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公開番号2024143820
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-11
出願番号2023056720
出願日2023-03-30
発明の名称波長可変光源装置、光トランシーバ及び波長制御方法
出願人日本電気株式会社
代理人個人
主分類H01S 5/0687 20060101AFI20241003BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】波長可変光源装置から出力される光の波長を高い精度で制御する。
【解決手段】光源素子10は、光Lを出力する。波長フィルタ20は、光Lの波長のうちの一部の波長の光を透過する。駆動部50は、波長フィルタ20の透過特性を調整可能である。光源制御部40は、駆動部50を制御する。波長モニタ部30は、波長フィルタを透過した光の波長を検出する。光源制御部40は、波長モニタ部30が検出した波長が、目標波長を含む所定の範囲内の値となるように、駆動部50による波長フィルタの透過特性の調整をフィードバック制御する。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
光を出力する光源と、
前記光の波長のうちの一部の波長の光を透過する波長フィルタと、
前記波長フィルタの透過特性を調整可能な透過特性調整手段と、
前記透過特性調整手段を制御する制御手段と、
前記波長フィルタを透過した前記光の波長を検出する波長検出手段と、を備え、
前記制御手段は、前記波長検出手段が検出した前記波長が、目標波長を含む所定の範囲内の値となるように、前記透過特性調整手段による前記波長フィルタの透過特性の調整をフィードバック制御する、
波長可変光源装置。
続きを表示(約 1,800 文字)【請求項2】
前記波長フィルタは、前記光源から出力された前記光を導波する光導波路を有し、
前記透過特性調整手段は、前記光導波路の屈折率を制御することで、前記波長フィルタの透過特性を調整する、
請求項1に記載の波長可変光源装置。
【請求項3】
前記波長フィルタは、
前記光源からの光を導波する光導波路からなる第1のリング共振器及び第2のリング共振器を備え、
前記透過特性調整手段は、前記制御手段によるフィードバック制御に応じて、
前記第1のリング共振器に第1の駆動信号を与えることで前記第1のリング共振器を構成する光導波路の屈折率を調整し、
前記第2のリング共振器に第2の駆動信号を与えることで前記第2のリング共振器を構成する光導波路の屈折率を調整する、
請求項2に記載の波長可変光源装置。
【請求項4】
前記第1及び第2のリング共振器には、それぞれ第1及び第2のヒータが設けられ、
前記透過特性調整手段は、前記第1及び第2の駆動信号によって前記第1及び第2のヒータのそれぞれに与える電力を調整する、
請求項3に記載の波長可変光源装置。
【請求項5】
前記制御手段は、
前記フィードバック制御に先立ち、前記透過特性調整手段のフィードフォワード制御が可能であり、
前記フィードフォワード制御において、前記制御手段は、
前記目標波長を指定する波長指示を受け取り可能であり、
前記第1及び第2の駆動信号が前記第1及び第2のヒータのそれぞれに与える電力値と、前記波長フィルタを透過する光の波長と、の関係を示すテーブル情報を予め保持しており、
前記目標波長を前記テーブル情報と照合して取得した電力を有する前記第1及び第2の駆動信号の電力が、前記第1及び第2のヒータのそれぞれに与えられるように、前記透過特性調整手段を制御する、
請求項4に記載の波長可変光源装置。
【請求項6】
前記波長検出手段は、
前記波長フィルタを透過した光が入力される、所定の透過特性を有する検出用波長フィルタと、
前記波長フィルタを透過した前記光と、前記検出用波長フィルタを透過した光と、に基づいて、前記波長フィルタを透過した前記光の波長を検出する検出手段と、を備え、
前記検出手段は、
前記検出用波長フィルタに入力される前記波長フィルタを透過した前記光の光強度と、前記検出用波長フィルタを透過した前記光の光強度と、の比である入出力比を算出し、
算出した前記入出力比に応じて、前記波長フィルタを透過した前記光の波長を検出する、
請求項1又は2に記載の波長可変光源装置。
【請求項7】
前記検出手段は、
前記入出力比と、前記波長フィルタを透過した前記光の波長と、の対応関係を示すテーブル情報を予め保持しており、
前記算出した入出力比を前記テーブル情報と照合して、前記波長フィルタを透過した前記光の波長を検出する、
請求項6に記載の波長可変光源装置。
【請求項8】
波長可変光源装置と、
前記波長可変光源装置が出力する光を変調した光信号を出力する光変調器と、を備え、
前記波長可変光源装置は、
光を出力する光源と、
前記光の波長のうちの一部の波長の光を透過する波長フィルタと、
前記波長フィルタの透過特性を調整可能な透過特性調整手段と、
前記透過特性調整手段を制御する制御手段と、
前記波長フィルタを透過した前記光の波長を検出する波長検出手段と、を備え、
前記制御手段は、前記波長検出手段が検出した前記波長が、目標値を含む所定の範囲内の値となるように、前記透過特性調整手段による前記波長フィルタの透過特性の調整をフィードバック制御する、
光トランシーバ。
【請求項9】
波長フィルタによって、光源から出力された光の波長のうちの一部の波長の光を透過し、
前記波長フィルタを透過した前記光の波長を検出し、
検出した前記波長が、目標値を含む所定の範囲内の値となるように、前記波長フィルタの透過特性の調整をフィードバック制御する、
波長制御方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、波長可変光源装置、光トランシーバ及び波長制御方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
光通信においては、光信号を送信するための光トランシーバが用いられ、光トランシーバには出力すべき所望の波長が指示される。このような光トランシーバは、所望の波長と対応付けられたパラメータを予め格納しており、そのパラメータを波長可変光源装置に適用することで、出力すべき波長の光を出力する。このような、出力する光の波長を調整可能な波長可変光源装置と、波長可変光源装置を制御する手法が各種提案されている(特許文献1~3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開第2019/160064号
特開2005-327881号公報
特開平6-237242号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記のように、出力すべき所望の波長を出すためにトランシーバに格納されたパラメータのみを使って設定するような場合、実際に出力される光の波長が所望の波長からずれてしまうことがある。そのため、波長可変光源装置から出力される光の波長を、指示された所望の波長に高い精度で合わせることができていなかった。
【0005】
本開示は上記の事情に鑑みてなされたものであり、波長可変光源装置から出力される光の波長を高い精度で制御することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様である波長可変光源装置は、光を出力する光源と、前記光の波長のうちの一部の波長の光を透過する波長フィルタと、前記波長フィルタの透過特性を調整可能な透過特性調整手段と、前記透過特性調整手段を制御する制御手段と、前記波長フィルタを透過した前記光の波長を検出する波長検出手段と、を備え、前記制御手段は、前記波長検出手段が検出した前記波長が、目標波長を含む所定の範囲内の値となるように、前記透過特性調整手段による前記波長フィルタの透過特性の調整をフィードバック制御する。
【0007】
本開示の一態様である光トランシーバは、波長可変光源装置と、前記波長可変光源が出力する光を変調した光信号を出力する光変調器と、を備え、前記波長可変光源装置は、 光を出力する光源と、前記光の波長のうちの一部の波長の光を透過する波長フィルタと、前記波長フィルタの透過特性を調整可能な透過特性調整手段と、前記透過特性調整手段を制御する制御手段と、前記波長フィルタを透過した前記光の波長を検出する波長検出手段と、を備え、前記制御手段は、前記波長検出手段が検出した前記波長が、目標波長を含む所定の範囲内の値となるように、前記透過特性調整手段による前記波長フィルタの透過特性の調整をフィードバック制御する。
【0008】
本開示の一態様である波長制御方法は、波長フィルタによって、光源から出力された光の波長のうちの一部の波長の光を透過し、前記波長フィルタを透過した前記光の波長を検出し、検出した前記波長が、目標波長を含む所定の範囲内の値となるように、前記波長フィルタの透過特性の調整をフィードバック制御する。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、波長可変光源装置から出力される光の波長を高い精度で制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
実施の形態1にかかる光通信システムの構成を模式的に示す図である。
実施の形態1にかかる光トランシーバの構成を模式的に示す図である。
実施の形態1にかかる光送信器の構成を模式的に示す図である。
実施の形態1にかかる波長可変光源装置の構成を模式的に示す図である。
実施の形態1にかかる波長可変光源装置の構成をより詳細に示す図である。
波長検出部が保持する検出用波長フィルタの透過特性の例を示す図である。
実施の形態1にかかる波長可変光源装置における出力光の波長のフィードバック制御のフローチャートである。
ヒータに与える電力と出力光の波長との関係を示す図である。
実施の形態2にかかる光通信システムの構成を模式的に示す図である。
実施の形態2にかかる波長可変光源装置の構成を模式的に示す図である。
実施の形態2にかかる波長可変光源装置における出力光の波長制御動作のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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