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公開番号2024100727
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-26
出願番号2024002695
出願日2024-01-11
発明の名称粘着剤組成物、粘着剤層、粘着剤層付光学フィルムおよび表示装置
出願人住友化学株式会社
代理人弁理士法人深見特許事務所
主分類C09J 133/04 20060101AFI20240719BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】優れた耐熱耐久性を示す粘着剤を提供すること。
【解決手段】(メタ)アクリル系樹脂(A)と、架橋剤(B)と、シラン化合物(C)とを含有し、(メタ)アクリル系樹脂(A)は、ホモポリマーのガラス転移温度が30℃以上であるアルキルメタクリレート(a)由来の構成単位を(メタ)アクリル系樹脂(A)を構成する全構成単位100質量部に対して1質量部以上15質量部以下、式(1)で表されるヒドロキシ基含有(メタ)アクリレート(b)由来の構成単位を(メタ)アクリル系樹脂(A)を構成する全構成単位100質量部に対して0.3質量部以上5.5質量部以下、及びカルボキシ基含有モノマー(c)由来の構成単位を含み、式(1)で表されるヒドロキシ基含有(メタ)アクリレート(b)由来の構成単位に対するカルボキシ基含有モノマー(c)由来の構成単位の質量比(c)/(b)が0.06以上1.0以下である粘着剤組成物。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項１】
（メタ）アクリル系樹脂（Ａ）と、架橋剤（Ｂ）と、シラン化合物（Ｃ）とを含有し、
前記（メタ）アクリル系樹脂（Ａ）は、
ホモポリマーのガラス転移温度が３０℃以上であるアルキルメタクリレート（ａ）由来の構成単位を前記（メタ）アクリル系樹脂（Ａ）を構成する全構成単位１００質量部に対して１質量部以上１５質量部以下、
下記式（１）：
TIFF
2024100727000011.tif
24
147
［式（１）中、
ｎは１～５の整数を示し、
Ａ
１
は水素原子又はアルキル基を示し、
Ｘ
１
は置換基を有していてもよいメチレン基を示し、ｎが２以上のとき、前記Ｘ
１
は同一であってよく、または異なっていてもよい］
で表されるヒドロキシ基含有（メタ）アクリレート（ｂ）由来の構成単位を前記（メタ）アクリル系樹脂（Ａ）を構成する全構成単位１００質量部に対して０．３質量部以上５．５質量部以下、及び
カルボキシ基含有モノマー（ｃ）由来の構成単位
を含み、
前記式（１）で表されるヒドロキシ基含有（メタ）アクリレート（ｂ）由来の構成単位に対する前記カルボキシ基含有モノマー（ｃ）由来の構成単位の質量比（ｃ）／（ｂ）が０．０６以上１．０以下である、粘着剤組成物。
続きを表示（約 720 文字）【請求項２】
前記ホモポリマーのガラス転移温度が３０℃以上であるアルキルメタクリレート（ａ）のホモポリマーのガラス転移温度が８０℃以上である、請求項１に記載の粘着剤組成物。
【請求項３】
前記ホモポリマーのガラス転移温度が３０℃以上であるアルキルメタクリレート（ａ）はメチルメタクリレート、ｔｅｒｔ－ブチルメタクリレート、イソボルニルメタクリレートおよびシクロヘキシルメタクリレートからなる群から選択される少なくとも一種を含む、請求項１に記載の粘着剤組成物。
【請求項４】
前記（メタ）アクリル系樹脂（Ａ）の重量平均分子量が１００万以上３２０万以下である、請求項１～３のいずれか一項に記載の粘着剤組成物。
【請求項５】
前記架橋剤（Ｂ）が芳香族系イソシアネート化合物を含み、前記（メタ）アクリル系樹脂（Ａ）１００質量部に対して前記架橋剤（Ｂ）を０．２質量部以上５．０質量部以下含有する、請求項１～３のいずれか一項に記載の粘着剤組成物。
【請求項６】
請求項１～３のいずれか一項に記載の粘着剤組成物を含む粘着剤層。
【請求項７】
光学フィルムと、前記光学フィルム上に積層された請求項６に記載の粘着剤層とを含む、粘着剤層付光学フィルム。
【請求項８】
前記光学フィルムは偏光子を含む、請求項７に記載の粘着剤層付光学フィルム。
【請求項９】
請求項７に記載の粘着剤層付光学フィルムを含む表示装置。
【請求項１０】
請求項８に記載の粘着剤層付光学フィルムを含む表示装置。
（【請求項１１】以降は省略されています）
発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、粘着剤組成物に関し、さらには粘着剤組成物を含む粘着剤層、および粘着剤層付光学フィルムにも関する。
続きを表示（約 2,900 文字）【背景技術】
【０００２】
液晶表示装置や有機エレクトロルミネッセンス（有機ＥＬ）表示装置等の画像表示装置に用いられる偏光板等の光学フィルムは、粘着剤層を介して他の部材（例えば液晶表示装置における液晶セル等の画像表示素子）に貼合して用いられることが多い。特許文献１には、高温環境下における耐久性を有する偏光板用粘着剤を形成する組成物として、アクリル系樹脂とイオン性化合物とを含有し、アクリル系樹脂はメチルメタクリレート由来の構造部位、ブチルアクリレート由来の構造部位、メチルアクリレート由来の構造部位、及び４－ヒドロキシブチルアクリレートを含有する偏光板用粘着剤組成物が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２０２２－２５４１７号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
車載用途等の光学フィルムに用いられる粘着剤には、より過酷な高温環境下での耐熱耐久性の向上が要求されている。しかしながら、粘着剤は、より過酷な高温環境下における耐熱耐久性の担保が困難であった。
【０００５】
本発明の目的は、優れた耐熱耐久性を示す粘着剤を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
本発明は、以下の粘着剤組成物、粘着剤層、粘着剤層付光学フィルムおよび表示装置を提供する。
［１］（メタ）アクリル系樹脂（Ａ）と、架橋剤（Ｂ）と、シラン化合物（Ｃ）とを含有し、
前記（メタ）アクリル系樹脂（Ａ）は、
ホモポリマーのガラス転移温度が３０℃以上であるアルキルメタクリレート（ａ）由来の構成単位を前記（メタ）アクリル系樹脂（Ａ）を構成する全構成単位１００質量部に対して１質量部以上１５質量部以下、
下記式（１）：
TIFF
2024100727000002.tif
24
147
［式（１）中、
ｎは１～５の整数を示し、
Ａ
１
は水素原子又はアルキル基を示し、
Ｘ
１
は置換基を有していてもよいメチレン基を示し、ｎが２以上のとき、前記Ｘ
１
は同一であってよく、または異なっていてもよい］
で表されるヒドロキシ基含有（メタ）アクリレート（ｂ）由来の構成単位を前記（メタ）
アクリル系樹脂（Ａ）を構成する全構成単位１００質量部に対して０．３質量部以上５．５質量部以下、及び
カルボキシ基含有モノマー（ｃ）由来の構成単位
を含み、
前記式（１）で表されるヒドロキシ基含有（メタ）アクリレート（ｂ）由来の構成単位に対する前記カルボキシ基含有モノマー（ｃ）由来の構成単位の質量比（ｃ）／（ｂ）が０．０６以上１．０以下である、粘着剤組成物。
［２］前記ホモポリマーのガラス転移温度が３０℃以上であるアルキルメタクリレート（ａ）のホモポリマーのガラス転移温度が８０℃以上である、［１］に記載の粘着剤組成物。
［３］前記ホモポリマーのガラス転移温度が３０℃以上であるアルキルメタクリレート（ａ）はメチルメタクリレート、ｔｅｒｔ－ブチルメタクリレート、イソボルニルメタクリレートおよびシクロヘキシルメタクリレートからなる群から選択される少なくとも一種を含む、［１］又は［２］に記載の粘着剤組成物。
［４］前記（メタ）アクリル系樹脂（Ａ）の重量平均分子量が１００万以上３２０万以下である、［１］～［３］のいずれかに記載の粘着剤組成物。
［５］前記架橋剤（Ｂ）が芳香族系イソシアネート化合物を含み、前記（メタ）アクリル系樹脂（Ａ）１００質量部に対して前記架橋剤（Ｂ）を０．２質量部以上５．０質量部以下含有する、［１］～［４］のいずれかに記載の粘着剤組成物。
［６］［１］～［５］のいずれかに記載の粘着剤組成物を含む粘着剤層。
［７］光学フィルムと、前記光学フィルム上に積層された［６］に記載の粘着剤層とを含む、粘着剤層付光学フィルム。
［８］前記光学フィルムは偏光子を含む、［７］に記載の粘着剤層付光学フィルム。
［９］［７］又は［８］に記載の粘着剤層付光学フィルムを含む表示装置。
［１０］単位体積あたりの破断エネルギーが１．２×１０
６
Ｊ／ｍ
３
以上である、粘着剤層。
【発明の効果】
【０００７】
本発明によれば、優れた耐熱耐久性を示す粘着剤を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【０００８】
本発明に係る粘着剤層付光学フィルムの一例を示す概略断面図である。
本発明に係る粘着剤層付光学フィルムの他の一例を示す概略断面図である。
本発明に係る粘着剤層付光学フィルムのさらに他の一例を示す概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【０００９】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態を説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。以下の全ての図面においては、各構成要素を理解し易くするために縮尺を適宜調整して示しており、図面に示される各構成要素の縮尺と実際の構成要素の縮尺とは必ずしも一致しない。
【００１０】
＜粘着剤組成物＞
（１）（メタ）アクリル系樹脂（Ａ）
本発明に係る粘着剤組成物が含む（メタ）アクリル系樹脂（Ａ）は、ホモポリマーのガラス転移温度（以下、Ｔｇともいう）が３０℃以上であるアルキルメタクリレート（ａ）［以下、アルキルメタクリレート（ａ）ともいう］由来の構成単位を（メタ）アクリル系樹脂（Ａ）を構成する全構成単位１００質量部に対して１質量部以上１５質量部以下、
下記式（１）：
TIFF
2024100727000003.tif
24
147
［式（１）中、
ｎは１～５の整数を示し、
Ａ
１
は水素原子またはアルキル基を示し、
Ｘ
１
は置換基を有していてもよいメチレン基を示し、ｎが２以上のとき、前記Ｘ
１
は同一であってよく、または異なっていてもよい］
で表されるヒドロキシ基含有（メタ）アクリレート（ｂ）［以下、ヒドロキシ基含有（メタ）アクリレート（ｂ）ともいう］由来の構成単位を（メタ）アクリル系樹脂（Ａ）を構成する全構成単位１００質量部に対して０．３質量部以上５．５質量部以下、およびカルボキシ基含有モノマー（ｃ）由来の構成単位を含む。なお本明細書において、（メタ）アクリルとは、アクリルまたはメタクリルのいずれでもよいことを意味する。（メタ）アクリレートとは、アクリレートまたはメタクリレートのいずれでもよいことを意味する。
（【００１１】以降は省略されています）

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