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公開番号2024140594
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-10
出願番号2023051796
出願日2023-03-28
発明の名称潤滑剤の温度および圧力の測定方法、測定装置、およびプログラム
出願人日本精工株式会社
代理人弁理士法人栄光事務所
主分類G01K 13/02 20210101AFI20241003BHJP(測定;試験)
要約【課題】装置内の潤滑剤の油膜の温度および圧力の導出を容易に行う方法を提供する。
【解決手段】温度または圧力の変化に応じて誘電緩和が生じる潤滑剤の温度または圧力の測定方法は、前記潤滑剤に対して所定の電圧を印加することで前記潤滑剤の比誘電率を測定する測定工程と、前記測定工程にて測定された比誘電率と、前記測定時の温度および圧力の一方の値とを、理論式に適用することで、前記測定時の温度および圧力の他方を算出する算出工程と、を有し、前記理論式は、温度および圧力が異なる条件下において、前記潤滑剤に対して所定の電圧を印加した際に得られる緩和時間の測定結果をフィッティングすることにより得られるフィッティングパラメータを含んで構成される。
【選択図】図7
特許請求の範囲【請求項1】
温度または圧力の変化に応じて誘電緩和が生じる潤滑剤の温度または圧力の測定方法であって、
所定の電圧を印加することで前記潤滑剤の比誘電率を測定する測定工程と、
前記測定工程にて測定された比誘電率と、前記測定時の温度および圧力の一方の値とを、理論式に適用することで、前記測定時の温度および圧力の他方を算出する算出工程と、
を有し、
前記理論式は、温度および圧力が異なる条件下において、前記潤滑剤に対して前記所定の電圧を印加した際に得られる緩和時間の測定結果をフィッティングすることにより得られるフィッティングパラメータを含んで構成される、測定方法。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記算出工程にて算出された温度または圧力の値を用いて前記潤滑剤の状態を診断する診断工程を更に有する、請求項1に記載の測定方法。
【請求項3】
温度を算出する際の前記理論式は、
TIFF
2024140594000011.tif
21
127
T:潤滑剤の温度[K]


:フィッティングパラメータ[K]
τ:緩和時間[s]
τ

:フィッティングパラメータ[s]
D:フィッティングパラメータ
P:潤滑剤の圧力[Pa]
である、請求項1に記載の測定方法。
【請求項4】
圧力を算出する際の前記理論式は、
TIFF
2024140594000012.tif
24
127
T:潤滑剤の温度[K]


:フィッティングパラメータ[K]
τ:緩和時間[s]
τ

:フィッティングパラメータ[s]
D:フィッティングパラメータ
A1:フィッティングパラメータ[K]
A2:フィッティングパラメータ[1/Pa]
P:潤滑剤の圧力[Pa]


:大気圧[Pa]
である、請求項1に記載の測定方法。
【請求項5】
前記潤滑剤は、フタル酸ビス(2-エチルヘキシル)、フタル酸ジオクチル、リン酸トリクレジル、またはポリプロピレングリコールにて組成される、請求項1に記載の測定方法。
【請求項6】
前記潤滑剤は、以下の特性を有する請求項1に記載の測定方法。
ε
r0
/n

>1.1
ε
r0
:低交流周波数域での比誘電率
n:屈折率
【請求項7】
前記所定の電圧は、周波数が可変の電源により印加される電圧である、請求項1に記載の測定方法。
【請求項8】
温度または圧力の変化に応じて誘電緩和が生じる潤滑剤の温度または圧力の測定装置であって、
所定の電圧を印加することで前記潤滑剤の比誘電率を測定する測定手段と、
前記測定手段にて測定された比誘電率と、前記測定時の温度および圧力の一方の値とを、理論式に適用することで、前記測定時の温度および圧力の他方を算出する算出手段と、
を有し、
前記理論式は、温度および圧力が異なる条件下において、前記潤滑剤に対して前記所定の電圧を印加した際に得られる緩和時間の測定結果をフィッティングすることにより得られるフィッティングパラメータを含んで構成される、測定装置。
【請求項9】
コンピュータに、
温度または圧力の変化に応じて誘電緩和が生じる潤滑剤に対して、所定の電圧を印加することで前記潤滑剤の比誘電率を測定する測定工程と、
前記測定工程にて測定された比誘電率と、前記測定時の温度および圧力の一方の値とを、理論式に適用することで、前記測定時の温度および圧力の他方を算出する算出工程と、
を実行させ、
前記理論式は、温度および圧力が異なる条件下において、前記潤滑剤に対して前記所定の電圧を印加した際に得られる緩和時間の測定結果をフィッティングすることにより得られるフィッティングパラメータを含んで構成される、プログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、潤滑剤の温度および圧力の測定方法、測定装置、およびプログラムに関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来、軸受装置では、潤滑剤(例えば、潤滑油やグリース)を用いて、その回転を潤滑する構成が広く普及している。一方、軸受装置などの回転部品に対しては、定期的に状態診断を行うことで、損傷や摩耗を早期に検知して回転部品の故障などの発生を抑制することが行われている。
【0003】
潤滑剤を用いた軸受装置では、その動作状態を診断するために、潤滑剤に関する状態を適切に検知することが求められる。例えば、特許文献1では、転動装置において、交流電源によるインピーダンス解析を用いて、潤滑剤の膜の厚さ及び金属の接触割合を検出する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2019-211317号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
軸受装置などの装置において潤滑剤周りの状態を把握することは、その装置の損傷などを防止する上でも非常に有用である。潤滑剤周りの状態としては、潤滑剤による油膜の温度や圧力が挙げられる。一方、潤滑剤などの対象を非破壊にて装置から取り出して観察することには、困難性が伴う。特許文献1の方法では、潤滑剤の膜の厚さや金属の接触割合を導出することは可能であるが、潤滑剤の温度や圧力の測定は行っていなかった。
【0006】
上記課題を鑑み、本発明は、装置内の潤滑剤の油膜の温度および圧力の導出を容易に行う方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために本発明は以下の構成を有する。すなわち、温度または圧力の変化に応じて誘電緩和が生じる潤滑剤の温度または圧力の測定方法であって、
前記潤滑剤に対して所定の電圧を印加することで前記潤滑剤の比誘電率を測定する測定工程と、
前記測定工程にて測定された比誘電率と、前記測定時の温度および圧力の一方の値とを、理論式に適用することで、前記測定時の温度および圧力の他方を算出する算出工程と、
を有し、
前記理論式は、温度および圧力が異なる条件下において、前記潤滑剤に対して前記所定の電圧を印加した際に得られる緩和時間の測定結果をフィッティングすることにより得られるフィッティングパラメータを含んで構成される、測定方法。
【0008】
また、本発明の別の形態は以下の構成を有する。すなわち、温度または圧力の変化に応じて誘電緩和が生じる潤滑剤の温度または圧力の測定装置であって、
前記潤滑剤に対して所定の電圧を印加することで前記潤滑剤の比誘電率を測定する測定手段と、
前記測定手段にて測定された比誘電率と、前記測定時の温度および圧力の一方の値とを、理論式に適用することで、前記測定時の温度および圧力の他方を算出する算出手段と、
を有し、
前記理論式は、温度および圧力が異なる条件下において、前記潤滑剤に対して前記所定の電圧を印加した際に得られる緩和時間の測定結果をフィッティングすることにより得られるフィッティングパラメータを含んで構成される、測定装置。
【0009】
また、本発明の別の形態は以下の構成を有する。すなわち、プログラムであって、
コンピュータに、
温度または圧力の変化に応じて誘電緩和が生じる潤滑剤に対して、所定の電圧を印加することで前記潤滑剤の比誘電率を測定する測定工程と、
前記測定工程にて測定された比誘電率と、前記測定時の温度および圧力の一方の値とを、理論式に適用することで、前記測定時の温度および圧力の他方を算出する算出工程と、
を実行させ、
前記理論式は、温度および圧力が異なる条件下において、前記潤滑剤に対して前記所定の電圧を印加した際に得られる緩和時間の測定結果をフィッティングすることにより得られるフィッティングパラメータを含んで構成される、プログラム。
【発明の効果】
【0010】
本発明により、装置内の潤滑剤の油膜温度および圧力の導出を容易に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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