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公開番号2024110927
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-16
出願番号2024000901
出願日2024-01-06
発明の名称アダプタを有する外科的洗浄装置
出願人ヘレウス メディカル ゲーエムベーハー
代理人個人
主分類A46B 11/00 20060101AFI20240808BHJP(ブラシ製品)
要約【課題】DAIR処置の範囲内で感染した関節内部人工器官の機械的洗浄及び灌注のための使い捨て装置として使用可能であり得る外科的洗浄装置を提供する。
【解決手段】感染したインプラントの外科的洗浄、複数の毛103を有する毛領域102を含むブラシヘッド101と、洗浄液をブラシヘッドに搬送するように構成された供給要素104と、ブラシヘッドから液体を除去するように構成された排出要素105と、供給要素及び排出要素を外部洗浄装置に解除可能に接続するように構成された接続要素106とを含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
感染したインプラントの外科的洗浄のための装置(100)であって、
複数の毛(103)を有する毛領域(102)を含むブラシヘッド(101)と、洗浄液を前記ブラシヘッド(101)に搬送するように構成された供給要素(104)と、前記ブラシヘッド(101)から液体を除去するように構成された排出要素(105)と、前記供給要素(104)及び前記排出要素(105)を外部洗浄装置(200)に解除可能に接続するように構成された接続要素(106)と、
を備える、装置。
続きを表示(約 900 文字)【請求項2】
前記装置は、前記供給要素(104)の送達速度に対する前記排出要素(105)の送達速度の比率が少なくとも1になるように構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記ブラシヘッド(101)は、前記毛(103)に振動力を加えるように構成されている、請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
前記装置は、前記振動力を生成するための駆動要素(120)を備え、前記駆動要素(120)は、好ましくは、前記供給要素(104)を通る前記洗浄液の流れによって駆動するように構成されている、請求項1から3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
前記接続要素(106)と前記ブラシヘッド(101)との間に配置されており、かつ、前記供給要素(104)を通る洗浄液の流れを制御するように構成されている、弁(107)を更に備える、請求項1から4のいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
前記ブラシヘッド(101)は、アンダーカットの前記洗浄を容易にするために異なる長さの毛(103)を備え、前記毛(103)は、好ましくは、前記毛領域(102)内に弧状に配置されている、請求項1から5のいずれか一項に記載の装置。
【請求項7】
前記供給要素(104)は、前記毛領域(102)内に配置された出口開口部(108)を備える、請求項1から6のいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
前記排出要素(105)は、前記毛領域(102)の前記近位端に配置された吸引開口部(109)を備える、請求項1から7のいずれか一項に記載の装置。
【請求項9】
前記装置は、前記毛(103)を通して前記供給要素(104)から洗浄液を導通し、前記毛の先端(110)において前記洗浄液を放出するように構成されている、請求項1から8のいずれか一項に記載の装置。
【請求項10】
前記装置はポンプを備えていない、前記請求項1から9のいずれか一項に記載の装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、医療技術の分野に関し、特に、感染組織の外科的洗浄に使用するための装置及び方法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
本発明の主題は、特に、DAIR処置の範囲内で感染した関節内部人工器官の機械的洗浄及び灌注のための使い捨て装置として使用可能であり得る外科的洗浄装置である。洗浄装置は、関節内部人工器官の表面を手動でブラッシングするのに好適である。機械的に分離された汚染物質は、洗浄装置から出る洗浄液ジェットによって同時に除去することができる。洗浄液は、従来のジェット洗浄システムに接続することができ、それによって洗浄液を洗浄装置に圧送することができる。洗浄液は、好ましくは、パルス様式で洗浄装置から出ることができる。
【0003】
敗血症性骨手術では、感染した関節内部人工器官の再置換における清拭された骨及び軟組織の領域の洗浄(cleaning)、並びに洗浄(lavage)による感染した骨接合プレートの洗浄(cleaning)が知られている。この目的のために、医療用灌注装置、いわゆる洗浄システムが使用される。これらの洗浄システムは、本明細書では「洗浄装置」とも呼ばれる。洗浄液としては、生理食塩水、リンゲル液、乳酸リンゲル液が知られている。洗浄の目的は、感染組織の残留物、バイオフィルム残留物、血液、及び創傷分泌物を除去することである。洗浄システムは以前から知られている。欧州特許第3187208号、米国特許第4583531号、米国特許第5779702号、米国特許第6059754号及び米国特許出願公開第2019151531号による装置がその例である。しかしながら、強固に付着しているバイオフィルム、特にアンダーカット領域におけるバイオフィルムが、従来のジェット洗浄システムによって条件付きでしか分離できないか、又は更には全く分離できないことが課題である。
【0004】
敗血症手術では、感染した膝関節内部人工器官、股関節内部人工器官及び肩関節内部人工器官を治療するためのいわゆるDAIR処置(デブリドマン、抗生物質及びインプラント保持(debridement, antibiotics and implant retention))が増えている。この外科的技法の目的は、人工関節が温存されるように、デブリドマン及びその後の抗生物質の局所適用によって、関節を開いた後の関節内部人工器官及び周囲組織の感染と戦うことである。費用がかかり、患者に負担をかける再置換関節内部人工器官のインプラントは回避すべきである。
【0005】
これらの処置、特に、初期段階で感染した人工関節の内部人工器官の場合に使用される。PEインレーなどの移動可能なインプラント構成要素は、最初に人工関節から取り外される。感染組織を清拭し、関節内部人工器官の金属表面に付着しているバイオフィルムを、ブラッシング及び洗浄によって可能な限り完全に除去する試みがなされる。次いで、PEインレーなどの新しい移動可能な関節構成要素が、洗浄された関節内部人工器官に挿入される。ここで問題となるのは、金属表面上、特に膝関節の関節丘上のバイオフィルムの除去である。バイオフィルムは、非常に粘着性かつ付着性であり得る。これは、ブラッシング及びその後の洗浄にもかかわらず、バイオフィルム又はバイオフィルム残留物が金属表面上に残存し得ることを意味する。これらのバイオフィルム残留物は、生きている微生物を含有しており、関節内部人工器官及び周囲組織の再感染を引き起こす可能性がある。
【0006】
好ましい実施形態
本発明の目的は、従来技術の上記及び他の課題の1つ以上を解決することである。本発明の目的は、インプラント表面をブラッシングすることによってバイオフィルムを分離し、同時に、分離されたバイオフィルム残留物を洗浄液を使用してインプラント表面から除去することである。結果として、機械的に分離された後、粘着性のバイオフィルムは、インプラント表面に再び付着することができない。本発明の更なる目的は、洗浄液と混合されたバイオフィルム残留物を関節部位から直ちに除去することであり、その結果、分離されたバイオフィルム残留物の周囲組織、関節包への堆積を効果的に防止することができる。
【0007】
装置は、好ましくは、アンダーカットにおいても手動ブラッシングを可能にすることができ、同時に、ブラッシングによって分離されるバイオフィルム残留物などの汚染物質は、灌注液の噴射によって直ちに除去することができ、その結果、汚染物質は、洗浄された表面に付着することができない。装置自体は、好ましくは、それ自身の能動駆動装置がなくてもよく、またポンプがなくてもよい。装置は、好ましくは、プラスチック部品から可能な限り単純かつ費用効果的に製造することができる。更に、装置は、好ましくは、エチレンオキシド滅菌又はガンマ線滅菌によって滅菌することができる。
【0008】
いくつか又は全ての目的は、本明細書に記載される方法及び装置、特に特許請求の範囲に記載される方法及び装置によって達成される。
【0009】
本発明の好ましい実施形態を以下に記載する。
【0010】
第1の実施形態は、感染したインプラントの外科的洗浄のための装置であって、
複数の毛を有する毛領域を含むブラシヘッドと、
洗浄液をブラシヘッドに搬送するように構成された供給要素と、
ブラシヘッドから液体を除去するように構成された排出要素と、
供給要素及び排出要素を外部洗浄装置に解除可能に接続するように構成された接続要素と、
を含む、装置を説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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