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公開番号2024161730
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-20
出願番号2023076706
出願日2023-05-08
発明の名称ポリマー、成形体、モノマー、およびそれらの製造方法
出願人国立大学法人 熊本大学
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C08G 77/10 20060101AFI20241113BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】新たなモノマーを用いた成形体とすることができるポリマーや、それらの製造方法等を提供する。
【解決手段】シロキサン系化合物の構造の複数の端部にアントラセン構造を有するモノマーに、前記モノマーを重合させるための光を照射することで、前記モノマー間の前記アントラセン構造を二量体化させる重合工程を有する、シロキサン系化合物由来のシロキサン構造と、アントラセンの二量体構造との繰り返し構造を有するポリマーの製造方法。シロキサン系化合物の構造とアントラセンの二量体構造との繰り返し構造を有する原料ポリマーと、改質用のシロキサン系化合物と、触媒とを混合して、平衡化反応をする平衡化反応工程を有する、ポリマーの製造方法。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
シロキサン系化合物の構造の複数の端部にアントラセン構造を有するモノマーに、前記モノマーを重合させるための光を照射することで、前記モノマー間の前記アントラセン構造を二量体化させる重合工程を有する、シロキサン系化合物由来のシロキサン構造と、アントラセンの二量体構造との繰り返し構造を有するポリマーの製造方法。
続きを表示(約 880 文字)【請求項2】
シロキサン系化合物の構造とアントラセンの二量体構造との繰り返し構造を有する原料ポリマーと、改質用のシロキサン系化合物と、触媒とを混合して、平衡化反応をする平衡化反応工程を有する、ポリマーの製造方法。
【請求項3】
請求項1または2に記載のポリマーの製造方法で製造されたポリマーを含む成形体の成形工程を有する、成形体の製造方法。
【請求項4】
シロキサン系化合物由来のシロキサン構造と、アントラセンの二量体構造との繰り返し構造を有するポリマー。
【請求項5】
シロキサン系化合物の構造と複数のアントラセンの二量体構造との繰り返し構造を有するポリマーに、加熱および/または光照射をすることで、前記ポリマーの前記アントラセンの二量体構造を解離させることで前記ポリマーを解重合して、前記ポリマーのモノマーを得る解重合工程を有する、モノマーの製造方法。
【請求項6】
反応性アントラセン系化合物と、反応性末端を複数有するシロキサン系化合物とを混合して、前記シロキサン系化合物の前記反応性末端と、前記反応性アントラセン系化合物の反応性基とを反応させる反応工程を有する、
前記シロキサン系化合物由来のシロキサン構造の複数の端部に、前記アントラセン系化合物由来のアントラセン構造を有するモノマーの製造方法。
【請求項7】
前記反応性アントラセン系化合物が、ビニルアントラセンであり、前記シロキサン系化合物が、ポリジメチルシロキサンであり、前記反応工程が、触媒の存在下で行われる、請求項6に記載の製造方法。
【請求項8】
シロキサン系化合物由来のシロキサン構造の複数の端部にアントラセン系化合物由来のアントラセン構造を有する原料モノマーと、改質用のシロキサン系化合物と、触媒とを混合して、平衡化反応をする平衡化反応工程を有するモノマーの製造方法。
【請求項9】
シロキサン系化合物の構造の複数の端部に、アントラセン構造を有するモノマー。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、シロキサン系化合物の構造とアントラセン基を有するモノマーに関する。また、本発明は、このモノマーを用いたポリマーに関する。また、本発明は、このポリマーを含む成形体に関する。また、本発明は、それらの製造方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
様々なポリマー等の材料が開発されて実用化されている。ポリマー等もその具体的な構造等によって多様な物性を示し、その製造方法やリサイクル性なども様々である。各種用途での需要や、社会情勢の変化などに伴い日々新たなポリマー等の開発が求められている。
【0003】
本発明者らは、例えば、二官能性カゴ型シルセスキオキサン(POSS)をジメチルシロキサン鎖で交互に繋いだネックレス型ポリマー等を開発してきた。特許文献1は、無機物質及び有機物質から選択される物質と、該物質表面に結合した、所定の式で表されるかご型シルセスキオキサン繰り返し単位および所定の式で表される鎖状シロキサン繰り返し単位を含むポリシロキサンと、を含む、ポリシロキサン複合体であって、前記ポリシロキサンは所定の式で表される鎖状シロキサンを介して前記物質表面に結合した、ポリシロキサン複合体を開示している。
【0004】
このネックレス型ポリマーともいえるポリシロキサン複合体は、その耐熱性や接着特性を活かした応用開発と実用化も進んでいる。ネックレス型ポリマーは、嵩高い剛直ユニットとソフトなシロキサン鎖を交互に繋いだものである。これにより、機能性ナノユニットの均質な分散を実現したアモルファス構造と、ハードユニット間を繋ぐシロキサン鎖の長さの調節によるポリマー物理特性(ガラス転移温度やフレキシビリティ)の系統的な制御が可能という特徴がある。
【0005】
化合物の反応性や材料の研究として、非特許文献1は、シリコーンポリマーの架橋に用いたアントラセン二量化を用いた研究に関する。これはポリシロキサンの側鎖にアントラセンを導入して、アントラセンの光ダイマー化と熱モノマー化を利用した可逆架橋システムを実現したものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2021-178892号公報
【非特許文献】
【0007】
Light- and heat-triggered reversible luminescent materials based on polysiloxanes with anthracene groups, D. Han, et. al., RSC Adv.,2017, 7, 56489.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明者らは、特許文献1等の従来のネックレス型ポリマー等は異なる物性の材料を提供することを検討した。そして、この検討を通して新たなポリマーやモノマー等を発見した。本願は、光重合等により重合することができ、モノマー等として回収することもできて再利用にも適したポリマーや、このポリマーを用いる成形体等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、下記の発明が上記目的に合致することを見出し、本発明に至った。すなわち、本発明は、以下の発明に係るものである。
【0010】
<1> シロキサン系化合物の構造の複数の端部にアントラセン構造を有するモノマーに、前記モノマーを重合させるための光を照射することで、前記モノマー間の前記アントラセン構造を二量体化させる重合工程を有する、シロキサン系化合物由来のシロキサン構造と、アントラセンの二量体構造との繰り返し構造を有するポリマーの製造方法。
<2> シロキサン系化合物の構造とアントラセンの二量体構造との繰り返し構造を有する原料ポリマーと、改質用のシロキサン系化合物と、触媒とを混合して、平衡化反応をする平衡化反応工程を有する、ポリマーの製造方法。
<3> 前記<1>または<2>に記載のポリマーの製造方法で製造されたポリマーを含む成形体の成形工程を有する、成形体の製造方法。
<4> シロキサン系化合物由来のシロキサン構造と、アントラセンの二量体構造との繰り返し構造を有するポリマー。
<5> シロキサン系化合物の構造と複数のアントラセンの二量体構造との繰り返し構造を有するポリマーに、加熱および/または光照射をすることで、前記ポリマーの前記アントラセンの二量体構造を解離させることで前記ポリマーを解重合して、前記ポリマーのモノマーを得る解重合工程を有する、モノマーの製造方法。
<6> 反応性アントラセン系化合物と、反応性末端を複数有するシロキサン系化合物とを混合して、前記シロキサン系化合物の前記反応性末端と、前記反応性アントラセン系化合物の反応性基とを反応させる反応工程を有する、
前記シロキサン系化合物由来のシロキサン構造の複数の端部に、前記アントラセン系化合物由来のアントラセン構造を有するモノマーの製造方法。
<7> 前記反応性アントラセン系化合物が、ビニルアントラセンであり、前記シロキサン系化合物が、ポリジメチルシロキサンであり、前記反応工程が、触媒の存在下で行われる、前記<6>に記載の製造方法。
<8> シロキサン系化合物由来のシロキサン構造の複数の端部にアントラセン系化合物由来のアントラセン構造を有する原料モノマーと、改質用のシロキサン系化合物と、触媒とを混合して、平衡化反応をする平衡化反応工程を有するモノマーの製造方法。
<9> シロキサン系化合物の構造の複数の端部に、アントラセン構造を有するモノマー。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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