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公開番号2024100131
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-26
出願番号2023003884
出願日2023-01-13
発明の名称シールド掘進機制御システムおよび制御方法
出願人清水建設株式会社
代理人弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類E21D 9/093 20060101AFI20240719BHJP(地中もしくは岩石の削孔;採鉱)
要約【課題】少ないシールドジャッキ操作回数でも操作パラメータを得るための精度のよい学習モデルを作成可能であるとともに、モデルの過学習による精度低下を防止することができるシールド掘進機制御システムおよび制御方法を提供する。
【解決手段】シールド掘進機から取得した掘進状況のレコードが記録された履歴テーブルを教師データとして作成される操作判定モデルにおいて、履歴テーブルは、シールドジャッキの操作を行った操作有りレコードと、シールドジャッキの操作を行わなかった操作無しレコードとを含み、操作判定モデルは、履歴テーブルにおいて、操作有りレコードに対応する時刻から所定時間だけ遡った期間内に存在する操作無しレコードを操作有りレコードとしてラベリングした教師データを用いて機械学習させたものである。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
シールド掘進機から取得した掘進状況のレコードが記録された履歴テーブルを教師データとし、前記掘進状況のデータを入力値、シールドジャッキの操作の有無を出力値として機械学習させたモデルであって、前記掘進状況のデータに対応した操作判定値を出力する操作判定モデルと、
前記シールド掘進機から取得した前記掘進状況を示す特徴量に基づいて、前記シールドジャッキの操作パラメータを推定する操作予測モデルと、
前記操作判定モデルが出力した前記操作判定値に基づいて、前記操作予測モデルによる前記操作パラメータの推定を行わせる処理制御部とを備え、
前記履歴テーブルは、前記シールドジャッキの操作を行った操作有りレコードと、前記シールドジャッキの操作を行わなかった操作無しレコードとを含み、
前記操作判定モデルは、前記履歴テーブルにおいて、前記操作有りレコードに対応する時刻から所定時間だけ遡った期間内に存在する前記操作無しレコードを操作有りレコードとしてラベリングした教師データを用いて機械学習させたものであることを特徴とするシールド掘進機制御システム。
続きを表示(約 490 文字)【請求項2】
シールド掘進機から取得した掘進状況のレコードが記録された履歴テーブルを教師データとし、前記掘進状況のデータを入力値、シールドジャッキの操作の有無を出力値として機械学習させたモデルであって、前記掘進状況のデータに対応した操作判定値を出力する操作判定モデルと、
前記シールド掘進機から取得した前記掘進状況を示す特徴量に基づいて、前記シールドジャッキの操作パラメータを推定する操作予測モデルと、
前記操作判定モデルが出力した前記操作判定値に基づいて、前記操作予測モデルによる前記操作パラメータの推定を行わせる工程とを有し、
前記履歴テーブルは、前記シールドジャッキの操作を行った操作有りレコードと、前記シールドジャッキの操作を行わなかった操作無しレコードとを含み、
前記操作判定モデルは、前記履歴テーブルにおいて、前記操作有りレコードに対応する時刻から所定時間だけ遡った期間内に存在する前記操作無しレコードを操作有りレコードとしてラベリングした教師データを用いて機械学習させたものであることを特徴とするシールド掘進機制御方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、人工知能(AI)によるシールド掘進機の自動制御に好適なシールド掘進機制御システムおよび制御方法に関するものである。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来、トンネルを構築する際のシールド工事では、シールド掘進機を用いて地山を掘削しながら、シールド掘進機の後端部にリング状のセグメントを組み立てて設置し、このセグメントに反力をとってシールドジャッキが油圧操作により伸張することでシールド掘進機を推進させる方法が用いられている。シールドジャッキは通常、シールド掘進機の後方において周方向に間隔をあけて複数配置されている。オペレータは、職員からの掘進指示(書)に従い、各種計測器からのデータを監視しながら各シールドジャッキの使用の有無を選択することで、シールド掘進機に作用させる力点の位置を調整し、シールド掘進機の掘進方向を制御する。
【0003】
シールド掘進機の掘進方向の制御は、オペレータの熟練度などに左右され、オペレータの違いにより掘進精度にばらつきを生じるおそれがある。そこで、本特許出願人は、AIの手法をシールド掘進機の操作に取り入れることにより、オペレータの違いに関わらず掘進精度を一定に保つようにした特許文献1に記載の制御システムを提案している。この特許文献1の制御システムは、シールド掘進機から供給される掘削状況を示す特徴量を入力することにより、推定値としてシールド掘進機の操作確率を出力する操作判定モデルと、シールド掘進機から供給される掘削状況を示す特徴量を入力することにより、推定値としてシールド掘進機の操作パラメータ(力点位置)を出力する操作予測モデルと、操作判定モデルが所定の閾値以上の操作確率を出力した場合に、操作予測モデルに対して操作パラメータの推定を行わせる処理制御部とを備える。
【0004】
上記の操作判定モデルは、シールド掘進機から得られる掘削状況と、その掘削状況に対応するオペレータの操作とを対応付けた教師あり学習により作成される。オペレータがシールド掘進機を操作する頻度は通常、数十秒から数百秒に一回程度であることから、操作判定モデルは、常に操作しないことを正解とするモデルになる可能性がある。そこで、上記の操作判定モデルでは、学習時に操作有りレコードに適切な重み付けをすることでデータ数のバランスをとり、モデルの精度向上を図っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2021-17758号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
シールドジャッキの操作回数は、オペレータの違いや、掘進する地山状況、線形により異なり、操作回数が非常に少ない場合がある。
【0007】
掘進初期のため全体の学習データ数が少ない場合や、オペレータの違いや地質状況に起因して学習データ中のシールドジャッキの操作回数も少ない場合には、未知のデータに対して予測精度が著しく低下する過学習モデルが生成されるおそれがある。
【0008】
機械学習における過学習は学習データ数が少ない場合に、特に上記の操作判定モデルにおいてはシールドジャッキ操作回数が少ない場合に生じるため、パラメータの調整等のみによって過学習モデルの生成を回避することは基本的に不可能である。このため、少ないシールドジャッキ操作回数でも操作パラメータを得るための精度のよい学習モデルを作成可能であるとともに、操作判定モデルの過学習による精度低下を防止する技術が求められていた。
【0009】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、少ないシールドジャッキ操作回数でも操作パラメータを得るための精度のよい学習モデルを作成可能であるとともに、モデルの過学習による精度低下を防止することができるシールド掘進機制御システムおよび制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るシールド掘進機制御システムは、シールド掘進機から取得した掘進状況のレコードが記録された履歴テーブルを教師データとし、前記掘進状況のデータを入力値、シールドジャッキの操作の有無を出力値として機械学習させたモデルであって、前記掘進状況のデータに対応した操作判定値を出力する操作判定モデルと、前記シールド掘進機から取得した前記掘進状況を示す特徴量に基づいて、前記シールドジャッキの操作パラメータを推定する操作予測モデルと、前記操作判定モデルが出力した前記操作判定値に基づいて、前記操作予測モデルによる前記操作パラメータの推定を行わせる処理制御部とを備え、前記履歴テーブルは、前記シールドジャッキの操作を行った操作有りレコードと、前記シールドジャッキの操作を行わなかった操作無しレコードとを含み、前記操作判定モデルは、前記履歴テーブルにおいて、前記操作有りレコードに対応する時刻から所定時間だけ遡った期間内に存在する前記操作無しレコードを操作有りレコードとしてラベリングした教師データを用いて機械学習させたものであることを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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