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公開番号2024132270
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-30
出願番号2023042989
出願日2023-03-17
発明の名称電子部品
出願人TDK株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類H01F 27/29 20060101AFI20240920BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】素体と外部電極との固着強度を確保しつつ、浮遊容量の発生を抑制できる、電子部品を提供する。
【解決手段】電子部品1において、第1の電極層10は、Z軸方向から見て、第2の電極層11と重なる第1の領域E1と、第2の電極層11と重ならない第2の領域E2と、を有する。第2の領域E2は、Z軸方向から見てコイル導体7と重なる。第2の領域E2に対応する箇所のコイル導体7は、第2の電極層11よりも遠い位置に配置される第1の電極層10と対向する。従って、当該箇所における浮遊容量の発生を抑制することができる。これにより、第2の領域E2の分だけ、コイル導体7全体と外部電極3A,3Bとの間に発生する浮遊容量を抑制することができる。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
実装面である主面を有する素体と、
前記素体内において、複数のコイル導体によってコイルのパターンが形成されたコイル部と、
前記素体の前記主面に形成され、前記コイル部に電気的に接続される一対の外部電極と、を備え、
前記外部電極は、前記素体の主面から露出する第1の電極層と、前記素体内に埋まった第2の電極層と、を有し、
前記第1の電極層は、前記主面と直交する第1の方向から見て、前記第2の電極層と重なる第1の領域と、前記第2の電極層と重ならない第2の領域と、を有し、
前記第1の方向から見て、前記第2の領域は前記コイル導体と重なり、
前記第2の電極層は、前記第1の電極層の外縁からはみ出る拡張部を有する、電子部品。
続きを表示(約 370 文字)【請求項2】
前記素体は、前記第1の方向と直交する第2の方向に対向する一対の端面と、前記第1の方向及び前記第2の方向と直交する第3の方向に対向する一対の側面と、を有し、
前記第1の方向から見て、前記一対の端面と前記外部電極との間、及び前記一対の側面と前記外部電極との間には、前記素体が配置される、請求項1に記載の電子部品。
【請求項3】
前記一対の外部電極は、当該一対の外部電極の対向方向における内側において、前記第2の電極層を有しない領域を有する、請求項1に記載の電子部品。
【請求項4】
前記第2の電極層の前記拡張部は、前記素体から露出する、請求項1に記載の電子部品。
【請求項5】
前記コイル導体は、前記第1の電極層から引き出される、請求項1に記載の電子部品。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電子部品に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
素体と、当該素体の主面に形成した外部電極と、を備える電子部品が知られている(例えば、特許文献1)。特許文献1において、電子部品は、素体内に形成されたコイル部を有する。この電子部品は、外部電極に開口部を設けることで、アンカー効果によって素体との密着性を向上している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-61409号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような構成を有する電子部品では、外部電極と素体との固着強度を確保するために、工程上、ある程度の外部電極の厚みが必要となる。しかしながら、外部電極の厚みを確保することで、外部電極とコイルとが近くなり、浮遊容量が発生するという問題が生じる。
【0005】
本発明の一態様は、素体と外部電極との固着強度を確保しつつ、浮遊容量の発生を抑制できる、電子部品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一つの態様における電子部品は、実装面である主面を有する素体と、素体内において、複数のコイル導体によってコイルのパターンが形成されたコイル部と、素体の主面に形成され、コイル部に電気的に接続される一対の外部電極と、を備え、外部電極は、素体の主面から露出する第1の電極層と、素体内に埋まった第2の電極層と、を有し、第1の電極層は、主面と直交する第1の方向から見て、第2の電極層と重なる第1の領域と、第2の電極層と重ならない第2の領域と、を有し、第1の方向から見て、第2の領域はコイル導体と重なり、第2の電極層は、前記第1の電極層の外縁からはみ出る拡張部を有する。
【0007】
電子部品は、素体の主面から露出する第1の電極層と、素体内に埋まった第2の電極層と、を有する。これにより、主面から露出する第1の電極層にて他の電子機器の端子との接合を行う一方、素体内に埋まった第2の電極層にて外部電極の厚みを確保し、素体との固着性を向上することができる。更に、第2の電極層は、第1の電極層の外縁からはみ出る拡張部を有する。従って、拡張部が素体に食い込むことでアンカー効果によって、素体に対する固着性を向上することができる。ここで、第1の電極層は、主面と直交する第1の方向から見て、第2の電極層と重なる第1の領域と、第2の電極層と重ならない第2の領域と、を有する。更に、第1の方向から見て、第2の領域はコイル導体と重なる。この場合、第2の領域に対応する箇所のコイル導体は、第2の電極層よりも遠い位置に配置される第1の電極層と対向する。従って、当該箇所における浮遊容量の発生を抑制することができる。これにより、第2の領域の分だけ、コイル導体全体と外部電極との間に発生する浮遊容量を抑制することができる。以上より、素体と外部電極との固着強度を確保しつつ、浮遊容量の発生を抑制できる。
【0008】
素体は、第1の方向と直交する第2の方向に対向する一対の端面と、第1の方向及び第2の方向と直交する第3の方向に対向する一対の側面と、を有し、第1の方向から見て、一対の端面と外部電極との間、及び一対の側面と外部電極との間には、素体が配置されてよい。この場合、外部電極の縁部が素体から露出する構造に比して、素体との固着強度を向上することができる。
【0009】
一対の外部電極は、当該一対の外部電極の対向方向における内側において、第2の電極層を有しない領域を有してよい。この場合、一対の外部電極同士の間の離間距離を確保できるため、電子部品の実装時におけるハンダによるショートなどを抑制できる。
【0010】
第2の電極層の拡張部は、素体から露出してよい。この場合、電子部品の実装時において、ハンダとの接合面の表面積を増加することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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