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公開番号2024086336
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-27
出願番号2022201414
出願日2022-12-16
発明の名称歯ブラシ
出願人ヤマトエスロン株式会社
代理人個人
主分類A46B 9/04 20060101AFI20240620BHJP(ブラシ製品)
要約【課題】
本体部分において環境負荷が小さいバイオプラスチックを使用しつつも、本体の白化又は割れを低減することができる歯ブラシを提供する。
【解決手段】
ヘッド部の植毛面に複数穴の植毛穴が穿設され、一穴の前記植毛穴に対して一束の毛束と一片の平線とを打ち込むことによって前記一束の毛束を植設する歯ブラシであって、前記ヘッド部を含む本体の成形材料としてポリプロピレン樹脂を用い、かつ、前記成形材料に植物由来のポリエチレン樹脂が添加され、前記毛束は、前記植毛穴の孔方向における平線幅l(mm)と、前記平線の板厚方向における平線厚さt(mm)と、前記植毛穴の直径方向における平線長さd(mm)から前記植毛穴の植毛穴径D(mm)を控除した平線掛かり代s(mm)とが0.05≦l×t×s≦0.18の関係を充足するように植設されることを特徴とする。
【選択図】なし


特許請求の範囲【請求項1】
ヘッド部の植毛面に複数穴の植毛穴が穿設され、一穴の前記植毛穴に対して一束の毛束と一片の平線とを打ち込むことによって前記一束の毛束を植設する歯ブラシであって、
前記ヘッド部を含む本体の成形材料としてポリプロピレン樹脂を用い、かつ、前記成形材料に植物由来のポリエチレン樹脂が添加され、
前記毛束は、前記植毛穴の孔方向における平線幅l(mm)と、前記平線の板厚方向における平線厚さt(mm)と、前記植毛穴の直径方向における平線長さd(mm)から前記植毛穴の植毛穴径D(mm)を控除した平線掛かり代s(mm)とが0.05≦l×t×s≦0.18の関係を充足するように植設される
ことを特徴とする歯ブラシ。
続きを表示(約 450 文字)【請求項2】
前記毛束は、前記植毛穴径D(mm)に対する前記平線長さd(mm)の比率d/Dが1.16≦d/D≦1.60の関係を充足するように植設される
ことを特徴とする請求項1に記載の歯ブラシ。
【請求項3】
前記毛束は、前記平線掛かり代sが0.3mm以上且つ0.5mm以下となるように植設される
ことを特徴とする請求項2に記載の歯ブラシ。
【請求項4】
前記毛束は、前記植毛穴径Dが1.4mm以上且つ1.6mm以下となるように植設される
ことを特徴とする請求項2に記載の歯ブラシ。
【請求項5】
前記植物由来のポリエチレン樹脂は、前記成形材料中に10重量%以上且つ20重量%以下の割合で添加される
ことを特徴とする請求項1ないし4の何れかに記載の歯ブラシ。
【請求項6】
前記植物由来のポリエチレン樹脂は植物由来の直鎖状低密度ポリエチレン樹脂である
ことを特徴とする請求項5に記載の歯ブラシ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は歯ブラシに関し、詳細には合成樹脂製の本体を有し、本体の植毛面に植毛穴が穿設され、植毛穴に対して毛束と平線とを打ち込むことによって毛束を植設する歯ブラシに関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
長年、歯ブラシの多くは、その本体部分が石油由来の合成樹脂により形成されている。そのため、石油由来の合成樹脂製の歯ブラシを使用後に焼却して処分すれば、二酸化炭素が排出されて地球温暖化ガスの濃度を上昇させることにより地球の環境負担が大きい。
【0003】
そのなかで、地球の環境負担が小さい植物由来のプラスチックであるバイオプラスチックの開発が進み、歯ブラシの本体に用いる合成樹脂材料にもバイオプラスチックの採用が始まっている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特表2021-526922号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、従来の石油由来の合成樹脂によって形成される歯ブラシには、多くの場合、本体の成形材料としてポリプロピレン樹脂(PP)が採用されている。そして、歯ブラシの製造ラインには、こうした100%のポリプロピレン樹脂を成形して歯ブラシを製作するための金型が備えられている。
【0006】
その一方で、種々のバイオプラスチックのうち、植物由来のポリエチレン樹脂(PE)は比較的安定して調達することができる。そこで、発明者は、石油由来のポリプロピレン樹脂に一定範囲の比率において植物由来のポリエチレン樹脂を添加することによって、このようなバイオプラスチックを採用しつつも、従来の金型を用いて歯ブラシを製作することができることを見出した。
【0007】
このとき、ポリプロピレン樹脂とポリエチレン樹脂とは互いの相溶性が低いことが知られている。ポリエチレン樹脂が上記の植物由来のポリエチレン樹脂の場合も同様である。そして、このような非相溶の樹脂同士を混合することによって得られた混合材料は、混合しない場合に比べて機械的強度が低い。そのため、ポリプロピレン樹脂の成形材料に植物由来のポリエチレン樹脂を添加して成形した歯ブラシの本体に植毛穴を穿設し、この植毛穴に毛束と平線とを打ち込むときは、植毛穴の周囲に白化が生じ易く、また、白化が進めば割れが生じ易いことが見出された。
【0008】
そこで本発明は、本体部分において環境負担が小さいバイオプラスチックを使用しつつも、本体の白化又は割れを低減することができる歯ブラシを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(1)本発明はヘッド部の植毛面に複数穴の植毛穴が穿設され、一穴の前記植毛穴に対して一束の毛束と一片の平線とを打ち込むことによって前記一束の毛束を植設する歯ブラシであって、前記ヘッド部を含む本体の成形材料としてポリプロピレン樹脂を用い、かつ、前記成形材料に植物由来のポリエチレン樹脂が添加され、前記毛束は、前記植毛穴の孔方向における平線幅l(mm)と、前記平線の板厚方向における平線厚さt(mm)と、前記植毛穴の直径方向における平線長さd(mm)から前記植毛穴の植毛穴径D(mm)を控除した平線掛かり代s(mm)とが0.05≦l×t×s≦0.18の関係を充足するように植設されることを特徴とする歯ブラシを提供するものである。
【0010】
すなわち、発明者が行った試作結果から、平線幅l(mm)×平線厚さt(mm)×平線掛かり代s(mm)が0.05以上である本発明の歯ブラシは、平線がヘッド部の内部に十分食い込み、植毛穴からの刷毛及び平線の抜脱を低減することができる。そして、これと同時に、ポリプロピレン樹脂と植物由来のポリエチレン樹脂との相溶性が悪いためにヘッド部の機械的強度が不足するのに対し、平線幅l(mm)×平線厚さt(mm)×平線掛かり代s(mm)を0.18以下に抑えることによって、毛束及び平線を打ち込むときの打込み箇所近傍の割れを防止し且つ白化を低減することができる。こうして、本発明の歯ブラシは、バイオプラスチックを使用しつつ十分な機械的な要求を満たすことができる。
(【0011】以降は省略されています)

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