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公開番号
2024156601
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-06
出願番号
2024017133
出願日
2024-02-07
発明の名称
電着液、絶縁皮膜の製造方法
出願人
三菱マテリアル株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C25D
13/10 20060101AFI20241029BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約
【課題】電着膜を焼き付ける際に微細なクラックが発生することを抑制でき、絶縁性に優れた絶縁皮膜を形成可能な電着液、および、この電着液を用いた絶縁皮膜の製造方法を提供する。
【解決手段】導電性の基材にアニオン電着によって電着膜を電着させる電着液であって、水と、有機溶媒と、固形成分と、中和剤と、有機酸と、を含み、前記固形成分は、少なくともポリイミド系樹脂を含む。基材の表面に絶縁皮膜を形成する絶縁皮膜の製造方法であって、前述の電着液に、前記基材と対向電極とを浸漬し、前記基材を陽極、前記対向電極を陰極として、前記陽極と前記陰極との間に電圧を印加し、前記基材に電着膜を形成する電着膜形成工程と、前記電着膜を焼き付ける焼き付け工程と、を備えている。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
導電性の基材にアニオン電着によって電着膜を電着させる電着液であって、
水と、有機溶媒と、固形成分と、中和剤と、有機酸と、を含み、
前記固形成分は、少なくともポリイミド系樹脂を含むことを特徴とする電着液。
続きを表示(約 710 文字)
【請求項2】
前記有機酸が、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、シュウ酸、マロン酸、安息香酸、フタル酸、トリメリット酸、グリコール酸、ヒドロキシプロピオン酸、ヒドロキシ酪酸のいずれかを含むことを特徴とする請求項1に記載の電着液。
【請求項3】
前記有機酸が、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、シュウ酸、マロン酸、安息香酸、フタル酸、トリメリット酸、グリコール酸、ヒドロキシプロピオン酸、ヒドロキシ酪酸から選択される2種以上であることを特徴とする請求項1に記載の電着液。
【請求項4】
前記有機酸が、ヒドロキシ酸を含むことを特徴とする請求項1に記載の電着液。
【請求項5】
前記有機酸の濃度が5mg/L以上500mg/L以下の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の電着液。
【請求項6】
前記中和剤の濃度Amg/Lと前記有機酸の濃度Bmg/Lとの比A/Bが5以上500以下の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の電着液。
【請求項7】
前記固形成分は、さらにフッ素樹脂を含むことを特徴とする請求項1に記載の電着液。
【請求項8】
基材の表面に絶縁皮膜を形成する絶縁皮膜の製造方法であって、
請求項1から請求項7のいずれか一項の電着液に、前記基材と対向電極とを浸漬し、前記基材を陽極、前記対向電極を陰極として、前記陽極と前記陰極との間に電圧を印加し、前記基材に電着膜を形成する電着膜形成工程と、
前記電着膜を焼き付ける焼き付け工程と、を備えていることを特徴とする絶縁皮膜の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、導電性の基材にアニオン電着によって電着膜を電着させる際に用いる電着液、および、絶縁皮膜の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)
【背景技術】
【0002】
導電性の基材を絶縁性の樹脂からなる絶縁皮膜で被覆した絶縁導体は、絶縁が必要な各種電気機器の導電材料や放熱板材料として広く用いられている。
絶縁皮膜の構成材料として、種々の樹脂が用いられており、例えば、特許文献1には、ポリアミドイミド樹脂等のポリイミド系樹脂を用いたものが開示されており、特許文献2には、ポリイミド系樹脂とフッ素系樹脂との混合樹脂を用いたものが提案されている。
【0003】
このような絶縁性の樹脂からなる絶縁皮膜を導電性の基材の表面に形成する方法として、電着法が知られている。
電着法は、絶縁皮膜の材料を分散させた電着液に、絶縁皮膜を形成する基材と対向電極とを浸漬し、基材と対向電極との間に電圧を印加することによって、絶縁皮膜の材料を基材の表面に析出させた電着膜を形成する方法である。そして、形成した電着膜を加熱して、電着膜を基材に焼付けることによって絶縁皮膜が形成される。
【0004】
また、電着法においては、基材を陽極として電圧を印加し、基材の表面に絶縁皮膜を形成するアニオン電着法と、基材を陰極として電圧を印加し、基材の表面に絶縁皮膜を形成するカチオン電着法とがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2017-115120号公報
特開2018-070663号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、アニオン電着法に用いられるアニオン電着液においては、上述の樹脂を含む固形成分と、水と、有機溶媒と、中和剤とを含んでおり、電圧の印加によって、陽極(基材)の表面近傍でpHが低下し、固形成分が陽極(基材)の表面に析出し、電着膜が形成される。
ここで、陽極の表面に形成された電着膜を焼き付ける際に、微細なクラックが生じ、絶縁皮膜の絶縁性を確保できなくなるおそれがあった。
【0007】
本発明は、以上の状況に鑑みてなされたものであって、電着膜を焼き付ける際に微細なクラックが発生することを抑制でき、絶縁性に優れた絶縁皮膜を形成可能な電着液、および、この電着液を用いた絶縁皮膜の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明者らが鋭意検討した結果、電着膜を焼き付ける際に発生する微細なクラックは、電着膜に含まれる有機溶媒量が不足することによって生じるが、適正量の有機酸を電着液に添加すると、電着膜に含まれる有機溶媒量の不足を解消できることが分かった。
よって、適正量の有機酸を電着液に添加すると、固形成分が陽極(基材)の表面に析出する際に、電着膜に含まれる有機溶媒量が適正化され、焼き付け時に発生する微細なクラックの発生を抑制可能となるとの知見を得た。
【0009】
本発明は上述の知見に基づいてなされたものであって、本発明の態様1の電着液は、導電性の基材にアニオン電着によって電着膜を電着させる電着液であって、水と、有機溶媒と、少なくともポリイミド系樹脂を含む固形成分と、中和剤と、有機酸と、を含むことを特徴としている。
【0010】
本発明の態様1の電着液によれば、有機酸を含んでいるので、有機酸によるpH緩衝効果、および、樹脂と有機溶媒との相溶性に影響を及ぼす効果により、電着膜に含まれる有機溶媒量を調整することが可能となる。すなわち、陽極(基材)の表面近傍におけるpHの急激な低下を抑制し、電着膜に有機溶媒を十分に含ませることが可能となる。これにより、電着膜を焼き付ける際に微細なクラックが発生することを抑制でき、絶縁性の高い絶縁皮膜を形成することができる。
(【0011】以降は省略されています)
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