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公開番号2024103159
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-01
出願番号2023007344
出願日2023-01-20
発明の名称センサ清掃具
出願人中国電力株式会社
代理人個人
主分類H02G 1/02 20060101AFI20240725BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】送電鉄塔の電力線用腕金に設置される故障点標定装置のセンサの検知面を、送電線を停電させることなく効率良くかつ確実に清掃することができるセンサ清掃具を提供する。
【解決手段】共用操作棒50に連結可能な基端部2aと、屈曲した角部2cを有する先端部2bを備える杆2と、この基端部2aの梢端2dと角部2cの間に設けられ弾性材からなる摩擦部材3と、この摩擦部材3の表面に覆設される拭き取り部材4と、この拭き取り部材4を杆2又は摩擦部材3に固定する固定部材5と、を備えるセンサ清掃具1Aによる。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
間接活線工具に連結可能な基端部と、屈曲した角部を有する先端部を備える杆と、
前記先端部の梢端と前記角部の間に設けられ弾性材からなる摩擦部材と、
前記摩擦部材の表面に覆設される拭き取り部材と、
前記拭き取り部材を前記杆又は前記摩擦部材に固定する固定部材と、を備えることを特徴とするセンサ清掃具。
続きを表示(約 330 文字)【請求項2】
前記拭き取り部材は、布又は不織布からなりかつ袋状をなし、
前記固定部材は、紐又はバンドであることを特徴とする請求項1に記載のセンサ清掃具。
【請求項3】
前記摩擦部材の表面は凸凹を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のセンサ清掃具。
【請求項4】
前記先端部の前記角部は、前記基端部寄りの前記杆の中心軸に対する、前記梢端寄りの前記杆の中心軸のなす角度を変更可能な角度調整構造を備えていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のセンサ清掃具。
【請求項5】
前記杆は、前記基端部と前記角部の間に伸縮構造を備えていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のセンサ清掃具。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、送電鉄塔の電力線用腕金に設置されている故障点標定装置のセンサを清掃するためのセンサ清掃具に関する。
続きを表示(約 3,400 文字)【0002】
はじめに、図7及び図8を参照しながら故障点標定装置のセンサ及びその設置場所について説明する。
図7(a)、(b)はいずれも送電鉄塔において故障点標定装置のセンサの設置位置を示す図面である。また、図8は故障点標定装置のセンサの外観を示す斜視図である。なお、図7(b)は、図7(a)中の符号Xで示す方向から送電鉄塔を見下ろすように見た図である。
一般に、発電設備から各変電所に電力を送る送電線は、雷撃や断線等の送電線上の故障点(事故点)を標定する目的で、故障点標定装置を備えている。
また、上記故障点標定装置は、複数のセンサユニット(以下、単に「センサ」という。)を備えている。
より具体的には、上記故障点標定装置のセンサ27は、例えば図7(a)、(b)に示す送電鉄塔20の電力線用腕金23において、図中の符号Yで示す位置に設置されている。
さらに、このセンサ27は、例えば図8に示すような外観を有し、かつその検知面27aが、電力線用腕金23の先端側に碍子26を介して保持される電力線24を向くように設置されている。
つまり、故障点標定装置のセンサ27の検知面27aの背面は、送電鉄塔20の主柱材21a側に向けられている(図示せず)。
さらに、このセンサ27は、電力線24上の故障点を標定するために、電圧を検知するよう構成されている。
【0003】
また、図8に示すようなセンサ27の検知面27aは、撥水性を有するフッ素樹脂によりコーティングされている。
そして、このようなセンサ27の検知面27aは、日夜屋外で雨水に晒されているせいでフッ素樹脂に汚れが吸着して、徐々に撥水性の低下が起こる。さらに、このような汚れのせいで、降雨時に検知面27a上に水の膜が生じたり、あるいはこの水の膜によって検知面27aの表面側と裏面側(検出装置等を有する側)が電気的につながってしまい、センサ27の検知面27aがシールド状態になってしまうという不具合が生じている。
さらに、この場合は、センサ27における電圧の検出能力が低下し、送電線上の故障点の評点を適切に行うことができなくなるといった別の不具合が生じてしまう。
【0004】
このため、上述のような不具合の発生を回避すべく、センサ27の検知面27aを定期的に清掃する必要がある。
通常、図8に示すようなセンサ27の検知面27aの清掃業務では、作業者が送電鉄塔20におけるセンサ27の設置場所に赴いて、濡らした布等を用いて検知面27aを直接擦ってフッ素樹脂に吸着した汚れを除去している。
さらに、この業務は高圧線である電力線24に接近する作業であるため、通常は電力線24を停電した上でその作業を行っている。
つまり、図8に示すようなセンサ27の検知面27aを清掃するには、送電鉄塔20に架設される電力線24を停電する必要がある。このため、その日程調整等も含めて事前準備に多大な労力を割く必要があり、頻繁にセンサ27の検知面27aを清掃できないという課題があった。
なお、本願発明と同じ解決すべき課題を有する先願は現時点では発見されていないが、関連する技術分野の先願としては、例えば以下に示すような特許文献1が知られている。
【0005】
特許文献1には「碍子洗浄具」という名称で、碍子を洗浄する碍子洗浄具に関する発明が開示されている。
特許文献1に開示される碍子洗浄具は、本願と同じ出願人によるものであり、同文献中の図1に示す符号をそのまま用いて説明すると、共用操作棒101の先端に固定具102を介して設けられ、内部に水分を含み碍子を洗浄する碍子洗浄スポンジ103と、共用操作棒101に対し、碍子洗浄スポンジ103の角度を変更自在な角度調整部102と、を備えている。
上述のような特許文献1に開示される発明によれば、簡単な構成で碍子を安全かつ適切に洗浄することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2021-086678号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述の特許文献1に開示される碍子洗浄具は、碍子の表面を水洗いする際に用いられる清掃具である。
他方、本発明の清掃対象であるセンサ27の検知面27a(先の図8を参照)は、上述の通りその表面上に水の膜ができることで、その検出能力が低下するという課題を有しており、このような課題に対処すべく検知面27aを撥水性を有するフッ素樹脂によりコーティングしている。
このため、センサ27の検知面27aの表面をスポンジ等を用いて水洗いした場合は、洗浄後の検知面27a上に残った水滴が乾いて洗剤等からなる水垢が残存する可能性が高く、この水垢が検知面27a上において先に述べたような不具合を生じさせる原因になる可能性が高い。
したがって、水洗いを前提とする特許文献1に開示される碍子洗浄具を、先の図8に示すセンサ27の検知面27aを清掃する清掃具に転用することは好ましくない。
【0008】
本発明はかかる従来の事情に対処してなされたものでありその目的は、送電鉄塔の電力線用腕金に設置される故障点標定装置のセンサの検知面を、送電線を停電させることなく効率的にかつ確実に清掃することができるセンサ清掃具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するための第1の発明であるセンサ清掃具は、間接活線工具に連結可能な基端部と、屈曲した角部を有する先端部を備える杆と、先端部の梢端と角部の間に設けられ弾性材からなる摩擦部材と、摩擦部材の表面に覆設される拭き取り部材と、拭き取り部材を杆又は摩擦部材に固定する固定部材と、を備えることを特徴とする。
上記構成の第1の発明において杆は、摩擦部材及び拭き取り部材を支持するという作用を有する。また、第1の発明において杆は、その先端部が屈曲しており、その屈曲部分が角部である。そして、第1の発明の杆の先端部が屈曲していることで、センサの背面側から、杆の先端部に設けられる摩擦部材及び拭き取り部材を送り込んで操作して、清掃対象であるセンサの検知面を擦って清掃するという作用を有する。
さらに、杆の先端部に設けられる摩擦部材は、清掃対象であるセンサの検知面に拭き取り部材を押し付けながら、拭き取り部材により検知面を擦るという作用を有する。また、摩擦部材の表面に覆設される拭き取り部材は、摩擦部材によりセンサの検知面に押し付けられたままスライドされることで、検知面に付着(吸着)した汚れを払拭するという作用を有する。
さらに、第1の発明では、拭き取り部材によりセンサの検知面上の汚れが擦り落とされるため、センサの検知面を水洗いする場合のように、検知面に水滴等が残存することがない。
そして、第1の発明では、摩擦部材が耐用品である一方で、拭き取り部材は消耗品である。この場合、摩擦部材を、拭き取り部材を兼ねた消耗品とする場合に比べて、第1の発明を用いてセンサの検知面を繰り返し清掃する際に要するランニングコストを安価にするという作用を有する。
加えて、固定部材は、センサの検知面の清掃中に、摩擦部材から拭き取り部材が意図せず外れるのを防ぐという作用を有する。
【0010】
第2の発明は、上述の第1の発明であって、拭き取り部材は、布又は不織布からなりかつ袋状をなし、固定部材は、紐又はバンドであることを特徴とする。
上記構成の第2の発明は、上述の第1の発明による作用と同じ作用を有する。さらに、第2の発明において拭き取り部材及び固定部材を上記のように特定することで、拭き取り部材及び固定部材の入手に要するコストを安価にしつつ、清掃作業中に摩擦部材から拭き取り部材が意図せず外れて、落下事故や接触事故が起こるのを好適に防ぐという作用を有する。
(【0011】以降は省略されています)

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