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公開番号2024123498
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-12
出願番号2023030960
出願日2023-03-01
発明の名称グラフェン素子およびグラフェン素子の製造方法
出願人富士通株式会社
代理人個人
主分類H01L 29/417 20060101AFI20240905BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】コンタクト抵抗を低減させること。
【解決手段】グラフェン素子は、基板と、前記基板上に設けられたグラフェン層と、前記グラフェン層の端部を覆い、前記基板上に設けられた密着膜と、前記密着膜上に設けられた導電膜と、を含む電極層と、を備え、前記導電膜は、前記密着膜上に設けられ、上面が前記グラフェン層の下面に接触し、前記密着膜より電気抵抗率の低い材料からなる第1導電膜と、前記第1導電膜上に設けられ、前記グラフェン層の上面と側面に接触し、前記密着膜より電気抵抗率の低い材料からなる第2導電膜と、を含む。
【選択図】図1

特許請求の範囲【請求項1】
基板と、
前記基板上に設けられたグラフェン層と、
前記グラフェン層の端部を覆い、前記基板上に設けられた密着膜と、前記密着膜上に設けられた導電膜と、を含む電極層と、を備え、
前記導電膜は、前記密着膜上に設けられ、上面が前記グラフェン層の下面に接触し、前記密着膜より電気抵抗率の低い材料からなる第1導電膜と、前記第1導電膜上に設けられ、前記グラフェン層の上面と側面に接触し、前記密着膜より電気抵抗率の低い材料からなる第2導電膜と、を含むグラフェン素子。
続きを表示(約 740 文字)【請求項2】
前記第1導電膜と前記第2導電膜は同じ材料により形成される、請求項1に記載のグラフェン素子。
【請求項3】
前記密着膜はチタン膜であり、
前記第1導電膜および前記第2導電膜は金膜、パラジウム膜、白金膜、アルミニウム膜、ニッケル膜、または銅膜である、請求項1または2に記載のグラフェン素子。
【請求項4】
前記導電膜は、前記グラフェン層の前記上面と前記側面との間のエッジ部分および前記下面と前記側面とのエッジ部分に接触して覆う、請求項1または2に記載のグラフェン素子。
【請求項5】
前記グラフェン層は多層グラフェン層である、請求項4に記載のグラフェン素子。
【請求項6】
前記グラフェン層は、多層グラフェン層であり、前記側面が階段状となっている、請求項1または2に記載のグラフェン素子。
【請求項7】
基板上に、密着膜と、前記密着膜上に設けられ、前記密着膜より電気抵抗率の低い材料からなる第1導電膜と、を含む積層膜を形成する工程と、
グラフェン層の端部における下面が前記第1導電膜の上面に接触するように、前記基板上に前記グラフェン層を形成する工程と、
前記グラフェン層の前記端部における上面および側面に接触するように、前記第1導電膜上に前記密着膜より電気抵抗率の低い材料からなる第2導電膜を形成する工程と、を備えるグラフェン素子の製造方法。
【請求項8】
前記グラフェン層は、前記基板上に前記積層膜を覆うように前記グラフェン層を転写した後、前記グラフェン層をパターニングすることで形成される、請求項7に記載のグラフェン素子の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、グラフェン素子およびグラフェン素子の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
グラフェン層の端部を覆って電極層が設けられたグラフェン素子が知られている。例えば、グラフェン層の端部における下面に接触してニッケル層が設けられ、上面と側面に接触して金層が設けられた構造が知られている(例えば特許文献1)。グラフェン層の端部における下面に接触して金層が設けられ、上面と側面に接触してチタン層と金層の積層膜が設けられた構造が知られている(例えば特許文献2)。また、カーボンナノチューブを用いたデバイスにおいて、カーボンナノチューブの端部を覆って金層からなる電極層が設けられた構造が知られている(例えば特許文献3-5)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2012-222358号公報
国際公開第2011/058651号
特開2009-44139号公報
特開平6-252056号公報
特開2018-117118号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
基板上にグラフェン層を形成した後、グラフェン層の端部を覆って電極層を形成することでグラフェン素子を製造することがある。電極層は基板との密着のための密着膜を含む。このため、グラフェン層の上面および側面に密着膜が接触して形成される。密着膜に用いられる材料は電気抵抗率が高いため、グラフェン層と電極層との間のコンタクト抵抗が高くなってしまう。
【0005】
1つの側面では、コンタクト抵抗を低減させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
1つの態様では、基板と、前記基板上に設けられたグラフェン層と、前記グラフェン層の端部を覆い、前記基板上に設けられた密着膜と、前記密着膜上に設けられた導電膜と、を含む電極層と、を備え、前記導電膜は、前記密着膜上に設けられ、上面が前記グラフェン層の下面に接触し、前記密着膜より電気抵抗率の低い材料からなる第1導電膜と、前記第1導電膜上に設けられ、前記グラフェン層の上面と側面に接触し、前記密着膜より電気抵抗率の低い材料からなる第2導電膜と、を含むグラフェン素子である。
【0007】
1つの態様では、基板上に、密着膜と、前記密着膜上に設けられ、前記密着膜より電気抵抗率の低い材料からなる第1導電膜と、を含む積層膜を形成する工程と、グラフェン層の端部における下面が前記第1導電膜の上面に接触するように、前記基板上に前記グラフェン層を形成する工程と、前記グラフェン層の前記端部における上面および側面に接触するように、前記第1導電膜上に前記密着膜より電気抵抗率の低い材料からなる第2導電膜を形成する工程と、を備えるグラフェン素子の製造方法である。
【発明の効果】
【0008】
1つの側面として、コンタクト抵抗を低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1(a)は、実施例1に係るグラフェン素子の平面図、図1(b)は、図1(a)のA-A間の断面図、図1(c)は、図1(a)のB-B間およびC-C間の断面図である。
図2(a)から図2(c)は、実施例1に係るグラフェン素子の製造方法を示す平面図(その1)である。
図3(a)から図3(c)は、実施例1に係るグラフェン素子の製造方法を示す平面図(その2)である。
図4(a)から図4(c)は、実施例1に係るグラフェン素子の製造方法を示す断面図(その1)である。
図5(a)から図5(c)は、実施例1に係るグラフェン素子の製造方法を示す断面図(その2)である。
図6(a)から図6(d)は、基板上へのグラフェン層の転写について示す断面図である。
図7(a)は、比較例に係るグラフェン素子の平面図、図7(b)は、図7(a)のA-A間の断面図、図7(c)は、図7(a)のB-B間およびC-C間の断面図である。
図8(a)から図8(c)は、比較例に係るグラフェン素子の製造方法を示す平面図(その1)である。
図9(a)および図9(b)は、比較例に係るグラフェン素子の製造方法を示す平面図(その2)である。
図10(a)から図10(c)は、比較例に係るグラフェン素子の製造方法を示す断面図(その1)である。
図11(a)および図11(b)は、比較例に係るグラフェン素子の製造方法を示す断面図(その2)である。
図12は、実施例2に係るグラフェン素子の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して、本発明の実施例について説明する。
【実施例】
(【0011】以降は省略されています)

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