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公開番号2024124250
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-12
出願番号2023032264
出願日2023-03-02
発明の名称光学部材
出願人株式会社デンソー,トヨタ自動車株式会社,株式会社ミライズテクノロジーズ
代理人弁理士法人ゆうあい特許事務所
主分類G02B 5/00 20060101AFI20240905BHJP(光学)
要約【課題】ユーザに外景を視認させる領域を広く確保しつつも、薄型化がされた光学部材を提供する。
【解決手段】導光体2は、平滑入射面2aと反射射出面2bとが対向し、平滑入射面2aに連続する反射面2cと反射射出面2bに連続する平滑射出面2dとが対向している。反射射出面2bは、第1平坦部3と第1反射部4aとが交互に配列されてなる。第1反射部4aは、平滑入射面2aに対して傾いて配置されている。反射面2cは、第1反射部4aでの反射光が入射する部位であって、当該反射光を平滑射出面2d側の異なる方向に反射する複数の第2平坦部5および第2反射部6aを有する。平滑射出面2dは、第2平坦部5での反射光を全反射により反射し、第2反射部6aでの反射光を外部に射出する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
(実施例1、2の上位概念)
外景光を内部で反射させて導光する光学部材であって、
前記外景光が入射する平滑入射面(2a)と、前記平滑入射面からの入射光を外部に射出する第1平坦部(3)と前記入射光を反射する第1反射部(4a、7、11a)とが繰り返し交互に配置されてなり、前記平滑入射面に対して対向する反射射出面(2b)と、前記入射光のうち前記第1反射部で反射した光を反射する第2平坦部(5)および第2反射部(6a、8、12a)を複数有してなる反射面(2c)と、前記反射面に対して対向配置された平滑射出面(2d)とを有する導光体(2)を備え、
前記平滑入射面および前記反射面は、連続して配置されており、
前記反射射出面および前記平滑射出面は、連続して配置されており、
前記第2平坦部および前記第2反射部は、前記第1反射部で反射された光を前記平滑射出面の側であって、それぞれ異なる方向に反射し、
前記平滑射出面は、前記第2平坦部で反射した光を全反射により反射すると共に、前記第2反射部で反射した光を外部に射出する、光学部材。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記反射面は、少なくとも、複数の前記第2平坦部および前記第2反射部が交互に配列されてなる第1領域(2ca)と、前記第2反射部を構成するプリズム部(6)または溝部(12)のみが複数配列されてなる第2領域(2cb)とを有してなる、請求項1に記載の光学部材。
【請求項3】
前記第1平坦部は、前記平滑射出面と同一の平面上に位置すると共に、前記平滑入射面と平行であり、
前記第1反射部は、複数の前記第1平坦部のなす面から凹んだ凹部(4)または突出する凸部(11)の一面(4a、11a)であって、当該一面の法線方向が前記反射面の側を向くように傾斜している、請求項1に記載の光学部材。
【請求項4】
前記平滑入射面、前記第1平坦部、および前記平滑射出面は、平行であり、
前記反射射出面は、前記平滑入射面と前記平滑射出面とを繋ぐ階段状の形状であり、
前記第1反射部は、複数の前記第1平坦部のうち隣接する2つの前記第1平坦部を繋ぐ段差部分をなす一面(7)であって、当該一面の法線方向が前記反射面の側を向くように傾斜している、請求項2に記載の光学部材。
【請求項5】
前記第1領域は、前記反射射出面と対向すると共に、前記平滑入射面と前記第2領域とを繋ぐ階段状の形状であり、
複数の前記第2平坦部、および前記平滑射出面は、平行であり、
前記第1領域における前記第2反射部は、複数の前記第2平坦部のうち隣接する2つの前記第2平坦部を繋ぐ段差部分をなす1つの面(8)であって、当該1つの面の法線方向が前記反射射出面の側を向くように傾斜している、請求項4に記載の光学部材。
【請求項6】
前記第1反射部および前記第2反射部は、平行であり、
前記導光体の屈折率をn(>1)とし、前記平滑入射面から入射した入射光の前記第1反射部への入射角をXとし、前記第1反射部で反射した光の前記第2平坦部への入射角をYとして、前記導光体は、sinX≧1/n、sinY≧1/nを満たす、請求項1ないし5のいずれか1つに記載の光学部材。
【請求項7】
前記第1反射部および前記第2反射部は、前記導光体とは異なる材料で構成された反射膜(9)で覆われており、前記反射膜により光を反射する、請求項1ないし5のいずれか1つに記載の光学部材。
【請求項8】
前記平滑入射面、前記第1平坦部、および前記平滑射出面のうち少なくとも1つは、前記導光体よりも低屈折率の材料で構成された低屈折率層(10)で覆われている、請求項1ないし5のいずれか1つに記載の光学部材。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、入射面から入射した光の一部を内部で反射させ、入射した光およびその反射光を入射面とは異なる面から外部に射出する光学部材に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
従来、この種の光学部材としては、例えば特許文献1に記載のものが挙げられる。特許文献1に記載の光学部材は、外景光が入射する入射面、入射面から入射した外景光が最初に向かう第一の面、および第一の面に対向する第二の面を有する導光体と、第一の面側に配置される半透過ミラーと、第二の面に配置されるミラーとを有する。
【0003】
この光学部材は、入射面から入射した外景光の一部が半透過ミラーで第二の面に反射され、残部が半透過ミラーにおいて吸収または透過すると共に、第二の面において半透過ミラーで反射した光を第一の面側に反射させる。そして、この光学部材は、第一の面の側に複数のプリズムを有するプリズムシートが配置されており、半透過ミラーを透過した光が複数のプリズムを介して外部に射出される構成となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6372305号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、この種の光学部材は、導光体のうち外景光を外部に射出する射出面において、ユーザに外景を視認させる領域を広く確保しつつ、薄型化することも求められている。このニーズを満たすには、外景光が導光体の入射面に向かう角度を入射角度とし、入射光が第二の面に向かう角度を導光角度として、導光角度を入射角度よりも大きくし、入射光が第一、第二の面の間での一往復により進む距離をできるだけ大きくする必要がある。
【0006】
しかしながら、入射面における一回の屈折では導光角度を大きくすることに限界がある。また、入射面の傾斜角度を変更することも考えられるが、入射面における外景光の反射が大きくなり、光線の損失により効率が低下してしまう。
【0007】
本発明は、上記の点に鑑み、ユーザに外景を視認させる領域を広く確保しつつも、薄型化がされた光学部材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の光学部材は、外景光を内部で反射させて導光する光学部材であって、外景光が入射する平滑入射面(2a)と、平滑入射面からの入射光を外部に射出する第1平坦部(3)と入射光を反射する第1反射部(4a、7、11a)とが繰り返し交互に配置されてなり、平滑入射面に対して対向する反射射出面(2b)と、入射光のうち第1反射部で反射した光を反射する第2平坦部(5)および第2反射部(6a、8、12a)を複数有してなる反射面(2c)と、反射面に対して対向配置された平滑射出面(2d)とを有する導光体(2)を備え、平滑入射面および反射面は、連続して配置されており、反射射出面および平滑射出面は、連続して配置されており、第2平坦部および第2反射部は、第1反射部で反射された光を平滑射出面の側であって、それぞれ異なる方向に反射し、平滑射出面は、第2平坦部で反射した光を全反射により反射すると共に、第2反射部で反射した光を外部に射出する。
【0009】
これによれば、平滑入射面と反射射出面とが対向配置され、反射射出面のうち第1反射部が平滑入射面からの入射光を反射し、当該反射した光が平滑入射面に連続して配置された反射面に向かう構成とされた光学部材となる。この光学部材は、反射面と対向配置された平滑射出面をさらに備え、反射面が第1反射部での反射光を平滑射出面の側であって、それぞれ異なる方向に反射する複数の第2反射部および第2平坦部により構成されている。この光学部材は、平滑入射面からの入射光の一部が、平滑入射面に対して対向する第1平坦部と交互に配置された第1反射部によって反射されるため、平滑入射面における光の表面反射を抑えつつ、第1反射部への入射光の入射角が大きい構成である。そして、第1反射部での反射光が平滑入射面に連続して配置された反射面に向かうため、当該反射光の反射面への入射角度が大きい状態に保たれる。つまり、導光体の内部において、平滑入射面および反射面の側と、反射射出面および平滑射出面の側との一往復で入射光が進む距離が大きくなり、反射射出面の側でユーザに外景を視認させる領域をより広くでき、この分だけ導光体の薄型化が可能となる。このため、ユーザに外景を視認させる領域を広く確保しつつも、薄型化がされた光学部材となる。
【0010】
なお、各構成要素等に付された括弧付きの参照符号は、その構成要素等と後述する実施形態に記載の具体的な構成要素等との対応関係の一例を示すものである。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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