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公開番号
2024159971
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-08
出願番号
2024150595,2023010937
出願日
2024-09-02,2023-01-27
発明の名称
液体連続殺菌装置の液体交換方法
出願人
大日本印刷株式会社
代理人
弁理士法人インテクト国際特許事務所
,
個人
主分類
B67C
3/00 20060101AFI20241031BHJP(びん,広口びんまたは類似の容器の開封または密封;液体の取扱い)
要約
【課題】無菌充填機の稼働率を上げて、効率よく液体充填製品の製造を行うことができる液体連続殺菌装置の液体交換方法を提供する。
【解決手段】液体を流しながら、液体を外部から加熱することで液体を殺菌する液体連続殺菌装置の液体交換方法であって、第1の液体を液体連続殺菌装置により殺菌し、第1の液体を洗浄液と交換し、洗浄液の液体連続殺菌装置による殺菌値であるF値を演算しながら、F値が目標値を下回らないように、液体連続殺菌装置の設定温度及び設定流量を並行して上げ、第1の液体の流量の1.3倍以上、3倍以下の洗浄液を、液体連続殺菌装置により殺菌しながら流すことで、液体連続殺菌装置内を洗浄し、洗浄液の流量よりも少ない流量の第2の液体を、液体連続殺菌装置により殺菌しながら流す。
【選択図】図4
特許請求の範囲
【請求項1】
液体を流しながら、前記液体を外部から加熱することで前記液体を殺菌する液体連続殺菌装置の液体交換方法であって、
第1の液体を前記液体連続殺菌装置により殺菌し、
前記第1の液体を洗浄液と交換し、
前記液体連続殺菌装置を流れる前記液体又は前記洗浄液の流量よりもとめられる前記液体連続殺菌装置のホールディング部における保持時間t分、及び前記液体又は前記洗浄液の温度T℃から下記a式により演算される、前記洗浄液の前記液体連続殺菌装置による殺菌値であるF値を演算しながら、前記F値が目標値を下回らないように、前記液体連続殺菌装置の設定温度及び設定流量を並行して上げ、
前記第1の液体の流量の1.3倍以上、3倍以下の前記洗浄液を、前記液体連続殺菌装置により殺菌しながら流すことで、前記液体連続殺菌装置内を洗浄し、
前記洗浄液の流量よりも少ない流量の第2の液体を、前記液体連続殺菌装置により殺菌しながら流す液体連続殺菌装置の液体交換方法。
F=t×10
(T-T0)/Z
・・・ a式
(T0℃及びZ℃は液体により定められる定数。)
続きを表示(約 680 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の液体連続殺菌装置の液体交換方法において、
前記洗浄液により前記液体連続殺菌装置内を洗浄した後、前記F値が目標値を下回らないように、前記液体連続殺菌装置の設定温度及び設定流量を並行して下げる液体連続殺菌装置の液体交換方法。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の液体連続殺菌装置の液体交換方法において、
前記流量は前記ホールディング部の流量、及び前記温度は前記ホールディング部の終端における温度である前記液体連続殺菌装置の液体交換方法。
【請求項4】
請求項1又は請求項2に記載の液体連続殺菌装置の液体交換方法において、
前記洗浄液がアルカリ性化合物を含むアルカリ性洗浄液である前記液体連続殺菌装置の液体交換方法。
【請求項5】
請求項1又は請求項2に記載の液体連続殺菌装置の液体交換方法において、
前記洗浄液が第1の水であって、前記液体連続殺菌装置の設定温度及び設定流量を並行して上げた後、前記洗浄液を前記第1の水からアルカリ性化合物を含むアルカリ性洗浄液に交換する前記液体連続殺菌装置の液体交換方法。
【請求項6】
請求項1又は請求項2に記載の液体連続殺菌装置の液体交換方法において、
前記洗浄液がアルカリ性化合物を含むアルカリ性洗浄液であって、前記アルカリ性洗浄液を第2の水に交換し、前記液体連続殺菌装置の設定温度及び設定流量を並行して下げた後、前記第2の水を前記第2の液体と交換する液体連続殺菌装置の液体交換方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ボトル、紙容器等の容器に充填する飲料のような液体を殺菌する液体連続殺菌装置の液体交換方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)
【背景技術】
【0002】
飲料のような液体をPET(ポリエチレンテレフタレート)、PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)等のプラスチック製ボトル若しくは成形容器、又は紙製の容器等に充填する場合、菌により腐敗する可能性のある液体は、容器に充填する前に、液体連続殺菌装置により殺菌して無菌状態にしておかなければならない。また、殺菌された液体が充填されるまでに送液されるサージタンク、送液管、ヘッドタンク、充填ノズル等を備えた液体供給系配管内も予め洗浄し、殺菌して無菌状態にしておかなければならない。
【0003】
液体連続殺菌装置による液体の殺菌については、液体の殺菌値であるF値を算出し、その履歴情報に基づいて液体の品質が保証できる程度に殺菌されているか否かを確認することが行われている(特許文献1、特許文献2参照)。
【0004】
液体を容器に充填する液体充填装置の液体供給系配管については、定期的にあるいは製造される製品の種類を切り替える際、すなわち、液体を交換するときに、CIP(Cleaning in Place)処理をし、さらに、SIP(Sterilizing in Place)処理をしている(特許文献3参照)。
【0005】
特許文献3によれば、CIP処理は、液体供給系配管の管路内から充填機の充填ノズルに至るまでの流路に、除菌した苛性ソーダ等のアルカリ性薬剤を無菌水に添加したアルカリ性洗浄液を流した後に、除菌した酸性薬剤を無菌水に添加した酸性洗浄液を流すことにより行われる。CIP処理は、液体連続殺菌装置により洗浄液を85℃まで加熱して液体供給系配管に循環させることによって行われる。これにより、液体供給系配管内に付着した前回の液体の残留物等が除去される。また、同時に殺菌も行われるとしている。
【0006】
SIP処理は、液体の充填作業に入る前に行われる、予め液体供給系配管内を殺菌するための処理であり、CIP処理で洗浄した液体供給系配管内に加熱蒸気又は熱水を流すことによって、高温での殺菌処理が行われる(特許文献3参照)。
【0007】
CIP処理及びSIP処理が行われた後に、液体供給系配管に液体を流す際に、液体供給系配管に配置された液体連続殺菌装置によって液体が加熱により殺菌されることで、液体の殺菌処理が行われる。殺菌された液体は、無菌充填機によりボトルなどの容器に充填される。
【0008】
液体供給系配管内のCIP処理及びSIP処理を行うときに、CIP処理後にSIP処理を行うが、これらを同時に又は連続的に行うことで、液体を容器に充填する前の準備時間を短縮することができる。特許文献3には、CIP処理及びSIP処理を同時に行うことが記載されている。
【0009】
特許文献4には、CIP処理とSIP処理の間を停止させることなく、CIP処理で使用する洗浄液をSIP処理に必要な温度とすることで、これらの処理を同時又は連続的に行うことが記載されている。また、殺菌温度及び流量からもとめられる加熱保持時間によりF値を算出して、洗浄液をすすぐ水の殺菌を管理することが記載されている。
【0010】
SIP処理から液体を充填する工程に移行するときの移行準備時間を短縮する方法も提案されている。特許文献5には、液体供給系配管内のSIP処理から、充填する液体を液体連続殺菌装置により殺菌する殺菌処理に移行するとき、任意の位置に設置された複数の温度センサにより測定される温度及び液体の流量からもとめられる加熱保持時間によりF値を算出し、F値が所定の値を下回らないようにして、SIP処理を行った液体連続殺菌装置の温度及び流量を、充填される液体の殺菌温度及び流量に調整することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
(【0011】以降は省略されています)
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