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公開番号2024112737
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-21
出願番号2023018005
出願日2023-02-08
発明の名称床フレーム昇降システム、構造物の構築方法、および構造物の解体方法
出願人大成建設株式会社
代理人個人
主分類E04G 21/16 20060101AFI20240814BHJP(建築物)
要約【課題】建物の構築時や解体時に床フレームの水平方向の揺れを抑制できる、床フレーム昇降システムを提供すること。
【解決手段】建物構築システム2は、クレーン設置床20、反力部材41、および昇降装置22を備える。昇降装置22は、クレーン設置床20を昇降させるストランドジャッキ43と、クレーン設置床20の水平方向の揺れを抑制する振れ止め装置24と、を有している。振れ止め装置24は、クレーン設置床20に支持された基部80と、基部80上に配置された移動部81と、基部80に対して移動部81を水平面内の所定方向に相対移動させる第1移動機構82と、支持柱11Aの側面に当接可能な柱押さえ部84と、柱押さえ部84を移動部81に対して水平面内の所定方向に交差する方向に相対移動させる第2移動機構85と、を備える。
【選択図】図10
特許請求の範囲【請求項1】
床フレームを支持柱に沿って昇降させる床フレーム昇降システムであって、
前記床フレームと、
前記支持柱の上部に設置された反力部材と、
前記反力部材に取り付けられて前記床フレームを昇降させる昇降装置と、
を備え、
前記昇降装置は、前記床フレームを昇降させる昇降ジャッキと、前記床フレームの水平方向の揺れを抑制する振れ止め装置と、を有しており、
前記振れ止め装置は、前記床フレームに支持された基部と、
前記基部上に配置された移動部と、
前記基部に対して前記移動部を水平面内の所定方向に相対移動させる第1移動機構と、
前記支持柱の側面に当接可能な柱押さえ部と、
前記柱押さえ部を前記移動部に対して前記水平面内の所定方向に交差する方向に相対移動させる第2移動機構と、を備えることを特徴とする床フレーム昇降システム。
続きを表示(約 880 文字)【請求項2】
請求項1に記載の床フレーム昇降システムを用いて構造物を構築する方法であって、
少なくとも4本の本設柱を支持柱とし、前記支持柱の上端部に反力部材を取り付けるとともに、前記支持柱に前記床フレームを仮支持させて、前記振れ止め装置により前記支持柱の側面を押さえることで前記床フレームの振れ止めを行う第1工程と、
前記構造物を所定フロア分構築する第2工程と、
前記支持柱の上に柱部材を取り付けて上方に延長するとともに、前記反力部材を揚重して上方に盛り替える第3工程と、
前記振れ止め装置による振れ止めおよび前記支持柱による前記床フレームの仮支持を解除し、前記昇降ジャッキ装置により前記床フレームを前記支持柱に沿って上昇させて、前記床フレームを前記支持柱に再度仮支持させて、前記振れ止め装置により前記床フレームの振れ止めを行う第4工程と、
前記第2工程から第4工程までを繰り返す第5工程と、を備えることを特徴とする構造物の構築方法。
【請求項3】
請求項1に記載の床フレーム昇降システムを用いて構造物を解体する方法であって、
少なくとも4本の本設柱を支持柱とし、前記支持柱の上端部に反力部材を取り付けるとともに、前記支持柱に前記床フレームを仮支持させて、前記振れ止め装置により前記支持柱の側面を押さえることで前記床フレームの振れ止めを行う第1工程と、
前記構造物を所定フロア分解体する第2工程と、
前記振れ止め装置による振れ止めおよび前記支持柱による前記床フレームの仮支持を解除し、前記昇降ジャッキ装置により前記床フレームを前記支持柱に沿って下降させて、その後、前記床フレームを前記支持柱に再度仮支持させて、前記振れ止め装置により前記床フレームの振れ止めを行う第3工程と、
前記支持柱の上部を解体するとともに、前記反力部材を揚重して下方に盛り替える第4工程と、
前記第2工程から第4工程までを繰り返す第5工程と、を備えることを特徴とする構造物の解体方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、床フレーム昇降システム、この床フレーム昇降システムを用いた構造物の構築方法、および、床フレーム昇降システムを用いた構造物の解体方法に関する。
続きを表示(約 3,400 文字)【背景技術】
【0002】
従来より、設備や躯体の老朽化を理由として、既存建物の解体が行われるが、この既存建物を解体する方法としては、以下のような方法がある。
例えば、特許文献1、2では、既存構造物を解体する解体システムが示されている。解体システムは、クレーンが設置されたクレーン設置床と、クレーン設置床を支持する既存柱である支持柱と、クレーン設置床を支持柱に沿って下降させる昇降装置と、を備える。既存構造物を解体する場合、昇降装置を駆動して、クレーン設置床を下降させて、支持柱に仮支持させることを繰り返しながら、既存構造物を上層から下層に向かって順に解体してゆく。このとき、地震時におけるクレーンおよびクレーン設置床の揺れを防止するため、クレーン設置床には、支持柱の側面に当接可能な振れ止め装置が設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許6508958号
特許6893136号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、建物の構築時や解体時に、支持柱のサイズが高さによって変化したり、支持柱の側面に凹凸があったりしても、床フレームの水平方向の揺れを抑制できる、床フレーム昇降システム、構造物の構築方法、および構造物の解体方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは、構造物の構築時や解体時に、床フレームを昇降させる床フレーム昇降システムに、柱押さえ部、移動部、および移動機構を備える振れ止め装置を設け、この振れ止め装置の移動機構を駆動して柱押さえ部を支持柱の側面に当接させることで、支持柱の側面に凹凸がある場合や、支持柱のサイズが構造物の中間高さで変化する場合であっても、比較的容易に支持柱に床フレームを仮固定できるので、地震が発生した際に、床フレームの水平方向の揺れを防止できる点に着眼し、本発明に至った。
第1の発明の床フレーム昇降システム(例えば、後述の建物構築システム2、建物解体システム4)は、床フレーム(例えば、後述のクレーン設置床20)を支持柱(例えば、後述の支持柱11A)に沿って昇降させる床フレーム昇降システムであって、前記床フレームと、前記支持柱の上部に設置された反力部材(例えば、後述の反力部材41)と、前記反力部材に取り付けられて前記床フレームを昇降させる昇降装置(例えば、後述の昇降装置22)と、を備え、前記昇降装置は、前記床フレームを昇降させる昇降ジャッキ(例えば、後述のストランドジャッキ43)と、前記床フレームの水平方向の揺れを抑制する振れ止め装置(例えば、後述の振れ止め装置24)と、を有しており、前記振れ止め装置は、前記床フレームに支持された基部(例えば、後述の基部80)と、前記基部上に配置された移動部(例えば、後述の移動部81)と、前記基部に対して前記移動部を水平面内の所定方向に相対移動させる第1移動機構(例えば、後述の第1移動機構82)と、前記支持柱の側面に当接可能な柱押さえ部(例えば、後述の柱押さえ部84)と、前記柱押さえ部を前記移動部に対して前記水平面内の所定方向に交差する方向に相対移動させる第2移動機構(例えば、後述の第2移動機構85)と、を備えることを特徴とする。
【0006】
この発明によれば、第1移動機構および第2移動機構を適宜調整することで、振れ止め装置の柱押さえ部を支柱の側面に当接させて、床フレームが支柱に対して水平移動するのを防止する。よって、建物の構築時や解体時に地震が発生した場合でも、地震の水平荷重によって床フレームが水平方向に揺れるのを抑制でき、建物の構築や解体を短工期で施工できる。
また、第1移動機構および第2移動機構を適宜調整することで、振れ止め装置の柱押さえ部の支持柱に対する相対位置を容易に調整できるから、床フレームを昇降させる際に、支持柱のサイズが高さによって変化したり、支持柱の側面に凹凸があったりしても、振れ止め装置の柱押さえ部で支柱の側面を確実に押さえることができる。
【0007】
第2の発明の構造物の構築方法は、上述の床フレーム昇降システムを用いて構造物(例えば、後述の建物1)を構築する方法であって、少なくとも4本の本設柱を支持柱とし、前記支持柱の上端部に反力部材を取り付けるとともに、前記支持柱に前記床フレームを仮支持させて、前記振れ止め装置により前記支持柱の側面を押さえることで前記床フレームの振れ止めを行う第1工程(例えば、後述のステップS11)と、前記構造物を所定フロア分構築する第2工程(例えば、後述のステップS12)と、前記支持柱の上に柱部材を取り付けて上方に延長するとともに、前記反力部材を揚重して上方に盛り替える第3工程(例えば、後述のステップS13、S14)と、前記振れ止め装置による振れ止めおよび前記支持柱による前記床フレームの仮支持を解除し、前記昇降装置により前記床フレームを前記支持柱に沿って上昇させて、前記床フレームを前記支持柱に再度仮支持させて、前記振れ止め装置により前記床フレームの振れ止めを行う第4工程(例えば、後述のステップS15~S17)と、前記第2工程から第4工程までを繰り返す第5工程(例えば、後述のステップS18)と、を備えることを特徴とする。
【0008】
この発明によれば、構造物の一部の本設柱を支持柱とし、この支持柱に仮支持させて床フレームを構築し、床フレームを支持柱に沿って上昇させながら、例えば床フレーム上に設置されたクレーンで構造物を構築する。
具体的には、支持柱による床フレームの仮支持、構造物の所定フロア分の構築、支持柱の延長、反力部材の上方への盛り替え、昇降ジャッキによる床フレームの上昇、を順に繰り返す。床フレームを支持柱に仮支持させる工程では、振れ止め装置により支持柱の側面を押さえることで、床フレームの水平方向の揺れを抑制する。よって、地震が発生した場合でも、建物を短工期かつ安全に構築できる。
【0009】
第3の発明の構造物の構築方法は、上述の床フレーム昇降システムを用いて構造物を解体する方法であって、少なくとも4本の本設柱を支持柱とし、前記支持柱の上端部に反力部材を取り付けるとともに、前記支持柱に前記床フレームを仮支持させて、前記振れ止め装置により前記支持柱の側面を押さえることで前記床フレームの振れ止めを行う第1工程(例えば、後述のステップS21)と、前記構造物を所定フロア分解体する第2工程(例えば、後述のステップS22)と、前記振れ止め装置による振れ止めおよび前記支持柱による前記床フレームの仮支持を解除し、前記昇降ジャッキにより前記床フレームを前記支持柱に沿って下降させて、その後、前記床フレームを前記支持柱に再度仮支持させて、前記振れ止め装置により前記床フレームの振れ止めを行う第3工程(例えば、後述のステップS23~S25)と、前記支持柱の上部を解体するとともに、前記反力部材を揚重して下方に盛り替える第4工程(例えば、後述のステップS26)と、前記第2工程から第4工程までを繰り返す第5工程(例えば、後述のステップS27)と、を備えることを特徴とする。
【0010】
この発明によれば、構造物の一部の本設柱を支持柱とし、この支持柱に仮支持させて床フレームを構築し、クレーン設置床を支持柱に沿って下降させながら、例えば床フレーム上に設置されたクレーンで構造物を解体する。
具体的には、支持柱による床フレームの仮支持、構造物の所定フロア分の解体、昇降ジャッキによる床フレームの下降、支持柱上部の解体、反力部材の下方への盛り替え、を順に繰り返す。床フレームを支持柱に仮支持させる工程では、振れ止め装置により支持柱の側面を押さえることで、床フレームの水平方向の揺れを抑制する。よって、地震が発生した場合でも、建物を短工期かつ安全に解体できる。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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