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公開番号2024153980
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-30
出願番号2023067533
出願日2023-04-18
発明の名称半導体装置及びその製造方法
出願人三菱電機株式会社
代理人弁理士法人ぱるも特許事務所
主分類H01L 23/473 20060101AFI20241023BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】金属接合時のヒートシンクの変形及び薄肉化を抑制し、接合部近傍の初期強度及び長期信頼性の低下を抑制することが可能な半導体装置及びその製造方法を提供する。
【解決手段】半導体装置1は、第一凹部44に冷却フィン34が配置された状態で、枠状突起部45の内側部分46にヒートシンク3が配置され、ヒートシンク3の第二面32がケース4の底部41に接合される。ヒートシンク3の側面33は、枠状突起部45の内側の面451と接触している。これにより、ヒートシンク3とケース4とを金属接合する際のヒートシンク3の変形及び薄肉化を抑制することができ、接合部近傍の初期強度及び長期信頼性の低下を抑制することが可能である。また、金属接合工程において、ヒートシンク3の変形を抑制するための治具等を用いていないため、工程が簡易であり、生産コストを抑制することが可能である。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
パワー半導体と、
相対する第一面及び第二面と、前記第一面及び前記第二面を繋ぐ側面とを有する金属製の板状部材であり、前記第一面に前記パワー半導体が接合され、前記第二面の中央部に冷却フィンが設けられたヒートシンクと、
開口部と対向する底部と、前記底部を囲む側壁とを有し、前記パワー半導体及び前記ヒートシンクを収容する金属製のケースと、を備え、
前記ケースは、
前記底部の中央部が前記開口部と反対の方向に窪んでなる第一凹部と、
前記第一凹部と前記側壁との間の前記底部の部分から前記開口部の方向へ突出し、前記第一凹部と間隔をあけて前記第一凹部を取り囲む枠状突起部と、を有し、
前記第一凹部に前記冷却フィンが配置された状態で、前記枠状突起部の内側部分に前記ヒートシンクが配置され、前記ヒートシンクの前記第二面が前記ケースの前記枠状突起部と前記第一凹部との間の前記底部の部分に接合されており、
前記ヒートシンクの前記側面は、前記枠状突起部の内側の面と接触していることを特徴とする半導体装置。
続きを表示(約 980 文字)【請求項2】
前記枠状突起部は、前記第一凹部の周囲を取り囲むように互いに間隔を置いて配置された複数の突起を含むことを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
【請求項3】
前記ヒートシンクの前記第一面に垂直な方向において、前記枠状突起部の高さは前記ヒートシンクの厚みよりも大きいことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記ヒートシンクの前記第一面に垂直な方向において、前記枠状突起部の高さは前記ヒートシンクの厚みよりも小さく、
前記ヒートシンクの前記側面は、前記枠状突起部の内側の面と前記枠状突起部の頂部とに接触していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記ケースにおいて、前記枠状突起部の内側の面と前記底部とがなす角度は、90度よりも大きいことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の半導体装置。
【請求項6】
前記ケースは、前記枠状突起部と前記第一凹部との間の前記底部の部分に、前記開口部と反対の方向に窪んだ第二凹部を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の半導体装置。
【請求項7】
前記ヒートシンクは、前記ケースの前記枠状突起部と前記第一凹部との間の前記底部に対向する前記第二面の部分に、前記第一面の方向に窪んだ凹部を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の半導体装置。
【請求項8】
前記ヒートシンクを構成する金属材料の硬さが、前記ケースを構成する金属材料の硬さよりも小さいことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の半導体装置。
【請求項9】
前記ヒートシンクの前記第一面に垂直な方向において、前記ヒートシンクの厚みは、前記ケースの前記底部の厚みよりも小さいことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の半導体装置。
【請求項10】
前記ケースの前記底部と前記ヒートシンクとは、金属接合部を介して接合されており、前記金属接合部は、前記ケースの前記底部及び前記ヒートシンクのいずれか一方を貫通していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の半導体装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本願は、半導体装置及びその製造方法に関するものである。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
ハイブリッド車両(HV)、プラグインハイブリッド車(PHV、PHEV)、電気自動車(EV)及び燃料電池車(FCV)等の電動化車両には、駆動用モータを駆動するインバータ、及びバッテリー電源電圧を昇圧するコンバータ等の電力変換用半導体装置が用いられる。このような半導体装置は、小型高出力化及び低コスト化が要求されており、電子部品の冷却は水冷によるものが主流になっている。
【0003】
水冷式冷却器を備えた半導体装置の製造方法として、金属製の構成部材同士を摩擦攪拌接合法(Friction Stir Welding、以下FSWと記す)またはレーザー溶接法によって接合することが知られている。例えば、特許文献1には、冷却液流路となる凹状部を有する本体容器部と、表面に溝部が形成された上蓋部とを、FSWによって接合する方法が開示されている。また、特許文献2には、冷却装置のケース本体とカバーとの接合にレーザー溶接または電子ビーム溶接を用いる方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2016-76636号公報
特開2022-65844号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
金属製の構成部材同士、例えば半導体装置のケースとヒートンシンクとを押圧しながらFSWまたはレーザー溶接法等で接合すると、接合時に接合部近傍の温度が上昇することでケース及びヒートシンクが軟化し変形する。この変形によってヒートシンクの肉厚が接合前よりも薄くなった場合、接合部近傍の初期強度及び長期信頼性が低下するという課題がある。また、金属接合時にヒートシンクの変形を抑制するための治具等を用いると、工程が煩雑化し生産コストが増加する。
【0006】
特許文献1では、上蓋部の表面に溝部を形成することにより、FSWによる接合時に上蓋取付部に加えられた押付荷重が溝部を変形させるように作用するため、本体容器部の底部の変形が抑制される。しかしながら、本体容器部と上蓋部とを接合した後に、溝部を含む上蓋部を面切削して除去し、パワーモジュールを配置するための当接面を形成する必要があるため、工程が煩雑である。
【0007】
また、金属接合時にヒートシンクの部品実装側からFSW用ツールを挿入(あるいはレーザーを照射)した場合、接合に伴って発生するバリ、コンタミ(金属片、異物等)が部品実装面に飛散する。これらは部品実装面を傷付け、絶縁不良及び部品実装面の熱抵抗増加による破損等を生じさせる恐れがある。さらに、部品実装面側に飛散したバリ、コンタミを除去するための工程が必要となり、生産コストが増加するという課題がある。
【0008】
本願は、上記のような課題を解決するための技術を開示するものであり、金属接合時のヒートシンクの変形及び薄肉化を抑制することができ、接合部近傍の初期強度及び長期信頼性の低下を抑制することが可能な半導体装置を提供することを目的とする。
また、金属接合時に発生するバリ、コンタミによる部品実装面への影響を無くし、生産コストを抑制することが可能な半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本願に開示される半導体装置は、パワー半導体と、相対する第一面及び第二面と第一面及び第二面を繋ぐ側面とを有する金属製の板状部材であり、第一面にパワー半導体が接合され第二面の中央部に冷却フィンが設けられたヒートシンクと、開口部と対向する底部と底部を囲む側壁とを有し、パワー半導体及びヒートシンクを収容する金属製のケースと、を備えている。ケースは、底部の中央部が開口部と反対の方向に窪んでなる第一凹部と、第一凹部と側壁との間の底部の部分から開口部の方向へ突出し、第一凹部と間隔をあけて第一凹部を取り囲む枠状突起部と、を有している。第一凹部に冷却フィンが配置された状態で、枠状突起部の内側部分にヒートシンクが配置され、ヒートシンクの第二面がケースの枠状突起部と第一凹部との間の底部の部分に接合されており、ヒートシンクの側面は枠状突起部の内側の面と接触している。
【0010】
また、本願に開示される半導体装置の製造方法は、開口部と対向する底部と、底部を囲む側壁と、底部の中央部が開口部と反対の方向に窪んでなる第一凹部と、第一凹部と側壁との間の底部の部分から開口部の方向へ突出し第一凹部と間隔をあけて第一凹部を取り囲む枠状突起部と、を有する金属製のケースを用意するケース用意工程と、相対する第一面及び第二面と第一面及び第二面を繋ぐ側面とを有する金属製の板状部材であり、第一面にパワー半導体が接合され、第二面の中央部に冷却フィンが設けられたヒートシンクを用意するヒートシンク用意工程と、第一凹部に冷却フィンを配置した状態で、枠状突起部の内側部分にヒートシンクを配置し、パワー半導体及びヒートシンクをケースに収容するヒートシンク収容工程と、ヒートシンクの第二面とケースの底部を押圧しながら、ケースの外側から底部を介して、またはヒートシンクの第一面の側からヒートシンクを介して、ヒートシンクの第二面とケースの底部との接触界面にエネルギーを供給し、ヒートシンクとケースとを金属接合する金属接合工程と、を含み、金属接合工程において、ヒートシンクの側面が枠状突起部の内側の面に接触するものである。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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