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公開番号2024127044
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-20
出願番号2023035886
出願日2023-03-08
発明の名称エネルギー需給運用支援装置、エネルギー需給運用支援システム及びエネルギー需給運用支援方法
出願人三菱電機株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類H02J 3/00 20060101AFI20240912BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】エネルギー需給の状況変化に応じて、エネルギー供給機器が継続運用可能な計画へ移行するエネルギー需給運用支援装置を提供する。
【解決手段】本開示に係るエネルギー需給運用支援装置は、エネルギー供給機器の運用条件を示す機器情報データと、エネルギー需要の予測値を示す予測情報データと、機器のエネルギー供給の計画値を示す運用計画データと、複数のシナリオを示すシナリオデータとを取得する事前情報取得処理部と、エネルギー需給量の実績値又は計画値を示す運用状況データを更新する運用状況更新処理部と、シナリオデータと運用状況データの差異を示す状況変化情報データを作成する状況変化分析処理部と、状況変化情報データに基づき、機器の運用条件を満たし、差異が小さくなるシナリオデータを選択し、シナリオデータに対応した運用計画データを選択する移行計画選択処理部と、移行計画データを出力する計画出力処理部とを備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項１】
エネルギーを供給する機器の運用条件に関する情報を示す機器情報データと、エネルギー需要の予測値を示す予測情報データと、前記機器のエネルギー供給の計画値を示す運用計画データと、前記機器情報データ、前記予測情報データ及び前記運用計画データを組み合わせた複数のシナリオを示すシナリオデータとを取得する事前情報取得処理部と、
エネルギー供給とエネルギー需要の実績値又は計画値を示す運用状況データを更新する運用状況更新処理部と、
前記シナリオデータと前記運用状況データの差異を示す状況変化情報データを作成する状況変化分析処理部と、
前記状況変化情報データに基づき、前記機器の運用条件を満たし、前記差異が小さくなる前記シナリオデータを選択し、前記シナリオデータに対応した前記運用計画データを移行計画データとして選択する移行計画選択処理部と、
前記移行計画データを出力する計画出力処理部と
を備えるエネルギー需給運用支援装置。
続きを表示（約 1,400 文字）【請求項２】
移行前の運用計画から移行計画へ切り替える際の影響の大きさを示す移行影響評価データを作成する移行影響評価処理部と、
前記移行計画選択処理部で選択された前記移行計画データを取得し、前記移行影響評価データに基づき、前記運用計画データを移行することによる影響の小さい前記移行計画データを抽出する移行計画抽出処理部とを備える請求項１に記載のエネルギー需給運用支援装置。
【請求項３】
前記状況変化分析処理部で前記状況変化情報データが作成された場合に、状況変化を生じる要因となった前記機器の復帰に関する情報を示す復帰情報データを取得する復帰情報取得部とを備え、
前記移行計画選択処理部で前記復帰情報データに応じた前記移行計画データを選択する請求項１に記載のエネルギー需給運用支援装置。
【請求項４】
前記事前情報取得処理部から、過去の前記機器のエネルギー供給の実績値とエネルギー需要の実績値を示す過去実績情報データを取得し、前記過去実績情報データに応じた前記機器の運用のシナリオを示す前記シナリオデータを作成するシナリオ作成処理部を備える請求項１に記載のエネルギー需給運用支援装置。
【請求項５】
エネルギーを供給する機器の運用条件に関する情報を示す機器情報データと、エネルギー需要の予測値を示す予測情報データと、前記機器のエネルギー供給の計画値を示す運用計画データと、前記機器情報データ、前記予測情報データ及び前記運用計画データを組み合わせた複数のシナリオを示すシナリオデータが格納されるデータ格納部と、
前記機器情報データ、前記運用計画データ、前記予測情報データ及び前記シナリオデータを前記データ格納部から取得する事前情報取得処理部と、
エネルギーの供給と需要の状況である運用状況データを更新する運用状況更新処理を実行する運用状況更新処理部と、
前記シナリオデータと前記運用状況データの差異を示す状況変化情報データを作成する状況変化分析処理部と、
前記状況変化情報データに基づき、前記機器の運用条件を満たし、前記差異が小さくなる前記シナリオデータを選択し、前記シナリオデータに対応した前記運用計画データを移行計画データとして選択する移行計画選択処理部と、
前記移行計画データを出力する計画出力処理部と
を備えるエネルギー需給運用支援システム。
【請求項６】
エネルギーを供給する機器の運用条件に関する情報を示す機器情報データと、エネルギー需要の予測値を示す予測情報データと、前記機器のエネルギー供給の計画値を示す運用計画データと、前記機器情報データ、前記予測情報データ及び前記運用計画データを組み合わせた複数のシナリオを示すシナリオデータを取得するステップと、
エネルギー供給とエネルギー需要の実績値又は計画値を示す運用状況データを更新するステップと、
前記シナリオデータと前記運用状況データの差異を示す状況変化情報データを作成するステップと、
前記状況変化情報データに基づき、前記機器の運用条件を満たし、前記差異が小さくなる前記シナリオデータを選択し、前記シナリオデータに対応した前記運用計画データを移行計画データとして選択するステップと、
前記移行計画データを出力するステップとを備えるエネルギー需給運用支援方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本開示は、エネルギー需給の運用を支援する装置、システム及び方法に関する発明である。
続きを表示（約 2,200 文字）【背景技術】
【０００２】
近年、経済性の向上及び地球温暖化効果ガスの排出量削減を目的とした効率的なエネルギー運用が求められており、異なるエネルギーを供給する機器の組み合わせ、複数の地域間でのエネルギー取引及びデマンドレスポンスといった技術を活用する仕組みが構築されている。これにより、複数のエネルギーを組み合わせ、各エネルギー需要に対して供給機器を組み合わせてコスト最小やＣＯ２排出量削減を目指す運用を実現するための需給計画が作成されている。
【０００３】
電気、熱及び蒸気といった複数のエネルギーを対象として作成された需給計画では、エネルギーの需要と供給のバランス改善や、収支改善を目的としており、各エネルギーを消費、あるいは生成する設備やその特性は様々である。各機器は事前に作成した運用計画に従って運用されるが、需要の変化や機器の故障といった要因から、実際の運用では誤差が生じやすい。
【０００４】
特許文献１では、蓄電池やガスエンジンの出力を調整することにより、予測値との誤差を吸収している。具体的には、「予測値指定」で入力された予測値と、「現況値入力」で入力された運用時の値の違いに対し、「最適化計算実行」で予測値と運用値の差分を蓄電池の充放電やガスエンジンの出力調整を実施することでインバランス精算を回避する。つまり、先行例では予測との誤差を吸収させるために、蓄電池やガスエンジンに調整力を持たせた運転をする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００５】
特開２０２２－４７０７５号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
このような構成では、エネルギーを供給する機器が予測との誤差を調整するために余力を残しておく必要があるという課題があった。
【０００７】
本開示は、上記のような課題を解決するためになされたもので、エネルギー供給機器が予測との誤差を調整するために余力を残すことなく、エネルギー需給の状況変化に応じて、エネルギー供給機器を利用できるエネルギー需給運用支援装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
本開示に係るエネルギー需給運用支援装置は、エネルギーを供給する機器の運用条件に関する情報を示す機器情報データと、エネルギー需要の予測値を示す予測情報データと、機器のエネルギー供給の計画値を示す運用計画データと、機器情報データ、予測情報データ及び運用計画データを組み合わせた複数のシナリオを示すシナリオデータとを取得する事前情報取得処理部と、エネルギー供給とエネルギー需要の実績値又は計画値を示す運用状況データを更新する運用状況更新処理部と、シナリオデータと運用状況データの差異を示す状況変化情報データを作成する状況変化分析処理部と、状況変化情報データに基づき、機器の運用条件を満たし、差異が小さくなるシナリオデータを選択し、シナリオデータに対応した運用計画データを移行計画データとして選択する移行計画選択処理部と、移行計画データを出力する計画出力処理部とを備える。
【０００９】
本開示に係るエネルギー需給運用支援システムは、エネルギーを供給する機器の運用条件に関する情報を示す機器情報データと、エネルギー需要の予測値を示す予測情報データと、機器のエネルギー供給の計画値を示す運用計画データと、機器情報データ記予測情報データ及び運用計画データを組み合わせた複数のシナリオを示すシナリオデータが格納されるデータ格納部と、機器情報データ、運用計画データ、予測情報データ及びシナリオデータをデータ格納部から取得する事前情報取得処理部と、エネルギーの供給と需要の状況である運用状況データを更新する運用状況更新処理を実行する運用状況更新処理部と、シナリオデータと運用状況データの差異を示す状況変化情報データを作成する状況変化分析処理部と、状況変化情報データに基づき、機器の運用条件を満たし、差異が小さくなるシナリオデータを選択し、シナリオデータに対応した運用計画データを移行計画データとして選択する移行計画選択処理部と、記移行計画データを出力する計画出力処理部とを備える。
【００１０】
本開示に係るエネルギー需給運用支援方法は、エネルギーを供給する機器の運用条件に関する情報を示す機器情報データと、エネルギー需要の予測値を示す予測情報データと、機器のエネルギー供給の計画値を示す運用計画データと、機器情報データ、予測情報データ及び運用計画データを組み合わせた複数のシナリオを示すシナリオデータを取得するステップと、エネルギー供給とエネルギー需要の実績値又は計画値を示す運用状況データを更新するステップと、シナリオデータ運用と状況データの差異を示す状況変化情報データを作成するステップと、状況変化情報データに基づき、機器の運用条件を満たし、差異が小さくなるシナリオデータを選択し、シナリオデータに対応した運用計画データを移行計画データとして選択するステップと、移行計画データを出力するステップとを備える。
【発明の効果】
（【００１１】以降は省略されています）

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