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公開番号2024078394
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-10
出願番号2023140749
出願日2023-08-31
発明の名称気泡含有水硬性組成物
出願人花王株式会社
代理人個人,個人
主分類C04B 24/16 20060101AFI20240603BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約【課題】気泡含有水硬性組成物硬化体の比重が低く、且つ気泡含有水硬性組成物硬化体中の気泡径を大きい、気泡含有水硬性組成物及びその製造方法を提供する。
【解決手段】水硬性粉体、水、及び(A)アルキル又はアルケニル硫酸エステル、又はその塩(以下、(A)成分という)を含有する、気泡含有水硬性組成物であり、(A)成分として、(A1)炭素数10のアルキル基又はアルケニル基を有するアルキル又はアルケニル硫酸エステル、又はその塩(以下、(A1)成分という)、及び(A2)炭素数12のアルキル基又はアルケニル基を有するアルキル又はアルケニル硫酸エステル、又はその塩(以下、(A2)成分という)を含有し、(A)成分中の(A1)成分と(A2)成分の合計含有量が99質量%以上であり、(A1)成分の含有量と(A2)成分の含有量との質量比(A1)/(A2)が0.2以上2.4以下である、気泡含有水硬性組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
水硬性粉体、水、及び(A)アルキル又はアルケニル硫酸エステル、又はその塩(以下、(A)成分という)を含有する、気泡含有水硬性組成物であり、(A)成分として、(A1)炭素数10のアルキル基又はアルケニル基を有するアルキル又はアルケニル硫酸エステル、又はその塩(以下、(A1)成分という)、及び(A2)炭素数12のアルキル基又はアルケニル基を有するアルキル又はアルケニル硫酸エステル、又はその塩(以下、(A2)成分という)を含有し、(A)成分中の(A1)成分と(A2)成分の合計含有量が99質量%以上であり、(A1)成分の含有量と(A2)成分の含有量との質量比(A1)/(A2)が0.2以上2.4以下である、気泡含有水硬性組成物。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
気泡含有水硬性組成物の硬化体の平均気泡径が220μm以上800μm以下である、請求項1に記載の気泡含有水硬性組成物。
【請求項3】
炭素数14以上のアルキル基又はアルケニル基を有するアルキル又はアルケニル硫酸エステル、又はその塩を含有しない、請求項1又は2に記載の気泡含有水硬性組成物。
【請求項4】
(A)成分を、水硬性粉体100質量部に対して、0.0005質量部以上0.01質量部以下含有する、請求項1~3の何れか1項に記載の気泡含有水硬性組成物。
【請求項5】
ポリオキシエチレンアルキル又はアルケニルエーテル硫酸エステル、又はその塩の含有量が、水硬性粉体100質量部に対して0.001質量部以下である、請求項1~4の何れか1項に記載の気泡含有水硬性組成物。
【請求項6】
水硬性粉体が石膏である、請求項1~5の何れか1項に記載の気泡含有水硬性組成物。
【請求項7】
(A1)成分が、炭素数10の直鎖アルキル基又は直鎖アルケニル基を有するアルキル又はアルケニル硫酸エステル、又はその塩であり、(A2)成分が、炭素数12の直鎖アルキル基又は直鎖アルケニル基を有するアルキル又はアルケニル硫酸エステル、又はその塩である、請求項1~6の何れか1項に記載の気泡含有水硬性組成物。
【請求項8】
(A)成分中の(A1)成分の含有量が20質量%以上75質量%以下であり、(A)成分中の(A2)成分の含有量が25質量%以上80質量%以下である、請求項1~7の何れか1項に記載の気泡含有水硬性組成物。
【請求項9】
次の工程1及び工程2を含む、気泡含有水硬性組成物の製造方法。
<工程1>
下記水硬性組成物用起泡剤と水とを含有する液体組成物を起泡させて泡沫を得る工程。
水硬性組成物用起泡剤:(A)アルキル又はアルケニル硫酸エステル、又はその塩(以下、(A)成分という)を含有する、水硬性組成物用起泡剤であり、(A)成分として、(A1)炭素数10のアルキル基又はアルケニル基を有するアルキル又はアルケニル硫酸エステル、又はその塩(以下、(A1)成分という)、及び(A2)炭素数12のアルキル基又はアルケニル基を有するアルキル又はアルケニル硫酸エステル、又はその塩(以下、(A2)成分という)を含有し、(A)成分中の(A1)成分と(A2)成分の合計含有量が99質量%以上であり、(A1)成分の含有量と(A2)成分の含有量との質量比(A1)/(A2)が0.2以上2.4以下である、水硬性組成物用起泡剤。
<工程2>
水硬性粉体と、水と、工程1で得られた泡沫とを混合する工程。
【請求項10】
気泡含有水硬性組成物の硬化体の平均気泡径が220μm以上800μm以下である、請求項9に記載の気泡含有水硬性組成物の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、気泡含有水硬性組成物及びその製造方法、並びに水硬性組成物用起泡剤に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
セメントや石膏を硬化剤とする水硬性組成物に気泡を導入して軽量化することが行われている。通常は、起泡剤と水とを含有する液体組成物を起泡させて得た泡沫と水硬性組成物、あるいは、細骨材や各種の混和材料とを混合することで軽量化された気泡含有水硬性組成物が製造される。
【0003】
特許文献1には、石膏ウォールボードが依然として建築材料としての機能を果たすことを可能にしながら、石膏ウォールボードの重量を減少させることを目的として、8~12個の炭素原子を有する分岐アルキル硫酸塩;任意で、8~12個の炭素原子を有する直鎖アルキル硫酸塩;および任意で、8~13個の炭素原子を有するアルキルエーテル硫酸塩を含む、石膏ボード用の界面活性剤組成物が開示されている。そして、実施例では、炭素数10のアルキル硫酸塩が75%、炭素数12のアルキル硫酸塩が25%からなる界面活性剤組成物が開示されている。
【0004】
特許文献2には、市販製品から容易に製造でき、かつ強力な起泡力を示す費用のかからない界面活性剤を提供することを課題として、セッコウおよび水と組合わせて、式H(CH



OSO




のアルキルサルフェートを含んでなる界面活性剤組成物を含有するセッコウ組成物であって、前記式中、nは6~16であり、アルキルサルフェート組成物中の炭素原子の平均数n

は10~11であり、Mは1価のカチオンである組成物が開示されている。そして、実施例では、84.2重量%のC10アルキルサルフェートと、15.8重量%のC12アルキルサルフェートとを含む界面活性剤を用いたこと、界面活性剤組成物の評価として、水と混合しミキサーで攪拌後に形成された起泡量を測定したことが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特表2018-527163号公報
特表2004-529050号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
セメントや石膏を硬化剤とする気泡含有水硬性組成物の硬化体には、製造、輸送、原料調達による環境(CO

)低減効果やコストの観点から、更なる軽量化が求められている。
気泡含有水硬性組成物は、気泡を含有することにより水硬性組成物の硬化体の比重を低下させ軽量化できる。しかしながら、水硬性組成物の硬化体を更に軽量化するために気泡の体積(割合)を多くすると、水硬性組成物の割合が少なくなるため硬化体の強度は低下傾向にある。一方、特開平10-330174号公報の段落0004に記載の通り、同じ比重の気泡含有水硬性組成物において、気泡含有水硬性組成物中の気泡径を大きくすることで、気泡含有水硬性組成物の硬化体の強度を高めることができる。また気泡含有水硬性組成物中の気泡径を大きくした場合、気泡含有水硬性組成物の硬化体を得る際の乾燥が早くなり、乾燥にかかる燃料費削減、CO

排出量低減などのメリットがある。また気泡含有水硬性組成物中の気泡径を大きくした場合、気泡間距離が増加し、気泡の連通が生じにくく、断熱性や遮音性を向上することができる。
そのため、気泡含有水硬性組成物の比重を低下させ、且つ気泡含有水硬性組成物中の気泡径を大きくする技術が求められる。
【0007】
本発明は、気泡含有水硬性組成物硬化体の比重が低く、且つ気泡含有水硬性組成物硬化体中の気泡径を大きい、気泡含有水硬性組成物及びその製造方法、並びに気泡含有水硬性組成物硬化体の比重を低下させ、且つ気泡含有水硬性組成物硬化体中の気泡径を大きくすることができる、水硬性組成物用起泡剤を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、水硬性粉体、水、及び(A)アルキル又はアルケニル硫酸エステル、又はその塩(以下、(A)成分という)を含有する、気泡含有水硬性組成物であり、(A)成分として、(A1)炭素数10のアルキル基又はアルケニル基を有するアルキル又はアルケニル硫酸エステル、又はその塩(以下、(A1)成分という)、及び(A2)炭素数12のアルキル基又はアルケニル基を有するアルキル又はアルケニル硫酸エステル、又はその塩(以下、(A2)成分という)を含有し、(A)成分中の(A1)成分と(A2)成分の合計含有量が99質量%以上であり、(A1)成分の含有量と(A2)成分の含有量との質量比(A1)/(A2)が0.2以上2.4以下である、気泡含有水硬性組成物に関する。
【0009】
また本発明は、次の工程1及び工程2を含む、気泡含有水硬性組成物の製造方法に関する。
<工程1>
下記水硬性組成物用起泡剤と水とを含有する液体組成物を起泡させて泡沫を得る工程。
水硬性組成物用起泡剤:(A)成分を含有する、水硬性組成物用起泡剤であり、(A)成分として、(A1)成分、及び(A2)成分を含有し、(A)成分中の(A1)成分と(A2)成分の合計含有量が99質量%以上であり、(A1)成分の含有量と(A2)成分の含有量との質量比(A1)/(A2)が0.2以上2.4以下である、水硬性組成物用起泡剤。
<工程2>
水硬性粉体と、水と、工程1で得られた泡沫とを混合する工程。
【0010】
また本発明は、(A)成分を含有する、水硬性組成物用起泡剤であり、(A)成分として、(A1)成分、及び(A2)成分を含有し、(A)成分中の(A1)成分と(A2)成分の合計含有量が99質量%以上であり、(A1)成分の含有量と(A2)成分の含有量との質量比(A1)/(A2)が0.2以上2.4以下である、水硬性組成物用起泡剤に関する。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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