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公開番号2024142977
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-11
出願番号2023055408
出願日2023-03-30
発明の名称車両用電力供給システム
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人弁理士法人プロスペック特許事務所
主分類H02J 7/00 20060101AFI20241003BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【目的】誤作動を抑制することができる車両用電力供給システムを提供する。
【解決手段】 車両用電力供給システム1は、蓄電池20、双方向充電器40及び制御ユニット50を備える。蓄電池20はリレーを介して正極ライン11及び負極ライン12に接続される。双方向電器40は、ブリッジ回路41、駆動回路42及びブートストラップ回路43を備える。ブリッジ回路41は、ハイサイドスイッチング回路411及びローサイドスイッチング回路412を備える。制御ユニット50は、リレーを開放させた状態でブートストラップコンデンサ432を充電している期間に、ローサイドスイッチング回路412が常時オン状態になるように、駆動回路42を制御する。
【選択図】 図1


特許請求の範囲【請求項1】
正極ライン及び負極ラインを含む電力供給路と、
一対のリレーを介して前記正極ライン及び前記負極ラインに接続された蓄電池と、
商用電力を前記蓄電池へ供給して当該蓄電池を充電する機能及び前記蓄電池の電力を車外の装置へ供給する機能を含む双方向給電機能を実現するための回路及び部品を備える双方向充電器と、
前記正極ラインと前記負極ラインとの間の電圧を監視し、当該電圧の監視結果に基づいて前記一対のリレー及び前記双方向充電器を制御する制御ユニットと、
を備えた車両用電力供給システムであって、
前記双方向充電器は、前記双方向給電機能を実現するための回路及び部品として、
前記正極ライン及び前記負極ラインに接続された平滑コンデンサと、
前記平滑コンデンサに対して並列接続されたブリッジ回路と、
前記ブリッジ回路を駆動する駆動回路と、
前記駆動回路に電力を供給する電源回路と、
を備え、
前記ブリッジ回路は、ハイサイドスイッチング回路及びローサイドスイッチング回路を備え、
前記駆動回路は、前記ハイサイドスイッチング回路を駆動するハイサイドドライバ及び前記ローサイドスイッチング回路を駆動するローサイドドライバを備え、
前記電源回路は、前記ハイサイドドライバに電力を供給するブートストラップコンデンサを含むブートストラップ回路を備え、
前記制御ユニットは、
前記一対のリレーを開放させた状態で前記ブートストラップコンデンサを充電している期間に、前記ローサイドスイッチング回路が常時オン状態になるように、前記ローサイドドライバを制御するように構成された、車両用電力供給システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、商用電力を自車両の蓄電池へ供給して当該蓄電池を充電する充電機能、及び当該蓄電池の電力を自車両に搭載された装置及び/又は車外の装置へ供給する給電機能を有する車両用電力供給システムに関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
自車両が備える蓄電池を充電する充電機能及び当該蓄電池の電力を自車両に搭載された装置及び/又は車外の装置へ給電する給電機能を備えた車両用電力供給システムが提案されている(例えば、下記特許文献1を参照。)。特許文献1の車両用電力供給システム(以下、「従来システム」と称呼する。)は、蓄電池(リチウムイオンバッテリー)を含む。この蓄電池の正極端子及び負極端子は、一対の第一リレー(システムメインリレー)を介して電力供給路(正極ライン及び負極ライン)にそれぞれ接続されている。正極ライン及び負極ラインには、平滑コンデンサが接続されている。また、正極ライン及び負極ラインには、双方向充電器が接続されている。双方向充電器は、商用電力を前記蓄電池へ供給して当該蓄電池を充電するための回路、及び前記蓄電池の電力を車外の装置へ供給する給電するための回路を有する。具体的には、双方向充電器は、複数のブリッジ回路、ドライバ回路、トランス、平滑コンデンサなどから構成されている。双方向充電器のブリッジ回路は、ハイサイドスイッチング回路及びローサイドスイッチング回路から構成されている。また、双方向充電器は、ハイサイドスイッチング回路及びローサイドスイッチング回路をそれぞれ駆動する駆動回路を備える。さらに、双方向充電器は、ハイサイドスイッチング回路を駆動する駆動回路の電源回路としてのブートストラップ回路を備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特表2012-144045号公報
特表2010-143281号公報
特開2021-129360号公報
【発明の概要】
【0004】
上記従来システムのブリッジ回路は、一対の第二リレーを介して正極ライン及び負極ラインに接続されている。これに代えて、上記特許文献2のシステムと同様に、従来システムのブリッジ回路を正極ライン及び負極ラインに直結してもよい。
【0005】
ところで、自車両の起動時(ブートストラップコンデンサを充電する期間)には、第一リレーは開放(非導通状態に制御)されている。この期間では、第一リレーが開放されているため、正極ラインと負極ラインの間に電圧が生じないことが期待される。しかしながら、ブリッジ回路が正極ライン及び負極ラインに直結されている場合、上記特許文献3に記載されているように、自車両の起動時に、ブートストラップ回路、及びハイサイドスイッチング回路の逆並列ダイオードを介して、正極ラインに電流が流れ込む(図1に破線の矢印で示した経路)。そして、この電流が平滑コンデンサに流れ込み、平滑コンデンサが充電される。これにより、上記のような期待に反して、正極ラインと負極ラインの間に電圧が生じる。この場合、以下に述べるように、電力供給システムが誤作動する虞がある。
【0006】
従来システムの制御ユニットは、正極ラインと負極ラインの間の電圧(以下、単に「正極ラインの電圧値」と称呼する。)を監視している。自車両の起動時に、正極ラインに電圧が生じていることを制御ユニットが検知すると、当該制御ユニットは、従来システムを構成する回路又は部品に何等かの異常が生じていると判定し、乗員に対して警報を発してしまう(警告灯を点灯させてしまう)虞がある。また、制御ユニットは、正極ラインの電圧値の監視結果に基づいて、正常動作時の正極ラインの電圧値(電圧値の範囲)を学習する機能を有している場合には、自車両の起動時に、本来生じないはずの電圧が正極ラインに生じているために、最適な学習結果が得られない。
【0007】
本発明の目的の一つは、誤作動を抑制することができる車両用電力供給システムを提供することである。
【0008】
上記の目的を達成するために、本発明の車両用電力供給システム(1)は、
正極ライン(11)及び負極ライン(12)を含む電力供給路(10)と、
一対のリレー(SMRB、SMRG)を介して前記正極ライン及び前記負極ラインに接続された蓄電池(20)と、
商用電力(AC)を前記蓄電池へ供給して当該蓄電池を充電する機能及び前記蓄電池の電力を車外の装置へ供給する機能を含む双方向給電機能を実現するための回路及び部品を備える双方向充電器(40)と、、
前記正極ラインと前記負極ラインとの間の電圧を監視し、当該電圧の監視結果に基づいて前記一対のリレー及び前記双方向充電器を制御する制御ユニット(50)と、
を備える。
前記双方向充電器は、前記双方向給電機能を実現するための回路及び部品として、
前記正極ライン及び前記負極ラインに接続された平滑コンデンサ(44)と、
前記平滑コンデンサに対して並列接続されたブリッジ回路(41)と、
前記ブリッジ回路を駆動する駆動回路(42)と、
前記駆動回路に電力を供給する電源回路(43)と、
を備え、
前記ブリッジ回路は、ハイサイドスイッチング回路(411)及びローサイドスイッチング回路(412)を備え、
前記駆動回路は、前記ハイサイドスイッチング回路を駆動するハイサイドドライバ(421)及び前記ローサイドスイッチング回路を駆動するローサイドドライバ(422)を備え、
前記電源回路は、前記ハイサイドドライバに電力を供給するブートストラップコンデンサ(432)を含むブートストラップ回路(43)を備え、
前記制御ユニットは、
前記一対のリレーを開放させた状態で前記ブートストラップコンデンサを充電している期間に、前記ローサイドスイッチング回路が常時オン状態になるように、前記ローサイドドライバを制御するように構成される。
【0009】
本発明によれば、ブートストラップコンデンサが充電される際、ローサイドスイッチング回路がオン状態であるので、ブートストラップ回路を流れる電流は、負極ラインへ流れ込む。すなわち、正極ラインには電流が流れ込まない。よって、正極ラインの電圧値が略「0V」に維持される。そのため、制御ユニットは、正極ラインの電圧が正常であると認識する。したがって、本発明によれば、上述したような誤作動を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、本発明の一実施形態に係る車両用電力供給システムの回路図である。
図2は、図1の車両用電力システムが適用された車両の電気回路の概略を示す回路図である。
図3は、起動処理から受電処理又は給電処理に至るまでの正極ラインの電圧値及び各種制御信号の変化を示すタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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