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公開番号2024113569
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-22
出願番号2023018650
出願日2023-02-09
発明の名称触媒の製造方法、カソード、イオン交換膜-電極接合体及び固体電解質形電解装置
出願人出光興産株式会社,国立大学法人大阪大学
代理人弁理士法人大谷特許事務所
主分類B01J 37/04 20060101AFI20240815BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】メジアン径が小さく、電解活性が高い触媒を製造することができる触媒の製造方法、該触媒を含むカソード、イオン交換膜-電極接合体及び固体電解質形電解装置を提供する。
【解決手段】銅イオン、ニッケルイオン、鉄イオン、コバルトイオン、亜鉛イオン、マンガンイオン、モリブデンイオン、インジウムイオン、水銀イオン、及びアルミニウムイオンからなる群より選ばれる1種以上の金属イオンを含む化合物;担体;窒素源;並びに、前記窒素源と異なる窒素含有化合物であって、尿素及び尿素誘導体からなる群より選択される1つ以上の尿素系窒素含有化合物を混合する混合工程と、前記混合工程で得られる混合物を、焼成する焼成工程とを含む触媒の製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
銅イオン、ニッケルイオン、鉄イオン、コバルトイオン、亜鉛イオン、マンガンイオン、モリブデンイオン、インジウムイオン、水銀イオン、及びアルミニウムイオンからなる群より選ばれる1種以上の金属イオンを含む化合物;担体;窒素源;並びに、前記窒素源と異なる窒素含有化合物であって、尿素及び尿素誘導体からなる群より選択される1つ以上の尿素系窒素含有化合物を混合する混合工程と、
前記混合工程で得られる混合物を、焼成する焼成工程と
を含む触媒の製造方法。
続きを表示(約 540 文字)【請求項2】
前記担体の質量に対する前記尿素系窒素含有化合物の質量の比が、0.05以上2.0以下である請求項1に記載の触媒の製造方法。
【請求項3】
前記担体の質量に対する前記尿素系窒素含有化合物の質量の比が、0.15以上1.5以下である請求項2に記載の触媒の製造方法。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項に記載の触媒の製造方法で製造された触媒を含む触媒層と、ガス拡散層とを有するカソード。
【請求項5】
請求項4に記載のカソードと、固体電解質と、アノードとを有するイオン交換膜-電極接合体。
【請求項6】
前記固体電解質が、陰イオン交換膜である請求項5に記載のイオン交換膜-電極接合体。
【請求項7】
請求項4に記載のカソードと、
前記カソードと一対の電極を構成するアノードと、
前記カソードと前記アノードとの間に接触状態にて介在する固体電解質と、
前記カソードと前記アノードとの間に電圧を印加する電圧印加部と
を有する固体電解質形電解装置。
【請求項8】
前記固体電解質が、陰イオン交換膜である請求項7に記載の固体電解質形電解装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示の技術は、触媒の製造方法、カソード、イオン交換膜-電極接合体及び固体電解質形電解装置に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
二酸化炭素は化石燃料などからエネルギーを取り出した際に排出される。大気中の二酸化炭素濃度の上昇は地球温暖化の原因の一つと言われる。二酸化炭素は極めて安定な物質であるため、従来は利用する道がほとんどなかった。しかしながら地球温暖化が深刻になりつつあるという時代の要請もあり、二酸化炭素を他の物質に変換し再び資源化するための、新たな技術が求められている。例えば、気相の二酸化炭素を直接還元することができる二酸化炭素還元型装置の開発が進められている。
【0003】
二酸化炭素還元装置の中でも、高分子電解質を利用する高分子電解質形電解装置は、気相の二酸化炭素を直接還元することができる点、薄膜状の高分子電解質を用いることでイオンの移動抵抗を十分低くできることから、着目されている。二酸化炭素還元用のカソード(陰極)は一般に、触媒微粒子、導電性担体、及びイオン交換樹脂の混合物を含有しており、これらの成分について種々研究がなされている。
【0004】
触媒として、金や銀といった金属の微粒子の他、金属が窒素に配位し担持された窒素含有炭素系材料からなる触媒が比較的高い活性を示すことが知られている。
このような窒素含有炭素系材料は、一般的に炭素担体、窒素源前駆体、金属源前駆体の混合物を高温焼成し、前駆体の熱分解を伴って合成される。
例えば、非特許文献1には、塩化ニッケル、ペンタエチレンヘキサミン、酸化グラフェンをエタノール中に分散し溶媒を蒸発後900℃で45秒焼成することで合成された窒素含有炭素系材料をCO

電解還元に用いると高選択的にCOを生成することが開示されている。
【0005】
炭素材料粒子の凝集抑制に関連する技術として、例えば、特許文献1では、合成プロセスにおいて酸化マグネシウム鋳型粒子を添加することで、炭素粒子の凝集体生成を抑制し、繊維状に結合した二次粒子の合成を報告している。また、特許文献2では、燃料電池電極の積層時にアゾ系発泡剤、炭酸アンモニア、重炭酸ソーダのいずれかひとつを添加して熱処理し、発泡作用によって電極内部に多孔形成することを報告している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2020-166942号公報
特開昭63-16560号公報
【非特許文献】
【0007】
Panpan Su, Kazuyuki Iwase, Shuji Nakanishi, Kazuhito Hashimoto, and Kazuhide Kamiya,small 2016, 12, 44, 6083-6089
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、非特許文献1に開示されている合成プロセスは比較的簡便で大量合成可能という長所がある一方、高温条件下で炭素担体の凝集、すなわち二次粒子の生成と成長によるメジアン径の増加が進行しやすいという課題があった。炭素担体が凝集した場合、触媒の塗布時におけるノズル閉塞に挙げられるようなプロセス上の問題を引き起こしやすい。また、利用可能な活性点の数の低下、反応物または生成物の供給が阻害されることなどにより、還元効率の低下も生じた。
【0009】
特許文献1及び2に開示される発明では、そのような炭素担体の凝集を抑制する手法が紹介されているものの、特許文献1及び2に開示される技術を窒素含有炭素系材料の合成に応用する場合、特許文献1の技術では酸化マグネシウムの粒子径よりも小さな粒径を持つ炭素粒子が得られない点、特許文献2の技術では用いられるアゾ系発泡剤及び重炭酸ソーダは分解生成物の残留物が触媒反応を妨害する点や、炭酸アンモニアではアンモニウムイオンが金属-窒素錯体の形成を阻害し窒素含有炭素触媒の生成に悪影響を与える点などが問題となっていた。
【0010】
本開示の技術は以上の事情に鑑みてなされたものであり、本開示技術の課題は、メジアン径が小さく、電解活性が高い触媒を製造することができる触媒の製造方法、該触媒を含むカソード、イオン交換膜-電極接合体及び固体電解質形電解装置に関する技術を提供することであり、該課題を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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