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公開番号2024125649
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-19
出願番号2023033604
出願日2023-03-06
発明の名称半導体装置および半導体装置の製造方法
出願人三菱電機株式会社
代理人個人,個人
主分類H01L 23/12 20060101AFI20240911BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】上部素子と、上部素子の一端部である電極パッドにワイヤボンディングの衝撃を緩和するための構造とを容易に形成することが可能な技術を提供することを目的とする。
【解決手段】半導体装置100は、基板1と、耐圧保持用絶縁膜4と、下部素子3および上部素子5を有する素子部と、引き出し配線7と、第1電極パッド8と、上部素子5の一端部である第2電極パッド10と、第2コンタクト用ホール12から第2電極パッド10が露出するように上部素子5を覆う最上層保護膜6とを備えている。耐圧保持用絶縁膜4および最上層保護膜6は、引き出し配線7の延在方向において、第1電極パッド8よりも外側の領域まで設けられている。第2電極パッド10の上面に導電性を有するパッド二度積み部13が設けられている。最上層保護膜6は、パッド二度積み部13の周縁部を覆っている。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
基板と、
前記基板の上面側に設けられた耐圧保持用絶縁膜と、
前記耐圧保持用絶縁膜内に設けられた上面視にて渦巻き状の下部素子と、前記耐圧保持用絶縁膜内において前記下部素子よりも上側に設けられた上面視にて渦巻き状の上部素子とを有する素子部と、
一端部が前記下部素子の一端部と接続された引き出し配線と、
前記引き出し配線の他端部と接続された第1電極パッドと、
前記下部素子の一端部と対向する位置に設けられ、前記上部素子の一端部である第2電極パッドと、
前記第2電極パッドの上方に開口部を有し、前記開口部から前記第2電極パッドが露出するように前記上部素子を覆う最上層保護膜と、を備え、
前記耐圧保持用絶縁膜および前記最上層保護膜は、前記引き出し配線の延在方向において、前記第1電極パッドよりも外側の領域まで設けられており、
前記第2電極パッドの上面に導電性を有するパッド二度積み部が設けられ、
前記最上層保護膜は、前記パッド二度積み部の周縁部を覆っている、半導体装置。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
基板と、
前記基板の上面側に設けられた耐圧保持用絶縁膜と、
前記耐圧保持用絶縁膜内に設けられた上面視にて円状の下部素子と、前記耐圧保持用絶縁膜内において前記下部素子よりも上側に設けられた上面視にて円状の上部素子とを有する素子部と、
一端部が前記下部素子の中央部と接続された引き出し配線と、
前記引き出し配線の他端部と接続された第1電極パッドと、
前記下部素子の中央部と対向する位置に設けられ、前記上部素子の中央部である第2電極パッドと、
前記第2電極パッドの上方に開口部を有し、前記開口部から前記第2電極パッドが露出するように前記上部素子を覆う最上層保護膜と、を備え、
前記耐圧保持用絶縁膜および前記最上層保護膜は、前記引き出し配線の延在方向において、前記第1電極パッドよりも外側の領域まで設けられており、
前記第2電極パッドの上面に導電性を有するパッド二度積み部が設けられ、
前記最上層保護膜は、前記パッド二度積み部の周縁部を覆っている、半導体装置。
【請求項3】
前記パッド二度積み部の上面視輪郭は、前記第2電極パッドの上面視輪郭よりも大きい、請求項1または請求項2に記載の半導体装置。
【請求項4】
基板の上面側に引き出し配線を形成した後、前記引き出し配線の一端部と接続された一端部を有する上面視にて渦巻き状の下部素子と、前記引き出し配線の他端部と接続された第1電極パッドとを形成する工程と、
前記下部素子を覆うとともに、前記引き出し配線の延在方向において、前記第1電極パッドよりも外側の領域まで耐圧保持用絶縁膜を形成する工程と、
前記耐圧保持用絶縁膜の上面に上面視にて渦巻き状の溝を形成する工程と、
前記耐圧保持用絶縁膜の前記溝に上面視にて渦巻き状の上部素子を形成する工程と、
前記上部素子の一部である第2電極パッドの上面に二度積み部を形成する工程と、
前記上部素子を覆うように最上層保護膜を形成する工程と、
前記最上層保護膜における前記二度積み部に対応する位置に開口部を形成する工程と、
を備えた、半導体装置の製造方法。
【請求項5】
基板の上面側に引き出し配線を形成した後、前記引き出し配線の一端部と接続された中央部を有する上面視にて円状の下部素子と、前記引き出し配線の他端部と接続された第1電極パッドとを形成する工程と、
前記下部素子を覆うとともに、前記引き出し配線の延在方向において、前記第1電極パッドよりも外側の領域まで耐圧保持用絶縁膜を形成する工程と、
前記耐圧保持用絶縁膜の上面に上面視にて円状の溝を形成する工程と、
前記耐圧保持用絶縁膜の前記溝に上面視にて円状の上部素子を形成する工程と、
前記上部素子の一部である第2電極パッドの上面に二度積み部を形成する工程と、
前記上部素子を覆うように最上層保護膜を形成する工程と、
前記最上層保護膜における前記二度積み部に対応する位置に開口部を形成する工程と、
を備えた、半導体装置の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、半導体装置および半導体装置の製造方法に関するものである。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
従来構造として例えば特許文献1には、基板の上面側に設けられた耐圧保持用絶縁膜と、耐圧保持用絶縁膜内に設けられた上面視にて渦巻き状の下部素子と、耐圧保持用絶縁膜の上面に設けられた上面視にて渦巻き状の上部素子と、一端部が下部素子の一端部と接続された引き出し配線とを備えた信号伝送デバイスが開示されている。この信号伝送デバイスでは、耐圧保持用絶縁膜は、引き出し配線の延在方向において、引き出し配線よりも内側の領域に設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2008-218121号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の信号伝送デバイスは、下部素子が設けられている領域のみに耐圧保持用絶縁膜が形成される構造を有するため、耐圧保持用絶縁膜が形成されている領域と形成されていない領域との境界で数10μmの段差が発生していた。耐圧保持用絶縁膜の形成後に上部素子を形成する写真製版またはエッチング等の工程において段差を考慮する必要があるため、この工程を実施することが難しかった。
【0005】
さらに上部素子の一端部である電極パッドにはワイヤボンディングが実施され、その際にワイヤと電極パッドとの密着性を向上させるために電極パッドに対して下向きの荷重および横方向の振動が加えられる。電極パッドの厚みが薄い場合、このようなワイヤボンディングの衝撃が緩和されないため、電極パッドとその下側の絶縁膜にクラックが発生することが懸念される。
【0006】
そこで、本開示は、上部素子と、上部素子の一端部である電極パッドにワイヤボンディングの衝撃を緩和するための構造とを容易に形成することが可能な技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示に係る半導体装置は、基板と、前記基板の上面側に設けられた耐圧保持用絶縁膜と、前記耐圧保持用絶縁膜内に設けられた上面視にて渦巻き状の下部素子と、前記耐圧保持用絶縁膜内において前記下部素子よりも上側に設けられた上面視にて渦巻き状の上部素子とを有する素子部と、一端部が前記下部素子の一端部と接続された引き出し配線と、前記引き出し配線の他端部と接続された第1電極パッドと、前記下部素子の一端部と対向する位置に設けられ、前記上部素子の一端部である第2電極パッドと、前記第2電極パッドの上方に開口部を有し、前記開口部から前記第2電極パッドが露出するように前記上部素子を覆う最上層保護膜とを備え、前記耐圧保持用絶縁膜および前記最上層保護膜は、前記引き出し配線の延在方向において、前記第1電極パッドよりも外側の領域まで設けられており、前記第2電極パッドの上面に導電性を有するパッド二度積み部が設けられ、前記最上層保護膜は、前記パッド二度積み部の周縁部を覆っている。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、耐圧保持用絶縁膜は、引き出し配線の延在方向において、第1電極パッドよりも外側の領域まで設けられているため、耐圧保持用絶縁膜における上部素子が形成される領域およびその周辺領域に段差が発生しない。これにより、上部素子を形成する工程において段差を考慮する必要がないため、上部素子を容易に形成することができる。
【0009】
また、第2電極パッドの上面にパッド二度積み部が設けられることで、上部素子の厚みを変更する必要がないため、上部素子の一端部である第2電極パッドにワイヤボンディングの衝撃を緩和するための構造を容易に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
実施の形態1に係る半導体装置の上面図である。
図1のA-A線断面図である。
実施の形態1に係る半導体装置の製造方法を示すフローチャートである。
実施の形態1に係る半導体装置の製造方法を説明するための断面図である。
実施の形態1に係る半導体装置の製造方法を説明するための断面図である。
実施の形態1に係る半導体装置の製造方法を説明するための断面図である。
実施の形態1に係る半導体装置の製造方法を説明するための断面図である。
実施の形態1に係る半導体装置の製造方法を説明するための断面図である。
実施の形態1に係る半導体装置の製造方法を説明するための断面図である。
実施の形態1に係る半導体装置の製造方法を説明するための断面図である。
実施の形態1に係る半導体装置の製造方法を説明するための断面図である。
実施の形態2に係る半導体装置の上面図である。
図12のB-B線断面図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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