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公開番号2024097144
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-18
出願番号2023000433
出願日2023-01-05
発明の名称ジオポリマー組成物およびジオポリマー硬化体
出願人株式会社神戸製鋼所,ポゾリス ソリューションズ株式会社
代理人個人,個人
主分類C04B 28/26 20060101AFI20240710BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約【課題】本発明は、シリカフュームの配合量を抑えつつ、長時間における良好な流動性と簡便な手法による短期間での硬化体の高強度発現とを両立できるジオポリマー組成物を提供する。
【解決手段】ジオポリマー組成物は、活性フィラーと骨材とアクティベーターと分散剤と添加水とを含むジオポリマー組成物であって、前記ジオポリマー組成物は、シリカフュームを含まない、またはシリカフュームを前記ジオポリマー組成物の全質量に対して1質量%未満含み、前記ジオポリマー組成物の合計水分量は、10質量%~13質量%であり、前記活性フィラーは、前記活性フィラーの全質量に対して35質量%以上の高炉スラグ微粉末、およびJIS A 6201で規定されているコンクリート用フライアッシュの規格に適合するための処理を施していない石炭灰を含み、かつ前記分散剤は、ポリアルキレングリコールモノフェニルエーテルを部分構造として含む重縮合物系分散剤である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
活性フィラーと、骨材と、アクティベーターと、分散剤と添加水とを含むジオポリマー組成物であって、
前記ジオポリマー組成物は、シリカフュームを含まない、または、シリカフュームを前記ジオポリマー組成物の全質量に対して1質量%未満含み、
前記ジオポリマー組成物の合計水分量は、10質量%~13質量%であり、
前記活性フィラーは、前記活性フィラーの全質量に対して35質量%以上の高炉スラグ微粉末、およびJIS A 6201で規定されているコンクリート用フライアッシュの規格に適合するための処理を施していない石炭灰を含み、かつ、
前記分散剤は、ポリアルキレングリコールモノフェニルエーテルを部分構造として含む重縮合物系分散剤である、ジオポリマー組成物。
続きを表示(約 110 文字)【請求項2】
前記ジオポリマー組成物は、シリカフュームを含まない、請求項1に記載のジオポリマー組成物。
【請求項3】
請求項1または2に記載のジオポリマー組成物の硬化物である、ジオポリマー硬化体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ジオポリマー組成物およびその硬化物であるジオポリマー硬化体に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
コンクリート、モルタル、人造石、建築用硬化部材等の硬化体は、一般的に、セメントを含んでいる。しかしながら、セメントは、焼成する際に多量のCO

を排出してしまう。そのため、セメントを使用せず、環境面から好適である、コンクリート等の硬化体を製造する方法が注目されている。特に、ジオポリマー法を用いる硬化体の製造方法が盛んに研究されている。
【0003】
ジオポリマー法では、ケイ素やアルミニウムを主成分として含む粉体をバインダーとして用い、粉末同士を接合して、人工の岩石を製造する。ジオポリマー法により形成されるジオポリマー硬化体は、アルミノシリケート源としての活性フィラーとアクティベーターとしてのアルカリ水溶液とを用い、ジオポリマー反応を生じさせることによって製造される。活性フィラーとしては、カオリン、粘土等の天然物、フライアッシュ、シリカフューム、高炉スラグ、もみ殻灰等が利用できる。アルカリ水溶液としては、水酸化ナトリウム、水ガラス(ケイ酸ナトリウム)等の水溶液が用いられる。
【0004】
活性フィラーの主な役割は、ジオポリマー硬化体を形成するとともに、その強度を向上させることである。活性フィラーのうち、シリカフュームは、ジオポリマー硬化体の短期間での強度向上に大きく寄与するだけでなく、混練直後のジオポリマー組成物に長時間における良好な流動性を付与する機能も有する。そのため、ジオポリマー硬化体の製造において、シリカフュームはその施工性の高さのため広く用いられている。例えば、特許文献1には、粉体原料としての高炉スラグ微粉末およびフライアッシュと、細骨材と、シリカフュームと、アルカリ源としての水酸化カリウムまたは水酸化ナトリウムと、水と、を含み、高炉スラグ微粉末の粉体原料に対する容量比:BFS/Pが35~80%であり、シリカフュームに含まれるケイ素のアルカリ源に対するモル比:Si/Aが0.05~0.35であり、アルカリ源の水に対するモル比:A/Wが0.1~0.3である、ジオポリマー組成物が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2021-066613号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
シリカフュームは、現在製造、開発されているほとんどのジオポリマー組成物中に活性フィラーとして含まれている。特許文献1に記載のジオポリマー組成物にも、必須の活性フィラーの成分としてシリカフュームが含まれている。一方、シリカフュームは、他の活性フィラーと比較すると材料コストが高い。そのため、シリカフュームは、ジオポリマー組成物の硬化体を製造する際のコスト高の原因となっている。
【0007】
ジオポリマー組成物中にシリカフュームを全く含ませない、または少量のシリカヒュームしか含ませない場合、混練直後のジオポリマー組成物の流動性が低下し、かつ、短期間で所望する強度の硬化体を得ることも難しくなる。
【0008】
混練直後のジオポリマー組成物の流動性が低下すると、硬化体製品の製造現場におけるジオポリマー組成物の取り扱いが悪くなってしまう。このようなジオポリマー組成物の流動性の低下を補うために、アクティベーターに含まれる水分量や別途加えられる添加水の量を増加させる方法が考えられる。しかし、ジオポリマー組成物中の合計水分量が増加すると、硬化体の強度を得るために長期間の養生が必要となったり、組成物または硬化体にブリーディングが発生したり、または製造される硬化体の強度が不足する等の問題が起こりうる。また、短期間で所望する強度を得るために、水中、湿潤、気中等の通常の養生を蒸気養生に代える方法も考えられる。しかし、蒸気養生は高価であるため、製造コストが顕著に高くなってしまう。
【0009】
このように、製造コストの削減のために、ジオポリマー組成物中のシリカフュームの配合量を抑えると、混練直後の組成物の流動性と硬化体の強度の両方の観点から様々な問題が生じてしまう。
【0010】
そこで、本発明は、シリカフュームの配合量を抑えつつ、長時間における良好な流動性と簡便な手法による短期間での硬化体の高強度発現とを両立できるジオポリマー組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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