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公開番号
2024084292
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-06-25
出願番号
2022198476
出願日
2022-12-13
発明の名称
接合体
出願人
日本特殊陶業株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
C04B
37/00 20060101AFI20240618BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約
【課題】製造時や使用時のクラックや剥離等の不具合を低減した接合体を提供する。
【解決手段】平板状のAlNセラミックス部材20と、平板状のSiCセラミックス部材30とが、接合層40を介し接合され、または直接接合された接合体10であって、前記SiCセラミックス部材30は、周期律表第4族、第5族、または第6族の金属の炭化物、窒化物、またはホウ化物を含み、前記AlNセラミックス部材20と前記SiCセラミックス部材30との20℃から接合状態に対応した温度の平均線膨張係数差の絶対値が0.8ppm以下である。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
平板状のAlNセラミックス部材と、平板状のSiCセラミックス部材とが、接合層を介し接合され、または直接接合された接合体であって、
前記SiCセラミックス部材は、周期律表第4族、第5族、または第6族の金属の炭化物、窒化物、またはホウ化物を含み、
前記AlNセラミックス部材と前記SiCセラミックス部材との20℃から接合状態に対応した温度の平均線膨張係数差の絶対値が0.8ppm以下であることを特徴とする接合体。
続きを表示(約 850 文字)
【請求項2】
前記SiCセラミックス部材は、TiCを10wt%以上45wt%以下含むことを特徴とする請求項1に記載の接合体。
【請求項3】
前記SiCセラミックス部材は、TiNを5wt%以上35wt%以下含むことを特徴とする請求項1に記載の接合体。
【請求項4】
前記SiCセラミックス部材は、TaB
2
を10wt%以上50wt%以下含むことを特徴とする請求項1に記載の接合体。
【請求項5】
前記SiCセラミックス部材は、NbB
2
を10wt%以上50wt%以下含むことを特徴とする請求項1に記載の接合体。
【請求項6】
前記SiCセラミックス部材は、TiB
2
を10wt%以上55wt%以下含むことを特徴とする請求項1に記載の接合体。
【請求項7】
前記SiCセラミックス部材は、ZrCを10wt%以上65wt%以下含むことを特徴とする請求項1に記載の接合体。
【請求項8】
前記SiCセラミックス部材は、Mo
2
Cを30wt%以上55wt%以下含むことを特徴とする請求項1に記載の接合体。
【請求項9】
前記接合層は軟ロウで形成され、
前記SiCセラミックス部材と前記AlNセラミックス部材の20℃から前記軟ロウの融点またはガラス転移点までの平均線膨張係数差の絶対値は、0.4ppm以下であることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれかに記載の接合体。
【請求項10】
前記接合層は硬ロウで形成され、
前記SiCセラミックス部材と前記AlNセラミックス部材の20℃から前記硬ロウの融点またはガラス転移点までの平均線膨張係数差の絶対値は、0.4ppm以下であることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれかに記載の接合体。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、AlNセラミックス部材とSiCセラミックス部材の接合体に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
半導体製造装置用部材は、基板を加熱や保持する機能を有するセラミックス部材が多用されている。特に、AlNを主成分とするAlNセラミックス部材は、基板保持部材やヒーター等に用いられている。このようなAlNセラミックス部材を用いた半導体製造装置用部材に、例えば、ヒートシンク等の様々な機能を付加するため、AlNセラミックス部材と他のセラミックス部材との接合体が望まれている。
【0003】
特許文献1には、窒化アルミニウムとの線熱膨張係数差がきわめて小さく、熱伝導率、緻密性及び強度が十分高い複合材料を提供することを目的として、含有量の多いものの上位3つが炭化珪素、チタンシリコンカーバイド、炭化チタンであり、この並び順が含有量の多いものから少ないものの順序を示しており、炭化珪素を51~68質量%含有し、珪化チタンを含有せず、開気孔率が1%以下である緻密質複合材料が開示されている。また、窒化アルミニウムと緻密質複合材料の接合方法について、緻密質複合材料の焼結体とアルミニウム製の金属箔と窒化アルミニウムの焼結体を積層し、HP焼成する方法、および緻密質複合材料の原料の調合粉末の成形体と窒化アルミニウムの焼結体を積層し、HP焼成する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2014-208567号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一般にAlNセラミックス部材とSiCセラミックス部材は線膨張係数が異なるため、その接合体は、製造時(接合時)や製品使用時に破損やクラックが入る場合があった。
【0006】
しかしながら、特許文献1の緻密質複合材料は、SiまたはSi化合物を原料に混合し、焼結時に反応させて製造するため、製造条件の変動(バラツキ)によるSi化合物の生成にバラツキが生じやすく、同一の原料を使用しても得られる緻密質複合材料の物性、特に線膨張係数にバラツキが生じる虞があった。また、緻密質複合材料の原料の調合粉末の成形体と窒化アルミニウムの焼結体を積層し、HP焼成する接合方法では、緻密質複合材料内に媒体流路を形成することが難しかった。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、添加物の量によってSiCセラミックス部材のCTEの調節が容易でAlNセラミックス部材とSiCセラミックス部材のCTE差のバラツキが少なく、製造時や使用時のクラックや剥離等の不具合を低減した接合体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)上記の目的を達成するため、本発明の接合体は、以下の手段を講じた。すなわち、本発明の適用例の接合体は、平板状のAlNセラミックス部材と、平板状のSiCセラミックス部材とが、接合層を介し接合され、または直接接合された接合体であって、前記SiCセラミックス部材は、周期律表第4族、第5族、または第6族の金属の炭化物、窒化物、またはホウ化物を含み、前記AlNセラミックス部材と前記SiCセラミックス部材との20℃から接合状態に対応した温度の平均線膨張係数差の絶対値が0.8ppm以下であることを特徴としている。
【0009】
これにより、製造時や使用時のクラックや剥離等の不具合を低減したAlNセラミックス部材とSiCセラミックス部材との接合体を構成することができる。また、周期律表第4族、第5族、または第6族の金属の炭化物、窒化物、またはホウ化物(添加物)は、SiCセラミックス部材の焼結体の中で添加された物質の相を維持し、Siとの化合物を生成していないため、添加物の量によってSiCセラミックス部材のCTEの調節を容易にすることができ、CTE差のバラツキの少ない接合体を構成することができる。
【0010】
(2)また、上記(1)の適用例の接合体において、前記SiCセラミックス部材は、TiCを10wt%以上45wt%以下含むことを特徴としている。
(【0011】以降は省略されています)
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