TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024160365
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-13
出願番号2024138922,2021522844
出願日2024-08-20,2020-05-28
発明の名称光学用のプラスチックフィルム、偏光板及び画像表示装置
出願人大日本印刷株式会社
代理人弁理士法人大谷特許事務所
主分類G02B 5/30 20060101AFI20241106BHJP(光学)
要約【課題】硬いもの及び柔らかいものの両方に対して耐擦傷性を良好にし得る光学用のプラスチックフィルムを提供する。
【解決手段】第1表面と、前記第1表面とは反対側に位置する第2表面とを有するプラスチックフィルムであって、前記プラスチックフィルムの流れ方向及び幅方向において、前記第1表面側の断面のインデンテーション硬さと、前記第2表面側の断面のインデンテーション硬さと、厚み方向の真ん中の断面のインデンテーション硬さとが所定の関係を満たす、光学用のプラスチックフィルム。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
第1表面と、前記第1表面とは反対側に位置する第2表面とを有してなり、下記の条件1を満たす光学用のプラスチックフィルム。
<条件1>
プラスチックフィルムの流れ方向の断面のインデンテーション硬さに関して、第1表面側の断面のインデンテーション硬さと第2表面側の断面のインデンテーション硬さとのうち、柔らかい方の硬さをMD1と定義し、厚み方向の真ん中の断面のインデンテーション硬さをMD2と定義する。また、プラスチックフィルムの幅方向の断面のインデンテーション硬さに関して、第1表面側の断面のインデンテーション硬さと第2表面側の断面のインデンテーション硬さとのうち、柔らかい方の硬さをTD1と定義し、厚み方向の真ん中の断面のインデンテーション硬さをTD2と定義する。かかる前提において、MD2/MD1及びTD2/TD1が何れも1.01超1.30以下である。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、光学用のプラスチックフィルム、偏光板及び画像表示装置に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
画像表示装置等の光学部材には、種々の光学用のプラスチックフィルムが用いられる場合が多い。例えば、表示素子上に偏光板を有する画像表示装置には、偏光板を構成する偏光子を保護するためのプラスチックフィルム(偏光子保護フィルム)が用いられている。
【0003】
偏光子保護フィルムに代表される画像表示装置用のプラスチックフィルムは、機械的強度が優れるものが好ましい。このため、画像表示装置用のプラスチックフィルムとしては、延伸プラスチックフィルムが好ましく用いられている。
【0004】
また、延伸プラスチックフィルムは耐擦傷性に優れるものが好ましい。このため、特許文献1及び2のように弾性率を高くした延伸プラスチックフィルムが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2019-8293号公報(請求項4)
特表2018-538572号公報(請求項7)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1及び2のように、弾性率が高い延伸プラスチックフィルムは、鉛筆及びタッチパネルペン等の硬いもので引っ掻いた際の耐擦傷性を良好にすることができる。しかし、弾性率が高い延伸プラスチックフィルムは、布等の柔らかいもので繰り返し擦った場合に、弾性率が低い延伸プラスチックフィルムよりも早期に傷つくことが多発した。
一方、弾性率が低い延伸プラスチックフィルムは、布等の柔らかいもので繰り返し擦った場合の耐擦傷性は比較的良好であるが、鉛筆及びタッチパネルペン等の硬いもので引っ掻いた際には直ちに傷ついてしまうものであった。
以上のように、硬いもの及び柔らかいものの両方に対してプラスチックフィルムの耐擦傷性を良好にすることは、トレードオフの関係であった。
【0007】
本発明は、硬いもの及び柔らかいものの両方に対して耐擦傷性を良好にし得る、光学用のプラスチックフィルム、偏光板及び画像表示装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、以下の光学用のプラスチックフィルム、偏光板及び画像表示装置を提供する。
[1]第1表面と、前記第1表面とは反対側に位置する第2表面とを有してなり、下記の条件1を満たす光学用のプラスチックフィルム。
<条件1>
プラスチックフィルムの流れ方向の断面のインデンテーション硬さに関して、第1表面側の断面のインデンテーション硬さと第2表面側の断面のインデンテーション硬さとのうち、柔らかい方の硬さをMD1と定義し、厚み方向の真ん中の断面のインデンテーション硬さをMD2と定義する。また、プラスチックフィルムの幅方向の断面のインデンテーション硬さに関して、第1表面側の断面のインデンテーション硬さと第2表面側の断面のインデンテーション硬さとのうち、柔らかい方の硬さをTD1と定義し、厚み方向の真ん中の断面のインデンテーション硬さをTD2と定義する。かかる前提において、MD2/MD1及びTD2/TD1が何れも1.01超1.30以下である。
[2]さらに下記の条件2を満たす、前記[1]に記載の光学用のプラスチックフィルム。
<条件2>
MD1とMD2との積と、TD1とTD2との積のうち、大きい方をX1、小さい方をX2と定義した際に、X1/X2が1.30以下である。
[3]さらに下記の条件3を満たす、前記[1]又は[2]に記載の光学用のプラスチックフィルム。
<条件3>
プラスチックフィルムから流れ方向50mm×幅方向50mmの大きさのサンプルを切り出す。前記サンプルの四隅から中央部に向かって10mm進んだ箇所の4箇所、及び前記サンプルの中央部の合計5箇所の遅相軸の方向を測定する。前記サンプルの流れ方向及び幅方向の何れかと、各測定箇所の遅相軸の方向とが成す角度を、それぞれD1、D2、D3、D4、D5と定義した際に、D1~D5の最大値と、D1~D5の最小値との差が5.0度以上である。
[4]さらに下記の条件4を満たす、前記[1]~[3]の何れかに記載の光学用のプラスチックフィルム。
<条件4>
プラスチックフィルムから流れ方向50mm×幅方向50mmの大きさのサンプルを切り出す。前記サンプルの四隅から中央部に向かって10mm進んだ箇所の4箇所、及び前記サンプルの中央部の合計5箇所の面内位相差を測定する。前記5箇所の面内位相差を、それぞれRe1、Re2、Re3、Re4、Re5と定義した際に、Re1~Re5の平均が500nm以下である。
[5]さらに下記の条件5を満たす、前記[1]~[4]の何れかに記載の光学用のプラスチックフィルム。
<条件5>
プラスチックフィルムから流れ方向50mm×幅方向50mmの大きさのサンプルを切り出す。前記サンプルの四隅から中央部に向かって10mm進んだ箇所の4箇所、及び前記サンプルの中央部の合計5箇所の厚み方向の位相差を測定する。前記5箇所の厚み方向の位相差を、それぞれRth1、Rth2、Rth3、Rth4、Rth5と定義した際に、Rth1~Rth5の平均が2000nm以上である。
[6]偏光子と、前記偏光子の一方の側に配置されてなる透明保護板Aと、前記偏光子の他方の側に配置されてなる透明保護板Bとを有する偏光板であって、前記透明保護板A及び前記透明保護板Bの少なくとも一方が前記[1]~[5]の何れかに記載の光学用のプラスチックフィルムである、偏光板。
[7]表示素子と、前記表示素子の光出射面側に配置されてなるプラスチックフィルムとを有する画像表示装置であって、前記プラスチックフィルムが前記[1]~[5]の何れかに記載の光学用のプラスチックフィルムである、画像表示装置。
[8]前記表示素子と、前記プラスチックフィルムとの間に偏光子を有する、前記[7]に記載の画像表示装置。
【発明の効果】
【0009】
本発明の光学用のプラスチックフィルム、偏光板及び画像表示装置は、硬いもの及び柔らかいものの両方に対して耐擦傷性を良好にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
プラスチックフィルムの断面硬さを測定するためのサンプルの斜視図である。
条件1及び2における第1表面側の断面硬さ及び第2表面側の断面硬さの測定箇所を説明するため断面図である。
条件3~6における5箇所の測定位置を説明するための平面図である。
本発明の画像表示装置の一実施形態を示す断面図である。
本発明の画像表示装置の他の実施形態を示す断面図である。
連続折り畳み試験の様子を模式的に示した図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

大日本印刷株式会社
光学素子
26日前
大日本印刷株式会社
光学素子
26日前
大日本印刷株式会社
広告表示体
13日前
大日本印刷株式会社
加飾シート、移動体
3日前
大日本印刷株式会社
表示装置及び入力装置
11日前
大日本印刷株式会社
電子レンジ加熱用包装袋
1か月前
大日本印刷株式会社
ICカードおよびその製造方法
12日前
大日本印刷株式会社
積層体および積層体の製造方法
25日前
大日本印刷株式会社
ボトル用キャップの回収システム
20日前
大日本印刷株式会社
回折光学素子、投影装置、検出装置
12日前
大日本印刷株式会社
シート、ロールシート及びシート積層体
5日前
大日本印刷株式会社
微生物担体および微生物担体の製造方法
11日前
大日本印刷株式会社
情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
12日前
大日本印刷株式会社
情報処理方法、サーバ装置、及びプログラム
10日前
大日本印刷株式会社
太陽電池用反射シートおよび太陽光発電システム
25日前
大日本印刷株式会社
加飾積層体、転写シート、加飾部材、及び移動体
17日前
大日本印刷株式会社
被覆シート、鋼構造物、及び鋼構造物の補修方法
19日前
大日本印刷株式会社
証明書自動交付システムおよび証明書自動交付方法
5日前
大日本印刷株式会社
積層体、チューブ容器及びキャップ付きチューブ容器
27日前
大日本印刷株式会社
積層体、チューブ容器及びキャップ付きチューブ容器
27日前
大日本印刷株式会社
積層体、チューブ容器及びキャップ付きチューブ容器
27日前
大日本印刷株式会社
積層体、チューブ容器及びキャップ付きチューブ容器
1か月前
大日本印刷株式会社
殺菌方法
12日前
大日本印刷株式会社
微生物燃料電池および微生物燃料電池のアノードの製造方法
11日前
大日本印刷株式会社
真空断熱材用外包材、真空断熱材、および真空断熱材付き物品
18日前
大日本印刷株式会社
真空断熱材用外包材、真空断熱材、および真空断熱材付き物品
19日前
大日本印刷株式会社
チューブ容器用包材、チューブ容器及びキャップ付きチューブ容器
26日前
大日本印刷株式会社
エージェント処理装置、エージェント生成システム及びプログラム
4日前
大日本印刷株式会社
積層体および包装容器
17日前
大日本印刷株式会社
積層体および包装容器
17日前
大日本印刷株式会社
複合プリフォーム、複合容器及びその製造方法、並びにプラスチックボトル
17日前
大日本印刷株式会社
化粧シートおよび化粧部材
12日前
大日本印刷株式会社
真贋判定システム、真贋判定装置、コンピュータプログラム及び真贋判定方法
13日前
大日本印刷株式会社
面光源装置、透過型表示装置
3日前
大日本印刷株式会社
電子情報記憶媒体、ICチップ、ICカード、公開鍵保存方法、及びプログラム
20日前
大日本印刷株式会社
蓄電デバイス、蓋体、蓋ユニット
2日前
続きを見る