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公開番号2024151663
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-25
出願番号2023065193
出願日2023-04-12
発明の名称燃料電池システム及び燃料電池システムの運転方法
出願人株式会社東芝,東芝エネルギーシステムズ株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類H01M 8/04746 20160101AFI20241018BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】燃料電池の経時的な劣化が進んだ場合であっても、電圧低下を抑制して発電を継続する。
【解決手段】燃料電池システムは、電解質を挟んで配置された燃料極及び酸化剤極を有し、燃料極に燃料ガスが供給されるとともに酸化剤極に酸化剤ガスが供給されることにより発電を行う燃料電池と、燃料電池の電圧を測定する電圧測定部と、燃料電池の発電中に酸化剤極への酸化剤ガスの供給を低減又は停止することにより燃料電池の電圧を回復させる電圧回復動作を実行する制御装置と、を備える。制御装置は、所定の実行周期で電圧回復動作を実行する。制御装置は、電圧測定部により測定された電圧に基づいて、電圧回復動作の実行周期を変更する。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
電解質を挟んで配置された燃料極及び酸化剤極を有し、前記燃料極に燃料ガスが供給されるとともに前記酸化剤極に酸化剤ガスが供給されることにより発電を行う燃料電池と、
前記燃料電池の電圧を測定する電圧測定部と、
前記燃料電池の発電中に前記酸化剤極への前記酸化剤ガスの供給を低減又は停止することにより前記燃料電池の電圧を回復させる電圧回復動作を実行する制御装置と、を備え、
前記制御装置は、所定の実行周期で前記電圧回復動作を実行し、
前記制御装置は、前記電圧測定部により測定された前記電圧に基づいて、前記電圧回復動作の前記実行周期を変更する、燃料電池システム。
続きを表示(約 1,800 文字)【請求項2】
前記制御装置は、前記電圧測定部により測定された前記電圧に基づいて、前回の前記電圧回復動作の終了時から前記電圧回復動作の開始時までの前記燃料電池の平均電圧を算出し、算出した前記平均電圧が閾値よりも小さい場合、前記電圧回復動作の前記実行周期を短縮する、請求項1に記載の燃料電池システム。
【請求項3】
前記制御装置は、前記電圧測定部により測定された前記電圧に基づいて、前回の前記電圧回復動作の終了時から前記電圧回復動作の開始時までの前記燃料電池の電圧降下量を算出し、算出した前記電圧降下量が閾値よりも小さい場合、前記電圧回復動作の前記実行周期を短縮する、請求項1に記載の燃料電池システム。
【請求項4】
前記制御装置は、前記電圧測定部により測定された前記電圧に基づいて、前記電圧回復動作の開始前の所定期間内の前記燃料電池の平均電圧を算出し、算出した前記平均電圧が閾値よりも小さい場合、前記電圧回復動作の前記実行周期を短縮する、請求項1に記載の燃料電池システム。
【請求項5】
前記制御装置は、算出した前記平均電圧が前記閾値に所定値を加算した値よりも大きく、かつ前記電圧回復動作の前記実行周期が上限周期よりも小さい場合、前記電圧回復動作の前記実行周期を延長する、請求項2又は4に記載の燃料電池システム。
【請求項6】
前記制御装置は、算出した前記電圧降下量が前記閾値に所定値を加算した値よりも大きく、かつ前記電圧回復動作の前記実行周期が上限周期よりも小さい場合、前記電圧回復動作の前記実行周期を延長する、請求項3に記載の燃料電池システム。
【請求項7】
電解質を挟んで配置された燃料極及び酸化剤極を有し、前記燃料極に燃料ガスが供給されるとともに前記酸化剤極に酸化剤ガスが供給されることにより発電を行う燃料電池を有する燃料電池システムの運転方法であって、
前記燃料電池の電圧を測定する電圧測定工程と、
前記燃料電池の発電中に前記酸化剤極への前記酸化剤ガスの供給を低減又は停止することにより前記燃料電池の電圧を回復させる電圧回復工程であって、所定の実行周期で実行される電圧回復工程と、
前記電圧測定工程において測定された前記電圧に基づいて、前記電圧回復工程の前記実行周期を変更する周期変更工程と、を備える、燃料電池システムの運転方法。
【請求項8】
電解質を挟んで配置された燃料極及び酸化剤極を有し、前記燃料極に燃料ガスが供給されるとともに前記酸化剤極に酸化剤ガスが供給されることにより発電を行う燃料電池であって、主スタックと、前記主スタックから排出された前記燃料ガスが供給される従スタックと、を含む燃料電池と、
前記従スタックから排出された前記燃料ガスを前記主スタックに供給する循環ラインと、
前記循環ラインを流れる前記燃料ガスを排出可能な排出ラインと、
前記主スタックの電圧を測定する主スタック電圧測定部と、
前記従スタックの電圧を測定する従スタック電圧測定部と、
前記燃料電池の発電中に前記循環ラインを流れる前記燃料ガスを前記排出ラインから排出することにより前記燃料電池の電圧を回復させる電圧回復動作を実行する制御装置と、を備え、
前記制御装置は、所定の実行周期で前記電圧回復動作を実行し、
前記制御装置は、前記主スタック電圧測定部により測定された前記電圧及び前記従スタック電圧測定部により測定された前記電圧に基づいて、前記電圧回復動作の前記実行周期を変更する、燃料電池システム。
【請求項9】
前記制御装置は、前記主スタック電圧測定部により測定された前記電圧及び前記従スタック電圧測定部により測定された前記電圧に基づいて、所定期間内の前記主スタックの電圧降下量と前記所定期間内の前記従スタックの電圧降下量との差分電圧を算出し、算出した前記差分電圧が閾値よりも大きい場合、前記電圧回復動作の前記実行周期を短縮する、請求項8に記載の燃料電池システム。
【請求項10】
前記制御装置は、算出した前記差分電圧が前記閾値よりも大きい場合、前記電圧回復動作を実行する、請求項9に記載の燃料電池システム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明の実施の形態は、燃料電池システム及び燃料電池システムの運転方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
燃料電池は、水素等の燃料ガスと空気等の酸化剤ガスを電気化学的に反応させることにより、燃料の持つ化学エネルギーを電気エネルギーに変換する発電装置である。この燃料電池は、小型化が可能であり、電気エネルギーへの変更効率にも優れている。また、環境性に優れており、発電に伴う発熱を温水や蒸気として回収することにより、コージェネレーションシステムとしての適用も可能である。このため、工場や病院等の業務用、一般家庭用、自動車用、鉄道用、船舶用等、幅広い用途への採用が期待されている。
【0003】
燃料電池システムにおいて、燃料電池(燃料電池スタック)は、経時的に電圧が低下し、発電効率が低下するという問題がある。燃料電池の電圧低下の主な要因は二つある。一つは、酸化剤極触媒の酸化に伴う触媒活性の低下である。もう一つは、燃料ガスを再利用するリサイクル構造の燃料電池システムにおいて、循環ラインを流れる燃料ガス中の不活性ガスの増大による燃料ガスの純度の低下である。
【0004】
このような問題に対処するために、以下のような電圧回復動作が行われている。まず、触媒活性の低下に対しては、燃料電池の発電中に、酸化剤極への酸化剤ガスの供給を停止して、酸化剤極中の酸化剤ガスを欠乏させることにより、酸化剤極触媒を還元させ、燃料電池の電圧を回復させている。また、燃料ガスの純度の低下に対しては、燃料電池の発電中に、排出ラインから循環ラインを流れる燃料ガスを排出することにより、燃料ガスの純度を維持している。燃料電池システムでは、長期に渡って連続運転するため、このような電圧回復動作を一定の実行周期で実行している。
【0005】
一方で、上記の電圧回復動作において、酸化剤極中の酸化剤ガスを欠乏させることは、燃料電池の劣化促進に繋がる。また、循環ラインを流れる燃料ガスを排出することは、使用可能な燃料ガスを排出することになり、発電効率の低下に繋がる。このような観点からは、電圧回復動作の実行周期は長く設定されることが好ましい。
【0006】
しかしながら、燃料電池は、経時的な劣化により電圧低下量が増大する。このため、燃料電池の経時的な劣化が進んだ場合には、電圧回復動作の実行周期は短く設定されることが好ましい。一般的な燃料電池システムにおいては、電圧回復動作の実行周期は、運転開始前に設定した一定の周期としていた。このため、燃料電池システムの運転中に電圧回復動作の実行周期が変更されることはなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特許第5520904号公報
特許第5520905号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、燃料電池の経時的な劣化が進んだ場合であっても、電圧低下を抑制して発電を継続することができる燃料電池システム及び燃料電池システムの運転方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
実施の形態による燃料電池システムは、電解質を挟んで配置された燃料極及び酸化剤極を有し、燃料極に燃料ガスが供給されるとともに酸化剤極に酸化剤ガスが供給されることにより発電を行う燃料電池と、燃料電池の電圧を測定する電圧測定部と、燃料電池の発電中に酸化剤極への酸化剤ガスの供給を低減又は停止することにより燃料電池の電圧を回復させる電圧回復動作を実行する制御装置と、を備える。制御装置は、所定の実行周期で電圧回復動作を実行する。制御装置は、電圧測定部により測定された電圧に基づいて、電圧回復動作の実行周期を変更する。
【0010】
また、実施の形態による燃料電池システムの運転方法は、電解質を挟んで配置された燃料極及び酸化剤極を有し、燃料極に燃料ガスが供給されるとともに酸化剤極に酸化剤ガスが供給されることにより発電を行う燃料電池を有する燃料電池システムの運転方法である。燃料電池システムの運転方法は、燃料電池の電圧を測定する電圧測定工程と、燃料電池の発電中に酸化剤極への酸化剤ガスの供給を低減又は停止することにより燃料電池の電圧を回復させる電圧回復工程であって、所定の実行周期で実行される電圧回復工程と、電圧測定工程において測定された電圧に基づいて、電圧回復工程の実行周期を変更する周期変更工程と、を備える。
(【0011】以降は省略されています)

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