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公開番号
2024155127
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-31
出願番号
2023069567
出願日
2023-04-20
発明の名称
照明制御システム、照明器具および照明制御装置
出願人
三菱電機株式会社
,
三菱電機照明株式会社
代理人
弁理士法人高田・高橋国際特許事務所
主分類
H05B
47/105 20200101AFI20241024BHJP(他に分類されない電気技術)
要約
【課題】概日リズムに配慮した照明を提供できる照明制御システム、照明器具および照明制御装置を得ることを目的とする。
【解決手段】本開示に係る照明制御システムは、照明器具と、1日のうちの時間情報に応じた前記照明器具の点灯状態の制御パターンに基づき、前記照明器具を制御する照明制御装置と、を備え、前記制御パターンは、前記照明器具のユーザの生体情報に基づき更新される。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
照明器具と、
1日のうちの時間情報に応じた前記照明器具の点灯状態の制御パターンに基づき、前記照明器具を制御する照明制御装置と、
を備え、
前記制御パターンは、前記照明器具のユーザの生体情報に基づき更新されることを特徴とする照明制御システム。
続きを表示(約 930 文字)
【請求項2】
前記生体情報は、心拍数、睡眠覚醒リズム、血圧、体温、年齢、性別、体重、行動予定、行動履歴、時計遺伝子および時計タンパク質発現量の少なくとも1つの情報を含むことを特徴とする請求項1に記載の照明制御システム。
【請求項3】
前記制御パターンは、前記照明器具の使用環境情報に基づき更新されることを特徴とする請求項1または2に記載の照明制御システム。
【請求項4】
前記使用環境情報は、前記照明器具を使用するエリアの温度、湿度、季節、天候および前記照明器具が設置された施設の少なくとも1つの情報を含むことを特徴とする請求項3に記載の照明制御システム。
【請求項5】
前記制御パターンは、前記ユーザの行動予定または行動履歴に基づき、概日リズムの位相をシフトさせるように更新されることを特徴とする請求項1または2に記載の照明制御システム。
【請求項6】
前記照明制御装置は、
前記生体情報を取得するデータ取得部と、
前記生体情報から前記制御パターンを推論するための学習済みモデルを用いて、取得された前記生体情報から前記制御パターンを出力する推論部と、
を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の照明制御システム。
【請求項7】
前記データ取得部は前記照明器具の使用環境情報を取得し、
前記推論部は、前記生体情報と前記使用環境情報から前記制御パターンを推論するための前記学習済みモデルを用いて、取得された前記生体情報と前記使用環境情報から前記制御パターンを出力することを特徴とする請求項6に記載の照明制御システム。
【請求項8】
1日のうちの時間情報に応じた点灯状態の制御パターンに基づき制御され、前記制御パターンは、照明器具のユーザの生体情報に基づき更新されることを特徴とする照明器具。
【請求項9】
1日のうちの時間情報に応じた照明器具の点灯状態の制御パターンに基づき、前記照明器具を制御し、前記制御パターンは、前記照明器具のユーザの生体情報に基づき更新されることを特徴とする照明制御装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、照明制御システム、照明器具および照明制御装置に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、人体への影響に配慮された照明を提供するための照明制御システムが開示されている。この照明制御システムでは、照明灯具と、情報処理装置とが通信可能に接続している。照明灯具は、第1発光装置と、第2発光装置と、第1発光装置による光と第2発光装置による光とを照射する割合を制御して照明光を照射する発光制御部と、を有する。情報処理装置は、調光指示を送信し、照明灯具の第1発光装置による光と第2発光装置による光の照射割合を、1日のうちの時間帯に応じて変化させる調光管理部を有する。情報処理装置は、照明光が照射される時間帯で、照明光のサーカディアン特性を変化させ、サーカディアンリズムに配慮した照明制御を実行する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-173407号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
生物は内因性の生体リズムを有する。この生体リズムは体内時計とも呼ばれ、種々の生体機能に周期性を与えている。その中でも約24時間周期のサーカディアンリズムは、人体の睡眠覚醒リズムと関係が深いことから注目されている。このサーカディアンリズムを以下では概日リズムと呼ぶ。
【0005】
ヒトの概日リズムは、脳内視床下部の視交叉上核(suprachiasmatic nucleus:SCN)を体内時計の中枢として形成されている。以下では、SCNに基づく体内時計を中枢時計と呼ぶ。ヒトの概日リズムは約25時間周期の内因性リズムを有している。このため概日リズムは、内因性リズムだけでは24時間、つまり1日の周期とずれることとなる。これに対し、中枢時計は目から入る光を外的同調因子として24時間周期に同調する機能を備えている。従って、一般には太陽の光を浴びることで体内時計を調整することができる。
【0006】
加えて、生物は肝臓、腎臓などの各臓器あるいは各細胞に末梢時計と呼ばれる時計を有している。末梢時計の各々がリズムを形成し、代謝リズムおよび免疫機能リズムに深く関わっている。なお、末梢時計のリズムは中枢時計を主軸として臓器間および細胞間での同調を図っている。
【0007】
同調因子に焦点を当てると、光以外の中枢時計の同調因子として、特にヒトの場合は薬物動態が挙げられる。末梢時計は主に中枢時計を同調因子としているが、グルコースなどの栄養を摂取しインスリン分泌が促進されることにより、末梢時計の同調が行われることが報告されている。
【0008】
また人間社会の社会活動は、夜勤、交代勤務、時差を伴う長距離移動など、自然環境である朝夕の明暗サイクルに準じた生活リズムを送ることに限られない。このような生活リズムの乱れを起因に、睡眠障害または行動障害につながる可能性がある。時差ボケはその一例であり、時差によりこれまでと異なる外界環境に置かれることで体内時計のリズムが崩れ、体調に影響を及ぼすことがある。また、加齢、発達期など年齢の違いによっても、概日リズムおよびリズムの同調機能に差が生じることが示唆されており、個々の生活環境等によっても同調機能に差が生じることがある。
【0009】
上述のように概日リズムに関する研究は近年盛んに行われている。概日リズムを形成する上で光が重要な同調因子の一つであることから、概日リズムに配慮した照明装置、照明制御システムなどの技術が開示されている。例えば、特許文献1では、睡眠覚醒リズムを司るホルモンであるメラトニン分泌に配慮して、調光、調色を行うことで、概日リズムの最適化を図っている。
【0010】
しかし、概日リズムはメラトニン分泌が本質ではなく、上述の通り生物が有する種々の生体機能によって影響を及ぼされ得る。このため、特許文献1のようにメラトニン分泌に配慮しただけでは、必ずしも概日リズムに配慮した照明を提供できない可能性がある。
(【0011】以降は省略されています)
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