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公開番号2024128747
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-24
出願番号2023037922
出願日2023-03-10
発明の名称シリンダヘッドのバルブガイド抜き取り装置
出願人ダイハツ工業株式会社
代理人個人,個人
主分類F01L 3/24 20060101AFI20240913BHJP(機械または機関一般;機関設備一般;蒸気機関)
要約【課題】シリンダヘッドのバルブガイドを簡単かつ確実に抜き取りできる装置を提供する。
【解決手段】シリンダヘッド1は、各バルブガイド9,10の箇所において鉛直姿勢の支柱15で支持される。支柱15は、シリンダヘッド1のバルブ配置穴3に嵌合すると共に、バルブガイド9の露出部にも嵌合している。バルブガイド9,10は、昇降式のプッシュロッド22aによって下方に押し出される。プッシュロッド22aとバルブガイド9,10と支柱15は同心に保持されるため、バルブガイド9,10を傷つけることなくスムースに抜き取ることができる。構造は簡単であるため、コストも抑制できる。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
複数のバルブガイドがカム軸方向に並んでいるシリンダヘッドから前記バルブガイドを抜き取る装置であって、
前記バルブガイドと同心の姿勢で前記シリンダヘッドを複数箇所において下方から支持する複数本の支柱と、前記バルブガイドを下方に押し出すプッシュロッドとを備えている、
シリンダヘッドのバルブガイド抜き取り装置。
続きを表示(約 130 文字)【請求項2】
前記各支柱は、抜き取られた前記バルブガイドが落ち込むように少なくとも上部に中空穴が形成されており、かつ、前記カム軸方向に自在に移動できるようにテーブルに配置されている、
請求項1に記載したシリンダヘッドのバルブガイド抜き取り装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本願発明は、内燃機関を構成するシリンダヘッドに圧入されているバルブガイドを抜き取る装置に関するものである。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
自動車用等のエンジンのシリンダヘッドにはバルブガイドが圧入されており、バルブステムはバルブガイドの内部を摺動するようになっている。そして、検査や交換のためにバルブガイドを抜き取らねばならないことがある。
【0003】
さて、バルブガイドはシリンダヘッドに設けた穴に圧入されているため、抜き取りには相当の力が必要であり、従って、ハンドプレスや油圧プレスなどの装置を使用してバルブガイドを押し出しできると好適である。この場合、ハンドプレスや油圧プレスなどのプランジャは一般に鉛直姿勢になっているため、シリンダヘッドは、バルブガイドが鉛直姿勢になるようにテーブルに保持する必要があるが、バルブガイドは一般にシリンダボア軸線に対して傾斜しているため、バルブガイドが鉛直姿勢になるようにシリンダヘッドを安定的に保持することが厄介であった。
【0004】
そこで、各シリンダヘッドに専用の治具を作成して、シリンダヘッドをテーブルに固定することが行われているが、この場合、シリンダヘッドの安定性が悪くて、バルブガイドを抜き取るに際してこじれが発生しやすい問題があった。また、ハンドプレスや油圧プレスを使用せずに、ロッドをバルブガイドの端面に当てて、ロッドをハンマで叩打しながら抜き取ることも行われているが、これは手作業であるため能率が悪いのみならず、ロッドがバルブガイドと同心にならずにバルブガイドが変形したり、バルブガイドに傷がついて検査に支障をきたしりする問題があった。
【0005】
他方、バルブガイドの圧入装置として特許文献1~4などがあり、この装置を抜き取りに適用できると好適である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2002-070513号公報
特開平06-159023号公報
特開2007-044775号公報
特開2010-269403号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
バルブガイドの圧入はエンジンの組み立ての一環として行われるものあるため、相応の費用を掛けて特許文献1~4のような自動機(専用機)を導入できるが、バルブガイドの抜き取りは整備工場などで行われるレアな作業であり、従って、特許文献1~4で開示されている装置を抜き取り装置に改良することは事実上不可能である。従って、簡易な構造でバルブガイドを傷つけることなく簡単に抜き取りできる装置が要請されている。
【0008】
本願発明は、この要請に応えようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本願発明のバルブガイド抜き取り装置は、
「複数のバルブガイド(スリーブ)がカム軸方向に並んでいるシリンダヘッドから前記バルブガイドを抜き取る装置であって、
前記バルブガイドと同心の姿勢で前記シリンダヘッドを複数箇所において下方から支持する複数本の支柱と、前記バルブガイドを下方に押し出すプッシュロッドとを備えている」
という構成になっている。
【0010】
本願発明では、シリンダヘッドは裏返した姿勢で支柱で支持するのが好ましい。つまり、シリンダヘッドには、カップ状等のバルブヘッドが摺動自在に嵌まる円形のバルブ配置穴を設けていることが多く、シリンダヘッドを裏返すと、このガイド穴に支柱を挿入することによってシリンダヘッドを安定的に保持できる。
(【0011】以降は省略されています)

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