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公開番号
2024147274
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-16
出願番号
2023060190
出願日
2023-04-03
発明の名称
抗がん剤及びキット
出願人
国立大学法人 熊本大学
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
A61K
38/21 20060101AFI20241008BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】新規がん免疫療法を提供する。
【解決手段】マンノース付加型アルブミンとI型インターフェロンとの融合タンパク質を有効成分として含有する、抗がん剤。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
マンノース付加型アルブミンとI型インターフェロンとの融合タンパク質を有効成分として含有する、抗がん剤。
続きを表示(約 260 文字)
【請求項2】
皮下投与に用いられる、請求項1に記載の抗がん剤。
【請求項3】
更に、免疫チェックポイント阻害剤を含む、請求項1に記載の抗がん剤。
【請求項4】
がんの治療に用いるためのキットであって、前記治療において、同時使用又は逐次使用するための、
マンノース付加型アルブミンとI型インターフェロンとの融合タンパク質と、免疫チェックポイント阻害剤を含むキット。
【請求項5】
免疫チェックポイント阻害剤に治療抵抗性を示す患者に用いられる、請求項4に記載のキット。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、抗がん剤及びキットに関する。
続きを表示(約 3,800 文字)
【背景技術】
【0002】
外科手術、放射線療法、化学療法に続く第4のがん治療法として注目されている免疫療法は、生体における幅広い免疫システムに基づくものであるが、中でも細胞障害性リンパ球(CTL)の活性化は、がん細胞の排除に大きく寄与する(非特許文献1参照。)。そのため、CTLを活性化させるPD-1抗体薬やCTLA-4抗体薬は、がん免疫療法における中心的な役割を担ってきた。
【0003】
近年、リンパ節常在性のマクロファージが、リンパ節に流れ込んだがん抗原やがん死細胞を貪食し、それら抗原を提示することで、CTLの活性化に寄与することが明らかとなった(非特許文献2参照。)。中でもCD169陽性マクロファージは、細胞膜上のCD169が共刺激分子として機能することで、CTLをより強力に活性化する (非特許文献3参照。)。実際に、リンパ節マクロファージにおけるCD169発現レベルは、腫瘍内のCD8(CTLマーカー)陽性細胞数、さらには様々ながん種のがん患者の生命予後とも正に相関する(非特許文献4参照。)。
これまでに、いくつかのCD169発現誘導因子が報告されているが、現状CD169誘導能に優れている分子として、生理活性タンパク質であるインターフェロンアルファ(IFNα)が挙げられる(非特許文献5参照。)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
Farhood, B et al. J. Cell. Physiol. 2019
Asano K et al. Immunity. 2011
Zhang Yi et al. J Pathol. 2016
Saito Y et al. Cancer Immunol Res. 2015
Ohnishi K et al. Cancer Sci. 2013
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、IFNαを生体に投与する場合、IFNαの低いリンパ節移行性・マクロファージ指向性に起因する薬理効果の減弱、それによる投与量の増大によって、がん患者のさらなるQOL低下を引き起こすだけでなく、医療費をもひっ迫する恐れがある。
したがって、本発明は、IFNαを臨床応用可能とする製剤化技術の開発による、新規がん免疫療法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は以下のとおりである。
[1]マンノース付加型アルブミンとI型インターフェロンとの融合タンパク質を有効成分として含有する、抗がん剤。
[2]皮下投与に用いられる、[1]に記載の抗がん剤。
[3]更に、免疫チェックポイント阻害剤を含む、[1]に記載の抗がん剤。
[4]がんの治療に用いるためのキットであって、前記治療において、同時使用又は逐次使用するための、マンノース付加型アルブミンとI型インターフェロンとの融合タンパク質と、免疫チェックポイント阻害剤を含むキット。
[5]免疫チェックポイント阻害剤に治療抵抗性を示す患者に用いられる、[4]に記載のキット。
【発明の効果】
【0007】
本発明により、新規がん免疫療法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
実験例1の実験スキームである。
各種タンパク質のリンパ節移行性を評価した結果である。
実験例2の実験スキームである。
リンパ節におけるがん抗原の分布を評価した結果である。
CD169とTRP-2の局在を評価した結果である。
実験例3で使用したMan-MSA-IFNαの作製スキームである。
作製したMan-MSA-IFNαを評価した結果である。
実験例4の実験スキームである。
各種タンパク質のリンパ節移行性を評価した結果である。
実験例5の実験スキームである。
リンパ節におけるMSA-IFNα及びMan-MSA-IFNαのそれぞれの分布を評価した結果である。
MSA-IFNα又はMan-MSA-IFNαとCD169の局在を評価した結果である。
MSA-IFNα又はMan-MSA-IFNα投与における、総CD169陽性細胞に対するCy-5陽性CD169陽性細胞の割合を示した結果である。
MSA-IFNα又はMan-MSA-IFNαとCD11bの局在を評価した結果である。
MSA-IFNα又はMan-MSA-IFNα投与における、総CD11b陽性細胞に対するCy-5陽性CD11b陽性細胞の割合を示した結果である。
リンパ管内皮細胞におけるMSA-IFNα及びMan-MSA-IFNαのそれぞれの分布を評価した結果である。
MSA-IFNα又はMan-MSA-IFNα投与における、総CD31陽性細胞に対するCy-5陽性CD31陽性細胞の割合を示した結果である。
実験例6の実験スキームである。
MSA-IFNα又はMan-MSA-IFNα投与細胞における、CD169発現を評価した結果である。
実験例7の実験スキームである。
MSA-IFNα又はMan-MSA-IFNα投与後のマウスから回収したリンパ節マクロファージにおけるCD169発現レベルを評価した結果である。
実験例8の実験スキームである。
(A)対照又はMan-MSA-IFNα投与後のマウスから回収した腫瘍の写真である。(B)各腫瘍体積の測定結果である。(C)腫瘍重量の測定結果である。
実験例9の実験スキームである。
(A)対照又はMan-MSA-IFNα投与後のマウスから回収した腫瘍の写真である。(B)各腫瘍体積の測定結果である。(C)腫瘍重量の測定結果である。
実験例10の実験スキームである。
対照又はMan-MSA-IFNα投与群における各種マーカー発現細胞の割合を示す結果である。
実験例11の実験スキームである。
対照又はMan-MSA-IFNα投与群におけるキラーT細胞の腫瘍浸潤レベルを示す結果である。
実験例12の実験スキームである。
(A)対照又はMan-MSA-IFNα投与後のマウスから回収した腫瘍の写真である。(B)各腫瘍体積の測定結果である。(C)腫瘍重量の測定結果である。
実験例13の実験スキームである。
対照又はMan-MSA-IFNα投与群における各種マーカー発現細胞の割合を示す結果である。
実験例14の実験スキームである。
対照又はMan-MSA-IFNα投与群におけるキラーT細胞の腫瘍浸潤レベルを示す結果である。
実験例15の実験スキームである。
対照又はMan-MSA-IFNα投与群における体重測定の結果である。
実験例16の実験スキームである。
対照又はMan-MSA-IFNα投与群における白血球数又は血小板数の測定結果である。
対照又はMan-MSA-IFNα投与群における赤血球数、ヘモグロビン量又はヘマトクリット値の測定結果である。
対照又はMan-MSA-IFNα投与群における臓器障害マーカー(AST,ALT,BUN)の測定結果である。
実験例16の実験スキームである。
(A)対照又は併用投与後のマウスから回収した腫瘍の写真である。(B)各腫瘍体積の測定結果である。(C)腫瘍重量の測定結果である。
対照又は併用投与群における各種マーカー発現細胞の割合を示す結果である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
従来の癌治療法は、薬物療法、外科手術、放射線療法をはじめとした3大療法が主流であったが、近年では、宿主の免疫を活性化させることでがん細胞を攻撃する免疫療法が第4のがん治療法として注目を浴びている。がん免疫療法は、体への負担が少なく、がんの再発や転移の予防にも有効な治療法であると言われており、中でも活性化したキラーT細胞は、がん免疫療法の中核を担うことが知られている。実際に臨床で適応されている免疫チェックポイント阻害剤のニボルマブは、キラーT細胞の疲弊を抑制することで悪性黒色腫患者をはじめとした様々ながん患者でその治療効果を発揮しており、このことからも、キラーT細胞の活性化を誘導することが、がん免疫療法の鍵を握ると言える。
【0010】
がん病態時において、キラーT細胞はがん抗原を取り込んだ抗原提示細胞によりリンパ節で活性化を受けることで、がん細胞特異的に攻撃する力を得る。特にリンパ節におけるキラーT細胞の活性化機序において、近年リンパ節常在性のCD169陽性マクロファージが、がん抗原の取り込み、および抗原提示を介したキラーT細胞活性化因子として注目されている。
(【0011】以降は省略されています)
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