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公開番号2024145456
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-15
出願番号2023057815
出願日2023-03-31
発明の名称還元剤注入装置
出願人三菱重工業株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類B01D 53/90 20060101AFI20241004BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】ダクト内を流通するガスに対する還元剤の濃度を均一化することを目的とする。
【解決手段】アンモニア注入部20は、ダクト3内を流通する排ガスに対して、排ガスに含まれる窒素酸化物を還元する作用を有する還元剤を注入する。アンモニア注入部20は、ダクト3内を流通する排ガスに対してアンモニアガスを注入する複数の噴射ノズル21と、複数の噴射ノズル21が設けられ、内部をアンモニアガスが流通する複数の母管22と、ダクト3内であって母管22のガス流れにおける下流側に設けられ、複数の母管22に還元剤を供給するヘッダ23と、を備えている。母管22からヘッダ23までの距離Dは、母管22の外径dの3倍よりも長い距離とされている。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
ダクト内を流通するガスに対して、ガスに含まれる窒素酸化物を還元する作用を有する還元剤を注入する還元剤注入装置であって、
前記ダクト内を流通するガスに対して還元剤を注入する複数の注入部と、
複数の前記注入部が設けられ、内部を還元剤が流通する複数の母管と、
前記ダクト内であって前記母管のガス流れにおける下流側に設けられ、複数の前記母管に還元剤を供給する供給部と、を備え、
前記母管から前記供給部までの距離は、前記母管の外径の3倍よりも長い距離とされている還元剤注入装置。
続きを表示(約 150 文字)【請求項2】
前記供給部は、複数の前記母管が接続され複数の前記母管へ還元剤を供給するヘッダと、前記ダクトの外部から前記ヘッダへ還元剤を導く供給管と、を有し、
前記母管から前記ヘッダ及び前記供給管までの距離は、前記母管の外径の3倍よりも長い距離とされている請求項1に記載の還元剤注入装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、還元剤注入装置に関するものである。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
排熱回収ボイラ(HRSG)は、ガスタービン等から排出される排ガスがダクト(煙道)内を通過し、排ガスと伝熱管内の水又は蒸気とが熱交換することによって、蒸気を生成する。排熱回収ボイラのダクト内部には、水や蒸気が流通する多数の伝熱管を有する複数の熱交換器や、排ガス中の窒素酸化物(NOx)を取り除く(脱硝する)脱硝装置等が設置される。
【0003】
脱硝装置は、例えば、ダクト内を流通する排ガスに対して複数の注入ノズルから、窒素酸化物を還元する作用を有する還元剤(例えば、アンモニアや尿素水)を噴射する。そして、脱硝装置は、還元剤が注入された排ガスを、反応装置(例えば、脱硝触媒)を通過させることで排ガス中の窒素酸化物を取り除く。
還元剤を噴射する複数の注入ノズルは、排ガスが流通する煙道内に設けられる母管に所定の間隔で取付けられている。母管にはヘッダ等を介して供給管が接続されており、ヘッダ及び供給管を介して母管に還元剤が供給される。各注入ノズルの噴射量を均一化するためには、母管内で還元剤の温度が変化しないことが望ましい。このため、ヘッダ及び供給管を煙道内に設け、母管に供給する還元剤を供給管内で十分に昇温させる場合がある(例えば、特許文献1)。特許文献1には、排ガスにアンモニア稀釈ガスを注入するノズル母管に対して、排ガスダクト内に設けられたアンモニア供給管を経由してアンモニア稀釈ガスを供給する装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平6-134259号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
煙道内にアンモニア供給管やヘッダが配置されている場合、煙道内を流通する排ガスの一部がアンモニア供給管の影響で流速が遅くなる。これにより、アンモニア供給管の下流側では、他の領域よりも流速が遅い領域(ウェイク)が生じる。
したがって、特許文献1のように、アンモニア供給管等を母管の上流側に設置した場合、母管に設けられた注入ノズルから噴射されるアンモニアのうちの一部がウェイクに噴射されることとなる。このため、ダクト内を流通する排ガスに対するアンモニアの濃度にバラつきが生じる可能性があった。注入されるアンモニア濃度にバラつきが生じた場合、母管の下流に設けられた反応装置に均一にアンモニアが到達せずに、反応装置において排ガス中の窒素酸化物を好適に取り除くことができない可能性があった。
【0006】
煙道内において、母管の下流側では、噴射ノズルから噴射されたアンモニアを拡散する効果を奏するカルマン渦が発生する。しかしながら、母管の下流側であって母管の近傍にアンモニア供給管等が設けられている場合、アンモニア供給管等によってカルマン渦の発達が阻害される。このため、母管の下流側においてカルマン渦が発達し難くなり、アンモニアの拡散が抑制される可能性があった。アンモニアの拡散が抑制されることで、ダクト内を流通する排ガスに対するアンモニアの濃度にバラつきが生じる可能性があった。よって、反応装置に均一にアンモニアが到達せずに、反応装置において排ガス中の窒素酸化物を好適に取り除くことができない可能性がある。
【0007】
本開示は、このような事情に鑑みてなされたものであって、ダクト内を流通するガスに対する還元剤の濃度を均一化することができる還元剤注入装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本開示の還元剤注入装置は以下の手段を採用する。
本開示の一態様に係る還元剤注入装置は、ダクト内を流通するガスに対して、ガスに含まれる窒素酸化物を還元する作用を有する還元剤を注入する還元剤注入装置であって、前記ダクト内を流通するガスに対して還元剤を注入する複数の注入部と、複数の前記注入部が設けられ、内部を還元剤が流通する複数の母管と、前記ダクト内であって前記母管のガス流れにおける下流側に設けられ、複数の前記母管に還元剤を供給する供給部と、を備え、前記母管から前記供給部までの距離は、前記母管の外径の3倍よりも長い距離とされている。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、ダクト内を流通するガスに対する還元剤の濃度を均一化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本開示の実施形態に係る排熱回収ボイラを示す概略構成図である。
本開示の実施形態に係る脱硝装置を示す概略構成図である。
本開示の実施形態に係るアンモニア注入部を示す模式的な水平断面図である。
図3のIV-IV矢視断面図である。
本開示の実施形態に係るアンモニア注入部のおけるアンモニアの分布を示す図である。
本開示の比較例に係るアンモニア注入部のおけるアンモニアの分布を示す図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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