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公開番号2024142343
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-11
出願番号2023054445
出願日2023-03-30
発明の名称信号処理装置、信号処理方法及び信号処理プログラム
出願人日本電気株式会社,東海旅客鉄道株式会社
代理人個人
主分類H04L 27/26 20060101AFI20241003BHJP(電気通信技術)
要約【課題】フレーム同期精度の向上に寄与する正確性の高いフレームの識別情報を生成可能な信号処理装置、信号処理方法及び信号処理プログラムを提供すること。
【解決手段】信号処理装置203は、自己相関シンボルを生成する自己相関処理部1200と、シンボルレプリカを生成するシンボルレプリカ生成部1300と、生成された自己相関シンボルと、生成されたシンボルレプリカとを用いて、複数の個別尤度値を算出する個別尤度値算出部1500と、算出された複数の個別尤度値のそれぞれについて、対象のフレームの個別尤度値と、対象のフレームに先行するフレームの個別尤度値の積算値とを積算して、複数のパス尤度値を算出するパス尤度値算出部1600と、算出されたパス尤度値の中から値が最大のパス尤度値を選択し、選択されたパス尤度値に対応するフレーム識別情報を出力するパス尤度値選択部1700とを備える。
【選択図】図11
特許請求の範囲【請求項1】
対象のフレームの同期信号に含まれる1以上のシンボル値と、前記対象のフレームの直前のフレームの同期信号に含まれる対応する1以上のシンボル値とを用いて、前記直前のフレームのフレーム識別情報に対する、前記対象のフレームのフレーム識別情報の変化成分を表す1以上の自己相関シンボルを生成する自己相関処理部と、
前記対象のフレームのフレーム識別情報に対応する1以上のシンボル値と、前記直前のフレームのフレーム識別情報に対応する1以上のシンボル値を用いて、前記対象のフレームの同期信号に含まれる1以上のシンボル値に対する、前記直前のフレームの同期信号に含まれる1以上のシンボル値の変化成分を表す1以上のシンボルレプリカを生成するシンボルレプリカ生成部と、
前記自己相関処理部によって生成された前記1以上の自己相関シンボルと、前記シンボルレプリカ生成部によって生成された前記1以上のシンボルレプリカとを用いて、前記対象のフレームのフレーム識別情報の候補となる複数のフレーム識別情報のそれぞれの確からしさを示す複数の個別尤度値を算出する個別尤度値算出部と、
前記個別尤度値算出部によって算出された前記複数の個別尤度値のそれぞれについて、前記対象のフレームの個別尤度値と、前記対象のフレームに先行する1以上のフレームの個別尤度値の積算値とを積算して、前記対象のフレームのフレーム識別情報の候補となる複数のフレーム識別情報のそれぞれの確からしさを示す複数のパス尤度値を算出するパス尤度値算出部と、
前記パス尤度値算出部によって算出された前記パス尤度値の中から値が最大のパス尤度値を選択し、選択されたパス尤度値に対応するフレーム識別情報を出力するパス尤度値選択部と
を備えた、信号処理装置。
続きを表示(約 3,500 文字)【請求項2】
前記フレーム識別情報は、フレーム番号であり、
前記パス尤度値選択部は、
前記パス尤度値算出部によって算出された前記パス尤度値の中から値が最大のパス尤度値を選択する最大値選択部と、
前記選択されたパス尤度値に対応するフレーム番号と、前記直前のフレームのフレーム番号に相当するカウンタ値との誤差値を算出する誤差値算出部と、
前記カウンタ値を用いて、前記対象のフレームのフレーム番号を算出するフレーム番号算出部と、
前記誤差値を用いて、前記対象のフレームのフレーム番号を補正するための調整値を算出する調整値算出回路と、
前記調整値を用いて、前記対象のフレームのフレーム番号を補正する補正部と、
補正された前記対象のフレームのフレーム番号を、前記選択されたパス尤度値に対応するフレーム番号として出力する出力部と
を備える、請求項1に記載の信号処理装置。
【請求項3】
前記調整値算出回路は、
前記先行する1以上のフレームの前記誤差値と、前記対象のフレームの誤差値とを用いて、前記対象のフレームの前記誤差値及び前記先行する1以上のフレームの前記誤差値の標準偏差を算出する標準偏差算出部と、
前記誤差値の標準偏差が閾値以下であるか判定する標準偏差判定部と、
前記誤差値の標準偏差が閾値以下であると判定された場合、前記対象のフレームの前記誤差値及び前記先行する1以上のフレームの前記誤差値を用いて、前記調整値を算出する調整値算出部と
を含む、請求項2に記載の信号処理装置。
【請求項4】
前記フレーム識別情報は、フレーム番号であり、
前記パス尤度値算出部は、
前記対象のフレームのフレーム番号についての個別尤度値を対数変換する対数演算回路と、
前記対数演算回路によって対数変換された前記個別尤度値と、前記先行する1以上のフレームの個別尤度値の積算値とを加算して、前記対象のフレームのパス尤度値を算出する加算器と
を備えた、請求項1~3のいずれか1項に記載の信号処理装置。
【請求項5】
前記パス尤度値算出部は、前記先行する1以上のフレームの個別尤度値の積算値と既定値とを乗算して乗算値を出力する乗算器をさらに備えており、
前記加算器は、対数変換された前記個別尤度値と前記乗算値とを加算して、前記対象のフレームのパス尤度値を算出し、
前記既定値は、0より大きく、かつ、1未満の実数値である、請求項4に記載の信号処理装置。
【請求項6】
前記フレーム識別情報は、フレーム番号であり、
前記個別尤度値算出部は、
前記1以上のシンボルレプリカの共役複素数を算出する1以上の共役複素数変換回路と、
前記共役複素数変換回路によって算出された前記シンボルレプリカの共役複素数と、前記自己相関処理部によって生成された対応する前記自己相関シンボルとを乗算して乗算値を算出する1以上の複素乗算器と、
前記1以上の複素乗算器によって算出された1以上の乗算値を加算して加算値を算出する複素加算器と、
前記複素加算器によって算出された前記加算値の実数部を取得して、前記対象のフレームの個別尤度値として出力する実数値取得回路と
を備えた、請求項1~3のいずれか1項に記載の信号処理装置。
【請求項7】
前記自己相関処理部は、
前記対象のフレームの同期信号に含まれる複数のシンボル値に対応する前記直前のフレームの同期信号に含まれるシンボル値の複数の共役複素数を算出する共役複素数変換回路と、
前記対象のフレームの同期信号に含まれる複数のシンボル値と、前記共役複素数変換回路によって算出された複数の共役複素数との内積を算出して、複数の複素数列を算出する複素乗算器と、
前記複素乗算器によって算出された複数の複素数列を加算して、前記自己相関シンボルを生成する複素加算器と
を備えた、請求項1~3のいずれか1項に記載の信号処理装置。
【請求項8】
前記フレーム識別情報は、フレーム番号であり、
前記シンボルレプリカ生成部は、
前記直前のフレームのフレーム番号を変調して、前記直前のフレームの変調された1以上のシンボル値を生成する第1のシンボル変調部と、
前記対象のフレームのフレーム番号を変調して、前記対象のフレームの変調された1以上のシンボル値を生成する第2のシンボル変調部と、
前記直前のフレームの変調されたシンボル値の共役複素数を算出する1以上の共役複素数変換回路と、
前記対象のフレームの変調されたシンボル値と、前記対象のフレームの変調されたシンボル値に対応する前記直前のフレームの変調されたシンボル値の共役複素数とを乗算して、前記シンボルレプリカを生成する1以上の複素乗算器と
を備えた、請求項1~3のいずれか1項に記載の信号処理装置。
【請求項9】
コンピュータが実行する信号処理方法であって、前記コンピュータが
対象のフレームの同期信号に含まれる1以上のシンボル値と、前記対象のフレームの直前のフレームの同期信号に含まれる対応する1以上のシンボル値とを用いて、前記直前のフレームのフレーム識別情報に対する、前記対象のフレームのフレーム識別情報の変化成分を表す1以上の自己相関シンボルを生成し、
前記対象のフレームのフレーム識別情報に対応する1以上のシンボル値と、前記直前のフレームのフレーム識別情報に対応する1以上のシンボル値を用いて、前記対象のフレームの同期信号に含まれる1以上のシンボル値に対する、前記直前のフレームの同期信号に含まれる1以上のシンボル値の変化成分を表す1以上のシンボルレプリカを生成し、
生成された前記1以上の自己相関シンボルと、生成された前記1以上のシンボルレプリカとを用いて、前記対象のフレームのフレーム識別情報の候補となる複数のフレーム識別情報のそれぞれの確からしさを示す複数の個別尤度値を算出し、
算出された前記複数の個別尤度値のそれぞれについて、前記対象のフレームの個別尤度値と、前記対象のフレームに先行する1以上のフレームの個別尤度値の積算値とを積算して、前記対象のフレームのフレーム識別情報の候補となる複数のフレーム識別情報のそれぞれの確からしさを示す複数のパス尤度値を算出し、
算出された前記パス尤度値の中から値が最大のパス尤度値を選択し、選択されたパス尤度値に対応するフレーム識別情報を出力する、
信号処理方法。
【請求項10】
コンピュータが実行する信号処理プログラムであって、前記コンピュータに対し、
対象のフレームの同期信号に含まれる1以上のシンボル値と、前記対象のフレームの直前のフレームの同期信号に含まれる対応する1以上のシンボル値とを用いて、前記直前のフレームのフレーム識別情報に対する、前記対象のフレームのフレーム識別情報の変化成分を表す1以上の自己相関シンボルを生成させ、
前記対象のフレームのフレーム識別情報に対応する1以上のシンボル値と、前記直前のフレームのフレーム識別情報に対応する1以上のシンボル値を用いて、前記対象のフレームの同期信号に含まれる1以上のシンボル値に対する、前記直前のフレームの同期信号に含まれる1以上のシンボル値の変化成分を表す1以上のシンボルレプリカを生成させ、
生成された前記1以上の自己相関シンボルと、生成された前記1以上のシンボルレプリカとを用いて、前記対象のフレームのフレーム識別情報の候補となる複数のフレーム識別情報のそれぞれの確からしさを示す複数の個別尤度値を算出させ、
算出された前記複数の個別尤度値のそれぞれについて、前記対象のフレームの個別尤度値と、前記対象のフレームに先行する1以上のフレームの個別尤度値の積算値とを積算して、前記対象のフレームのフレーム識別情報の候補となる複数のフレーム識別情報のそれぞれの確からしさを示す複数のパス尤度値を算出させ、
算出された前記パス尤度値の中から値が最大のパス尤度値を選択させ、選択されたパス尤度値に対応するフレーム識別情報を出力させる、
信号処理プログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、無線通信におけるフレーム同期手法に関し、特に、高雑音環境下において同期誤り確率が低いフレーム同期手法に関する。
続きを表示(約 1,200 文字)【背景技術】
【0002】
デジタル無線通信では、受信した無線信号を正しく処理するために、受信信号から正確な同期信号を生成することが非常に重要な要件となっている。そのため、ほとんどのデジタル無線方式では、無線フォーマットに専用の同期信号が含まれており、その同期信号を用いて、送受信機間の同期処理を行うように設計されている。
【0003】
特に、携帯電話向け通信規格のように、一定長のフレームが繰り返し送信されるような構造の物理層インタフェースを有する無線方式では、そのフレーム構造の相対的な位置を示すフレーム番号を用いて、送受信機間での無線制御を行うため、同期信号などにフレーム番号を埋め込んで、受信機側でその情報を取り出すことにより、送受信機間においてフレームの順序を整合させるフレーム同期を行う手法がよく用いられている。
【0004】
しかしながら、遮蔽物、反射波、雑音が多いなどの劣悪な通信環境やフェージングの発生などの要因により、フレーム同期が正しく行われなくなる場合がある。その場合、フレーム同期が回復するまでの一定時間、無線通信が困難になることが考えられる。
【0005】
そのため、従来、可能な限り高い精度でフレーム同期が行なわれるように様々な手法が提案されてきた。このような手法の一例として、送信する同期信号の構成を工夫することにより、同期精度を向上させる手法が考えられる。例えば、特許文献1では、送信側で、通信データを常時監視し、空きチャネルを検出するとフレーム番号を、この空きチャネルに挿入することによって、フレーム同期精度を高める手法を提案している。
【0006】
また、特許文献2では、パイロットシンボルパターンに特定の符号系列を用いることにより、周波数引き込み特性の改善とフレームタイミング検出の高速化を実現する手法を提案している。
【0007】
さらに、特許文献3では、既知の信号系列の繰り返しからなるフレーム検出用信号系列に続けて、既知の信号系列又はその反転系列からなるフレーム同期用信号系列を配置することにより、フレーム同期性能を向上する手法が提案されている。
【0008】
その他の手法として、非同期状態になったことの検出や、再同期時の同期の高速化により、同期外れの影響を低減する手法が考えられる。
【0009】
例えば、特許文献4では、受信したフレーム同期信号のフレーム番号の大小関係を照合して、フレーム同期が正常か否か判定することにより、速やかに再同期を行う手法を提案している。
【0010】
また、特許文献5では、フレーム同期に用いるフレーム番号のビット欠落や重複を許容して同期することにより、速やかなフレーム同期を実現する手法が提案されている。
(【0011】以降は省略されています)

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