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公開番号2024131086
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-30
出願番号2023041133
出願日2023-03-15
発明の名称純水製造装置、水処理システム、および純水製造装置の運転方法
出願人オルガノ株式会社
代理人個人,個人
主分類B01D 65/02 20060101AFI20240920BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】熱水による殺菌処理時のダメージを軽減する。
【解決手段】純水製造装置1は、被処理水を膜分離して処理水を得る分離膜を有する膜分離装置3と、膜分離装置3からの処理水を処理する処理手段4と、膜分離装置3と処理手段4とを接続する第1の処理水ラインL2と、第1の処理水ラインL2に設けられ、第1の処理水ラインL2を流れる処理水を加熱する加熱手段25と、加熱手段25の上流側で第1の処理水ラインL2から分岐した第2の処理水ラインL5と、加熱手段25が第1の処理水ラインL2を流れる処理水を加熱して熱水を生成するときに、第1の処理水ラインL2を流れる処理水の一部を第2の処理水ラインL5に分流させる制御手段と、を有している。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
被処理水を膜分離して処理水を得る分離膜を有する膜分離装置と、
前記膜分離装置からの処理水を処理する処理手段と、
前記膜分離装置と前記処理手段とを接続する第1の処理水ラインと、
前記第1の処理水ラインに設けられ、前記第1の処理水ラインを流れる処理水を加熱する加熱手段と、
前記加熱手段の上流側で前記第1の処理水ラインから分岐した第2の処理水ラインと、
前記加熱手段が前記第1の処理水ラインを流れる処理水を加熱して熱水を生成するときに、前記第1の処理水ラインを流れる処理水の一部を前記第2の処理水ラインに分流させる制御手段と、を有する純水製造装置。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記第1の処理水ラインのうち前記第2の処理水ラインとの分岐部の下流側に設けられ、前記処理手段に供給される熱水の圧力と流量の少なくとも一方を検出する検出手段を有し、
前記制御手段は、前記検出手段の検出値に基づいて、前記分流させる処理水の流量を調整する、請求項1に記載の純水製造装置。
【請求項3】
前記第1の処理水ラインのうち前記加熱手段の上流側に設けられ、前記膜分離装置からの処理水の導電率を検出する検出手段を有し、
前記制御手段は、前記検出手段の検出値に基づいて、前記分流させる処理水の流量を調整する、請求項1に記載の純水製造装置。
【請求項4】
前記第2の処理水ラインは、前記第1の処理水ラインから分岐して前記膜分離装置の上流側に接続されている、請求項3に記載の純水製造装置。
【請求項5】
前記膜分離装置からの処理水の圧力と流量の少なくとも一方を検出する別の検出手段と、
前記膜分離装置からの処理水の圧力と流量の少なくとも一方を調整する調整手段と、を有し、
前記制御手段は、前記加熱手段が前記第1の処理水ラインを流れる処理水を加熱して熱水を生成している間、前記別の検出手段の検出値に基づいて前記調整手段を制御し、前記膜分離装置からの処理水の圧力と流量の少なくとも一方を前記純水製造装置の純水製造時と同等以上に維持する、請求項2から4のいずれか1項に記載の純水製造装置。
【請求項6】
前記加熱手段の下流側で前記第1の処理水ラインから分岐した第3の処理水ラインを有する、請求項1から4のいずれか1項に記載の純水製造装置。
【請求項7】
医薬品製造に使用される純水を製造する用途に用いられる、請求項1から4のいずれか1項に記載の純水製造装置。
【請求項8】
請求項1から4のいずれか1項に記載の純水製造装置と、
前記純水製造装置で製造された純水を循環させながら保持し、該循環する純水の一部をユースポイントに供給する純水供給装置と、
上流側が前記純水製造装置の前記処理手段に接続され、下流側が前記純水供給装置に接続された第4の処理水ラインと、を有する水処理システム。
【請求項9】
前記純水供給装置が、前記第4の処理水ラインに接続された純水タンクを有し、
前記純水供給装置は、前記加熱手段が前記第1の処理水ラインを流れる処理水を加熱して熱水を生成している間、前記純水タンクに貯留された純水の少なくとも一部を継続的に循環させる、請求項8に記載の水処理システム。
【請求項10】
被処理水を膜分離して処理水を得る分離膜を有する膜分離装置と、前記膜分離装置からの処理水を処理する処理手段と、を有する純水製造装置の運転方法であって、
前記膜分離装置からの処理水を、前記膜分離装置と前記処理手段とを接続する第1の処理水ラインに流通させる工程と、
前記第1の処理水ラインを流れる処理水を加熱して熱水を生成する工程と、
前記加熱する前の処理水の一部を、前記第1の処理水ラインから分岐した第2の処理水ラインに分流させる工程と、を含む、純水製造装置の運転方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、純水製造装置、水処理システム、および純水製造装置の運転方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、医薬品製造などに使用される純水(精製水や注射用水など)を製造する装置として、工業用水、井水、市水などの原水を透過水と濃縮水とに分離する膜分離装置と、膜分離装置からの透過水をイオン交換体に通水することで脱イオン水(純水)を製造する電気式脱イオン水製造装置とを組み合わせたものが知られている。このような純水製造装置では、医薬品製造などに使用される純水を製造するという性質上、日本薬局方の要求を担保するために、例えば60℃以上の熱水を系内に通水することで系内の生菌数を低減させる殺菌処理が定期的に行われている。
【0003】
上述した純水製造装置の殺菌方法には、一般に、膜分離装置と電気式脱イオン水製造装置に一括して熱水を通水して殺菌する方法(例えば、特許文献1参照)と、それらに個別に熱水を通水して殺菌する方法(例えば、特許文献2参照)の2つがある。これらの方法では、殺菌処理後に系内を冷却するために、通常、冷水または冷却水などのユーティリティが使用され、好ましくは、安定的に低温で供給可能な冷水が冷媒として使用されるが、通水される熱水に非加熱の原水を混合させることも考えられる。しかしながら、上述した2つの殺菌方法のうち、前者の方法では、膜分離装置と電気式脱イオン水製造装置に通水される熱水に非加熱の原水を混合させることは、以下の点で好ましくない、すなわち、殺菌処理後に系内の温度が膜分離装置による膜分離処理に適した温度に低下するまでは、膜分離装置で原水を処理しても良好な水質の透過水を得ることができず、電気式脱イオン水製造装置に対する給水の水質基準を満たさないおそれがあるためである。そのため、冷水または冷却水などのユーティリティが使用できない、あるいはその使用に制限がある環境では、一般に、後者の方法、すなわち、膜分離装置と電気式脱イオン水製造装置を個別に殺菌する方法が用いられる。この方法には、電気式脱イオン水製造装置の加熱殺菌用の熱水として膜分離装置で分離される透過水が用いられるため、殺菌処理中も電気式脱イオン水製造装置へのイオン負荷が増大しないという利点もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2004-74109号公報
特開2001-47054号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
膜分離装置と電気式脱イオン水製造装置を個別に殺菌する方法では、電気式脱イオン水製造装置の加熱殺菌処理中に装置に供給される透過水(熱水)の水質を維持するためには、膜分離装置への原水の供給圧力を通常運転時と同等の供給圧力に維持することが好ましい。しかしながら、加熱殺菌処理時には耐圧性能が低下するため、電気式脱イオン水製造装置に対して通常運転時と同等の供給圧力で熱水を供給すると、圧力によるダメージにより、イオン交換膜やイオン交換樹脂が変形したり、濃縮室が閉塞したりすることで、処理性能の低下が発生するおそれがある。加熱殺菌処理時のこのような圧力による性能低下は、同じくイオン交換樹脂を備えたイオン交換装置や、限外ろ過膜(UF膜)などの分離膜においても同様に発生する可能性がある。
【0006】
そこで、本発明の目的は、熱水による殺菌処理時のダメージを軽減する純水製造装置、水処理システム、および純水製造装置の運転方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した目的を達成するために、本発明の純水製造装置は、被処理水を膜分離して処理水を得る分離膜を有する膜分離装置と、膜分離装置からの処理水を処理する処理手段と、膜分離装置と処理手段とを接続する第1の処理水ラインと、第1の処理水ラインに設けられ、第1の処理水ラインを流れる処理水を加熱する加熱手段と、加熱手段の上流側で第1の処理水ラインから分岐した第2の処理水ラインと、加熱手段が第1の処理水ラインを流れる処理水を加熱して熱水を生成するときに、第1の処理水ラインを流れる処理水の一部を第2の処理水ラインに分流させる制御手段と、を有している。
【0008】
また、本発明の水処理システムは、上記の純水製造装置と、純水製造装置で製造された純水を循環させながら保持し、循環する純水の一部をユースポイントに供給する純水供給装置と、上流側が純水製造装置の処理手段に接続され、下流側が純水供給装置に接続された第4の処理水ラインと、を有している。
【0009】
また、本発明の純水製造装置の運転方法は、被処理水を膜分離して処理水を得る分離膜を有する膜分離装置と、膜分離装置からの処理水を処理する処理手段と、を有する純水製造装置の運転方法であって、膜分離装置からの処理水を、膜分離装置と処理手段とを接続する第1の透過水ラインに流通させる工程と、第1の処理水ラインを流れる処理水を加熱して熱水を生成する工程と、加熱する前の処理水の一部を、第1の処理水ラインから分岐した第2の処理水ラインに分流させる工程と、を含んでいる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、熱水による殺菌処理時のダメージを軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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