂層を設ける構成が記載されている。特許文献4には、ポリプロピレン製の軸本体を使用した塗布具において、軸本体の表面に、ガスバリア性を備えたラベル、シール、又は収縮フィルムを設けた構成が記載され、当該塗布具としてボールペンが例示されている。特許文献5には、ボールペンのチップホルダー部分にガス透過性の低い樹脂層を設ける構成が記載されている。特許文献3~5のいずれの方策においても、インキが収容等される部材のガスバリア性を高めることにより、インキ(溶媒)の蒸発防止、インキの劣化防止といった効果が得られている。ガスバリア性を付与する材料としては、ポリ塩化ビニリデンが挙げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2016-117274号公報
特開2020-104339号公報
特開2019-31077号公報
特開平9-141180号公報
特開2013-136165号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ボールペンにおいては、ボールペンレフィル内のインキに気泡が生じると、筆記時にカスレが生じる原因となる。そのため、インキ内の気泡をできるだけ抑える方策が求められる。ここで、インキ内に気泡が生じる原因の一つとして、レフィル外部から空気が侵入することが考えられる。例えば、インキ収容筒がポリオレフィン等のガス透過性材料からなる場合には、インキ収容筒の表面から空気が侵入することが考えられる。また、ノック式等の出没式ボールペンの場合には、操作時(ノック時)の衝撃によってインキに微小な気泡が発生し、これが経時的に成長して気泡を形成することがある。この点において、ノック式ボールペンに装着されたボールペンレフィルは、より気泡が発生しやすい条件下にある。
【0007】
ガス透過性材料からなるインキ収容筒の表面からの空気の侵入を抑制する方策としては、インキ収容筒の厚みを大きくすることが挙げられる。しかし、この方策ではインキ収容筒の透明性が損なわれ、インキの色を外部から判別しにくくなるおそれがある。インキ収容筒の表面にポリ塩化ビニリデンからなるガス不透過層を設ける方策では、空気の侵入を高効率で抑えることができるが、インキ収容筒表面の滑り性が悪く、レフィル自体の取扱い性が低下するおそれがある。ノック式ボールペンの場合には、レフィルを付勢する圧縮ばねの圧縮時荷重を弱めて操作時の衝撃を緩和することも考えられるが、この方策ではノック時の戻りが悪くなり、ノック式ボールペンの操作性を損ねるおそれがある。
【0008】
そこで本発明は、インキ内の気泡発生が抑制されるとともに、操作性にも優れる出没式ボールペン及びボールペンレフィルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者は、ボールペンレフィル表面にガス不透過性の被覆層を設ける方策について検討した。その結果、特定の成分を含む被覆層を用いることにより、その厚みを非常に小さくできることを見出した。さらに、ボールペンレフィルを付勢する圧縮ばねの圧縮時荷重に対する被覆層の厚みを特定範囲とすることにより、出没式ボールペンにおける上記課題を解決できることを見出した。
【0010】
本発明の一つの態様は、圧縮ばねによって付勢及び保持されたボールペンレフィルと、前記ボールペンレフィルを軸方向に動かす操作部とを備え、前記操作部を操作することにより前記ボールペンレフィルを出没させるボールペンであって、前記ボールペンレフィルは、円筒状のインキ収容筒と、前記インキ収容筒の先端部に装着されたチップと、前記インキ収容筒内に収容されたインキとを備え、前記インキ収容筒はポリオレフィン製であり、前記インキ収容筒の外周面には円筒状の被覆層が設けられており、前記被覆層は、ヒドロキシ基含有樹脂と無機層状化合物を含むガス不透過性の塗膜であり、前記被覆層の厚みをAマイクロメートル、前記ボールペンレフィルを突出させた状態における前記圧縮ばねの圧縮時荷重をBニュートンとしたとき、A/Bの値が1.0以上であることを特徴とするボールペンである。
(【0011】以降は省略されています)
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