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公開番号2024109510
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-14
出願番号2023113471
出願日2023-07-11
発明の名称ガス拡散層の製造方法、カソード、イオン交換膜-電極接合体及び固体電解質形電解装置
出願人出光興産株式会社
代理人弁理士法人大谷特許事務所
主分類C25B 11/032 20210101AFI20240806BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約【課題】電解活性が高いガス拡散層の製造方法、該ガス拡散層を備えたカソード、イオン交換膜-電極接合体及び固体電解質形電解装置を提供する。
【解決手段】炭素繊維を含む炭素繊維層10aと、導電性物質及び結着樹脂を含む多孔層10cとを有するガス拡散層10の製造方法であって、炭素繊維層10a及び多孔層10cを有する積層体の炭素繊維層10aの表面10b側から、導電性物質Pを噴霧方式又は気相法で付与するガス拡散層10の製造方法。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
炭素繊維を含む炭素繊維層と、導電性物質1及び結着樹脂を含む多孔層とを有するガス拡散層の製造方法であって、
前記炭素繊維層及び前記多孔層を有する積層体の前記炭素繊維層の表面側から、導電性物質2を噴霧方式又は気相法で付与するガス拡散層の製造方法。
続きを表示(約 970 文字)【請求項2】
前記多孔層は、空隙率が10~60%であり、平均孔径が10~500nmである請求項1に記載のガス拡散層の製造方法。
【請求項3】
前記導電性物質1及び前記導電性物質2が、各々独立に、炭素材料及び金属からなる群より選択される1つ以上である請求項1又は2に記載のガス拡散層の製造方法。
【請求項4】
前記炭素繊維層の表面側から、前記導電性物質2及び結着樹脂を含む混合溶液を噴霧する請求項1~3のいずれか1項に記載のガス拡散層の製造方法。
【請求項5】
前記混合溶液は、前記混合溶液中の前記導電性物質2及び前記結着樹脂の合計量が、0.05~2mg/cm

となるように噴霧する請求項4に記載のガス拡散層の製造方法。
【請求項6】
前記炭素繊維層の表面側から、前記導電性物質2を、蒸着又はスパッタリングにより付与する請求項1~3のいずれか1項に記載のガス拡散層の製造方法。
【請求項7】
前記導電性物質2の付与量が、0.5~5μg/cm

である請求項6に記載のガス拡散層の製造方法。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか1項に記載のガス拡散層の製造方法で製造され、導電性物質2及び炭素繊維を含み、前記炭素繊維の一部が前記導電性物質2で被覆されている炭素繊維層と、導電性物質1及び結着樹脂を含む多孔層とを有するガス拡散層;及び、
前記多孔層側に触媒層
を有するカソード。
【請求項9】
導電性物質2及び炭素繊維を含み、前記炭素繊維の一部が前記導電性物質2で被覆され、表面から深さ方向に60%以上の位置まで前記導電性物質2が存在する炭素繊維層と、導電性物質1及び結着樹脂を含み、空隙率が10~60%であり、平均孔径が10~500nmである多孔層とを有するガス拡散層;及び、
前記多孔層側に触媒層
を有するカソード。
【請求項10】
前記炭素繊維層が更に結着樹脂を含み、前記導電性物質2及び前記結着樹脂の担持量が、0.05~2mg/cm

である請求項8又は9に記載のカソード。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示の技術は、ガス拡散層の製造方法、カソード、イオン交換膜-電極接合体及び固体電解質形電解装置に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
二酸化炭素は化石燃料などからエネルギーを取り出した際に排出される。大気中の二酸化炭素濃度の上昇は地球温暖化の原因の一つと言われる。二酸化炭素は極めて安定な物質であるため、従来は利用する道がほとんどなかった。しかしながら地球温暖化が深刻になりつつあるという時代の要請もあり、二酸化炭素を他の物質に変換し再び資源化するための、新たな技術が求められている。例えば、気相の二酸化炭素を直接還元することができる二酸化炭素還元装置の開発が進められている。
【0003】
二酸化炭素還元装置の中でも、高分子電解質を利用する高分子電解質形電解装置は、気相の二酸化炭素を直接還元することができる点、薄膜状の高分子電解質を用いることでイオンの移動抵抗を十分低くできることから、着目されている。二酸化炭素還元用のカソード(陰極)は一般に、ガス拡散層上に、触媒を含む触媒層が積層したされた構造を有している。例えば、ガス拡散層は、二酸化炭素を触媒層に送り込むため、一般に、導電性を有する多孔性材料が用いられ、導電性、ガス拡散性等の向上について種々研究がなされている。
【0004】
例えば、特許文献1には、炭素繊維と、炭素粉末と、結着材として親水性の有機溶媒を含んだフッ素樹脂とを含有するガス拡散電極が提案されている。本手法では、ドクターブレード法を用いて混合物を炭素繊維に塗布した後に、樹脂の固化と空孔形成のため、電極を水に浸漬するプロセスが開示されている。
また、特許文献2には、炭素繊維と、炭素粉末と、熱硬化性樹脂からなる混合物をシート成形し、熱硬化させてガス拡散層とする手法が開示されている。
更に、特許文献3には、炭素繊維などの導電性多孔体に対し、スパッタリングにより金属皮膜を形成することで導電性を向上させた燃料電池用のガス拡散用電極が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平11-31515号公報
特開2010-15908号公報
特開2007-095586号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1に開示されているドクターブレード法では、過剰量の混合物が炭素繊維に塗布されるため、塗布量を制御することができず、ガス拡散に必要な空隙確保が難しい。また、ガス拡散層の表面のうち、触媒層が積層される側に導電材が付着し、意図しない反応(副反応)の活性点として作用する悪影響が生じる課題がある。加えて、均一かつ大面積なガス拡散層および電極の作製が難しい他、塗布後の後工程が多く製造コストが高くなりやすいという課題もある。
【0007】
特許文献2に開示されている手法では、熱硬化樹脂および熱硬化プロセスが比較的高コストであり、かつ熱硬化による生成物の構造制御が難しいことから物性制御が難しい課題がある。加えて、特許文献1と同様にガス拡散のための空孔が十分得られにくい課題もある。
【0008】
特許文献3に開示される発明では、ガス拡散層のみに金属をスパッタリングした場合、特許文献1の課題要因と同じく、触媒層の側に金属粒子が回り込み、別の触媒として作用することで、CO

還元反応とは異なる反応(例えば、水還元によるH

生成反応)を引き起こす恐れがあり、CO

還元用電解セルには適用できない課題があった。
【0009】
本開示の技術は以上の事情に鑑みてなされたものであり、本開示技術の課題は、電解活性が高いガス拡散層の製造方法、該ガス拡散層を備えたカソード、イオン交換膜-電極接合体及び固体電解質形電解装置を提供することであり、該課題を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
<1> 炭素繊維を含む炭素繊維層と、導電性物質1及び結着樹脂を含む多孔層とを有するガス拡散層の製造方法であって、前記炭素繊維層及び前記多孔層を有する積層体の前記炭素繊維層の表面側から、導電性物質2を噴霧方式又は気相法で付与するガス拡散層の製造方法。
(【0011】以降は省略されています)

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