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公開番号2024145882
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-15
出願番号2023058440
出願日2023-03-31
発明の名称インバートブロックの配設時仮設備
出願人株式会社奥村組,日本コンクリート工業株式会社
代理人弁理士法人翔和国際特許事務所
主分類E21D 11/10 20060101AFI20241004BHJP(地中もしくは岩石の削孔;採鉱)
要約【課題】一方の片側領域において、インバートブロックを、他方の片側領域での車両の通行に影響を及ぼすことなく、効率良く縦横に連設配置して設置できるようにするインバートブロックの配設時仮設備を提供する。
【解決手段】道路トンネルの一方の片側領域55Aの作業ヤード71における、敷設領域72の敷き並べ始端部72bよりも後方側のスペース73に、ブロック吊込み用揚重機74が据え付けられている。敷設領域72における敷き並べ終端部72c側のスペース75に、ブロック設置用揚重機76が据え付けられている。敷設領域72に順次設置された、PCaコンクリートブロック20の上面部に配設されて、ブロック搬送コンベア装置77が、敷き並べ始端部72bからブロック設置用揚重機76に隣接する部分まで、継ぎ足し可能に延設して設けられている。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
複数車線の道路トンネルにおける横断方向の一方の片側領域に設営された作業ヤードで、他方の片側領域での車両の通行を可能にしたまま、インバート部覆工体を構成するPCaコンクリートブロックによる複数のインバートブロックを、インバート部に縦横に敷き並べて設置する工程において採用される、インバートブロックの配設時仮設備であって、
前記PCaコンクリートブロックは、前記インバート部覆工体の横断面形状に沿った湾曲形状を備えるように、湾曲する上面部及び下面部を有する六面体形状のブロックとして形成されるようになっていると共に、隣接する前記PCaコンクリートブロックとの間に隙間を保持した状態で、トンネルの横断方向に連設して配置されてインバート部に設置され、且つトンネルの軸方向にもまた、隣接する前記PCaコンクリートブロックとの間に隙間を保持した状態で、連設して配置されてインバート部に設置されるようになっており、
前記片側領域の作業ヤードにおいて、PCaコンクリートブロックが敷き並べられる敷設領域の底盤部が整地されている状態で、前記敷設領域の敷き並べ始端部よりも敷き並べ方向の後方側のスペースに、ブロック吊込み用揚重機が、移動可能に据え付けられていると共に、前記敷設領域における、前記敷き並べ始端部よりも敷き並べ方向の前方の敷き並べ終端部側のスペースに、ブロック設置用揚重機が移動可能に据え付けられており、且つ前記敷設領域における前記敷き並べ始端部から前方の敷き並べ終端部に向けて順次設置された、前記PCaコンクリートブロックの上面部に配設されて、前記敷き並べ始端部から前記ブロック設置用揚重機の作業半径内の領域まで延設して設けられる、ブロック搬送コンベア装置を備えており、該ブロック搬送コンベア装置は、前記PCaコンクリートブロックが前記敷き並べ始端部から前記敷き並べ終端部に向けて敷き並べ方向に順次設置されて行くのに伴って、敷き並べ方向に継足し可能に設けられている道路トンネルにおけるインバートブロックの配設時仮設備。
続きを表示(約 950 文字)【請求項2】
前記片側領域の作業ヤードにおいて、前記ブロック吊込み用揚重機と前記ブロック設置用揚重機とが、運転席を対向させた角度範囲でのみ旋回するように配置されている請求項1記載のインバートブロックの配設時仮設備。
【請求項3】
前記運転席を対向させた角度範囲は、運転席が互いに真正面を向いて対向する状態から、左右に60度以内で旋回する角度範囲となっている請求項2記載のインバートブロックの配設時仮設備。
【請求項4】
前記片側領域の作業ヤードにおいて、前記敷設領域の前記敷き並べ始端部よりも敷き並べ方向の後方側のスペースには、前記ブロック吊込み用揚重機と離間して、補助ブロック吊込み用揚重機が、移動可能に据え付けられており、且つ該補助ブロック吊込み用揚重機の作業半径内の領域から、前記ブロック吊込み用揚重機の作業半径内の領域まで延設して、補助ブロック搬送コンベア装置が配設されている請求項1又は2記載のインバートブロックの配設時仮設備。
【請求項5】
前記片側領域の作業ヤードにおいて、前記ブロック吊込み用揚重機と前記補助ブロック吊込み用揚重機とが、運転席を背向させた角度範囲でのみ旋回するように配置されている請求項4記載のインバートブロックの配設時仮設備。
【請求項6】
前記片側領域の作業ヤードにおいて、前記補助ブロック吊込み用揚重機よりも敷き並べ方向の後方側のスペースに、前記PCaコンクリートブロックを積み込んだ搬送車両が、敷き並べ方向の前方側に荷台を向けた状態で、敷き並べ方向に移動するようになっている請求項4記載のインバートブロックの配設時仮設備。
【請求項7】
前記ブロック吊込み用揚重機が、クローラクレーンとなっており、前記ブロック設置用揚重機が、バックフォーとなっている請求項1又は2記載のインバートブロックの配設時仮設備。
【請求項8】
前記ブロック搬送コンベア装置が、ローラコンベアとなっており、前記PCaコンクリートブロックは、これらのローラコンベアに載置された状態で、延設方向に搬送されるようになっている請求項1又は2記載のインバートブロックの配設時仮設備。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、インバートブロックの配設時仮設備に関し、特に、複数車線の道路トンネルの一方の片側領域において、他方の片側領域での車両の通行を可能にしたまま、インバートブロックを敷き並べて設置する際に用いられる、インバートブロックの配設時仮設備に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
山岳トンネルによる複数車線の道路トンネルは、岩盤等の自立していて比較的安定した地盤を掘削して形成されるトンネルであり、掘削された内壁面は、コンクリートやモルタルによる一次覆工や二次覆工によって覆われるようになっている。すなわち、山岳トンネルの内壁面は、例えば発破等を実施しながらトンネルを掘削した後に、好ましくはモルタルやコンクリートを吹付けて一次覆工を行うことにより防護層を形成してから、形成した一次覆工による防護層の内側に、例えば公知のトンネル覆工型枠を設置して、トンネルの側壁部から上部のアーチ形状部分に、コンクリートによる所定の厚さの覆工体を、二次覆工として形成する。さらに、先行して形成されたトンネルの両側の側壁部から上部のアーチ形状部分に至る覆工体における、一対の側壁部の下端部の受台部の間の部分に、底部のインバート部の覆工体を、トンネルの横断方向にコンクリートを用いて所定の厚さで一体として形成することにより、山岳トンネルの内壁面の全周を、二次覆工によって連続して覆うようになっている。
【0003】
また、山岳トンネルは、比較的安定した地盤を掘削して形成されるものであることから、例えば数十年以上前に構築されたトンネルは、インバート部の覆工体を省略して、トンネルの側壁部から上部のアーチ形状部分に至る領域にのみ、覆工体を形成して二次覆工を行っているものがある。このようなインバート部の覆工体を省略した山岳トンネルに対しては、例えば将来、底盤部の盤膨れ等による影響が生じないように、インバート部の覆工体を新たに形成することが検討されている。
【0004】
さらに、例えば数十年以上前に構築された既存の山岳トンネルに、インバート部の覆工体を新たに形成する場合、トンネルでの通行を全面的に遮断することなく、他方の片側領域での通行を確保したまま、一方の片側領域で工事を行なえるようにすることが望ましいことから、山岳トンネルのインバート部の覆工体を、トンネルの横断方向における片側領域毎に施工できるようにする技術も開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2000-145390号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載の山岳トンネルにおけるインバートの形成方法では、一方の片側領域にインバート部覆工体を形成する複数のブロックを設置する作業に、多くの手間を要することから、本願出願人は、例えば特願2023-058334において、複数のブロックとして、インバート部覆工体の湾曲する横断面形状に沿った、湾曲する上面部及び下面部を有する六面体形状のブロックを用いることで、これらの複数のブロックを効率良く縦横に連設配置して設置できるようにする共に、隣接するこれらのブロックの間に保持された隙間部分に、充填固化材を充填して硬化させることによって、これらの複数のブロックを一体化させて、山岳トンネルによる道路トンネルの各々の片側領域に、インバート部覆工体を構成するインバート部構造体を、効率良く形成できるように技術を開示している。
【0007】
一方、複数車線の道路トンネルにおける横断方向の一方の片側領域において、複数の六面体形状のブロックを用いて、インバート部覆工体を構成するインバート部構造体を、他方の片側領域での通行を確保したまま形成しようとする場合、一方の片側領域に設営された作業ヤードは、横幅の狭い作業ヤードとなるため、他方の片側領域の通行に影響を及ぼすことなく、効率良く施工できるようにするには、特に六面体形状のブロックを縦横に敷き並べる際に使用する重機等の配置や、ブロックの搬送手段等に関して、さらに改善を施す必要を生じることになる。
【0008】
本発明は、複数車線の道路トンネルにおける横断方向の一方の片側領域に設営された横幅の狭い作業ヤードにおいて、インバート部構造体を形成する複数の六面体形状のプレキャストコンクリート製のブロック(PCaコンクリートブロック)を、他方の片側領域での車両の通行に影響を及ぼすことなく、効率良く縦横に連設配置して設置できるようにして、これらの縦横に連設配置されたPCaコンクリートブロックが一体化されたインバート部構造体を、効率良く施工できるようするインバートブロックの配設時仮設備を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、複数車線の道路トンネルにおける横断方向の一方の片側領域に設営された作業ヤードで、他方の片側領域での車両の通行を可能にしたまま、インバート部覆工体を構成するPCaコンクリートブロックによる複数のインバートブロックを、インバート部に縦横に敷き並べて設置する工程において採用される、インバートブロックの配設時仮設備であって、前記PCaコンクリートブロックは、前記インバート部覆工体の横断面形状に沿った湾曲形状を備えるように、湾曲する上面部及び下面部を有する六面体形状のブロックとして形成されるようになっていると共に、隣接する前記PCaコンクリートブロックとの間に隙間を保持した状態で、トンネルの横断方向に連設して配置されてインバート部に設置され、且つトンネルの軸方向にもまた、隣接する前記PCaコンクリートブロックとの間に隙間を保持した状態で、連設して配置されてインバート部に設置されるようになっており、前記片側領域の作業ヤードにおいて、PCaコンクリートブロックが敷き並べられる敷設領域の底盤部が整地されている状態で、前記敷設領域の敷き並べ始端部よりも敷き並べ方向の後方側のスペースに、ブロック吊込み用揚重機が、移動可能に据え付けられていると共に、前記敷設領域における、前記敷き並べ始端部よりも敷き並べ方向の前方の敷き並べ終端部側のスペースに、ブロック設置用揚重機が移動可能に据え付けられており、且つ前記敷設領域における前記敷き並べ始端部から前方の敷き並べ終端部に向けて順次設置された、前記PCaコンクリートブロックの上面部に配設されて、前記敷き並べ始端部から前記ブロック設置用揚重機の作業半径内の領域まで延設して設けられる、ブロック搬送コンベア装置を備えており、該ブロック搬送コンベア装置は、前記PCaコンクリートブロックが前記敷並べ始端部から前記敷き並べ終端部に向けて敷き並べ方向に順次設置されて行くのに伴って、敷き並べ方向に継足し可能に設けられている道路トンネルにおけるインバートブロックの配設時仮設備を提供することにより、上記目的を達成したものである。
【0010】
そして、本発明のインバートブロックの配設時仮設備は、前記片側領域の作業ヤードにおいて、前記ブロック吊込み用揚重機と前記ブロック設置用揚重機とが、運転席を対向させた角度範囲でのみ旋回するように配置されていることが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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