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公開番号2024123622
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-12
出願番号2023031196
出願日2023-03-01
発明の名称制御装置、制御方法及びコンピュータプログラム
出願人ブラザー工業株式会社
代理人個人,個人
主分類G05B 19/19 20060101AFI20240905BHJP(制御;調整)
要約【課題】動力源からの動力の供給先を切り替える毎に、各制御対象の位置を記憶することなく、各制御対象の所在位置を求めることができる工作機械の制御装置等を提供する。
【解決手段】制御装置は、ワーク又は主軸の移動を行う複数の移動部と、前記複数の移動部に動力を供給する単一の動力源とを備え、前記動力源からの動力の供給先を一の前記移動部から他の前記移動部に切り替え可能な工作機械の制御装置であって、前記一の移動部の基準位置に紐づいており、前記動力源の所在位置との差分に基づいて前記一の移動部の所在位置を求める為の基準値を記憶する記憶部と、前記他の移動部の移動を実行する場合、前記動力源の駆動量に応じて、前記記憶部に記憶された前記基準値を前記基準位置への紐づけを維持して更新する更新部とを備える。
【選択図】図10
特許請求の範囲【請求項１】
ワーク又は主軸の移動を行う複数の移動部と、前記複数の移動部に動力を供給する単一の動力源とを備え、前記動力源からの動力の供給先を一の前記移動部から他の前記移動部に切り替え可能な工作機械の制御装置であって、
前記一の移動部の基準位置に紐づいており、前記動力源の所在位置との差分に基づいて前記一の移動部の所在位置を求める為の基準値を記憶する記憶部と、
前記他の移動部の移動を実行する場合、前記動力源の駆動量に応じて、前記記憶部に記憶された前記基準値を前記基準位置への紐づけを維持して更新する更新部と
を備える制御装置。
続きを表示（約 1,800 文字）【請求項２】
前記基準値はパルス値を含み、
前記他の移動部の移動量を位置からパルス値に変換する変換部を備え、
前記更新部は、前記変換部にて変換した前記他の移動部の移動量のパルス値を前記基準値に対して加算又は減算する
請求項１に記載の制御装置。
【請求項３】
前記更新部にて前記基準値を更新した後、前記一の移動部の所在位置を求める場合、更新後の前記基準値と、前記動力源の所在位置との差分を導出する
請求項１又は２に記載の制御装置。
【請求項４】
前記工作機械は、
前記動力源からの動力の供給先を切り替える場合に係合する係合部及び被係合部と、
前記係合部又は前記被係合部を係合可能な位置に位置決めする位置決め部と
を備え、
前記動力源からの動力の供給先を前記一の移動部から前記他の移動部に切り替える場合、前記位置決め部による位置決め後、前記係合部又は前記被係合部の係合を実行する実行部を備える
請求項１又は２に記載の制御装置。
【請求項５】
前記工作機械は、前記移動部の移動に連動して相対移動し、係合時に前記動力源からの動力の供給先を切り替え可能な係合部及び被係合部を備え、
前記係合部及び前記被係合部は複数の位置にて係合可能であり、
前記動力源からの動力の供給先を切り替える場合、前記係合部及び前記被係合部が係合可能な位置にあるか否か判定する判定部と、
前記判定部にて係合可能な位置にあると判定する場合、前記係合部及び前記被係合部の係合を実行する第一係合実行部と、
前記判定部にて係合可能な位置にないと判定する場合、前記係合部及び前記被係合部の係合可能な位置までの前記係合部及び前記被係合部の移動を実行する移動実行部と、
前記移動実行部による移動後、前記係合部及び前記被係合部の係合を実行する第二係合実行部と
を備える請求項１又は２に記載の制御装置。
【請求項６】
前記移動実行部は、前記判定部にて係合可能な位置にないと判定された場合、前記係合部及び前記被係合部の所在位置に最も近い係合可能な位置までの前記係合部及び前記被係合部の移動を実行する請求項５に記載の制御装置。
【請求項７】
前記工作機械は、前記移動部の移動に連動して相対移動し、係合時に前記動力源からの動力の供給先を切り替え可能な係合部及び被係合部を備え、
前記動力源からの動力の供給先を切り替える場合、前記係合部及び前記被係合部が係合可能な位置にあるか否か判定する判定部と、
前記判定部にて係合可能な位置にあると判定する場合、前記係合部及び前記被係合部の係合を実行する係合実行部と、
前記判定部にて係合可能な位置にないと判定する場合、係合不可の報知を実行する報知実行部と
を備える請求項１又は２に記載の制御装置。
【請求項８】
ワーク又は主軸の移動を行う複数の移動部と、前記複数の移動部に動力を供給する単一の動力源とを備え、前記動力源からの動力の供給先を一の前記移動部から他の前記移動部に切り替え可能な工作機械の制御方法であって、
前記一の移動部の基準位置に紐づいており、前記動力源の所在位置との差分に基づいて前記一の移動部の所在位置を求める為の基準値を記憶し、
前記他の移動部の移動を実行する場合、前記動力源の駆動量に応じて、記憶した前記基準値を前記基準位置への紐づけを維持して更新する
制御方法。
【請求項９】
ワーク又は主軸の移動を行う複数の移動部と、前記複数の移動部に動力を供給する単一の動力源とを備え、前記動力源からの動力の供給先を一の前記移動部から他の前記移動部に切り替え可能な工作機械の制御装置にて実行可能なコンピュータプログラムであって、
前記制御装置に、
前記一の移動部の基準位置に紐づいており、前記動力源の所在位置との差分に基づいて前記一の移動部の所在位置を求める為の基準値を記憶し、
前記他の移動部の移動を実行する場合、前記動力源の駆動量に応じて、記憶した前記基準値を前記基準位置への紐づけを維持した状態で更新する
処理を実行させるコンピュータプログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本技術は、工作機械の制御装置、制御方法及びコンピュータプログラムに関する。
続きを表示（約 1,300 文字）【背景技術】
【０００２】
単一のサーボモータと第一制御対象部又は第二制御対象部との接続を制御する数値制御装置がある。数値制御装置は、サーボモータと第一制御対象部との接続を解除した場合、解除時点での第一制御対象部の位置（以下、接続解除位置）を記憶する。数値制御装置はサーボモータを第二制御対象部に接続する。サーボモータは第二制御対象部を駆動する。数値制御装置は第二制御対象部の駆動中、サーボモータが第一制御対象部に接続していると仮定した場合における第一制御対象部の移動量を演算し、第一制御対象部の仮想的な位置（以下、仮想位置）を記憶する。
【０００３】
第二制御対象部の駆動が終了し、サーボモータを第一制御対象部に接続する場合、サーボモータを第一制御対象部に接続する前に、数値制御装置は仮想位置と接続解除位置との差分を演算し、差分が０になるまでサーボモータを駆動する。差分が０になった場合、サーボモータの位置は第一制御対象部に接続可能な位置となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
特許第５９１９３２９号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
特許文献１において、数値制御装置はサーボモータの接続先を切り替える毎に、各制御対象の位置を記憶する。
【０００６】
本開示は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、動力源からの動力の供給先を切り替える毎に、各制御対象の位置を記憶することなく、各制御対象の所在位置を求めることができる工作機械の制御装置、制御方法及びコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
本開示の一実施形態に係る制御装置は、ワーク又は主軸の移動を行う複数の移動部と、前記複数の移動部に動力を供給する単一の動力源とを備え、前記動力源からの動力の供給先を一の前記移動部から他の前記移動部に切り替え可能な工作機械の制御装置であって、前記一の移動部の基準位置に紐づいており、前記動力源の所在位置との差分に基づいて前記一の移動部の所在位置を求める為の基準値を記憶する記憶部と、前記他の移動部の移動を実行する場合、前記動力源の駆動量に応じて、前記記憶部に記憶された前記基準値を前記基準位置への紐づけを維持して更新する更新部とを備える。
【０００８】
本開示においては、他の移動部が移動する場合、動力源の駆動量に応じて、基準値を基準位置への紐づけを維持した状態で更新する。
【０００９】
本開示の一実施形態に係る制御装置は、前記基準値はパルス値を含み、前記他の移動部の移動量を位置からパルス値に変換する変換部を備え、前記更新部は、前記変換部にて変換した前記他の移動部の移動量のパルス値を前記基準値に対して加算又は減算する。
【００１０】
本開示においては、他の移動部の移動量を位置からパルス値に変換し、変換した他の移動部の移動量のパルス値を基準値に加算又は減算して、基準値を更新する。
（【００１１】以降は省略されています）

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