TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2024103176
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-01
出願番号2023007365
出願日2023-01-20
発明の名称変位計測装置および地盤変位計測方法
出願人大成建設株式会社
代理人弁理士法人磯野国際特許商標事務所
主分類E21D 9/00 20060101AFI20240725BHJP(地中もしくは岩石の削孔;採鉱)
要約【課題】地盤変位を計測した後に、計測孔から光ファイバーケーブルセンサを回収できる変位計測装置を提供する。
【解決手段】変位計測装置10であって、計測孔90に挿入されるパイプ20と、パイプ20内で膨張収縮可能なパッカー30と、パッカー30の外面とパイプ20の内面との間に配置された上下の平板40,40と、平板40に取り付けられた光ファイバーケーブルセンサ50と、パイプ20内に配置された位置揃え部材60と、を備えている。光ファイバーケーブルセンサ50は測定装置80に接続可能である。位置揃え部材60には、隣り合うパッカー30,30の連結部35が挿通される挿通口63と、平板40に形成された係合部48が係合される被係合部64と、が形成されている。
【選択図】図11
特許請求の範囲【請求項1】
計測孔に挿入されるパイプと、
前記パイプ内で膨張収縮可能な袋状のパッカーと、
前記パッカーの外面と前記パイプの内面との間に配置された上下の平板と、
前記平板に取り付けられた光ファイバーケーブルセンサと、
前記パイプ内に配置された位置揃え部材と、を備え、
複数の前記パッカーが前記パイプの延長方向に連結されており、
前記光ファイバーケーブルセンサは、前記光ファイバーケーブルセンサのひずみを測定する測定装置に接続可能であり、
前記パッカーを膨張させた状態では、前記平板が前記パッカーの外面と前記パイプの内面との間に挟まれて固定されるように構成されており、
前記位置揃え部材には、
隣り合う前記パッカーの連結部が挿通される挿通口と、
前記両平板に形成された係合部がそれぞれ係合する上下の被係合部と、が形成されていることを特徴とする変位計測装置。
続きを表示(約 760 文字)【請求項2】
前記被係合部は、前記位置揃え部材に形成された孔部であり、
前記平板から突出した前記係合部が前記被係合部に差し込まれていることを特徴とする請求項1に記載の変位計測装置。
【請求項3】
複数の前記平板が前記パイプの延長方向に連結され、
隣り合う前記平板の内面に重ねられた連結部材によって、隣り合う前記平板が連結されており、
前記平板に形成された取付孔に外面側から挿入されたねじ部材が、前記連結部材に形成されたねじ孔に螺合され、
前記連結部材の内面側に突出した前記ねじ部材の先端部によって前記係合部が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の変位計測装置。
【請求項4】
前記被係合部は、前記平板の延長方向に延びている長孔であることを特徴とする請求項2に記載の変位計測装置。
【請求項5】
地盤の変位を計測する地盤変位計測方法であって、
地盤に設けた計測孔に請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の変位計測装置を挿入する工程と、
前記計測孔の内面と前記パイプの外面との間に充填材を充填して、前記パイプの位置決めを行う工程と、
前記パッカー内を加圧して前記パッカーを膨張させ、前記平板を前記パッカーの外面と前記パイプの内面との間に挟んで、前記光ファイバーケーブルセンサを前記パイプに対して固定する工程と、
前記光ファイバーケーブルセンサのひずみを計測する工程と、
前記パッカー内を減圧して、前記パッカーを収縮させる工程と、
前記パッカー、前記平板および前記光ファイバーケーブルセンサを前記パイプから抜き出す工程と、
を備えていることを特徴とする地盤変位計測方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、トンネル施工における切羽前方の地盤変位を計測する変位計測装置および変位計測装置を用いた地盤変位計測方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
例えば、トンネルの施工において、切羽前方の地山状況に応じて適切な工法を採用するためには、切羽前方の地盤変位を管理する必要がある。
地盤変位の計測方法としては、切羽前方に向けて形成した計測孔に光ファイバーケーブルセンサを挿入し、測定装置から光ファイバーケーブルセンサに光を入射して散乱光が戻るまでの時間や散乱光の周波数分布を解析することで、地盤変位を把握する方法がある。
特許文献1には、パイプの外周面に光ファイバーケーブルセンサを取り付け、計測孔にパイプを挿入し、計測孔内にグラウト材を充填することで、光ファイバーケーブルセンサを計測孔内に固定することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2002-156215号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記した従来の地盤変位計測方法では、計測孔内に充填したグラウト材に光ファイバーケーブルセンサが埋め込まれるため、地盤変位を計測した後に、光ファイバーケーブルセンサを回収できないという問題がある。例えば、全長に亘って高分解能および高精度に地盤変位を計測可能な光ファイバーケーブルセンサを前記した従来の地盤変位計測方法に適用すると、施工コストが嵩んでしまう。
【0005】
本発明は、前記した問題を解決し、地盤変位を計測した後に、計測孔から光ファイバーケーブルセンサを回収できる変位計測装置および地盤変位計測方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するため、第一の発明は、変位計測装置であって、計測孔に挿入されるパイプと、前記パイプ内で膨張収縮可能な袋状のパッカーと、前記パッカーの外面と前記パイプの内面との間に配置された上下の平板と、前記平板に取り付けられた光ファイバーケーブルセンサと、前記パイプ内に配置された位置揃え部材と、を備えている。この変位計測装置では、複数の前記パッカーが前記パイプの延長方向に連結されている。前記光ファイバーケーブルセンサは、前記光ファイバーケーブルセンサのひずみを測定する測定装置に接続可能である。前記パッカーを膨張させた状態では、前記平板が前記パッカーの外面と前記パイプの内面との間に挟まれて固定されるように構成されている。前記位置揃え部材には、隣り合う前記パッカーの連結部が挿通される挿通口と、前記両平板に形成された係合部がそれぞれ係合される上下の被係合部と、が形成されている。
【0007】
前記課題を解決するため、第二の発明は、地盤の変位を計測する地盤変位計測方法である。この地盤変位計測方法は、地盤に設けた計測孔に前記した変位計測装置を挿入する工程と、前記計測孔の内面と前記パイプの外面との間に充填材を充填して、前記パイプの位置決めを行う工程と、前記パッカー内を加圧して前記パッカーを膨張させ、前記平板を前記パッカーの外面と前記パイプの内面との間に挟んで、前記光ファイバーケーブルセンサを前記パイプに対して固定する工程と、前記光ファイバーケーブルセンサのひずみを計測する工程と、前記パッカー内を減圧して、前記パッカーを収縮させる工程と、前記パッカー、前記平板および前記光ファイバーケーブルセンサを前記パイプから抜き出す工程と、を備えている。
【0008】
本発明では、地盤に設けた計測孔に挿入したパイプ内でパッカーを膨張させ、平板をパッカーの外面とパイプの内面との間に挟むことで、光ファイバーケーブルセンサをパイプに対して固定できる。そして、光ファイバーケーブルセンサを用いて地盤変位を計測した後に、パッカーを収縮して、光ファイバーケーブルセンサのパイプへの固定を解除することで、パイプ内から光ファイバーケーブルセンサを回収できる。
このように、本発明では、地盤変位を計測した後に地盤内から光ファイバーケーブルセンサを回収できるため、高精度の変位計側が期待できる高価な光ファイバーケーブルセンサとパッカー装置を用いる場合でも、地盤変位の計測に要するコストを抑えることができる。つまり、高価な光ファイバーケーブルセンサとパッカー装置を用いた変位計測方法に本発明を適用して、地盤変位を精度良く求めることができる。
また、本発明では、上下の平板が位置揃え部材に係合されることで、両平板がパイプ内に位置決めされる。これにより、両平板に取り付けた上下の光ファイバーケーブルセンサの水平方向の位置を揃えることができるため、鉛直方向の地盤変位を正確に求めることができる。
【0009】
前記した変位計測装置において、前記被係合部が前記位置揃え部材に形成された孔部であり、前記平板から突出した前記係合部を前記被係合部に差し込むように構成した場合には、平板の係合部を、位置揃え部材の被係合部に容易に係合できる。
【0010】
前記した変位計測装置において、複数の前記平板が前記パイプの延長方向に連結され、 隣り合う前記平板の内面に重ねられた連結部材によって、隣り合う前記平板が連結されており、前記平板に形成された取付孔に外面側から挿入されたねじ部材が、前記連結部材に形成されたねじ孔に螺合されている場合には、前記連結部材の内面側に突出した前記ねじ部材の先端部によって前記係合部を形成することで、部品点数を抑えることができる。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

個人
地面の穴あけ機
4か月前
個人
ずり積込み装置
2か月前
株式会社エステック
掘削機
1か月前
株式会社奥村組
削孔システム
15日前
戸田建設株式会社
面木
1か月前
株式会社大林組
土砂採取装置
3か月前
アイエスケー株式会社
結合装置
3か月前
株式会社堤水素研究所
発破装置
14日前
株式会社フジタ
遠隔操作トンネル掘削装置
2か月前
テクノス株式会社
鋼製セグメント製造設備
25日前
株式会社フジタ
覆工コンクリート打設装置
3か月前
株式会社フジタ
覆工コンクリート打設装置
3か月前
日特建設株式会社
ビット及び削孔機
21日前
個人
鉱物採取具
2か月前
株式会社フジタ
トンネル工事のずり排出方法
2か月前
Next Innovation合同会社
継手部材
4か月前
株式会社フジタ
トンネル工事のずり排出方法
2か月前
個人
掘削機、資源回収システム、及び、潜水機
4か月前
株式会社フジタ
切羽穿孔機の遠隔制御システム
2か月前
六菱ゴム株式会社
止水装置
2か月前
ハイテック株式会社
気泡生成装置および掘削装置
1か月前
個人
オープンシールド機の組立方法
3か月前
株式会社CREATIVE21
空圧ディスペンサ及びカートリッジ
1か月前
日本ヒューム株式会社
プレキャスト部材の継手構造
1か月前
大成建設株式会社
湧水観測装置と湧水観測方法
3か月前
日特建設株式会社
鉄筋保持器具および補強土工法
3か月前
鹿島建設株式会社
トンネル掘削機
1日前
ハイテック株式会社
コア採取装置およびボーリング装置
1か月前
株式会社フジタ
トンネル覆工コンクリート用締固め装置
22日前
株式会社奥村組
爆薬装填方法
3か月前
株式会社奥村組
爆薬装填装置
3か月前
株式会社竹中工務店
削孔方法
2か月前
株式会社カテックス
充填用器具及び充填方法
2か月前
フジプレコン株式会社
コンクリート製収納管路の構築工法
4日前
大成建設株式会社
リニューアルトンネルとその施工方法
2か月前
戸田建設株式会社
セグメント
2か月前
続きを見る