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公開番号2024126558
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-20
出願番号2023034976
出願日2023-03-07
発明の名称金属疲労評価装置、該システム、該方法および該プログラム
出願人株式会社神戸製鋼所
代理人個人,個人
主分類G01N 23/205 20180101AFI20240912BHJP(測定;試験)
要約【課題】本発明は、金属の溶接部において、金属疲労の評価指標における精度の低下を抑制できる金属疲労評価装置、金属疲労評価方法および金属疲労評価プログラムを提供する。
【解決手段】本発明は、金属の溶接部を評価対象として金属疲労の程度を表す評価指標を求める金属疲労評価装置Dであって、回折する性質を持つビームを前記評価対象に、一方向に長尺なスリット状となるように照射することによって形成された回折環を表す回折環データに基づいて前記評価指標を求める。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
金属の溶接部を評価対象として金属疲労の程度を表す評価指標を求める金属疲労評価装置であって、
回折する性質を持つビームを前記評価対象に、一方向に長尺なスリット状となるように照射することによって形成された回折環を表す回折環データに基づいて前記評価指標を求める指標部を備える、
金属疲労評価装置。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記一方向は、前記溶接部における止端の延長方向に沿う方向である、
請求項1に記載の金属疲労評価装置。
【請求項3】
前記回折環データは、互いに異なる複数の照射位置それぞれについて、前記ビームを前記評価対象に、当該照射位置に前記スリット状になるように照射することによって形成された回折環を表すデータであり、
前記複数の照射位置は、前記溶接部における止端および止端と隣接する母材を含む領域に含まれるとともに、止端からの距離が互いに異なり、
前記指標部は、複数の回折環データに基づいて統計処理を用いて前記評価指標を求める、
請求項2に記載の金属疲労評価装置。
【請求項4】
前記指標部は、
前記回折環データにおける、方位角に対する回折環のピーク強度分布、または、前記回折環データにおける、方位角に対する半価幅分布を、データ分布として求める分布処理部と、
前記分布処理部で求めたデータ分布から前記評価指標を求める指標処理部とを備え、
前記分布処理部は、照射位置ごとにデータ分布を求め、
前記指標処理部は、照射位置ごとにデータ分布から当該照射位置における分布の均一性の程度を表す均一性指標を求めるとともに、照射位置ごとに求めた均一性指標を統計処理して前記評価指標を求める、
請求項3に記載の金属疲労評価装置。
【請求項5】
前記指標部は、
前記回折環データにおける、方位角に対する回折環のピーク強度分布、または、前記回折環データにおける、方位角に対する半価幅分布を、データ分布として求める分布処理部と、
前記分布処理部で求めたデータ分布から前記評価指標を求める指標処理部とを備える、
請求項1に記載の金属疲労評価装置。
【請求項6】
前記指標処理部は、前記分布処理部で求めたデータ分布から、前記データ分布に含まれるうねり成分を除去した除去結果に基づいて前記評価指標を求める、
請求項5に記載の金属疲労評価装置。
【請求項7】
請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の金属疲労評価装置と、
前記回折環データを生成して取得する測定装置とを備える、
金属疲労評価システム。
【請求項8】
金属の溶接部を評価対象として金属疲労の程度を表す評価指標を求める金属疲労評価方法であって、
回折する性質を持つビームを前記評価対象に、一方向に長尺なスリット状となるように照射することによって形成された回折環を表す回折環データに基づいて前記評価指標を求める指標処理工程を備える、
金属疲労評価方法。
【請求項9】
金属の溶接部を評価対象として金属疲労の程度を表す評価指標を求める金属疲労評価プログラムであって、
コンピュータを、請求項1ないし請求項6のいずれか1項の金属疲労評価装置として機能させるための金属疲労評価プログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、回折環を用いて金属疲労の程度を評価する金属疲労評価装置、金属疲労評価システム、金属疲労評価方法および金属疲労評価プログラムに関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
金属疲労による装置の損傷は、プロセスの不意な停止や事故等に繋がる虞があるため、金属疲労の程度を評価することは、重要であり、要望されている。この金属疲労の程度を評価する技術は、例えば、特許文献1に開示されている。
【0003】
この特許文献1に開示された金属疲労評価装置は、金属の評価対象における金属疲労の程度を表す評価指標を求める装置であって、前記評価対象に回折する性質を持つビームを照射することによって形成された回折環を表す回折環データを取得するデータ取得部と、前記データ取得部で取得した回折環データに基づいて前記回折環におけるピーク強度の均一の程度を表す均一性指標を前記評価指標として求める指標処理部とを備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2022-179012号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、金属疲労は、金属の母材でも生じ得るが、通常、母材よりも溶接部で生じ易いため、金属の溶接部における金属疲労の程度の評価が望まれる。母材は、その製造の際に一定の組織形態が得られるように調整されため、その組織形態には、位置に対する分布が比較的生じ難い。一方、溶接部では、溶接の際、金属が再溶融された後に凝固し、溶接に伴う熱が周囲に伝導するため、前記再溶融および前記凝固する部分(DEPO)および前記溶接に伴う熱の影響を受ける部分(HAZ)が生じるので、その組織形態には、位置に対する分布が生じ得る。回折環は、原子でのブラッグ反射により生じるため、組織形態の分布に影響を受ける虞がある。前記特許文献1では、溶接部における上述の事情が考慮されていないため、評価指標の精度が低下してしまう虞がある。
【0006】
本発明は、上述の事情に鑑みて為された発明であり、その目的は、金属の溶接部において、金属疲労の評価指標における精度の低下を抑制できる金属疲労評価装置、金属疲労評価システム、金属疲労評価方法および金属疲労評価プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、種々検討した結果、上記目的は、以下の本発明により達成されることを見出した。すなわち、本発明の一態様にかかる金属疲労評価装置は、金属の溶接部を評価対象として金属疲労の程度を表す評価指標を求める金属疲労評価装置であって、回折する性質を持つビームを前記評価対象に、一方向に長尺なスリット状となるように照射することによって形成された回折環を表す回折環データに基づいて前記評価指標を求める指標部を備える。好ましくは、上述の金属疲労評価装置において、前記スリット状のスリット幅(短尺方向(前記一方向に直交する方向)の長さ)は、0.5[mm]~2.5[mm]以下である。好ましくは、上述の金属疲労評価装置において、前記スリット状のスリット幅は、0.7[mm]~2.0[mm]である。好ましくは、上述の金属疲労評価装置において、前記スリット状のスリット幅は、1.0[mm]~1.5[mm]である。
【0008】
このような金属疲労評価装置は、ビームを評価対象にスリット状となるように照射することによって形成された回折環を表す回折環データに基づいて評価指標を求めるので、評価指標における精度の低下を抑制できる。すなわち、スリット状で照射することで、前記スリット状の短尺方向(前記一方向に直交する方向)では、組織形態の分布による影響が低減できる一方、前記スリット状の長尺方向(前記一方向)では、ブラッグ反射が生じ得るから、回折環が形成されつつ、組織形態の分布による影響が低減できる。したがって、上記金属疲労評価装置は、評価指標における精度の低下を抑制できる。
【0009】
なお、前記数値範囲の上限は、HAZにおける組織バラツキの影響を低減するために設定され、その下限は、十分な数の結晶粒に対してビームを照射し、十分な回折を得るために設定され、これらは、精度の向上に寄与する。
【0010】
他の一態様では、これら上述の金属疲労評価装置において、前記一方向は、前記溶接部における止端の延長方向に沿う方向である。好ましくは、上述の金属疲労評価装置において、前記一方向と前記溶接部における止端の延長方向とは、略平行である。
(【0011】以降は省略されています)

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