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公開番号
2024117284
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-08-29
出願番号
2023023293
出願日
2023-02-17
発明の名称
プレキャスト壁高欄およびプレキャスト壁高欄の接合構造
出願人
大成建設株式会社
代理人
弁理士法人磯野国際特許商標事務所
主分類
E01D
19/10 20060101AFI20240822BHJP(道路,鉄道または橋りょうの建設)
要約
【課題】施工時の手間を低減し、かつ、配線用の管路の設置個所をより多く確保ことが可能なプレキャスト壁高欄およびプレキャスト壁高欄の接合構造を提案する。
【解決手段】プレキャスト床版3と、プレキャスト床版3の上面に載置されたプレキャスト壁高欄2とを接合する接合構造1であって、プレキャスト壁高欄2の下面に開口するように形成された凹部5と、プレキャスト床版3の上面に突設されて凹部5に挿入された接合用床版鉄筋4と、凹部5に充填された充填材7とからなる。プレキャスト壁高欄2には、凹部5の前方から上方に向けて斜め筋21が配筋されていて、接合用床版鉄筋4は、プレキャスト壁高欄2の主筋22の鉄筋径よりも大きな鉄筋径を有しているとともに、先端部に定着体8が形成されている。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
プレキャスト床版の上部に取り付けられるプレキャスト壁高欄であって、
下面に開口しているとともに前記プレキャスト床版の上面に立設された接合用床版鉄筋を挿入可能な凹部が形成されており、
前記凹部の前方から上方に向けて斜め筋が配筋されていることを特徴とする、プレキャスト壁高欄。
続きを表示(約 740 文字)
【請求項2】
前記凹部の断面形状が、下端の幅よりも上端の幅が大きい逆台形状であることを特徴とする、請求項1に記載のプレキャスト壁高欄。
【請求項3】
前記凹部の内部に前面側から背面側に横架された拡幅防止用鉄筋が配筋されていることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のプレキャスト壁高欄。
【請求項4】
前記凹部の上端部が、道路の横断勾配以上の勾配により傾斜していることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のプレキャスト壁高欄。
【請求項5】
プレキャスト床版と、前記プレキャスト床版の上面に載置されたプレキャスト壁高欄とを接合するプレキャスト壁高欄の接合構造であって、
前記プレキャスト壁高欄の下面に開口するように形成された凹部と、
前記プレキャスト床版の上面に突設されて前記凹部に挿入された接合用床版鉄筋と、
前記凹部に充填された充填材と、からなり、
前記プレキャスト壁高欄には、前記凹部の前方から上方に向けて斜め筋が配筋されていて、
前記接合用床版鉄筋は、前記プレキャスト壁高欄の主筋の鉄筋径よりも大きな鉄筋径を有しているとともに、先端部に定着体が形成されていることを特徴とする、プレキャスト壁高欄の接合構造。
【請求項6】
前記接合用床版鉄筋の前記凹部内への埋込長が、鉄筋径の5.0倍以上であることを特徴とする、請求項5に記載のプレキャスト壁高欄の接合構造。
【請求項7】
前記充填材が、70N/mm
2
以上の高強度モルタルであることを特徴とする、請求項5または請求項6に記載のプレキャスト壁高欄の接合構造。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、プレキャスト壁高欄およびプレキャスト壁高欄の接合構造に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)
【背景技術】
【0002】
道路橋等においては、利用者の落下を防止するための壁高欄が設けられているものがある。壁高欄は、一般的に鉄筋コンクリート製である。このような壁高欄として、プレキャスト部材(プレキャスト壁高欄)を使用すれば、施工性の向上を図ることができる。また、壁高欄には、軸方向に沿って配線(例えば通信設備の配線)用の管路が形成される場合がある。
プレキャスト壁高欄を床版に設置する方法として、プレキャスト壁高欄の下面からループ筋を露出させておくとともに、床版の上面から鉄筋を突出させておき、これらの鉄筋を巻き込んだ状態で打設したモルタルを介して接合する場合がある(例えば特許文献1参照)。特許文献1のプレキャスト壁高欄の接合構造では、プレキャスト壁高欄の端面に、隣り合う他のプレキャスト壁高欄と接続するための治具が設けられている。
【0003】
特許文献2には、プレキャスト壁高欄の脚部に箱抜きを形成するとともに、プレキャスト壁高欄の下面から箱抜きに通じる挿通孔を形成しておき、床版の上面に突設されたアンカーボルトをこの挿通孔に挿通させて、箱抜き内においてアンカーボルトの頭部にナットを螺合するプレキャスト壁高欄の接合構造が開示されている。また、特許文献2には、隣り合うプレキャスト壁高欄同士を、両壁高欄に跨って配設された連結ボルトにより接続する構造も開示されている。連結ボルトは、プレキャスト壁高欄の壁面に形成された箱抜きにおいてナットに締着する。
さらに、特許文献3には、プレキャスト壁高欄の下面から突出させた鉄筋を、床版に形成された挿入孔に挿入するとともに、挿入孔と鉄筋の隙間にモルタルを充填するプレキャスト壁高欄の接合構造が開示されている。特許文献3の接合構造では、隣り合うプレキャスト壁高欄同士を接続するにあたり、一方のプレキャスト壁高欄の端面から突設させた接続筋を、他方のプレキャスト壁高欄の端面に形成されたスリットに挿入して、当該スリットにモルタルを充填する。
【0004】
特許文献1の接合構造では、床版との接合部の側面に型枠を設置する必要があり、型枠の設置作業に手間がかかる。また、供用中の道路に壁高欄を設置する場合には、道路側にも型枠を設置する必要があるため、交通規制が必要となる。さらに、プレキャスト壁高欄の端面に他のプレキャスト壁高欄と接合するための治具を設けるため、配線用の管路を形成することができない。
また、特許文献2の接合構造では、外面に面した箱抜きを形成する必要があり、この箱抜きによる耐力の低下が懸念される。また、連結ボルトの存在により、配線用の管路の形成箇所が制限される。
さらに、特許文献3の接合構造では、プレキャスト壁高欄の鉄筋と床版の挿入孔の位置にズレがあると、設置できなくなるため、製造時の品質管理、および、輸送時および施工時の取り扱いに手間がかかる。また、隣り合うプレキャスト壁高欄同士を接合するためのスリットや接続筋を配置すると、配線用の管路の形成箇所が制限されてしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2013-036205号公報
特開2018-066141号公報
特開2021-147840号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、施工時の手間を低減し、かつ、配線用の管路の設置個所をより多く確保ことが可能なプレキャスト壁高欄およびプレキャスト壁高欄の接合構造を提案することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
このような課題を解決するために、本発明のプレキャスト壁高欄は、プレキャスト床版の上部に取り付けられるものであって、下面に開口しているとともに前記プレキャスト床版の上面に立設された接合用床版鉄筋を挿入可能な凹部が形成されており、前記凹部の前方から上方に向けて斜め筋が配筋されている。
また、本発明のプレキャスト壁高欄の接合構造は、プレキャスト床版と、前記プレキャスト床版の上面に載置されたプレキャスト壁高欄とを接合するものであって、前記プレキャスト壁高欄の下面に開口するように形成された凹部と、前記プレキャスト床版の上面に突設されて前記凹部に挿入された接合用床版鉄筋と、前記凹部に充填された充填材とからなり、前記プレキャスト壁高欄には前記凹部の前方から上方に向けて斜め筋が配筋されていて、前記接合用床版鉄筋は前記プレキャスト壁高欄の主筋の鉄筋径よりも大きな鉄筋径を有しているとともに先端部に定着体が形成されている。
かかるプレキャスト壁高欄およびプレキャスト壁高欄の接合構造によれば、接合部において型枠を必要としないため、施工時の手間を低減できる。また、接合用床版鉄筋の先端部に定着体が形成されているため、定着長を短縮でき、その結果、凹部の高さを最小限にして配管スペースをより多く確保できる。また、定着体を有した接合用床版鉄筋を利用してプレキャスト壁高欄をプレキャスト床版に接合することで、隣り合うプレキャスト壁高欄同士を治具等で接合しなくても、必要な耐力を確保できる。そのため、プレキャスト壁高欄同士の接合用の治具を省略し、複数のプレキャスト壁高欄に亘って連続した管路を形成できる。さらに、凹部(箱抜き)が外面に露出しないため、凹部が弱部にならない。また、凹部の前側が斜め筋により補強されているため、曲げ応力に対して必要な耐力を確保している。
【0008】
なお、前記凹部の断面形状が、下端の幅よりも上端の幅が大きい逆台形状であれば、凹部に充填された充填材の硬化体の抜け出しを防止でき、接合性がより向上する。凹部の内面に凹凸(例えば、目粗しやせん断キー)が形成されていれば、より効果的である。また、前記凹部の内部に前面側から背面側に横架された拡幅防止用鉄筋が配筋されているのが望ましい。
また、前記凹部の上端部が、道路の横断勾配以上の勾配により傾斜していれば、逆勾配になることが防止され、充填材の充填時に最も高い位置から空気抜きができる。
また、前記接合用床版鉄筋の前記凹部内への埋込長は、鉄筋径の5.0倍以上にするのが望ましい。
さらに、前記充填材には、設計基準強度が70N/mm
2
以上、コンクリートとの付着強度が2.6N/mm
2
以上の高強度モルタルを使用するのが望ましい。
【発明の効果】
【0009】
本発明のプレキャスト壁高欄およびプレキャスト壁高欄の接合構造によれば、施工時の手間を低減し、かつ、配線用の管路の設置個所を確保することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
プレキャスト床版の接合構造を示す正面図である。
プレキャスト床版の接合構造を示す断面図である。
プレキャスト床版とプレキャスト壁高欄の接合部を示す拡大断面図である。
引き抜き実験結果を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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